時と次元を超えし者
第11話「M.A.D組員ラピス・・・逃亡者」





―M.A.Dの総会ルーム―

「諸君・・・ゼンガー少佐たちが行方不明となったが・・・
我々もプロのマッドな人間だ・・・
私情は出さず仕事する・・・その点はわかっているな・・・」

全員「はっ」

「・・・しかし・・・組員として考えて
オオミヤ博士とエルザム少佐は痛いですね・・・」

「それとあの艦の整備班長も経歴を調べたらかなりのマッドだったから引き込みたかったんだが・・・」

「しかし・・・どういうことだ・・・
クロスゲートパラダイムシステムの計器にも手がかりがあまり引っかからんとは・・・」

「・・・それに関し手は不完全で済ますしかなかろう・・・
とりあえず現状のことに集中するとしよう・・・」

「では現在の報告だ・・・
言いたい者から言え・・・」

「はい」

「はい、カミーユ」

「Ζガンダムをベースにした実験機ですが完成しました・・・」

「例の物か・・・いいだろう・・・」

「ありがとうございます」







「ハハハハ」

「・・・敷島博士」

「ハハハハ・・・先日開発の許可を貰った爆弾だが完成したぞ!!
ハハハハ!!!」

「先日許可した?なんなんですか、それ・・・」

「・・・・・・反陽○爆弾だ・・・半ば強引にこちらから許可を取って敷島博士が開発していた物だ・・・」

「・・・威力は・・・やっぱ・・・あれ・・・ですか?」

「・・・ああ・・・そうだ・・・」

「そういえば・・・数日前にエジプトのピラミッド付近、北極、インド洋、アンコールワット、イースター島で
巨大ロボットが変な爺さんとともに目撃されたとかニュースでやっていたが・・・
まさか敷島博士ではないでしょうね・・・」

「・・・さて・・・」









「ハッ・・・」

「早乙女博士・・・」

「分離可能の量産型ゲッターGのプラントですが50%完成しました・・・」

「ふむ・・・先日の事故に着いては?」

「中条長官の細胞を融合させたマシンセルをゲッター1の装甲に利用した結果です・・・」

「・・・やはりか・・・」

「というかそうでなければそんなことになるまい・・・」

「・・・情報隠蔽はぬかるなよ・・・・・・」

「はい・・・」





「はい」

「ニナ・・・」

「IFSを使ってファンネルをコントロールする実験ですが成功しました・・・
ただやはりサイコミュに比べて反応が・・・
それに使用中の自機の動きの鈍りもより悪く・・・
例外としてラピスちゃんやサコンがいますが・・・」

「仕方があるまい・・・
それに関しては複座で使えば問題ないだろう・・・
もしくは合体するスーパーロボットに使うか・・・」

「しかしそれでは・・・」

「・・・オールドタイプでのファンネルの使用が可能になったんだ・・・
それだけでもよしとしろ・・・」

「・・・・・・」








「はい」

「ラドム博士」

「先日そちらから言われたMK-VとMK-UカスタムのEOT搭載機の件ですが・・・」

「・・・やはり駄目か?」

「トロニウムとT-LINNKシステム抜きでというならかまいませんわ・・・」

「・・・本当か?しかしなぜ残りは駄目なのだ?」

「はい・・・
その二つについては解析が最深層までたどり着いてないそうですから・・・」

「なるほど・・・完全に解析されたものならエクストラオーバーテクノロジー・・・EOTではない・・・か」

「ええ・・・完全に解析された部分であれば・・・
しかし・・・可哀そうですわね・・・カークが・・・」

「?」

「特殊な力も含めて互角といえるパイロット搭乗のEOT搭載機で私の開発した機体と戦ったにもかかわらず引き分けですもの・・・
これはつまり私がカークより優れているということ・・・
ましてやあの機体はオオミヤ博士や少佐も大きく関わってますし・・・
それに比べて私の機体は私がほとんど自分で設計しましたし・・・
その優れた私がカークと同じ物を使ったら・・・
ああ・・・かわいそぉ〜

ブチ

「・・・貴様・・・
だいたい貴様のはゲシュペンストをベースにしていて全く新しいわけではあるまい・・・」

「それを言ったらR-1もビルトラプター参考にしてるじゃありませんの・・・
ていうかT-LINKシステムつんで合体できるようにしただけではなくて?
アンダーキャノンもなくなってるし・・・
む・し・ろ個体としてはパワーダウンしてるのでは?」

