「ちょっとどう思われます奥さん!?」

「何のっけから全壊で混乱してんのよ」

アキト、初っ端から大暴走である。

それは復活した九十九の第一声が事の始まりだった。

 

 

「そうか…本星に戻り次第出頭しろ、か」

「うん。艦橋からの連絡じゃ、そう言ってたよ?」

「おい九十九…出頭ということはやはり…」

「ああ。間違いないだろう」

「そうか…拙いな」

「拙い?何が?」

「…何?」

ユキナの疑問にラピスも続く。

この2人は何時もこうなのだろうか?

「ああ。それは…」

「何ぃ!?本当か!!?」

「まだ何も言ってないのに何で驚くのよ…」

「いや、どうせ驚くような事を言うのだろうから先に驚いておこうかと」

「…そう」

「そうなんだ!」

前回打ちのめされたのにえらく元気なアキトだった。


 

 

 

 

 

 

 

伝説の3号機

その19

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはり見付かっていたのか…しかし何故すぐに捕らえなかったのだ?」

「分からん。だがこの事態はかなり深刻だぞ?下手をすれば…」

真面目な表情で相談している九十九と元一朗。

 

く〜…

「…お腹空いた」

「そういえば私も〜」

だが他の面々はそんなこと全然気にしちゃいなかった。

「そろそろお昼だもんね。じゃあ、私が何か作ろうか?」

「本当!?でも大丈夫かな…まあいいか!じゃあ食堂に行こう!」

「はいはい…ん?」

「…くいくい」

くいくいっとレンナの袖を引っ張るラピス。

その目はきらきらと輝いていた。

しかし前回のアレは既に記憶の彼方なのだろうか?

「はいはいすぐに作るからね」

「こくこく」

「これにより『ゆめみづき』は大きな悲しみにくれています。お聞きくださいこの悲痛な声を!」

 

ぐしっ!

 

「なんで私が料理すると悲しいのよ!」

「げふ…き、決まっている!お前が料理を作るというのは地球がクシャミするのと同等だからだ!!」

「…どう返していいのか分からないわ」

と言うよりしてたまるか。

 

「…ユキナ、見えない」

「ラピスにはまだ早かったのよ。うん」

そして必死でラピスの目を隠すユキナ。

どうやら前回の教訓が生かされているようだ。

 

 

 

 

「…で、何でオレが料理作ってるんだ?」

何故か厨房に立って右往左往しているアキトが呟く。

「文句言わないでさっさと作る!」

「へ〜い…」

まあ普段の行いのせいだろうか。

「ねえねえアンタ」

「…ねえねえ」

「ん?私?」

「そうアンタ」

「…そう」

「え〜と…ユキナちゃんだったかな?私はフクベ・レンナっていうの。レンって呼んで良いわよ?」

「じゃあレン。あの地球人の男、料理なんて出来るの?」

「…出来るの?」

「地球人…?ああ、アキトのことね…がんばれ

「何がーっ!?」

「…がんばれ?」

まあ理由は分かるような気がする。

「コラ、そこバカにするな!こう見えても休暇届の惨劇25時と呼ばれる男だ!出来るに決まっているだろう!」

「…レン、通訳して」

「…通訳」

「あ〜…つまりアイツはコックな訳よ」

「「成る程」」

お見事だ。

「よし、出来たぞ!さあ食せ!まあ腹がよじれて、お腹と背中がくっついて、腹筋がアイスモナカになっても知らんがな!!」

「「通訳」」

「さっさと食べろってこと」

「「は〜い」」

素直に返事をして食べ始めるユキナとラピス。

「さて、じゃあ私も…って、うそ!?アンタ普通の料理作れたの!?

レンナ、アキトの料理を見て驚愕の表情だ。

おそらく過去にアキトの変料理を見たことがあるのだろう。

「何を言う!当たり前だ!料理は性能だからな!!」

「…普通は愛情って言わない?」

「それは迷信だ!」

何処でそんな迷信が広まったのだろう?

「…それでさ、ちょっと聞きたいんだけど、何で私の料理にだけアンタのオリジナルが入ってるの?」

確かにレンナの目の前には料理と読んだらそれは冒涜に値するんじゃないかと思われる物体が鎮座している。

「おお!良かったなベン子、当たりだ!」

「むしろハズレよ!」

 

ぺしょっ!

 

ぱしっ!

