エヴァンゲリオン&ナデシコ


第八話





 ふう、何とかラミエルを倒したし・・・。

 次はJAか、どうしようかな?




 なあ、シンジ・・・。

 この前の記憶が少し有耶無耶なんだがお前分からないか?




 ・・・あまり気にしないほうが良いよ。



「シンジ君、いる〜?」



「あれ、ミサトさん。 何か用ですか?」



「ちょっちね・・・。

 今度さ、日本科学技術公団が作ったロボットの完成披露会をやるのよ。

 それにシンジ君も呼ばれてね、まあ行くかどうかはシンジ君次第だけど」



「はい、別に良いですけど」



「そう、良かったわ。

 それじゃあ
着替え、用意しといてね」 



「・・・は?

 何で着替えなんかいるんですか?」



「それがさあ、披露する場所がね・・・
アメリカなのよ」



「何でアメリカなんですか?」



 それじゃUNが関わっているのか・・・。




 まあ、軍人なんて面子が無くちゃやっていけないからな・・・。



「それと、滞在期間は1泊2日だから、忘れ物のないようにね」



「・・・何時出発でしたっけ?」




「・・・明日よ」



「ミサトさん、この事を言われたのは何時ですか?」



「さ、さあ、何の事だか私にはサッパリ?」



「それとこの事は先日、リツコさんに聞きました。

 今頃言っても遅いですよ」



「ええ、うそ!?

 だったら一週間も前に書類なんか渡さなくても良いじゃない!

 無くしたと思って損したわ」




 そんなの渡したところ見てないけどな・・・。

 ん、どうしたんだシンジ?




 え、別に何も。

 ただ、『明日ミサトさんがどうなるのかな』なんて考えてるだけだよ・・・。


 フフフ・・・・・。









『本日は宇宙航宙開発団体、SSTO・102便のご利用有難う御座います。

 本機はこれより第3新東京宇宙港を離陸、行き先はニューヨークとなっております。

 到着予定時刻は日本時間で約4時間後となっております』



「リツコォ〜、あんたさあ、シンジ君にこの事いったんなら書類なんか渡さなくても良いじゃない。

 昨日思い出さなかったら私だけ置いてけぼりだったのよ?」



「・・・私はシンジ君に何も言ってないわよ」



「え? という事は・・・・・
ハッ!」



「ミサト、有難う・・・。

 貴方が言わなかったら私しか居なかったものね。

 あ、そうだ。 この前新しい薬が出来たから今度試してあげるわ」



「リ、リツコ、それだけは本当に勘弁して!」



「あら、遠慮しなくて良いわよ。

 学生時代にも色々試してあげたんだから」



「ま、まさかあの時の
二日酔いの薬ってあんたが作ったやつなの!?」



「ふ、無様だな・・・」(ニヤリ)



「し、シンジ君、計ったわね!?」



「博士号は伊達じゃないですよ、ミサトさん。

 リツコさん、死なない程度までなら許可します」



「分かったわ、シンジ君」




「ううう、シンちゃんとリッちゃんが虐めるの・・・」 イジイジ・・・



 まあ今回はこれ位で良いかな?



 ・・・マッドが二人。



 アキト君、何か言った?



 い、いや何でもない!

 そろそろ離陸だから座ったほうが良いんじゃないか?




 それもそうだね・・・。

 でもさっきのことは後で詳しく聞かせてもらうよ。



「リツコさん、SSTOに乗った事ありますか?」



 僕が座ると同時にSSTOが離陸した。



「前に何度か・・・。

 シンジ君は無いの?」



「ええ、海外に行く事もありませんでしたからね」




「・・・あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ・・・」



 目の前を何か赤い物体が通過していった。



「・・・ミサトさんも乗った事無いのかな、はしゃいでるみたいだけど?」



「・・・ミサト、はしゃぐのは構わないけどあまり周りに迷惑をかけるんじゃないわよ」




ガッシャアアァァァァン!



「だ、大丈夫ですか?

