満月が優しい光をさらさらとふりまく穏やかな夜・・・・
  
  少年は自分の荷物とマウンテンバイクを押して
  黒いサマードレスを着た女性の後ろをただただ付いて行くだけだった
  
  
  
  
  ***
  
  
  
  「・・・・お世話になりました。・・・」
  (もう、此処にくることも無いのかな・・・)
  
  「・・・またこいよ・・」
  
  「え?」
  
  アキトがサイゾウに次の言葉を言おうとした時それはおきた
  
  ガラガラガラ〜 
  
  もう閉店なのになのに入ってきたのは、肩までとどく艶やかな黒髪に黒いサマードレスを着た女性だった
  
  「ごめんなさい、
   ここに小さくて可愛らしい猫の置きものを忘れてしまったのだけどしりません?」
  
  
  いきなり予想していなかったお客?の登場にシリアスな雰囲気を壊されて、固まっていた二人だが
  
  何とかサイゾウが再起動を果たして口を開く
  
  「あぁ〜、確か七番席に落ちてたやつかな、ちょとまってください。」
  
  サイゾウはレジの棚においてある猫の置物を渡す・・・
  
  「あぁ、これこれ
   よかった〜♪これが無いとウチの子、たまに機嫌が悪くって・・・・
   あれ?何かお取り込み中でした?」
  
  
  少しの間沈黙が続いたが、アキトがダムを崩壊させたように喋りだす
  
  「いや別に何でもないっすよ(汗)
   ただ俺がクビになって出て行くだけですから。 あはははははは」
  
  何を喋っているのか分からず支離滅裂になっているアキトをみてサイゾウはため息をついた
  
  (まったく、こいつは何やってんだか・・・・
   まぁ、こいつらしい、ちゃ、こいつらしいんだが・・・・)
  
  
  
  しかしながら、そんな、アキトのめちゃくちゃな話を女性は真剣に聞きいっている
  
  
  
  取りあえずひとしきり話し終えたようでアキトは再び肩を落として暗いオーラを放っている・・・・
  
  (・・・・俺、何やってんだろう)
  
  そんな、アキトの暗いオーラを打ち消すように女性が優しく微笑んで一言、こう言った。
  
  「なら、私があなたを雇って上げる♪
   もちろん住み込みでね、どう?悪い話じゃないでしょう?」
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
     機動戦艦ナデシコ 〜DEFY HISTORY〜
  
  
  
       第四話
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  アキトは沈黙に耐えられず口を開く
  
  「あの〜、ユイさん?
   どこに行くんですか?

  「どこって、ボーヤがこれから働く場所よ」
  
  「はぁ」
  (その、働く場所がどこか聞いたんだけどな・・・・・・どうしよう・・・
    それに、ボーヤってのも何だか変な感じだな・・・・・・ちゃんと自己紹介したのに・・・)
  
  とか何とかやってるうちに一つの一軒家にたどり着く
  どうということは無い、ごく普通の一軒家だ・・・・・
  
  木星兵器の攻撃にみまわれず、庭もなかなかにかたずけられている
  
  「さぁ、入って」
  
  家の中に案内される、
  中もいたって普通、広すぎず狭すぎない玄関を上がり
  フローリングでできた廊下に、トイレ、洗面所、リビング、お風呂に客間
  そして、二回へと続く階段・・・・・
  ぱっと見た感じ、中の構造までいたって普通である
  
  (こう言ったらなんだけど、普通だ・・・・・
   俺、ココで住み込んで何をさせられんだろう?)
  
  アキトはユイのイメージからかってに連想していた『家』とのギャップに戸惑いながら着いていく・・・・
  
  リビングを通り過ぎ、キッチンとの間の少し奥まった所にあるエレベーターに案内される・・・
  
  「あ、えと、バリアフリーってやつですか?」
  
  アキトは苦し紛れに口を開くが、ユイにサラッと流される・・・・
  
  「ふふふ、ボーヤ、面白いことを言うのね」
  
  なにやらなれた手つきでユイはすばやくパスワードらしきものを
  目にも留まらぬ速さで打ち込む・・・
  
  ゆっくりと、エレベーターが動き出す。
  
  
  
  ウィーーン
  
  
  エレベーターの動く音だけがその場を支配する
  
  
  
  (あれ?二階に行くのにまだ着かないのかな?)
  