 

レンナが投げた料理をアキトがしっかりと受け止める。

熟練の技だ。

「な、何!?ハズレだと!?」

「そうよ。もしくはスカね」

スカ…何処かで聞いたような。

「バ、バカモノ!せめて残念賞くらい言わんか!」

「…自覚あるんじゃない」

「…まあ、それはそれとして」

「誤魔化すな」

「仕方が無い。じゃあこっちをやろう!」

ドンっとアキトがレンナの前に勢いよく料理を差し出す。

「…ねえ」

「ん?何だ?」

「何でこの炒飯真っ赤な上に微妙な色なの?」

「はっはっはっ、気にするな。別にタバスコとか豆板醤とか唐辛子とかわさびとかマスタードとか
カレー粉
とか大根おろしとかを混ぜこぜにした特性ソースなんかは入ってないぞ?」

「入れたのね…」

「!?…な、何故分かった!?」

「分からいでか!」

「くっ…こうなれば」

「やる気?」

「無論だ!」

「おお!何か面白そうね!」

「なに…?」

 

頂上決戦!アキトVSレンナ!

「ふっふっふっ…覚悟はいい?」

「ふん…以下同文」

略すな。

 

「行くよー2人共準備はいい?」

どうやら審判はユキナが行うようだ。

 

「…むぐむぐ」

そしてラピスは見えないように目隠しされて食事をしている。

器用だ。

 

「1回戦…初めっ!」

 

ドグシャッ!

 

「レンの勝ち!」

「…塩…何処…?」

「ふっ…他愛も無い…」

「ぐおお…」

 

「2回戦!」

「ちょ…ちょっとまっ…」

「初めっ!」

 

ズゲギョッ!!

 

「レン、2連勝!」

「…塩かけすぎた…しょっぱい…」

「…身の程知らずが」

「…がはぁ」

 

「3回戦!!」

「…も、もう…」

「初めっ!」

 

ビギャドグショ!!!

 

「レン、3連勝!」

「…みそ汁…熱い…」

「ふっ…出直してきなさい」

「…げふ」

 

カンカンカン!

 

「完全勝利ーっ!」

「…ごちそうさま」

「またつまらないモノを殴ってしまったわ…」

後悔な表情のレンナ。

何故か髪がなびいていたりする。

 

で、ラピスの食事も終わったようだ。

目隠ししたまま。

ある意味才能かもしれない。

 

「…終わった?」

「うん。でも凄〜い。強〜い…と言うよりこいつ弱すぎ」

「あんな凶暴なヤツに勝てるか…」

 

ドビジャギョグチャ!!!

 

「何か言った?」

「…」

だがアキトは返事が出来ない!

どうやら肉塊のようだ。

 

 

「ユキナ、見えない」

「もう少し大きくなったら大丈夫よラピス」

ご苦労様。

 

 

「…恐ろしいな」

そして何時の間にか食堂に来ていた元一朗は怯えていたが、

「ああ…今夜はハンバーグか?」

九十九は別視点だった。

喰うのか!?

腹壊すぞ。

 

 

 

 

「ちょっと宜しいかな?少し話があるのですが」

「ダメだ」

「さて、実は本来でしたらあなた方に尋問を行う筈でしたが予定が変わりました。それでその事について相談したいのですが」

アキトの呟きはものの見事に無視されたようだ。

「相談って?」

「「…むぐむぐ」」

「2人とも…食べるの止めてくれないか?」

「「や」」

九十九の呟きは一瞬で却下された。

どうやらユキナは食事の続き、ラピスは食後のデザートにとり掛かっているようだ。

「………まあいいか。実は少々厄介な事態に陥ってしまっているのです」

「厄介?」

「ええ、気付いているかとは思いますが戦艦に子供が乗っている事に疑問を持ちませんでしたか?」

「いや、そんなことはないぞ?」

「…もう復活したの?…で、何がそんなことはないなの?」

どうやら今日の夕食にハンバーグは出ないようだ。

「うむ。オレの乗ってた戦艦にはノリ3世が居たからな。別に不思議じゃない」

「ノリ3世?誰それ?」

「いい質問だお嬢さん。おいそこの髪の長いヤツ、茶を淹れてやれ」

「あ、俺?」

「さっさとせんか!そんな事では一人前の噺家になれんぞ!」

 

ガチャンっ!