 お客様、お客様ぁ!?」




「ミサトさん、大丈夫ですかね?」



「大丈夫よ、ゴキブリ並みの生命力とアメーバ並みの再生力があるから。


 知能も同じくらいだけど・・・」



 僕は昨夜準備で遅く眠ったせいもあって、すぐに眠りに付いた。

 ミサトさんの無事を頭の隅で祈りながら。









「やっと着いたわね。

 ・・・ミサト、その怪我大丈夫?」



「なによ、リツコが教えてくれれば怪我だってしなくて済んだのよ」



 自分で勝手にいじけて勝手に怪我すれば世話が無いわね。

 それに怪我と言ってもたんこぶが出来たぐらいじゃない。



「迎えが着たみたいよ」




ブロロロロロ・・・キッ!



 出迎えにリムジンを出すなんてここの支部も何を考えているのか・・・。

 そんな事を考えていると車の中から黒服を着た男が出てきた。



「どうも、お待たせしました。

 私はアメリカ支部保安部所属の蔵崎 ナオヤです」



「どうも、私は・・・」



「あ、皆さんの自己紹介は車に乗ってからでもかまいません。

 あと3時間程でJAの完成披露会が始まりますので・・・」



「そう・・・。

 じゃあ急ぎましょう」



 ・・・このタバコと香水の匂いは。

 なるほど、彼も結構忙しいみたいね・・・。









 へぇ〜、前ってこんな会場に来てたんだ・・・。

 ・・・でもパンフレットには性能だけでJAは出てないな。



「本日はご多忙の所、日本科学技術公団の実演会にお越しいただき、真にありがとうございます。

 今回はUS軍、並びに中国政府の協力により完成させることが出来ました」




 US軍はまだ判るけど何で中国が出てくるんだ?



 う〜ん、人手の問題じゃないかな。



「それでは早速、我々の技術の粋を集めて創られた
中華・アローン!

 コードネームはT・A!!」



 ・・・テンカワ アキト!?



 ええい、無理にボケるな!!



デケデケデケッデケ〜〜♪
(先行者のテーマ曲(笑)

 などと言う漫才をやっているといきなり曲が流れ出してきた。



「心して見よ! これが日本、中国、アメリカの三国共同で作られたT・Aです!

 ご覧ください!!」



 巨大なモニターが出てきてそれに映し出されていた物は・・・。














 無表情な顔!

 調理に使われる様なヘラをした手!

 ただの鉄パイプとも思えるような腕と足!

 そしてフレームしかないと言っても良いボディ!




「これぞ・・・これぞ中華戦隊センコウシャ!」



 せ、戦隊物!?



 あ、あと同じようなものが少なくとも4機はあるのか!?



「右の方から順番にT・Aレッド、T・Aブルー、T・Aイエロー、T・Aグリーン、T・Aピンク!」



 うわ・・・あの顔でピンクってかなりシュールだ・・・・・。



「そして謎の
T・Aブラックゥ!!」



 喋ったら謎じゃないんじゃ・・・。



 こ・・・これがアキト君(仮)か・・・・・。



 (シクシクシクシクシク・・・・・)



「そしてぇ今、必殺のT・Aキャノンッ!!!」



 そして時田博士の合図と共に合体していくT・A。

 五色のT・Aが縦列合体し、極め付けに
アキト君(仮)が砲台に変形し、1番前に居るT・Aの股間部に合体する。

 そして、『ガッチャガッチャ』とパンフレットに書いてあったと思われる大地のエネルギーを充填しているらしい。

 これを見て喜んでいる人は精神病院に行かなければならない。




                    「オ〜! ビューティフォ〜!!」
                                         「ワンダフル!!」
             「イッツァ クレイジー! ハッハッハ〜!!」



 お前達の頭の中がクレイジーだろうが!!

 僕達4人は心の中でそうつっこんだ。

 ここに居る僕達以外は精神病院に至急行った方がいい。


 かなりの重症だ。

 一部はもう手遅れだけど・・・。










「時田博士・・・質問よろしいでしょうか?」



「おや、あの御高名な赤木 リツコ博士ではありませんか?

 よろしいでしょう。

 で、何でしょうか?




「このガラクタの何処に最先端技術が使われているんでしょうか?」



 ・・・合体機能じゃないの?

 私はエビチュを飲みながら心の中でそうつっこむ。



「そうでした、まだ一つ言っていない機能がありましたね。

 それではお見せしましょう、
これです!」



 次の瞬間、私達の時が止まった・・・。



『ニィハオ ボンジュール こんにちは ハロー お前の負けじゃ!』



「どうです!?

