縁は不思議なもの…。

昔は敵同士だった筈の、私とヴァルが、こうして一つ屋根の下で暮らせるなんて…あの時には想像もつきませんでした。

記憶は無いのに、本人は物凄く嫌がっていましたが。私に子供扱いされるのを。

…60歳ぐらいの時でしたか?確か、『俺はもう独りで生きていける』とか、ふざけた事をほざいたから、私が半殺し優しく叱ってあげたのは.

 

あの後も幾度と無く一方的なリアルファイトそう言うことがありました…反抗期だったのかしら?

意外と照れ屋さんだったりして?

…冗談はさておき。

 

リナさん。

私達が初めて会ってからもう…二百年が経ちました。

辛い事や苦しい事、悲しい事が沢山ありましたが、代わりに楽しい事もまた、数多くありましたね.

私は皆さんと過ごした日々を忘れたくありません。

ですが、ガウリイさんとあなたは、別々に氷付けにされたと聞きましたし・・・、ゼルガディスさんも寿命で・・・。

あの人は結局、元の体には戻れなかったんですけどね。

アメリアさんと結婚してからは諦めたみたいでしたけど…。

 

 

皆…、親しかった人は死んでしまって・・・。

 

 

私・・・私寂しいです!

自分が竜族であることが、これほど恨めしく思える時が来るなんて…。

認めたくはないですが…、せめてあのゴキブリ生ゴミ魔族にしてお役所仕事しかしないゼロスにでも良いから会いたいという気分です。

ジラスさん達も死んでしまったし、私の傍にいるのは…、ヴァル。あなただけなのね。

 

前の記憶は戻ってこなくて良い…。

あなたさえ生きていけるなら私はそれでいい…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪5月25日のフィリアの日記より抜粋≫

 

 

 

 

 

 

誰が為の世界

第4話パート2

 

 

 

 

淡い日差しの射し込む、静寂に包まれた部屋の中に、徒一つ、分厚い日記帳を弱々しく閉じる音だけが穏やかに広がる。
今、それの持ち主はこの家にはいない。
少年は顔を伏せたまま呟く…。
「フィリア…いや、母さん…。」

そう、ここにいるのはフィリアの養子、ヴァル唯一人。
彼は確かに其処に居る…それなのに彼の澄んだ眼からは、生気を感じ取ることは出来ない。
全く彼のことを知らない者でも、今の彼を見ればおそらくこう言うであろう。

『まるで…抜け殻のようだ』と。
「何処行ったんだよ…、母さん…。」
寂しげに今にも消え入りそうな声で呟くその姿は、青年らしからぬ高く震えた声と調和して、一つの『無』を醸し出していた。




ヴァル209歳の夏の出来事だった…。








一方アキト達は、ゾアナ王国のアルドリアという街にやってきていた。
二人は暫く並んで早歩きをしていたのだが、遂に堪え切れなくなったのか、アキトが
「なあエル…。」と疲れた声で言うとエルは、
「何?このくらいでヒイヒイ言っているようじゃ、まだまだね。」と素早く切り返す。
「いや、このくらいって…。そう云うお前に一種の恐怖を感じるが…。それより何なんだよこの街は。100歩も歩かないうちに宿屋の客引きが寄ってくるんだぞ?」
「前半は聞かなかった事にしてあげるとして、確かにこれは変ね。…私、こんな風に創ったかしら?」
そう自身に問い掛けたエルは、もう一度周囲を見回した。


ゾクッ!
(何!?)再び歩き出そうとしたエルはある一点からの邪気を鋭敏に感じ取った。
(動いている・・・?だめ、分からない。)
最初の内は気にも留めなかった、黙考するうちにエルは一つのことに気づき、顔を蒼く染めた。
(私に寒気を覚えさせた・・・?そんな・・・まさか!?)
彼女は或る恐ろしい事実に辿り着いた。しかし・・・、
(けど・・・、まだ遠くて小さいわね。まだ大丈夫。せめて、私の封印が解けるまで・・・。)
「エル・・・大丈夫か?」
「え?!」
(アキト…、私のことを心配して・・・?)戸惑い、頬を赤らめるエル。

しかし

「さっきから顔を青くしたり赤くしたり…、何か変なものでも食ったのか?」

 

この小説のアキトは何故か凄まじいほどに鈍かった。

 

「………!!」エルは更に顔を紅潮させると、

「そっちの心配かいっ!!!」

と激しくスリッパで突っ込みをいれた。

 

スパアアアアン!!!