  アキトがクエスチョンマークを浮かべていると
  ユイがニヤニヤと面白そうに口を開く
  
  「ちなみに、このエレベーターは上でなく、下に向かってるのよ」
  
  「え?下にですか? 何で?」
  
  「着けば分かるわ♪」
  
  ユイが楽しく笑っているとエレベーターが最下層に到着する
  
 
    チーン
  
  
  エレベーターのドアが開くとそこには白い大きな物体と
  ピンクのサマードレスを着て、桃色の髪を腰まで伸ばした。
  小さな子供?の背中があった
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
     ココはワタシのタイセツな場所
  
     オ義父サンとオ義母サンのいるタイセツな場所・・・・
  
     ココでは 前みたいにセマイトコロに入レラレテ
  
     タクサンノのジッケンをしなくてイイ
  
     オ義父サンとオ義母サンとイルト
  
     ココロがアタタカクなって ホワホワ〜っとスル
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  少女は後ろでドアが開くエアーの音を聞きゆっくりと振り返る・・・・
  
  エレベーターから母親に成ってくれた大切な人と、知らない人が降りてくるところだった
  
  
  「どうしたの?ラピス、こんな夜遅くに・・・眠れないの?」
  
  ラピスはユイの問いかけに首だけでうなずくと、
  ユイの服の裾をつかんで後ろに隠れてしまった。
  
  「・・・・ダレ?」
  (・・・・シラナイ人)
  ラピスはただ単語を発したまま、見慣れぬ相手を見続ける・・・・
  
  「このボー・・・お兄ちゃんはね。
   これから、一緒にくらすお兄ちゃんだからなかよくね」
  
  ユイが優しくさとすがラピスはユイの後ろから出ようとしない
  アキトはラピスの前で両膝をつき目線を合わせる
  
  「オレはテンカワ・アキトって言うんだ、よろしくね・・・・」
  
  ラピスはユイの後ろから、すごく小さい声で口を開く・・・
  
  「・・・・ラピス」
  
  不安と警戒の入り混じったとても小さい声
  此処が音がよく響く大きな船の収容ドックでしかも、深夜で静かでなければ聞き取れなかっただろう・・・

  
  「ごめんね〜。この子ったらいつもこうなの
   それと、もう一人男の子が居るんだけど寝てると思うから明日合わせるわ」
  
  「あ、はい」
  
  そんなこんなしているうちに、やっぱり目の前にある大きな物体が気になる・・・・
  
  「あの、俺たちの前にあるのって何ですか?」
  
  
  その質問を待っていたかというようにユイがニヤリと口をゆがめて喋りだす。
  「ふふふ、気になる気になる?あれはね」
  
  楽しげに説明を始めようとするユイに別の方向から声が割って入ってきた。
  
  「その『フネ』は僕たちの会社、マーズカンパニーが建造した艦なんですよ。」
  
  
  声のする方向を見ると
  アキト達が使ったエレベーターとは別のエレベーターから一人の少年が出てくる
  
  黒のズボンに、
  黒い下地に白い縦じまの入ったカッターシャツをラフに着こなした
  自分とそう年の変わらない少年がたっていた・・・
  
  「宇宙連合、及び地球連合軍ではユグドラシルというコードネームで呼ばれています
   あなたも、テレビなどでたまに見るでしょう?」
  
  
  こちらに歩いてくる少年は、
  
  オレの驚きをよそに
  説明しながら歩いてくる
  
  少年は目と髪がサラサラの銀・・・・
  というか青?・・・瑠璃色?と表現するのかどうか分からないが
  凄く神秘的で、男なのに綺麗という言葉がぴったりだと思った・・・
  
