「法」もなく・・・

      「秩序」もなく、ただ・・・

           血と鋼鉄と肉と骨・・・

                そして魔力の時代・・・

 

 

 

 

 

 「主命を受諾せよ!

  最愛なる美の女神イーノ・マータの名において、封印よ退け・・・」

 

 

 

 大神官の娘ルリの開放の呪文と共に触媒となる清らかなる処女の接吻がなされる。

 

 ゴウッ

 

 大気が渦を巻き、中心にいる人物をはためかせる。

 ルリの目の前で一人の少年が変わっていく。

 ぽややんな雰囲気を携えている母性本能くすぐりまくりの少年から、闇を纏い、闇を従える、闇の皇子へと。

 「ふははははーっ!!

  やったぞ!

  つーいーにー

  蘇ったぞ〜!!」

 変貌した少年、いや青年が高らかに吠える。

 「あのくそ大神官め!

  この俺が次々と罪のない女性を堕としているとかわけのわからない理由で封印しやがって!!!」

 蘇りし古の大魔法使い、爆炎の支配者、闇の皇子テンカワアキト

 「この俺の邪魔をするなあ!爆霊地獄!」

 

 

 

 

 

 その様子を遠くから覗う忍者集団。

 「隊長!あれは!」

 「ああ、間違いねえ。

  あれほどの魔力を放出する呪文・・・・・爆霊地獄だ。」

 情報を求め、ルリの部屋に侵入する忍者マスタースバルリョーコ

 そして、再び覚醒するテンカワアキト。

 「久しぶりだな、リョーコ。」

 「馬鹿な!少年の身体に封印されているだと!!」

 誘拐されるルリ。

 追うアキト。

 迎え撃つ忍者集団ライオンズシックル。

 数々の罠を撃破し、火炎魔神との闘いに勝利したものの決して軽くはない傷を負うアキト。

 だがついに忍者の城の頂にて爆炎の支配者テンカワアキトと忍者マスタースバルリョーコがあいまみえる。

 「爆霊地獄!」「真・魔神剣!」

 そして、アキトの渾身の呪文が解き放たれる・・・

 「天地爆裂!」

 崩れ落ちる忍者の城・・・

 「やっぱり・・・・・少しだけ変わったなお前。」

 

 

 

 

 

 忍者マスターによる襲撃を退けたメタ・リカーナに再び襲いくる嵐。

 雷帝ラピスラズリの侵攻。

 激突する親と義理の娘。

 「お前なんか、俺の娘じゃない!」

 「笑わせないで。私は一度たりとも貴方を親と思ったことはないわ!」

 炎と雷の争い。

 そして、犠牲。

 「苦しいかラピス?今、楽にしてやる。」

 

 

 

ズブッ・・・

 

 

 

 鉄錆の匂いが雷帝を包み、真紅の雨が彼女を濡らす。

 自らの心臓を抉り出し、その赤き血潮を娘に与え崩れ落ちる闇の皇子。

 義理の親の心臓の血は呪いを解く。

 「イ、イヤアァァァァァァァァァァ!?」

 差し出した腕の中に倒れ落ちてきた愛しい男の亡骸を抱え泣き叫ぶ一人の娘。

 

 

 

 

 

 悲嘆に暮れる城内を余所に、再び襲いくるモンスター軍団。

 復讐を誓い、再び立ち上がる雷帝ラピス。

 道を共にする忍者マスターリョーコ。

 そして、復活する闇の皇子。

 

 

 

 

 

 エデイーのリッチー、個体名サイトウが全てを腐食させながら迫りくる。

 鎧袖一触とばかりに撃破しようとするラピスだったが、リッチーが切り札を発動させる。

 もてない男の負の想念を吸収し、ブラックホールを形成、何者であろうとも飲み込むサタンの指輪。

 サタンの指輪の重力圏に捕まり、ブラックホールに落ちゆく雷帝。

 それを追い、自ら重力圏に飛び込むアキト。

 二人を飲み込み、全てを食らう穴が閉じる。

 「待ちな、お客さん!」

 「しつこい客引きだな。」

 「魔神剣!」

 「無駄無駄無駄ぁ〜!」

 負の想念により、実体を半ば異界に移しているリッチーを前に崩れ落ちんとする忍者マスター。

 しかし、リョーコの命を懸けた一撃が運命を変える。

 「真・慶雲鬼忍剣!」

 「お、おのれ〜。あと一歩で乙女の柔肌を手に入れられるものを〜。

  サタンの指輪よ、再び我に力を貸せ!俺の僻み妬みを食らいて大いなる力を〜!」

 再び開かれる重力の井戸。

 しかし。

 「だからお前は小悪党なんだよ!」

 井戸の底より浮上したアキトの一撃により灰と化すリッチー、個体名サイトウだった。

 

 

 

 

 

 リッチー強襲の間隙を衝き、城内に侵入した冥界の予言者。

 最上階のユリカ姫の封印を目指す彼女の前に立ちふさがる雷帝ラピス。

 「お前には聞きたいことがあるのだ、冥界の予言者イネスフレサンジュ!