 

街に爽快な音が響き渡り、道往く人々が一瞬何事かと振り返る。

アキトは頭を抱えながら、涙目もそこそこに当然の科白を吐いた。

「何するんだよ!」

エルは聞く耳もたんと言った感じで、

「黙らっしゃい!この冷凍野菜並のニブチン野郎!!!一体何年生きてるのよ全く。」

 

ガーーーーーン(超古典的w)

 

「俺は・・・心配しただけだ・・・。鈍くない・・・俺は鈍くない…俺は鈍くない…。」

「ア、アキト?」

「俺は鈍くない…お仕置きは嫌だ…。ニブクナイ…イヤダ…。」

どうやら何かのスイッチが入ってしまったらしく、アキトは目も虚ろに地面に座り込みなにやらブツブツ言い始めた。

「アキト…しっかりしてよ。ねえアキトってば…。

「ルリちゃんやめて許してぇ…!!!助けてくれガイ…嗚呼、刻が見える・・・。」呟きの内容は更にエスカレートして行く。

「くっ…この、還ってこんかい!!」

 

ズパアアアアアン!!!

再びスリッパが唸った。

「いててて…、ハッ、俺は一体!?」

エルは急いで懐にスリッパを仕舞うと、アキトに言った。

「アキトだいじょおぶぅ?あそこの人がね?今あなたをなぐってにげたのぉ。」

と、エルは全く関係無い人を指差しながら、彼女を知るものが見たら吐き気を覚えるほどに、目をウルウルさせて言った.

ハッキリ言って、万物の母とは思えないほどに稚拙なウソだ。

アキトは心の中で密かに毒づいた。

(絶対お前だろ!やったの。)

そんなことを思っているとはおくびにも出さずに、アキトは立ち上がって聞いた。

「この街、どうなっているんだ?」

「ええとねぇ、確か街の中央にある博物館を名物にして成り立ってるはずよ。」

「何を展示している?」

「えっと、確か昔このゾアナ王国を滅亡の淵へと追い込んだゴーレムが復元されて置かれてたはずよ。」

「…ふ〜ん。」

アキトは興味を持ちたくなかったのか、休ませていた足を再び活動させ始めた。

「取り敢えず今日は何所に泊ま「キャアッ?!」うわっ?!」
辺りに鈍い音が響き渡る。
余りに不意な事に、驚き慌て跳ね起きたアキトが見たもの…、それはメガネをかけた男に腕を引っ張られている青い髪の少女の姿だった。
アキトは、呪錠の事が次第に気にならなくなってきている自分に驚きつつも、思考を状況分析の方へと持って行った。
「助けてっ!!」
腰を抑えつつ此方に向き直った少女は、アキトたちが敵ではないと判断したらしく、助けを求めた。
その声は擦れ、最早悲鳴と呼ぶにも頼りない声であった。
だが、アキトは心の中で密かに溜息をついていた。
(何かベタなパターンだな・・・、どうして俺って何時も騒動に巻き込まれるんだろう。)
何度も逆行して人生の経験値を稼いだからだろうか、『助けたら厄介事に巻き込まれる』という宇宙の意思は感じ取れたらしい。
彼自身、最近思考が人生に疲れた老人の様にキ始めている事にもおぼろげに気づき始めている様だが。



ところで、彼がその長い人生の中で卓越させた感覚が二つほどある。

一つに、戦闘に関する全ての感覚。

もう一つに、『彼女達』の接近を感知する力。

だが逆に進歩どころか退化すら始めてしまっているのは・・・恐らく聡明な読者諸君ならお分かりだろうが。

しかし、ここで特に取り上げておきたいのは、彼が認識できていない極めて重要(?)な事柄である。

それは、アキトが巻き込まれているのではなく、騒動自体がアキトにばれているということだ。

(できれば関わり合いになりたくないけど・・・助けないわけにはいかない!・・・あれ、でもあの人は・・・?!)

そう、アキトは彼を知っている。

眼光こそ鋭いものの、その容姿は間違い無く

(プロスペクターさん!!?)

