「・・・だめ死んじゃだめ・・」

私はすぐに彼の元に近づいた。

彼は私の無事を知ると。

「無事・・だった・・んだ・よかった。」

途切れ途切れになりながら話して

安心したように微笑んだ。

なぜ彼がこんな事になったの?

さっきまで私の誕生日をみんなで楽しくやっていたのに?

そんなことを考えていた私は

「何でなのよ?・・」

知らない間に泣いていた。

そんな私を見て彼は手を頬に近づけ

「泣かない・・でくれ、君が・・無事だっ・だけ・も良かった。」

と呟いた。

「なんでよ、私は良くない。」

しかし彼は私の声が聞こえていなく。

「僕は・・君を・救えて良・・った。

救え・・かったら・・君の母さんと父・・に・・申し・けなかった・・。」

「そんなことより死んじゃ、やだよ。」

「君は・・僕の一番守・・い人の・1人だ。

だから君・・無事・良か・た・・・・」

彼の手が頬から落ちた。

「いや、いやだよ死んじゃあ。

ねえ、ねえってば返事してよ。」

しかし彼はもう動かなかった。

「いや〜〜。ハーリーさん死んじゃやだよ〜〜。」

その日私の目の前でマキビ・ハリは亡くなった。 

       新たなる道筋への序章
            第2話
          私の名前は
   


       


今僕たちは遺跡の調査のため遺跡中心部に向かっているのだが。

「ねえ、何か怒ってない?」

「いいえ〜私何も怒っていないわよ。」

(いや絶対怒っているって。)

アリスが怒っている・・・

昨日最初は幸せそうに僕に話しかけてきていたのだが、

なぜか急に怒り出してしまい今もまだ怒り続けている。

これまで何度か話の切っ掛けを作ろうとしたのだが、そのたびに。

「ふ〜ん、あっそ。」とか

「へ〜そうなんだ(怒)」という風にアリスの一言で話が閉じてしまう。

(仕方ないもう少し様子見よう。)

僕は諦めて先を急いだ。




(何よ何よ「ルリさん」「ルリさん」って)

私はものすごく不機嫌である。

昨日ハーリー君と再会した時私はとても緊張していた。

ハーリー君は昔と同じでとても優しく、

そして前より一段と強くなったと思った。

(私はハーリー君が好き。)

この気持ちは今も消えずに残っている。

まあ当の本人はそんなの気づいていないけど・・・

でも、遊んでる時ハーリー君は私に

「ルリさん何してるかな?」とか

「ルリさんはすごい人なんだ」とか

あげくには「ルリさんは僕の憧れなんだ」等と言ってくるのだ。

これでは温厚と言われる私でも怒る。

(何よ電子の妖精とか呼ばれるけど、私の方がすごいもん。

それに顔だって・・・少しは負けてるけど。)

「アリス、お〜いアリス。」

(そうよスタイルなら負けないもん。)

「ア・リ・ス」 

「はい!」

(いけない、いけないまた考え事で回り見てなかった)

そうして私は今の状況を見るため回りを見渡し、やっと気づいた。

「ここ何でしょ遺跡の扉って。」

「ええ、そうよ」

今私たちがいるところが「扉」であることに。





「しかし大きいなどうやって開けるんだい?」

僕は素朴な疑問をアリスに問いかけた。

「扉」は上の方は見えなく、多分エステバリスが通れるぐらいの大きさだろう。

「ええっとね。」

アリスはそう言うと「扉」に近づきある場所で「扉」を叩いた。

ゴゴゴゴゴ・・・・

「なんだ、この音?」

すると「扉」の一部分が開き始め、少しして音とともに止まった。

「さあここから入れるわ。」

そう言ってアリスは中に入っていった。

僕はアリスの隣まで行きまた進み始めた。



僕は今まで聞きたかった事をアリスに聞いてみた。

「ところでこの遺跡を発見したのって・・」

「ええ私のお義父さんとお義母さんよ。」

「やっぱり。」

(機嫌が直ってる、良かった。)

そう思いながらアリスの両親を思いだした。

アリスの養子先の夫婦は探検家である。

僕も2〜3回会ったことがあるがとても優しい人達だった。

「でねそれを見つけて少し経ってから私にも見せてもらったの。」

「そうかだから僕の案内役になったんだね。」

「うん、そうなんだ。でもね私最後に来た時

変な声を聞いたの。」

「変な声、何か言ってたの?」

「たしか『後継者よ』だったかな、多分空耳だと思う。

 あ!着いたよ。」

その声のことに僕は少しばかりの興味があったが、

アリスの言った通り遺跡はそこにあった。

そしてあの遺跡とは違う感覚を出していたため、

声についてはまた後で考えることにした。




それから私たちはこの遺跡の調査を始めたのだが。

(私って何もすることない)