 古今東西、今迄色々なロボットが思想されてきましたが人間の言葉を話すロボットなんてあったでしょうか!!

 今回は
挨拶だけですがそのほかに色々な言葉を話すことが出来ます」



 最後は絶対挨拶じゃない!

 だけどつっこむ勇気は私には無い・・・。



「ほ〜・・・良いでしょう。

 それならばネルフの決戦兵器とそのガラクタで戦闘をしてみませんか?

 どちらが使徒に対して有効な兵器であるかをこの際決めておきましょう」



「それはいい考えですね・・・。

 ですが貴方達の決戦兵器はここには無いのでは?」



「大丈夫です、支部には建造終了したものが3機ほどありますから」



「「フフフフフフ・・・・・」」




「シンジ君、お願いね・・・」



「良いですけど、パイロット僕しか居ませんよ?」



「大丈夫よ、テストパイロットが一人居るから」










 よっと・・・シンクロ開始。

 ・・・・・なんか感覚が違うな。

 ! そうか、ダミーコアが出来たのか・・・。



『・・・君が碇 シンジ?』



 うわっ、急に通信が開いてきた。

 すごい・・・・・。

 ブロンドですごく顔立ちの整っている。

 いわゆる、美男子って奴だ。



「え、そうだけど・・・君は?」



『ボクはクリス エンハンス。

 エヴァンゲリオン四号機のテストパイロット生だよ』



「よろしく、クリス」



『こちらこそよろしく・・・』



『二人とも、お話中ちょっち悪いけどさ・・・。

 今回はあのガラクタを瞬殺してちょうだい。

 流石にリツコの機嫌がやばいわ』



『判りました。

 ところで標的・・・・・』



 クリスが話している途中にガラクタが現れた。



『・・・・・なんですか、アレ?』



『唯の動く標的だと思えば良いわ・・・』




『皆さん、大変お待たせしました。

 これより第一回EVA vs. T・Aの模擬戦闘を開始します!』




 まだ二回、三回ってあるのか・・・。



『ルールは簡単です。

 ただ相手を叩きつぶせば良いだけです!

 では・・・
始めぇ!!』



 さてと・・・どうしようかな。



『いけぇ!


 今、必殺のT・Aキャノンッ!!』



 いきなり合体するか、普通・・・。



 普通じゃないからね、この人達。

 ま、縦に並んだら狙いやすいからね・・・。



「・・・えい」



 僕がソニックグレイブを投げるとガラクタの首が飛んだ。

 しかも大地のエネルギーを充電中のポーズで止まっている・・・。



『・・・・・』



 最後の砲台部分を合体し損ねた黒いガラクタ・・・もとい
アキト君(仮)がクリスに破壊される。

 さてと、やっと帰れるな・・・。



『な・・・!?

 君達、合体中に攻撃はしないものだぞ、普通!!』




 あんたの普通って何なんだ?(汗)









「さてと、ガラクタの廃棄処分は決まったし・・・。

 後はエヴァ3機とクリスを連れて帰るだけね」



「え、良いんですか?

 クリスもエヴァもアメリカ支部の管轄なんでしょ?」



「ま、今回の報酬みたいなものよ」



 アメリカでの忙しく時間が過ぎていき、あっという間に帰国の時間が来ていた。





*追記

「あ、シャワールームってここか・・・」



 さすがにミサトさんじゃないけど迷うよな、これじゃ・・・。




 誰か入ってるぞ・・・って、この状況じゃクリスか。



「あれ、シンジ・・・?」



「クリス・・・え!?」



 クリスはタオルを体に巻いていた。

 それだけならまだ良い。

 胸が・・・膨らんでいた。



「クリス・・・もしかして君って女の子?」



「もしかしなくても、ボクは女の子だよ・・・!」



「ご、ゴメン!!」
















あとがき〜



 最近よくフリーズしやすくなる。

 現にこの話を書いていたら3回ほどフリーズした。

 理由は別の作品にて。



 あと、シンジが覗き回数が多くなってるね〜(爆)






代理人の感想

♪鋼のボディその奥に 滾るは熱き中華の血

♪大地のパワー吸収し 内燃機関に火をつけろ〜

 

・・・・・・まぁ、今更コイツに関してのツッコミは置いておくとして。

言語機能だけは本家より上かもしれませんね(核爆)。

 

ん、中華って「Chu-ka」か?