「貴様・・・」

「・・・なんですの?やる気ですか?」

「ああ・・・」

ほぼゼロ距離でにらみ合う二人・・・
とその時・・・

ドッゴォォォォン

響く轟音・・・
その後にはペランペランになった二人の惨めな姿が・・・

「全く・・・総会中だから後でやってよ・・・」

ハンマーを持ったラピスがいう・・・ちなみにハンマーは明らかにアキトに使用した物よりパワーアップしている・・・

「ご苦労・・・ラピス・・・」

「いえいえ・・・100tでの使用が可能か確かめられましたし、
おあいこですよ・・・このぶんだとジェノサイドハンマーもそう遅くないうちに完成しそうですね・・・
それより、次、私が発言してよろしいでしょうか?」

「かまわん・・・」

「え〜・・・最近開発しているブラックサレナなんですが・・・
どうもロマンがないなぁって思うんですよ・・・
それで・・・手伝って欲しいんですが・・・
特に兜博士と弓教授とそれと
・・・早乙女博士は・・・取り込み中みたいですから・・・
Vガンダム開発者の皆さんお願いできます?」

「我々はかまわないよ・・・」

「バリアも完成したし・・・何ならつけてやろうか?」

「我々もかまわんが・・・なぜ我々なのかね?」

「サレナって追加装甲じゃないですか。
いわばオプションパーツ・・・
Vガンダムって自由度が高いでしょ?
それをサレナに取り入れたいんですよ・・・
兜博士たちには武装を・・・」

「ほっほっほ・・・それは光栄じゃな・・・」

「他の皆さんも細かいところは手伝ってもらえますか?」

「誰か拒否する者はいるか?」

「・・・・・・」

「いないな・・・全員OKだそうだ・・・」

「皆さん、ありがとうございます」





「はい・・・」

「赤木博士・・・」

「少佐が極秘にパクっていたロンギヌスの槍のコピーのデータの解析により
ATフィールド発生装置とATフィールドキャンセラーの開発に成功しました。
これによりATフィールドは紙切れ同然です・・・
発生装置ですがこれは固体の保存に使用されているATフィールドを強制増幅させることにより
その余剰分を・・・これに関しては(以下略)
まあ、敵対する使徒がいなくなった今では精神的なバリアは不安点がありますが・・・・・・」

「まあ・・・使徒のいる世界はあまり結果が思わしくないようだし・・・
クロスゲートパラダイムシステムが完成した暁には
その情報を流出させるのも手だな・・・」

ニヤリ

「面白いことになりそうですね・・・
・・・それとお願いがありまして・・・」

「なんだ・・・」

「エヴァに内臓兵器つけたいんですが・・・」

「・・・コアだけ換装しておけ・・・ヒトが入ってるとさすがに・・・
貴様がコアを量産したのは知っている・・・
というかコアがエヴァのもっとも大事な部分だろ・・・
・・・=エヴァの量産・・・全く・・・
どうせ既にコアに人を入れなくても操縦する方法・・・既に完成してるんだろ・・・」

「・・・ええ・・・それにLCLがもうないので・・・このまま動かすと・・・
というわけでコックピットも改造しまくって・・・
エヴァは人造人間からサイボーグ・・・またはロボットに改造しちゃいます・・・
それとNERVとしてではなくひとりの科学者として個人保存しておいた使徒の細胞を使ってクローンを作りたいんですが・・・
クローン技術が・・・」