彼は自分でも気づかないうちに、天を仰いでいた。

この奇妙な現象を仕組んだ黒幕に、熟考するまでも無く容易にたどり着いたからだ。

彼は素早く後ろを振り向くと、勢いそのままに、逃げようとしていたエルの肩をしっかと掴んだ。

流石のエルも彼の据わった眼差しには2・3歩後退りをしてしまった。

「さて・・・。」

「は、はい?」

「どう云う事か説明してもらおうじゃないか?」

エルは返答に詰まった。

まさか、『面白そうだったから創っちゃった、てへっ©』何て言うわけにもいかない。

まして、それが暇つぶしだったとなれば尚更に。

彼女はアキトの力を恐れているわけではない。

いくら力を封印しているとはいっても、所詮は生身の人間と創造主。元の力の差がありすぎる。

ただ、前述の理由を正直に言うと、この先の旅が少し気まずいものになる(彼女はそう思っている)ので、言うに言えなかったのだ。

 

 

「そ、そんな事より前,前!」

(チッ…逃げたな。)

アキトはそれ以上は追求せずに、プロスペクターへと向きなおった…が、生憎とその対象となるべき人物はいなかった。

 

 

 

 

「あ゛れ?」

 

 

 

 

少女を抱えて仲間と一緒に去って行くプロスペクタ−(?)達の後姿がアキトの目に映る。

「だから言ったのに。」

「…………………………………。」

迂闊だった…。そうアキトは思った。

アキトは、もう一度振り返って文句の一つでも言ってやりたいという誘惑に駆られたが、エルが悪くないのはアキト自身よく分かっていたし、生憎と今はそんな事をしている暇は無かった。

「追いかけるぞ!」

「…(楽しめそうね)行きましょう!」

 

…約1名は不純な動機を胸に秘めつつ、二人はプロスペクタ−達を追って街の中へと消えていった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くのかい、ヴァルの兄ちゃん。」

「ああ。母さんは必ず俺が探し出して見せる。」

「…まあ、止めても行くんだろうからさ。ちょっと待ってな。」

見たところコックらしき30代の女は、そう言うと厨房の奥へと消えていった。

一寸経って戻って来た女の手には…弁当らしきものが入った包みがあった。

「持ってきな。あたしが腕によりをかけて作ったもんだ。…って言っても握り飯のセットだけどね。」

そう微笑むと、握り飯の入った包みをヴァルに差し出した。

「……有難う。」彼にはそれだけしか言う事は出来なかった。

 

 

 

     それ以上何かを言うと、目から熱いものが零れるのを抑えきれそうになかったから…。

 

 

 

「それじゃ、「ああそれと。」え?」

立ち去ろうとしたヴァルの背に女が再び声をかける。

「あんたなら心配無いとは思うけど…。ここらにも最近、モンスター供が出るらしいからね。気を付けな。」

「…はい。」

 

 

 

 

そして青年は長年暮らした第三の故郷を後にする。

義母を捜すため。

そして、彼女に本当の事を伝えるために…。

 

「待ってろよ…フィリア…。」

 

 

 

 

 

 

 

「見つけた!もう逃がさない!」

「その子を返しなさい!(少しは楽しませてくれるのかしら?)」

 

アキト達がプロス達を見付けられたのは、それから僅かに15分後のことであった。

 

「しつこいですねぇ貴方達…。これではこの人達に残業手当を出さなくちゃいけなくなりますねぇ…。」

暫し考え込み、再び口を開く。

 

「仕方ないですねぇ……皆さん。景気良く殺っちゃって下さい。さもないと、今月の給料カットです。」

「「「応!!」」」

「なんか…、これもありがちだよな…。」曰くアキト。

「雑魚は任せなさい。・・・ふふ・・・楽しみねぇ・・・?

そういいつつ、エルは手に大鎌を出現させる。

 

「…子供相手にその人数は少々大袈裟なような・・・。」

溜息をつきつつ、アキトはプロスペクターに向かって走り出した。

 

 

 

そして、戦いの幕は上がった。

 

 

 

 

 

 

 

アキトの進行方向に部下の一人が立ちはだかる!

「行かせるかよ「あらぁ?余所見をしてていいのかしら?」ぐほっ!!?」

男の脳天に鎌の峰の部分が横殴りにヒットした。

ドサ…

倒れ伏した仲間の姿を見た他の男達は、眼を疑った。『俺は今悪夢でも見ているのではないか』と。

が、非情にもエルの鎌により一人、また一人と倒されていくにつれて男達は気づいた。

(((これは…現実だ!)))