そう私は案内役であり調査の手伝いは何一つ出来なかった。

私自身何か手伝おうとしたのだが、機材は何が何やら分からなかった。

ハーリー君にその事を言うと、「今回はただの下見だから大丈夫。」

と言ってくれた。

けど私自身ハーリー君の手伝いが出来なく少し疎外感を受けている。

ビーーー

急に遺跡のあるフロア全体に音が響いた。

「やばい、アリス僕のそばにきて。」

遺跡を調査していたハーリー君は急に私のことを呼んだので、

私はすぐにハーリー君のそばによった。

「僕のそばから離れないで」

そう言ってハーリー君は私の方に手を差しのべてくれた。

私はハーリー君の手を握ると今までの恐怖は消えたので、

この音の原因を探すとそれはハーリー君が持ってきた鞄から聞こえてくるが分かった。

「何が起こっているの?」

私は純粋に今起きていることを知りたかった。

「ボソン粒子が増大するとなるようになっているんだ。

つまり・・敵が来るかもしれない。」






その言葉を言いながら僕はブラスターを構えた。

まだ練習ぐらいしかしたことがなく当たるかどうか分からない。

(それでもやらなくちゃ)

僕は隣にいるアリスを見た。

アリスはどことなく落ち着いている。

(そうなんだよな、あの頃いつも君のその姿に僕は助けられた)

僕は子供の頃マシンチャイルドとしての自分がとても嫌だった。

今になってみれば些細なことだったと思う。

そんな僕をアリスはいつも励ましてくれた。

アリスがいなければ今の僕はあり得ない。

だから今は僕がアリスを助ける・・・何にかけても。

鞄の音が急に変わった。

(これは)

「来た。」

その言葉通りボソンジャンプしてきた。

僕は少し震えながらブラスターを向ける。

しかしそこに現れたのは僕と同じ年位の2人の少女と1人の少年だった。






今、目の前にいるのは彼だった。

あの時私の目の前で亡くなった、あの人が。

「誰だ君たちは?」

彼は私たちに聞いてくる。

(当たり前か、彼の年格好から見るとまだ私たちが生まれてないかもしれないし。)

私は隣にいるユリエと南斗を見た。

今の時代がどの位の時代か2人も分かったのだろう、私に合図してきた。

(さてと、それよりもあの娘多分アリスさんね。)

私はアリスさんを見てみると彼女は彼の手を握って不安そうにこちらを見ていた。

(負けませんよ)

私は心の中で宣戦布告をすると彼らに言わなければならないことを言う。

「私の名前はテンカワ・ルカ、これから起こる事態を伝えに

未来から来ました。」

そう言って私は私を守るために死んでしまった、

そして私の大好きな人ハーリーさんを見て微笑んだ。

第3話へ

お仕置き部屋(?)での座談会
聖:あ・あれここは?
ルリ:気が付きましたね
聖:ル・ルリさんと言うことはもしやここはかの有名なお仕置き部屋?
ルリ:その通りです聖竜さん
聖:(怖い、怖すぎる)な・なぜこの様な場所に私を連れてきたのですか?
ルリ:ご存じありませんか?
聖:い・いいえ、ルリさんを怒らす様なことなど、
ルリ:これを見てもですか?
   (そうよスタイルなら負けないもん)
聖:それは・・・・
ルリ:それに2話までいって私たちの活躍はありませんね
聖:・・・・
ルリ:言い逃れは出来ませんよ(ニヤリ)
聖:お助けください。なにとぞ慈悲を
ルリ:連れて行きなさい
その声とともに何人か出てくる
聖:助〜け〜て〜く〜れ〜〜〜
聖竜はどこか連れて行かれた。
ルリ:さあアキトさんに慰めてもらいに行きましょう
ルリ退場後聖竜・ハーリー登場
聖:ふ〜何とか助かった
ハーリー:ホント良く逃げ切りましたね。
聖:まあ作者だから
ハーリー:ところで僕も気になったんですが、
なぜアキトさん達が出てこないんですか?
聖:これには2つ訳があって、1つはハーリーが
どうして強くなったとかの事を書く必要があるから。
ハーリー:もう一つは?
聖:アキト達を戦いに参加させたくないから。
ハーリー:でも、そしたら僕だけが戦うんですか?
聖:戦うことは戦うけどこの序章では最後の方になると思う。
まあそこは色々あるんだけど
ハーリー:そうなんですか。
聖:そう言うことで私は逃げますそれでは
ハーリー:待ってくださいよ。