機動戦艦ナデシコSS 二人のテンカワ

 

プロローグ  そこから始まった。

 

 

 

 

 

 

ユリカを救出してから、1年が経った頃に、それは起こった。

木星軌道上

 

 

 

「アキトさん、もう復讐は、終わったじゃないですか。」

 

そう言ったのは、連合宇宙軍少佐、ホシノ ルリの声だ。

これまで、幾度と無く、ナデシコCからの、追撃から逃れてきた。

 

『確かに北辰は、倒した。だが、俺が居たら意味が無いんだ。』

 

俺の名は、テンカワ アキト。

別名、黒の王子と呼ばれる、犯罪者だ。

これまでに、コロニーを五つ、殺した人は、数え切れないほどいる。

 

「なんで、そうやって、自分ばかり、責めるんですか。

 あれは、ユリカさんを、助ける為じゃないですか。」

 

『いくら、ユリカを助ける為とは言え、俺は人を殺しすぎた。そんな奴が、表舞台に、戻れるはずが無い。

 所詮、血塗られた殺人者だ。』

 

「そんな……。」

 

『話は終わりだ。まだ追いかけて来るなら、ここで、ナデシコを沈める。』

 

「えっ……。アキトさん。なんとしてでも、止めて見せます。」

 

『やはり、そう来るか、ラピス30秒でいい、無人兵器で、ナデシコのエステバリス隊を、押さえてくれ。』

 

(うん、解った、なんとか押さえてみる。)

 

そう通信すると、アキトの乗るブラックサレナは、ナデシコCへ、一直線に、向かい始める。

 

「ナデシコには、行かすか。へっ、そんなバッタぐらいで、オレ達を、止められるかよ。」

 

そう答えたのは、エステに乗るスバル リョウコだ。

 

「そうそう、そんなんじゃあ、オレはやられは、しないよっと。」

 

そう言って、一機のバッタを、落としたのは、タカスギ サブロウタだ。

 

「でもでも、バッタ君の動き、かなり速いよ。」

 

そう言って、ちょっと焦ってるのは、アマノ ヒカルだ。

 

「おまけに、フィールドも強力だよ。」

 

そう冷静に、答えているのは、マキ イズミだ。

そうゆう、会話をしている内に、アキトの乗るサレナは、ナデシコの目の前まで、迫っていた。

 

「艦長!!ブラックサレナ、急速接近、グラビティーブラスト発射口へ、向かっています。」

 

そう、慌てた声で、答える、マキビ ハリ。

 

「アキトさん!アキトさん!応答して下さい。」

 

涙声で、通信し続けるルリ。

その時、いきなり、通信が開いた。

 

『ルリちゃん、これで終わりだ、ラピスの事をたのむ。あいつに、普通の生活をさせてやってくれ。』

 

そう言って、また通信を、切るアキト。

その時ラピスは、アキトの言った、言葉が、信じられないでいた。

 

(えっ!アキトは、私の事が、必要じゃないの!)

 

『ラピス、サヨナラだ、今までありがとう。ダッシュも、今までありがとう。後は、頼むぞ。』

 

(ハイ、アキト、ワタシノホウモ。イママデ、アリガトウゴザイマシタ、アトノコトハ、マカセテクダサイ。)

 

と、答えたのは、スーパーAIのダッシュだ。

 

「アキトさん、それって、ここで……!いけない、急いでブリッジを、切り離して!」

 

ルリは、今からアキトがしようとしたことに、気づき叫んだ。

ナデシコのブリッジが、切り離されしばらくして、アキトの乗るサレナのカノン砲が、火を吹いた。

カノン砲の弾は、グラビティーブラスト発射口に直撃し、ナデシコは誘爆が、引き起こされていた。

 

「アキトさん!アキトさ〜〜〜〜〜〜〜ん!」

 

必死に、叫ぶルリ。

 

「おいアキト………、自爆するつもりだったのかよ…………。」

 

ほとんど、声にならない様に、呟くリョウコ。

 

「おいおい……、まじかよ……。」

 

「そっそんなアキトくん……。」

 

「テンカワくん………。」

 

後の三人も、リョウコと同じ様につぶやく。

その間も、ナデシコは、ブラックサレナとともに、爆発している。

その時また、ルリの元に、アキトからの、通信が入った。

だが、今度は、爆発の音でかき消されていて、あまり良く聞こえないが、オモイカネの力で、同時通訳されている。

 

『ルリちゃん、ユリカに、すまなかったと、伝えてくれ、後、ルリちゃん、ユリカ、オレの分まで、生きてくれ、

 俺からの、最後のお願…………。』

 

その後の言葉は、聞くことは、なかった。ナデシコの最後の爆発と、伴に………。

 

 

 

 

「アキト、起きろ。」

 

『う〜ん。』

 

「おい、起きろ、起きね〜か、アキト」

 

『う〜ん』

 

「起きろってーのこの」

 

ゴッツン!!!

 

『痛って〜〜、て、あれ?ここは、何処だ?』

 

「何寝ぼけてるんだお前は?、お前の部屋じゃないか。」

 

『あれ?兄貴?死んだはずじゃ?』

 

「お前な〜、勝手に人を殺すな。」

 

『だって、兄貴は、木蓮のチューリップに潰されて……。』

 

「は〜あ?木蓮?チューリップ?何言ってるんだ?」

 

『だって今は、2205年じゃあないっけ?』

 

「はあ〜、やっぱりお前寝ぼけてるな?今は2193年だぞ。」

 

『2193年?えっ!!嘘…だろ?』

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――あとがき

 

初めまして、TAKAと言います。

あまり、文章には、自信がありませんが、頑張って、書かせていただきました。

できれば、感想かな何か送って頂けるとうれしいです。

週一ペースで行ければ良いかなと、思います。

今後とも、よろしく、お願いします。

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

TAKAさんからの初投稿です!!

ほうほう、二人のテンカワですか・・・

しかし、兄弟のせんでくるとは意外でしたね〜

Benはアキト(過去)とアキト(未来)も事だと予想をしてたのですが(笑)

火星の後継者を滅ぼした後のアキト・・・その心中には深い後悔だけが残っていたんですね。

今後のTAKAさんの作品に期待をしますね!!

 

それでは、TAKAさん投稿有難うございました!!

 

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