  
  出鼻をくじかれながらも気持ちを切り替えユイが口を開く
  「紹介するわ、私の夫のメノウよ。
   メノウ、こっちはさっき住み込みで雇った子よ」
  
  「はじめまして、アマカワ・メノウです。
   ユイが何か迷惑をかけませんでしたか?」
  
  <ちょっと!どう言う意味よ!>
  <まぁまぁ、言葉のあやでですよ(汗)>
  
  「あ、いえ、そんな、
   テンカワ・アキトっす。え〜と」
  
  なんとなく雰囲気だけで握手をする二人・・・・
  そんななか先に、メノウが口をひらく
  
  「僕たちはそんなに年も違わないでしょうから
   気軽に呼んでください。テンカワさん」
  
  「分かったよメノウ君、オレの事も気軽によんでくれ」
  
  
         ・
  
         ・
  
         ・
  
  
  それからは、色々大変だった・・・・ほんと色々
  
  サイゾウさんとこを出るとき、支離滅裂で、何喋ってるかわらんない時に
  アイちゃんのことを、ポロッと喋ってしまったらしい
  
  
  オレは小さな女の子一人、ろくに守れないやつだって・・・・
  
  
  それをユイさんから聞いたメノウ君が何だか張り切って
  実習という名目で色々させられた・・・・・
  
  
         ・
  
         ・
  
         ・
  
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         ・
  
         ・
  
  
  
  
  ***
  
  
  
  
  二ヵ月後
  
  
  一人の青年が、二ヶ月前と同じ格好でマウンテンバイクを力の限りこいでいる
  
  「オレはやるんだ!!
   うぉぉぉ!!待ってろよ!!!!ナデシコ〜〜〜〜」
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  ネルガル重工本社ビルの前でプロスペクターは今日も今日とて悩んでいた
  
  
  二日前に搬入されたマーズカンパニー製のエステバリス『テンカワSpl』
  
  
  0G戦フレーム・・・・・本来、宇宙戦闘に特化した機体だが、スラスターの改良と脚部の高機動ユニットにより
  重力下での空中戦闘を可能としたマーズカンパニーのカスタム機。
  
  そして、ネルガルの現在の技術では実現しえない戦闘力を持った次世代機でもある・・・・・
  
  
  それに目を付けたのが整備班、班長のウリバタケ・セイヤである。
  彼の目は終始血走り、その眼光だけで人が殺せるかもしれない・・・・
  
  彼の勢いはそこまで行ってしまっていた。
  
  
  それが二日前・・・・・・・・
  現在は『テンカワSpl』の解体をプロスに止められた不満と
  己の欲が絡まりあい、非常に危険な状態である。
  
  (いやはや、これも「あのお二人」のせいですな・・・・・
   しかも、今日付けで『テンカワ・アキト』がネルガルに出向とは・・・・・)
  
  
  当初、渡されたシナリオとは微妙に違う行動をとるユイとメノウに
  プロスは、実はかなりのストレスを感じ、胃腸薬を服用していたりする・・・
  
  
  
  
  今後の、ネルガルそしてマーズカンパニーとの展開を考えていると・・・・
  
  
  警備員が小走りにはしってきてプロスに耳打ちをしていく。
  
  「そうですか・・・(やっときましたか)
   お通ししてください。(これで、不安が減るのでしょうか・・・)」
  
  ため息を付きながらプロスは客人を迎えにいった。
  
   ・
  
   ・
  
   ・
  
  正面玄関をマウンテンバイクをおして、中華鍋という独特の格好で青年がはいってくる。
  
  
  「いや〜〜、お話はうかがってますよ。テンカワさんですね」
  
  プロスはとりあえず営業スマイルでニコニコと饒舌に話しかける
  対するアキトはかなり緊張気味に口を開く、
  
  「あっ、はい、テンカワ・アキトです。よろしくお願いします。」
  
  滞りなく挨拶もすみ、ひと段落したころ
  
  アキトが話を切り出した
  
  「あの、これを渡す様にって社長と会長から・・・」
  
  アキトはリュックの中から一つのファイルとディスクを取り出してプロスに手渡す。
  
  「あぁ、そうですか。わかりました。
   私は、これを渡してきますので、
   テンカワさんはこちらの書類にサインの方をおねがいします。」
  
  プロスはアキトに派遣社員の書類を渡して何処かに行ってしまった。
  
  
  残されたアキトは書類にサインをしなくてはいけないので取りあえず目を通そうとするが
  
  アキトは一瞬で止めてしまう・・
  
  (・・・うぅ、メノウ君のいうとうりだ・・・・・
   項目が多い上にメチャクチャ字が小さい、何なんだよこれは・・・)
  