 

「もういいから喋るなアンタは」

「…湯呑投げるなよ」

アキトに対しては問答無用なレンナだった。

 

「今の音、何?」

「空耳よ」

ご苦労、ユキナ。

 

「…話、続けても宜しいですか?」

「あ、どーぞどーぞ遠慮せず」

「…実はここに来る途中ユキナが密航していることが分かりまして」

「ユキナちゃんが?確かに軍人じゃないとは思ってたけど…」

チラッとレンナがユキナを見る。

「むぐ?わわひ?」

「ユキナ…食べ終わってから喋れ」

「もぐもぐもぐ…ごっくん…で、何?」

「お前が密航していた話だ」

「あ〜…そんな事もあったね〜」

「他人事のように言うな!お陰で捕虜の引渡しに遅れるし尋問するにも子供が乗っている艦じゃ
信用出来ないと上から言われてアララギを連れていく羽目になったんだぞ!?」

「う…ごめんね〜お・に・い・ちゃん

「よし、許そう」

「許すの!?」

「九十九はああいうヤツなんだ。あまり気にするな」

「そう…苦労してんのねアンタも」

「分かってくれるか…」

何だか意気投合してるし。

「さて、ここからが重要なのですが…」

「突然戻ったわね」

「どうだ、この素ン晴らしい切り替えの速さ!だから一々気にしてたら身がもたん!」

そんな事断言するなよ元一朗。

「ユキナだけならばまだ注意される程度で済んだのですが…問題はユキナの連れてきた子の方なのです」

「それってラピスちゃんのこと?」

「そうです。この子は少々特殊でして、あるラボにて保護されていたのです」

「特殊?何処が?」

「それは私にも分かりませんがそう聞いております」

「ふ〜ん。それで問題って?」

「そこなのだよ!」

「また割り込む…」

「私のセリフ…」

「元気なヤツだ…」

「…ユキナ、お代わりちょうだい」

「はい、ラピス」

だがお子様は我関せずだ。

「さて、もううすうす感づいているかとは思うが…」

「何?」

「テンカワ・アキトです」

今更か!?…ってそんなことは今はどうでもいいの!」

「バカモノ!事故紹介は大切だろうが!第一発見者は質問されっぱなしだぞ!?」

「意味変わってるわよ!」

アキトは経験者なのだろうか?

「そういえば自己紹介をまだまともにやっていなかったな」

「そうだな。ついでだからやっておくか」

「もう…乗せられないでよ」

すっかりアキトペースである。

「では改めて、この艦『ゆめみづき』艦長、白鳥九十九です。宜しく」

「地球人に名乗るというのも抵抗はあるがまあいいだろう。月臣元一朗だ」

「は〜い!次は私!『ゆめみづき』のアイドル、白鳥ユキナちゃんでーす!あ、それと白鳥九十九の妹です」

「ユキナ…そこはとって付けた風にしないで欲しいのだが…」

「ほら!ラピスも!」

「…うん…ラピス・ラズリ…宜しく」

「…無視なのね」

「気にするな九十九。難しい年頃なんだ」

「うう…だがなぁ元一朗。昔はお兄ちゃんお兄ちゃんと俺の後を付いてきたユキナが今じゃ滅多に…」

「分かった分かった。もう何回目だその話」

九十九、極度のシスコンのようである。

元一朗の苦労が伺えるようだ。

「おう!宜しくな、『スターオムツ』、『イモ売り』、『兄色リス』、『ラピU』!

また出た。

「…はぁ…また犠牲者が…」

「は?あにいろりす?何それ?」

「…らぴ?U?」

「ユキナぁ…お兄ちゃんはなぁ………おむつ?」

「ちょっと待てえええええぇぇっ!!!何なんだソレは!?」

このリアクションも何度目か…。

「気にするな。ちょっと暗黒の世界が広がっただけだ」

「何だそりゃ!?」

「少しは考えろやバカモノ!そんなことじゃ立派な隊長にはなれないぞ!?ただし隊員はいないけどな!」

「…それって隊長の意味無いんじゃあ」

「「…だね」」

「むっ…何を言うか!そう言われて考えて、それでもやっぱり解らなかったらオレの立場もプライドもボロボロじゃないか!」

「安心しろ!オレもボロボロだ!」

「何故!?」

「まあ落ち着け元一朗。ただの冗談だろう?なあテンカワ君?」

「そうそう。ほら、拗ねちゃダメでちゅよ〜いないいない…ば〜」

「……なあ九十九。今、非常に怒りのゲージが急上昇してるんだが、この矛先は何処に向かえばいいと思う?」

「…ああ、俺も何気に急上昇中だ…レンナさん」

「ん?何?」

「コイツ借りていっても宜しいかな?」

「断る」

「あ〜どうぞどうぞ。と言うより返却しなくてもいいけどね」

アキトの言葉は無視されたようだ。

「「それでは遠慮なく…ふふふ、覚悟はいいか?」」

「お、おい。ちょっと、落ち着け2人共。冷静になるんだ。ほら…くっ…こうなれば…!」

「む?抵抗する気か?」

「後悔することになるぞ?」

何をする気だアキト?