彼らが呆けてしまったのも無理は無い。

大の大人数十人が、一斉にかかっていっても倒せないのだ。しかも相手はまだ子供なのだから。

「ガキがあああああああぁぁぁっ!!!!!!調子に乗ってんじゃ…あれ?

彼は再び我が目を疑った。

世界が二つに割れて見えるのだ。

(まさか…これも現実…か?)

彼の想像は当たっていた。

 

彼の体はエルによって唐竹割にされていたのだから…。

 

 

 

 

 

ビシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

一方アキトは…。

 

 

 

「悪いけど…そろそろその子を放してもらおうか?」

「嫌だと言ったら…どうするんですか?」

プロスペクタ−が、口元を僅かに歪ませる。

「こうするに決まってるだろっ!!!」アキトが吼える!

右足に体重を乗せて、素早くプロスに拳を繰り出そうとしたアキトは……凍りついた。

「……………これでもですか?」と、プロスペクタ−が少女を自分の前に翳す。

「クッ…!!!」

「さあ、どうします?どうすると言うんですか?」

プロスの口調には余裕と言うよりは楽しんでいるというような感じが含まれていた。

(くそっ。馬鹿にして…!)

プロスは更に続ける。

「あなた達も子供にしては良くやりましたよ。下手な正義感など発揮しなければ死なずに済んだんですがねえ。」

ナイフを取り出しそう言い放ったプロスにアキトは尋ねた。

「・・・お前達の目的はその子じゃなかったのか?殺してしまっては…。」

「ご心配なく。上からの指示によれば、『生死を問わず』だそうなので。」

「…つくづくうんざりさせられるな。」

アキトの眼に危険なものが宿る。

それに気づいたプロスが身構えた…刹那!

 

   ミ゛シッ…!!!

プロスの横腹に、勢いのついたエルのドロップキックがめりこんだ。

「うう゛っ!!?」プロスは派手に吹っ飛ばされた。同時に、少女がプロスの腕から離れる。

「エル?!」

 

スパーン!!!

 

「ってえ!!何すんだよ!」

「あんたね。一体何時までこんな雑魚と戯れていれば気が済むのよ?」

「もうすぐ倒せそうだったんだ!!!」

「聞く耳もたんわっ!雑魚には余計な台詞を喋らせてはいけないっていう法律を知らないの!!?」

「知るか、んなもん!!」

…薄れ行く意識の中で、二人のそんなやりとりがプロスの耳に届いたとか届かなかったとか。

 

 

 

 

―――哀れプロスペクター(に、良く似た人)―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、お嬢ちゃん。お名前は?」

アキトが助け出した少女に尋ねる。

外見からは大して年齢差は無いように見えるのに、『お嬢ちゃん』とは滑稽なものだが。

「スフィア…、スフィア=アイネス。」

「スフィアちゃんかぁ…、お父さんとお母さんは?」

 

 

「………………………………………。」

 

沈黙がその場を包む。

「え、えと。じゃ、お家は何処なのかな?」

 

 

 

「………………………………………………………。」

 

 

再び場は静寂に包まれた。

 

 

名前の事以外は、何を聞いてもだんまりの少女の様子から、アキトは一つの結論を出した。

「まさか………、自分の事をなんにも覚えていないとか…?」

 

こくん

 

少女…スフィアは、首を小さく縦に振った。

 

アキトは、今度こそ天を仰いでこう言った。

 

「―――――― 何処までベタなんだ?一体。」

 

 

 

 

 

 

 

 

スフィア達が去ったすぐ後…、プロスは周りに誰もいないことを確認すると、ゆっくりとその身を起こした。

「良い蹴りでしたね。ですが詰めが甘い。……我が主に報告するには及ばないでしょう。」

そして、プロスペクタ―に良く似た男は…虚空に掻き消えた…。

 

第5話に続く。

 

 

座談会

シンジ:あれ?作者は?

エル:トイレのなかで独りいじけてたわよ?『俺には文才が無い』って。

シンジ:馬鹿だね〜そんなの図書館にンヶ月か通いつづけてれば解決されるよ?…多分。

ソティ:誰が馬鹿じゃゴルァ。

シンジ:?!馬鹿作者?!

ソティ:馬鹿言うなっ!!!

エル:仕方ないわね.もう一度逝って来なさい。

ソティ:ぎゃあああああああああああぁぁっぁぁぁああああ?!!

シンジ:………で?本当は?