「・・・・・・バルマーのクローン技術を出せ・・・か・・・」

「あら?出してくださるの?」

「・・・注射器構えて言うな・・・」







「すいません」

「大文字博士・・・」

「ガイキングなんですがフェイスオープンを改造したいんですかよろしいでしょうか?」

「かまわん勝手にしろ・・・」

「ロボ(ジャイアントロボ)の強化の件は・・・」

「承認するからその辺のやつに頼め」











「・・・フム・・・今回はこんなものか・・・」

「どうでもいいけど元に戻ってからもM.A.D運営するんでしょ?部屋どうするよ?」

「そうだな・・・兵器の実験ついでにBF団本部でも陥落させてそこでやるか?」

「そうだな・・・」

「ついでに世界征服も・・・」

「いいね〜」



「・・・あの〜・・・」

会場の真ん中にある十字架に縛り付けられた人物が声を出す・・・

「なんだ・・・」

「僕達は・・・」

「いつまでこんなふうに・・・」

「縛られてなきゃいけないんでしょうか?」

言葉をつなげていくアカツキ、イルム、ハーリー・・・

「安心しろ・・・今からお前達は生贄にする・・・」

「・・・あの〜・・・僕、ネルガルの会長なんですけど・・・」

「俺も一応ここの副社長なんだけど・・・」

「お前らの処罰はリン社長とエリナ女史公認だ・・・
だいたいお前ら権力と人権はもはやあの二人に奪われてるだろ・・・」

「あの・・・僕は?」

「・・・ハーリー・・・それ以上喋ると私のハンマーの餌食になるよ・・・」

「・・・(どうせ喋らなくても同じでしょ・・・)・・・」

「ていうか昨日捕獲した侵入者は?何で僕ら三人だけなの?
最近軍からも来てるんでしょ?」

「最近、中条長官の細胞や血液の実験に使って全滅した・・・
ちなみに最後の一人は助かったが・・・成功例として・・・」

「・・・い、一体どんな実験を・・・」

「中条長官の血液を薄めて注入するという実験だ・・・
ちなみに成功例のときは純水で10000000000000000000000000000000000000000分の1にまで薄めていた・・・
そしてそいつは理性を持ちながら・・・」

「・・・・・・」

「おしゃべりが過ぎたな・・・そろそろ始めるか・・・」

「歯ぁ食いしばれ・・・じゃないと死ぬぞ・・・」

「「「・・・・・・・・・・」」」









2日後・・・

「体の痺れ・・・やっととれたね・・・」

「・・・ああ・・・」

「お2人はあれでも手加減されてたほうですよ・・・
僕は普段あれの500倍ですよ・・・」

「・・・お前も同じみたいだったけど・・・」

「お2人がいたから今日は手加減されてたんですよ・・・」

「・・・あれで?」

「はい・・・
しかも、さらにラピ  ドゴン!!!!

「・・・何か言った?」

「「・・・・・・いえ、何にも・・・」」

((全く攻撃モーションが見えなかったんですけど・・・))

「ああ、このハンマー加速装置搭載してるから・・・
ちなみに完成型はさらに早いよ」

「「・・・・・・聞こえたんですか?」」

「うん」

「「・・・・・・・・・」」

「で、何話してるの?」

「いや・・・これから逃げ出すたびにこういう目にあうのかと思うと・・・」

「・・・気が・・・」

「・・・かといって・・・仕事もしたくないし・・・」

「・・・・・・協力しようか?」

「「え?」」

「だから逃げるのに協力してあげようか?って言ってるの」

「え?でも、君もM.A.Dなんじゃ?」

「別に・・・どうせ個人的に確保してるのがあるし・・・
ないならハーリーですりゃいいし・・・」

「・・・・・・」

(ハーリー君・・・同情するよ・・・女の下僕にされてる同士として・・・)

「で、どうする?」

「「・・・・・・勿論・・・お願いします」」

「了解」














「・・・・・・で・・・
何で縛られてるの僕達!!!!?」

・・・二人はラピスのラボの医療区間にある改造ベッドに縛り付けられていた・・・

「裏切ったな!!俺の気持ちを知ってて裏切ったんだな!!」

「まあまあ、落ち着いて・・・
要は逃げられる体力がないから逃げられないんでしょ?
アカツキは機体の問題もあるけどそっちは最近作った試作機あげるから問題ないし・・・
あ、会社として使用しちゃ駄目だよ・・・
まあ・・・そこいらの技術じゃ分解できないようにしてあるし・・・
イルムの機体もサブ動力に相転移エンジン積んであげるから・・・」

「だからそれとどういう関係が!?」

「だから、手っ取り早く体パワーアップしてあげるの・・・
ナノマシンでちょいちょいっとね♪」

「「Nooooooooooooooooo!!!!!」」

「落ち着いてよ・・・もう・・・話が進まないじゃない・・・
大丈夫だよ・・・ヤマサキみたいな滅茶苦茶なヤツじゃないし・・・
敷島博士や赤木博士のものよりも安全だし・・・
ハーリーに撃って、ストックしておいたのにも撃って試したし・・・
何より除去も簡単に可能だし・・・
それに・・・私もちょっと極極々少量だけど試したし・・・