  一瞬で読む気を奪われたアキトは適当にサインをしてプロスを待つことにした
  
  そんなこんなで「ボー」っとしていると、五分という短い時間でプロスは帰ってきた。
  
  
  「お待たせしました。テンカワさん。
   取り合えず格納庫の方から案内しますから付いてきてください。」
  
  なぜか、顔に青筋を立て必死で笑顔を作っている
  
  渡したファイルとディスクに何があったのか
  中身を知らないのでどうともいえないが取りあえず事を進めないといけないので
  アキトは「見なかった」をきめこんだ
  
  「はい、あっそれとさっきの書類書いときました。」
  
  アキトから書類を受け取り、サラッと適当に流し読みしていく
  
  「あ〜、はいはい、大体OKですな。
   それでは行きましょうか・・・・」
  
  返事もそこそこにプロスは歩いていく、
  
  若干足取りの危ういプロスとアキトは地下へ向かうエレベーターに消えて行った。
  
  
  
  
  
  ***
  
  
  
  ブリッジに向かうプロスは
  
  先程以上に消耗していた
  
  
  
  格納庫に着くなりアキトのテンカワSplが勝手に動いてるわ
  
  それを見たアキトがエステを勝手に動かしていたダイゴウジ・ガイことヤマダ・ジロウに対して怒るは
  
  
  その後、なぜか二人の友情が芽生えるし・・・・
  
  
  目を血走らせたウリバタケがアキトにエステの解体をせまるし・・・
  
  
  アキトがエステの仕様書を出したら出したで、「マーズカンパニー」と「極秘」の文字・・・・
  
  
  ガイとウリバタケの口止めに精神を使い果たし、
  
  そこに、艦内放送で敵襲のアナウンス・・・・
  
  きっとブリッジでは凄まじい状況になっているに違いない・・・
  
  
  
  再び胃が痛み始めたのを感じながらプロスはブリッジに続くドアの前に立った。
  
  
  
  「プシュ〜」っとエアーの向ける音とともに中に入ると、
  
  予想通り
  
  
  フクベ提督はただ居るだけ
  
  ゴーとがむっつりと唸り
  
  キノコがキーキー叫び
  
  操舵手と通信士が何やらキノコに文句を言っている
  
  オペレーターは感情の見えない冷たい目でこの光景を見ているだけ
  
  そして、やはり艦長はまだ来ていない・・・・
  
  
  これからこの状況をどうやってまとめていこうか思案していると
  うしろから声が聞こえてきた
  
  「ほら、ユリカ着いたよ」
  
  「あぁ〜、ホントだ。
   みなさーん、私が艦長で〜す。ブイ♪」
  
  その奇声で殆どの者が「ぶい!?」と半疑問系でかたまり
  
  プロスは胃の痛みが増すのを感じ
  
  副長のアオイ・ジュンは小さくため息をついた。
  
  
  そんな痛々しい空気を動かしたのは、今にも胃に穴が開きあきそうなプロスだった
  
  「えぇ〜、では艦長。
   遅刻の件に関しては後ほど伺うとして
   現状を打破すべく作戦の指揮をとっていただきたいですが、よろしいですか?」
  
  「はい♪もちらんです。
   現状を教えてもらえますか?」
  
  やっと動きだした「時」にいち早く対応したオペレーターのルリが報告する
  
  「佐世保基地を敵機動兵器、バッタとジョロが攻撃中です
   現在、かなりの被害が出ている模様」
  
  「では、エステバリス隊を囮として地上に射出
   その間にナデシコは発進します
  
   まず、海底ゲートを抜けて一旦、海中へ
  
   そのあと浮上して、エステバリス隊退避の後、背後より敵を殲滅します。」
  
  ビシ!っと決まったユリカの声で各々の仕事をはじめていく
  
  しかしながらまたまたルリが報告する
  
  「艦長、すでにロボットがエレベーターに乗って上昇中です。」
  
  「へ?何で?」
  
  
  
  ***
  
  
  