エル:すいません…。作者を異世界に飛ばしてきたの。

シンジ:?それでよく戻って来れたね?

エル:…執念…か。

シンジ:何?

エル:いえ…。子供は知らなくて良いのよ.

シンジ:………。

 

この後二人は作者が再び戻ってくるまで殺りあっていたとさ。めでたしめでた「「めでたくないっ」」

 

後書き

いかん。また、何かに唆された。

ま、それはともかく、いかがだったでしょうか。

この話し、前述の通り本来なら第4話に組み込まれる筈のものだったのですが、<以下省略>

しかし…、今更デスが、無茶苦茶な話しですねw

そこで(何?)、急遽世界設定と、その他諸々を決めてみました。

※下記のものは、あくまで仮のものであって、何らかの都合により変更される可能性が非常に高いです。ご容赦下さい。

 

世界設定―――1―――

リナ達の時代より二百年後の世界。

リナ達の手により(?)フィブリゾが滅ぼされたことにより、結界が消滅。

相互の文化が交ざりあい、魔法科学が発達。

しかし、急激な成長により、自然環境は破壊され、追い出されたモンスター達は、街を襲うようになる。

しかも、黒魔術や科学を中心に発達してきた反面、白魔法の使い手は減少し、今ではセイルーン王家の血筋にしか伝わっていない。

神聖魔術は竜族に、白魔術はセイルーンに、黒魔術・精霊魔術は一般大衆に。

それぞれ分化〈?)してしまったわけである。

やがて、魔物に対抗するためという口実で、各国が他国を侵略、併合するようになった。

…が、セイルーン王家は中立を宣言。

各国の代表からなる『評議会』はこれを承認。ここに、初の中立国が誕生した。

 

一方、治安の悪化は著しく、『魔物に殺される前に好きな事をしたい』という連中が徒党を組み、それが徐々に組み合わさっていき、巨大犯罪組織『フォース』が結成された。

彼らは、殺人・強盗・略奪…etcオールラウンドに悪事をこなすようになった。

 

 

魔法科学の発達により、『魔銃』というのも発達。

使い手のある一定量の魔力を詰めこんだエネルギーポットより銃身が一旦エネルギーを吸収、収束することによって、エネルギー弾として放出できるのだ。

…これの普及により、剣などの武器は一時衰退に追いこまれた。

何故なら、魔法を使えない者でも、使えるものに頼んで、魔力を充填してもらえばすむからである。

さらに、混沌の言葉を知っているものなら、簡単な魔法なら打ち出す事も可能だからである。

それでも、一部の頑固親父の手により、武器は作り続けられ、魔銃に対抗するために、その品質はより高いものへと昇華されて行った。

 

この後はまだ出せないので、後ほど…。

 

昂気(この作品において)

言わずと知れた、魂を燃やす事によって発生する気。

作者が考えたロジックとしては、

『己の魂を、体力を媒介にすることによって精神エネルギーに変換し、体表に纏うことによって、次のような事が可能になる。

 

1.自らの体重を限りなく0に近づける事ができる。

2.拳など、身体を強化することもできる。

3.武器などにまとわせたり、飛ばしたりする事が出きる。

 

呪錠

L(ロードオブナイトメア(ルシファー))によって、アキトの両手両足につけられたエネルギー体。

一定量の昂気を吸収することによって、重量がなくなる。そして、伸縮自在になる。

…つまり、何もしないでいると、アキトには約800Kgの重量がかかり、さらに行動の自由すら封じられるわけで…。

因みに、眠るときは、自動的に消え失せる。

 

ま、こんなとこです。

―――なんか、突っ込みどころ多いし(汗)

最後に、

 

いつも感想を頂いている ノバさん。そして、代理人さん。

毎回ありがとう御座います。

では、第五話(何時になるかな)をお楽しみに。

 

 

管理人の感想

ソティ=ラスさんからの投稿です。

・・・・あー、すんません、代理人じゃなくて管理人の感想ですんで、そこんとこヨロシク

いえ、深い意味は無いですよ、ええ(苦笑)

 

>何度も逆行して人生の経験値を稼いだからだろうか、『助けたら厄介事に巻き込まれる』という宇宙の意思は感じ取れたらしい。

それでも自ら進んで煉獄の炎に焼かれるのが、君の運命だ(爆笑)

しかし、性格が丸くなったなぁヴァルw

これもフィリアの教育の賜物か・・・