「・・・・・・・・・ホント?」

「うん」

「ホントにホント?」

「うん」

「・・・・・・・・・信じていいんだな?」

「うん」

「わかった・・・降参だ・・・」

「じゃ行くよ・・・」

・・・・・・・・・








「「ギャァァァァァァァァ!!!!!!」」

「・・・あ・・・わざわざ縛り付けた理由・・・
強化系ナノマシンは全く薄めずに投薬すると最低3日間激痛に襲われるって言うの忘れてた・・・」

・・・・・・







そして5日後・・・

「社長!!イルム副社長がまた逃げました!!」

「社長!!エリナ女史からアカツキ殿がまた逃げたと連絡が!!」

「なにぃ!?
・・・誰か手引きしやがったな・・・
誰が手引きしたぁ!?」

「ラピスちゃんが手を貸したそうです!」

「・・・あの野郎・・・幼い少女をだましやがるとは・・・
まだ幼い少女を口説くまでならあれだったが・・・
ここまで落ちやがったか・・・
・・・・・・
総力戦だ!!!全員借り出せ!!」

「社長!!それとは関係なくM.A.Dが行動を起こし戦力の半分が・・・」

「ネルガルのM.A.D加盟者も行動を起こしたと連絡が・・・」

「なぁぁぁぁ!!?なんてタイミングの悪い!!おのれぇぇ!!」











―海上 オートパイロットモードのウイングガストの上のイルム―

「はっはっは!!いやぁ・・・さすがに三日三晩地獄を見ただけあってすごく気分いいねぇ・・・
グルンガストで逃亡しようとガストんとこ行ったら人間凶器の鉄牛が張ってたっていうのには驚いたけど・・・
まさか・・・それを俺が倒しちまうなんて・・・
さらに驚いたよ・・・
こりゃ絶叫したかいがあったかもなぁ・・・
だいたいよく考えりゃ常人が人間凶器になるにはあれくらい絶叫しねぇと無理だろうし・・・」

ドドドドドド

「ん?」

「「まてぇ!イルムガルトォォ!!」」

「ゲ!?獅子王に司馬!?さすがに2人は・・・
・・・・・・見逃してくれない?」

「だめだぁぁ!!!そしたらこっちが生贄にされるぅぅ!!」

「これ以上改造されてたまるかぁぁぁ!!!」

「今度はT-Xのプラズマ砲でも付けられそうなんだぁぁぁ!!!」

「俺はジェットブーツだぁぁぁ!!!」

「・・・・・・
フ・・・仕方ねぇ・・・グルンガストで潰す・・・」

そういってイルムはウイングガストに乗り込もうと・・・

「小賢しい!!ヘルアンドヘブン邪王炎殺黒龍波!!!」

凱がそういって黒龍を放ち・・・

それはウイングガストの右側をかすめ・・・

ドゴォォォン

海に激突し轟音を上げた・・・

「・・・・・・マジですか?
ていうか何?生身でヘルアンドヘブン?しかも邪王炎○拳?
・・・・・・」

「伊達や酔狂でこんな改造をされたわけではないぞ・・・」

「・・・俺・・・死ぬかも・・・」

「覚悟」

・・・・・・





その頃マオ社では・・・

「ラピスはまだ見つからんのか!?」

「そ、それが・・・ラピスちゃんも逃亡したようで・・・」

「ク・・・幼女でも所詮はM.A.Dか・・・」

「社長!ラピスちゃんの部屋から救出したハーリー君から2人にナノマシンが投与されていたことが判明しました・・・」

「なに!?種類はわかるか!?」

「はい!ハーリー君も開発の実験にされていたそうですから・・・」

「早く言え!!」

「はい。韋駄天、スサノオ、サブブレイン、鋼鉄の足、カメレオン
野生本能、MCマイルド、自己進化君SP、以上です。
効果はおおかた名称からわかると思いますが・・・」

「・・・韋駄天は足の速さか・・・スサノオは力だな・・・鋼鉄の足・・・サッカーでもやるのか?
カメレオンは保護色・・・サブブレインは微妙だがなんとなくわかる・・・
野生本能もまあ・・・
MCマイルドはわからんな・・・なんだ?」