 「轟雷!」

 「効かないのよ、馬鹿のひとつおぼえの雷の呪文なんて。」

 「雷帝とは・・・

  わたしが単に雷の呪文を好むところからついた呼称に過ぎない。」

 「なるほど・・・

  雷帝の魔力は、元来「大気の精霊」と結んだ「風の界の精霊魔術」というわけね。

  しかし!

  活性化した破壊神の力で強化している今のわたしに通じるかしら!?}

 「ならば食らえ!気裂!!」

 雷帝の魔法がイネスの触手の胸当ての防御を打ち破る。

 「神は怒っているわよ、ラピス?」

 「三種の魔道器よ・・・

  さあ、今こそ起動しなさい。

  超魔道形態!!!」

 

 

 降臨する最強の鎧、合体魔道王Ωイネス一世

 

 

 「お前は何者だ!?

 「ほほほほほ、小娘に名乗る名前はないわ!」

 「おのれ、イネス!

 

 

 「・・・・・・・・・・」

 

 

 「イネスコレダー!」

 城の最下層から脱出するラピス。

 そして、雷神剣の渾身の一撃。

 最大の攻撃を仕掛けるも敗北する雷帝。

 巨像と共に現われる爆炎の支配者、闇の皇子テンカワアキト。

 巨像の一撃により救出される雷帝。

 再度の攻撃を一撃で砕かれる巨像。

 Ωイネス一世と闇の皇子の死闘・・・

 「まだわからないの、アキト君?この鎧は無敵なのよ!」

 「鎧の部分は確かに硬い。だが、それ以外の部分はもろそうじゃないかあ!」

 爆炎を纏い、Ωイネス一世に突っ込むアキト。

 

 

 

 「馬鹿な!コレダー発射の瞬間に放射粘膜に飛び込んでくるなんて!!!」

 

 

 

 結合部を貫かれ、黒煙を上げながら崩れ落ちる最強の鎧。

 身体の一部を失い、満身創痍の状態に陥りながらもΩイネス一世を破壊したアキト。

 しかし、鎧を脱ぎ捨てた白衣のイネスがルリを人質にアキトに止めを刺そうとする。

 「アキトさん、貴方が好きです。」

 捕らわれのルリの咄嗟の行動により崩れ落ちる城壁。

 満身創痍のまま飛び出す闇の皇子。

 辺りが光の天蓋によって覆われる。

 そして、暗転・・・

 

 

 

 

 

 

 

 ジューダス城の地下深く、破壊神の眠る墓所にひとりたたずむ紅き影。

 「夢見るは狂気、それとも闇か・・・

  お前は何をもたらすのだ、破壊神ゴート?」

 巨神の側にたたずみながら一人問い掛ける最後の四天王、影護北斗

 

 

 

 第二部へ・・・・・続くわけがない(笑)

 

 

 

 

 

 独り言

 

 

 

 言っておきますが、続きませんよ?

 本編もありませんからね?

 単にこんなのがあったら読みたいなあと思っただけですから(^-^;)

 ちなみにストーリーは改変されてますのであしからず。

 でも、配役に難があるんですよねえ。

 一応、ダークシュナイダーとルーシェは少年アキトと青年アキトという風に考えましたが。

 破壊神といったらラピスなんだけど、

 義娘つながりで雷帝としてつかっちゃったから

 残る神に関連する人物は・・・・・いうまでもなかろう?

 だから、こんな配役も考えたんですよ。

 ダークシュナイダー/ルーシェ=北斗/枝織

 ヨーコ=アキト

 破壊神=ラピス

 でも、こうした場合、他の配役をどうすればよいのかまとまらなくてね(苦笑)

 なんかヨーコをめぐって血で血を洗う抗争が勃発するのは目に見えているし・・・

 まあ、今の配役でもそれは変わらないんですけど(爆)

 これを読んで興味を持った人がいたら、バスタード&ナデシコもの書いてくれないかな。

 えっ、私?

 ・・・ふっ、思い付きSS書きの私に連載が書けるわけないでしょうに(遠い目)

 

 

代理人の忍び笑い

例によってタイトルは私がつけさせて頂きました。

この作品に一番相応しい題名はこれしか無いでしょう(笑)?