「無条件で全面降伏だああああぁぁぁっ!!」

「「「降伏すんのかよ!」」」

まあアキトらしいと言えよう。

 

「…で、何で私が『兄色リス』?」

「…私ラピス…ラピUじゃない」

何時の間にか置いてけぼりなお子様2人だった。

 

 

 

 

 

「全く、あんまりふざけてると後々大変な事になるわよ?」

「うむ、肝に銘じておこうかと思う865日」

「…また訳の分からない事を」

何時もどおりだ。

 

あの後、九十九の話によればラピスが居たラボというのは木連でもかなり重要な所らしく、

そこに居たラピスは更に重要度が高いらしい。

もしラピスを連れ出した事が知られたら大変な事になるという。

この辺りの事情は九十九と…何故かユキナがよく知っていた。

九十九曰く、

「ユキナと一緒にラボを訪れた時、担当の博士に聞きました」

との事。

だがユキナは、

「え?ラピス?うん、お兄ちゃんとかくれんぼしてたら偶然ラボに入っちゃって、その時に出会ったの」

だそうだ。

一体そこのセキュリティはどうなっているのだろうか?

 

しかし、ラピスを連れ出した事がバレたらしく帰還後すぐに出頭するように命令が下された。

また、ついでに捕虜である2人も連れていかれる事になった。

…というのが事の顛末である。

 

 

「木連に着いたらこんなのん気な事もうやってられないわよ?分かってるの?」

「ふっ、安心しろベン子。いざとなったらオレだけで逃げるから」

 

ドスッ!

 

「中々いい度胸してるわね〜アキト〜?」

いい感じにアキトの横っ腹へ蹴りが決まった!

「…げふっ…こ、こう見えてもオレは一匹狼でな!群れるのはゴメンだ!」

だがアキトはめげなかった!

「へえ…それで1人で逃げるって?まあ逃げ出そうとしたら容赦なく殺るけどね」

レンナの目はかなりヤバ気だ!

「…実は、長いものには巻かれるのが最近の生活スタイルでな」

「…さっきの言動とメチャクチャ矛盾してるわよ」

「気にするな。ちょっとセカンドステージへ移行しただけだ」

「全く…ってさっきベン子って言ったわね!?」

 

ごすっ!

 

「ぎぶっ!?」

容赦無しなレンナだった。

 

 

 

「………ん〜通路が揺れて見える〜」

「いっその事ここで寝たら?」

そうとう効いたのだろうか?アキトがフラフラしながら歩いている。

しかし2人だけで歩いて問題は無いのだろうか?

つくづくのん気な艦である。

 

「さて、そろそろ終身時間だったな?」

「…就寝でしょうが。アンタはここで一生を終える気?」

「それも場合によりけりだ」

「はぁ…」

レンナ、随分とお疲れである。

「まあ、とにかく休むか。じゃ!」

「ええ。お休み」

「…ちょっと待て。何故そんなにアッサリと床に就こうとする?ここは、
『アキト…一緒に寝ちゃダメかな?…なんだか心細くて…ねえ、いいでしょ?』
とか言い出すのがスジってもんじゃないか?なあそう思わないかお客さん?」

誰に言ってんだ?

「…本気で言ってる?」

「本気な訳あるかバカモノ!」

「だったら言うな!…それ以前にそんなこっ恥ずかしいこと言う奴居るの?」

「ああ、実際過去に3人程居たぞ?」

「マジ?」

「マジ」

驚きである。

「…で、その3人は今どうしてるの?」

「………………2人は知らんが残り1人は今頃星の海だ」

「………そう、悪いこと聞いちゃったかな」

「ああ、思いっきり悪いぞ?しかもその1人は最近まで一緒の艦に居たからな。今頃は多分寝てるんじゃないか?
まあもう1人は大体…3億1536万秒位会っていないし、もう1人は…はぁ、全く思い出させるなよ」

「……何で素直に10年って言えないのよ……それ以前にもしかしてその1人って生きてたりする?」

「はぁ?何言ってんだ?生きてるに決まってるだろうが。つーかこの世から撤収してもらった方がオレとしては有り難いのだがな
……しかし一瞬で計算しやがったな。流石はベン師匠の孫」

「………」

「ん?どうしたベン子?」

「ま…」

「ま?」

「紛らわしいのよおおおおおおぉぉぉっ!!!」

 

ぐしゃあっ!