「MCマイルドはラピスちゃん自身のナノマシンを研究した物だそうでおそらくIFSかと・・・」

ポン

「・・・・・・ああ・・・なるほど・・・
で・・・自己進化君SPは自己進化強化ナノマシンか・・・
なるほど・・・
・・・・・・・・ってオイ!?
それは何か!?
経験をつめばつむほど目に見えてほぼ際限なく強くなるってことか!?
オイ!?」


報告してる男の首を締め上げそう聞くリン・・・

「ク、苦しい・・・そ、その通りです・・・は、早く下ろして・・・」

「・・・・・・全追撃部隊に連絡!!
即座に攻撃を中止!!これ以上成長させるな!!
ナノマシン除去兵器を用意しろ!!無理なら一時停止させる物でもいい!!
今回は一発勝負にする!!」



その頃イルムたちは・・・

「ク・・・なんてヤツだ・・・生身で強化された俺達に20%も出させるとは・・・・・・」

「どうなってんだろな〜・・・自分でも不思議だ・・・」

イルムは既に宙や凱の20%と互角ぐらいに成長してしまったようだ・・・

「凱!社長が撤退命令を出した!それは捨てておけとさ・・・」

「な!?どういうことだ?
まあいい・・・お仕置きはなさそうだな・・・
撤退だ!」

「おう」

そういって撤退していく2人

「はあ・・・助かった・・・
とりあえずさっさと陸地に行こう・・・」





リンは端末を操作し行動を起こしてないと思われるM.A.Dの組員に通信をつなげる・・・

一同「なんのようです(か)?」

「スマンが戦艦を貸して欲しい・・・
イルムとアカツキを追跡する・・・」

「戦艦ですか・・・私とこはまだ・・・」

「レプリカのミケロスなら・・・」

「ほっほっほ・・・僕とこならちょうど5隻あるけど・・・
しかも3隻は変形するやつ・・・
名前はキングジェ○ダーとザゾ○ガンとデスギャ○ガン」

「本当か!?なら、スマンが貸してくれんか?」

「いいよ。
ただし・・・片方の艦長を必ずキョウスケ君、副艦長をモンシア中尉にすること・・・
いいね?」

「かまわん
・・・よし・・・エリナにも連絡を・・・」

「社長・・・ラピスちゃんは?」

「放っておけ」

「御意」







3日後・・・

アカツキとイルムは合流していた・・・

「いや〜・・・シャバの空気はやはりいいもんですなぁ〜・・・」

「生きてるってすばらしいね〜・・・
それにしてもあのエステバリス、動力なんだろうね?
あれだけ移動したらエネルギー切れするはずなのに・・・
会社として研究したいのは山々だけど・・・あとが怖いし・・・」

「へえ・・・てこたぁ・・・
前に分解するなって言われてたのに分解して被害が出たって話本当だったんだ・・・」

「うん・・・分解しようとしたら機体からウイルスが発せられて電力復旧に3日もかかるし他の支部も被害を受けるし・・・
機体はその間に回収されるし・・・
終いに電力復旧しても電子的に施設がおじゃんだし・・・」