  地上へ向かうエレベーターもまた酷かった
  
  エレベーターの空きが一つしかなかったので二機のエステが狭いなかに押し込められている。
  
  『・・・・』
  
  『・・・・・』
  
  『・・なぁ、ガイ。』
  
  『何も言うなアキト・・・・』
  
  男二人で、何ともいえぬ悲しさを味わいながら耐えていると
  アキトとガイの前にウィンドウが開く
  
  ピッ       
  
  映ったのは白い髭を生やしたフクベ提督・・・
  
  『君達はダレだ!所属と名前を言いたまえ!』
  
  いきなり度肝を抜かれたが取りあえず答えてみる
  
  「俺は戦闘班のダイゴウジ・ガイ
   まぁ、ガイってよんでくれ!」
  
  「テンカワ・アキト
   コック兼パイロットです。」
  
  ヒーローっぽく決めていくガイに対し、少し緊張気味のアキト・・・
  心持の違いが随所にでてきてしまう・・・・
  
  『ならばよいか』
  
  ポツリとそんなことをつぶやいてどこと無く哀愁を漂わせてフクベ提督はウィンドウは閉じてしまった
  
  代わりに瑠璃色の髪をした少女のウィンドウが開く
  
  『作戦はナデシコの発進する間の十分間です。
   お二人は、ナデシコ浮上ポイントまで囮として敵を引き付けてもらいます
   浮上後はナデシコのグラビティーブラストで敵を一掃しますので射線上より退避して下さい。』
  
  
  説明が終わるやいなやエレベーターは地上に上がり停止した。
  
  『では、ガンバッテください』
  
  少女はそういってウィンドウを閉じた・・・・・
  
  
  
  二人の周りにはバッタとジョロが既に取り囲みミサイルを今にも発射しそうである
  
  今までシュミレーションで幾度と無く孤立戦闘はこなしてきた・・・
  
  
  でも、・・・
  
  
  シュミレーションと全然違う・・・
  
  
  本当に死ぬかもしれない。
  
  
  そう思うだけで手が足が動かなくなる、IFSもきもち輝きを失った様に見えてしまう・・・・
  
  『それじゃあ、アキト 先に行ってるぜ!』
  
  ガイの乗る青い空戦フレームはスラスターを思い切りふかして
  空を包囲しつつある敵に向かってディストーションフィールド全開で突っ込んでいく・・・
  
  
  
  いったい自分は何をしているのだろうか・・・
  いったい自分は何なのだろうか・・・・
  
  
  今まで訓練でしてきたことは何だったのだろうか・・・
  今まで教わった事は何だったのだろうか・・・
  
  
  
  小さな女の子一人守れなかった・・・
  
  
  女性が・・・
  自分とそう年の変わらない少年が・・・
  オペレーターシートに座る小さな女の子が・・・
  
  
  そして、ナデシコにも少女がいる・・・
  
  
  皆、戦うためにフネに、戦艦に乗っている・・・
  
  
  (なのに俺は・・・俺は・・・)
  
  
  
  
  キッと顔を上げ、しっかりと前を見据えて
  アキトはIFSコネクターをしっかり握り締めた
  
  
  アキトの気持ちに応えるように
  エステのカメラアイがキラリと輝き
  スラスターはいつでも飛び立てるように力を蓄える
  
  「俺は前へ進むんだ!もうあんな思いはしない!!」
  
  アキトのエステはスラスター全開で大空に飛び立った
  
  
  
  
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  あとがき
  
  ふぅ、・・・
  何だか前回書いた予告編とは違う気が・・・・
  まぁ、予告編はノリで書いたのでその辺はしょうがないかな・・・・(無責任だ・・・・・・)
  
  えと、
  エステバリスの設定とかが本編と違ったりしたりしちゃったりなんかしますが・・・
  多めに見たやってください・・・
  
  
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  あとがき2
  
  タブリス「・・・・」
  
  アカツキ「・・・・
       終わり方中途半端じゃ・・・」
  
  タブリス「個人的に好きなんだけど?・・・だめ?」
  
  アカツキ「・・・・・(無視)おやすみ〜〜」
  
  タブリス「(世の中厳しいなぁ・・・・)」
  
  
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代理人の感想

やっぱり中途半端かなぁ。

切りがいいといえばいいんですが。

後、今回は両方とも正規のパイロットであるにもかかわらず、何故ガイとアキトが無断出撃したのか、そのあたりを書いてないのは端折りすぎかと。