 

「ひぎゃぐ!?」

不可思議な悲鳴が響いた!

「ふっふっふっ、甘いぞベン子」

「くっ…月臣さんにするとは…卑怯者!」

「備え有れば憂いなしだ!」

そんなもん備えるな。

と言うより通りすがっただけだろうに。

 

「…ごふ…お、おのれ…」

哀れだな月臣。

 

ぐしゃっ!

 

「げふ!?」

「あ、いたいた!ねえレン!」

「…レン」

今度はユキナとラピスに踏まれた月臣だった。

成仏しろよ。

「あれ?どうしたの2人とも」

「うん!一緒に寝ようかな〜と思って!」

「…思って」

随分懐いたもんである。

何故だろう?

「一緒に?う〜ん、分かった!じゃあ行こうか!」

「やったー!行こうかラピス!」

「…一緒」

「何ぃ!?一緒に寝るだと!?馬鹿を言うなユキナ!しかも女同士!?そんな背徳行為お兄ちゃんは許さんぞ!?」

 

どごげすっ!

 

「へぶっ!?」

「突然現れて何言ってんのよこの人は…」

「何考えてんだか…」

「…ユキナ、真っ暗」

ラピスは何時の間にかまた目隠しされていた。

 

「さて、生態系が未だ確認されていない生き物は置いといて…さあ行こうか2人共!」

「おーっ!」

「…うん」

えらい言われようなのに反論は出なかった。

まあ、何時もの事なのだろう。

「うう…ユキナがまさか魔導に堕ちるとは…」

「…トドメ刺していいユキナちゃん?」

「う〜ん、一応私のお兄ちゃんだからこの辺で勘弁してあげて」

「…勘弁?何が?」

「世の中知らない方が幸せな事もあるのよラピス」

「…そうなの?」

「「そうそう」」

意気投合しているな。

「流石はスターオムツ。既に奈落か…ドンマイ!

「また訳の分からないことをアンタは…まあいいか。それじゃお休み、丈夫なアキト

「お休み〜不可思議なアキト

「…お休み、自爆なアキト

アキト、言われっぱなしである。

しかしラピスは何時の間にそんな単語を覚えたのだろうか?

「ああ、お休み。悪い夢見ろよ

「「アンタがね」」

「…ね」

「…」

反撃に出たアキトだったが見事に返され沈黙した。

「それじゃお布団運びましょうか」

「そうだね」

「…枕は私が持つ」

和気あいあいである。

 

 

「…寝よ」

ちょっと落ち込み気味のアキトだった。

 

 

 

 

「…」

ちなみに月臣は一晩通路で気絶していたとさ。

 

 

 

 

「…ユキナ〜危険が危ないことしちゃダメだぞ〜」

そして九十九は一晩中通路で泣き明かしていたとか。

 

 


 

 

 

 

 

先行きが思いっきり不安である。

 

 

 

 

 

 

 

 

アキト…いや九十九と元一朗の運命はどっちだ!?続くような続かないような思わなくも無きにしも非ず。

 

あとがきです。

こんにちは、彼の狽ナす。

な、何だかなぁ〜…いいのでしょうかコレで?(汗)

木連…大丈夫なのか本当に?(泣)

まあどうとでもなるか。

 

さて、今回の話は殆ど閑話のような感じでしたが…何時もじゃないのか?…というツッコミは無しにして頂いて(汗)

次回はいよいよ木連到着となります。(長かった…)

そしていよいよあの方の登場!…の予定です…が、頑張って書きます!はい。

 

ではではこの辺で。

近いうちにお会いしましょう!

 

また感想をくださった方々、そしてここまで読んでくださった方々に感謝です!

 

ああ…PCの周辺機器揃えたら今月ピンチに…ゲームも2本購入にちゃったし…ぐあぁ…

 

…そ、それでは〜!

 

 

 

 

…よくよく考えてみて、副長(目立たない+出番無し+影薄い+立場弱い)=不幸という方程式が成り立つのでしょうか?

 

 

代理人の感想

はじめまして、代理人です。

以後よろしく。

以上感想終り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・というのも芸が無いのですが・・・・・

だってもう、どこから突っ込めばいいのか。

イヤ全くホントに。(笑)