「ハハハ・・・」

ちなみに2人は知らないがアカツキの貰ったエステには小型相転移エンジンが搭載されてるらしい・・・
警告ラベルには分解しようとすると自爆しますとかいてある・・・

「そういやぁ、お前のほうは追跡者誰だったんだ?」

「竜崎君と戴宗君だったよ・・・
いやぁ・・・片方が遠距離持ってなくて助かったよ・・・」

「・・・まったく・・・リンもエリナもやりすぎだろ・・・」

「まあ、とりあえず・・・」

「あれだな・・・」

「「かわいこちゃんをナンパしよ〜〜う!!!」」

その日2人がナンパに成功した女性の数は6人だった・・・




一方その頃ラピスは・・・

「ふ〜ん・・・ここがM.A.Dにも匹敵するというパーツ屋か・・・
材料あるかなぁ・・・」

どっかのパーツ屋に買い物に来ていた・・・
無論買うのは開発中のハンマーのパーツだ・・・

「いらっしゃい・・・」

「あの・・・こんなパーツあります?」

「どれ・・・なんだ・・・この程度・・・ねぇな・・・」

「え〜〜・・・」

「まあ、待ちな・・・
お譲ちゃん・・・ここはパーツをそろえて売ってる店じゃねぇ・・・」

「え?」

「ここはオーダーされたパーツを作って売る店よ・・・
が・・・しかし頼まれたのばっか作ってちゃいけねぇ・・・
ちょっとそのパーツつける部分見せてくれるか?」

「はい」

「・・・ふんふん・・・なるほど・・・
ちょっと待ってな・・・」

そして2時間後・・・

「どうだい?」

「す、すごい・・・私の望んだ以上の物になってる・・・
ありがとう、おじさん」

「いやいや、かまわねぇよ。
見せてもらった図面にいいもん見せてもらったし・・・
それにこの歳でここを見つけるたぁ・・・やるな譲ちゃんも・・・」

「えへへ・・・
それじゃぁ、また欲しいのあったら来ますんで・・・」

「おう!いつでも来い!」






「ふう・・・買い物も済ましたし・・・
それじゃあ、帰ろっと」

「待て」

「ん?」

急に自分の前に来る黒服でサングラスのいかにもあれな男・・・

「貴様・・・マシンチャイルドだな・・・」

「だったら?(明らかにクリムゾンだね・・・クリムゾンの備品持ってるし・・・
しかし・・・こんな犯罪多発地域にも力持ってんの・・・
外道だね・・・)」

「我々と一緒に来てもらおう・・・」

「やだ・・・」

「ならば仕方ない・・・」

そう言うと20人ほど黒服が出てくる・・・

(うわ〜・・・ここ仕切ってるのクリムゾンだな〜・・・)

「捕えろ・・・」

最初に出てきた男がリーダー格らしく他の物に命令する・・・
一斉に襲い掛かる黒服だが・・・

ゴン

という音が響き黒服のひとりが倒れた・・・
その頭にはたんこぶが・・・

見るとラピスが打出の小槌なハンマーを持っていた・・・

「雑魚にはこれで十分」

「貴様・・・」

再びかかってくる黒服だがラピスの姿が消え再び現れたときには黒服が10人倒れていた・・・

「なっ!?」

さすがに驚くリーダー格・・・

「お、俺聞いたんだけどマオインダストリーにマシンチャイルドにもかかわらず能力をあまり使わず・・・
マッドサイエンティストでハンマーですべてを破壊するというマシンチャイルドがいるって聞いたんだけど・・・
しかもそいつM.A.Dの所属って・・・」

「なっ!?」

「・・・大当たり・・・ただし・・・」

ゴン

「すべてを破壊するってのはいけないなぁ・・・」

殺気を出して言うラピス・・・

「ひ、怯むなもう銃を使ってもかまわん!!」

いっせいに銃を取り出す残りの黒服たち・・・
そして発砲する・・・

バン



「な!?」

「ゴメンねぇ・・・このハンマー、バリアつきなの・・・」

「ヒッ」

「ク・・・う、撃て!!」

ドンドン

「・・・・・・まあ・・・・・・」

シュン

ゴン ゴン ゴン ゴン ゴン ゴン ゴゴン ゴン ゴン ゴン

ドッゴォォン

「・・・当たらなきゃバリアも意味無だけどね・・・
って聞いてないか・・・」

既にラピスを捕えようとしていた黒服達は全員たんこぶを作り気絶していた・・・
ちなみにリーダー格の男のたんこぶはほかよりデカイ・・・

「はい、(実験の)ストック確保っと
パーツだけ買いに来たつもりだったんだけどこれは思わぬ収穫だね・・・
まあ、あんたらも感謝しなよ・・・
・・・肉塊に変えるのはやめてあげたんだから・・・」



「あ、もしもしハーリー・・・迎え誰かよこしてくんない?
・・・そう・・・うん・・・
・・・今日中に・・・
もし誰も来なかったらしばくよ・・・」






・・・・・・・・・このあとハーリー君が大泣きしたのは言うまでもない・・・

ちなみにこのようなことが何度も続きラピスは裏の者から恐怖の対象として
「呪われし宝石」「桃色の修羅」「桃色の破壊神」「ハンマーの姫君」「ハンマーの妖精」その他多数の二つ名を賜り恐れられた・・・






あれからさらに3日・・・イルムとアカツキは・・・

「う〜ん・・・やっぱり自由はいいねぇ・・・」

「そうだねぇ・・・」

「さて・・・そろそろ次に行こうか?」

「賛成」

「・・・残念だが・・・」

「・・・そうは問屋が卸さないってね・・・」

空から響く女性の声・・・

「「え?」」

上を見上げる二人が見たものは・・・

「「フッフッフ・・・」」

「リ、リン・・・」

「エ、エリナ君・・・」

リンとエリナ・・・の立体映像とそれを投影している赤いさそりのような戦艦だった・・・

「いつまでもほっとくと思ったか・・・」

「あいにく女ってのはやられた分は返さないと満足しない生き物でね・・・」

「逃げるぞ!!」

「おう!!って・・・え!?」

「イー!」 「イー!」

イルムたちはいつの間にかショッ○カーの戦闘員達に取り囲まれていた・・・

「逃がしはせんぞ!逃がしたらわしが実験体にされるからな・・・」

「カ、カットナルのおっさん・・・」

「おっさん言うな!」

「もしかしてあんたがこいつら指揮しているのか?
いつものスナイパーとか言うアンドロイドは?」

「科学者どもにこれからはこれを使えと強制させられたんだ!
なんでも肩のカラスがいかにもって・・・ああ!腹が・・・」

「「・・・・・・」」

しらける二人・・・
とそこに・・・

プス

「「いて!」」

油断したところを撃たれる・・・

「これは・・・」

「貴様らに投与されたナノマシンを休眠させる物だ・・・
IFSとかには効かんようだが・・・
これ以上野放しにするよりはマシだ・・・
これ以上進化されると困るしな・・・」

いつの間にかいる本物のリンとエリナ・・・

「それに・・・さっきラピスちゃんと連絡を取ったけど・・・
サンプル回収ついでに除去してあげるって・・・
あなた達はナノマシンのデータ取りにされたのよ・・・
自己進化ナノマシンは学習も兼ねるけど・・・」

「「なっ!?」」

「「さて・・・」」

(まずいよ、イルム君・・・彼女達の異常な冷静さは・・・)

(・・・ああ・・・絶対何かある・・・)

「さて・・・処刑道具は太極符印がいいか?それともローズウィップがいいか?
それとも・・・星を破壊する威力を秘めた時の鍵か?

「リ、リン・・・キャラが違う!あるわけねぇだろ・・・」

「あるわよ」

「マジで!?」

「兜博士の趣味がコスプレっていうのは知ってるでしょ?
噂だと誰かがピンチな時も予言者っぽいコスプレしてたそうじゃない」

「は、はぁ」

「それで兜博士ったら技の威力までリアルに再現するコスプレセット作ってるの♪」

「「なにゃぁ!?」」

「さて・・・アカツキ君・・・あなたは私が処刑してあげるわ・・・
・・・ラピスちゃんから貰った叩くと爆発するこのハンマーでねぇ・・・」

「ひぃぃ!!」

「「処刑執行!!」」

ドカ!バキ!ドゴ!ズゴ!ガス!ガス!
ドガッシャァァン!チュドォォォォン!


「「処刑完了」」

処刑された二人は・・・

「・・・・・・リ、リンの親父さんに合えました・・・」

「・・・一瞬・・・死んだはずの兄さんが手招きしている姿が・・・」

「「チ」」

「どうやら体がよほど丈夫に進化してしまったみたいだな・・・」

「元に戻せないの?」

「無理だそうだ・・・自己進化君SPはナノマシン自体が進化しさらにその進化したナノマシンが体に作用し、
そしてそれが体を作り変える・・・既に作り変えられたものは専用のものを使わんと治せんが・・・
ラピスが作るかどうか・・・
どうせ今回の除去処理も成長したナノマシンの回収だろうし・・・」

「・・・そう・・・じゃ仕方ないわね・・・M.A.Dにお仕置きハーリー君の100倍にするように許可してあげて」

「わかった。さて、帰るか・・・」

「「・・・僕(俺)って不幸・・・」」

「「あのう・・・社長・・・自分らは・・・」」

すっかり忘れられてるキョウスケとモンシアがいう・・・

「まだ、しばらくキャラを演じていろ。
ま、今後とも頼む」

「はぁ・・・チ・・・わかりやした・・・
それじゃあ帰るか・・・
キョ・・・ワ○ター様」

「そうだな・・・モン・・・カー○ル・・・
とりあえず・・・せめてトランスフォームしたかったな・・・」

「ですな・・・」

この後も度々二人は逃亡したが・・・そのたびに捕えられたと言う・・・