前回までのあらすじ・・・・

 またもやAction投稿者による異世界へ飛ばされたアキト。
 今度、たどり着きアキトを待っていたのは『差別』が産んだ戦争だった。

 そんな中、アキトは2人の少年少女と出会う。
 少年の名はキラ・ヤマト。平凡な民間人である。

 ストライクの搭乗したキラ。

 彼の中に迷いは無くなっていた・・・・・・アスランが現れるまでは

 そして格納庫では何か異変が起こっていた。

 一体、格納庫で何が起こったのか? 前回出番が無かったアキトに出番はあるのか?

 そして、戦いは加速していく。『漆黒の戦神』テンカワ アキトの出現によって。












機動戦士ガンダムSEED PLUS



第6話 初陣part?













−AA 格納庫

 時間軸はストライク出陣直後まで戻りますよ〜

 そして格納庫にてアキトとマードックを驚かせた物・・・・・・それは・・・・・・・










 真っ赤に塗装され、
 形が微妙に変化したジンの姿であった。










アキト・マードック「「・・・・・・・・・・」」

 訳の分からないシ○アが好きそうなジンを呆れて見ている整備員+1だった。

アキト「・・・・・・・・・・・」

 白い目をしているアキトがシャ○専用ジンを指差して無言でマードックを見る。

マードック「お、俺じゃねーぞ!!」

 あたふたしながら冷や汗をだくだく流して訴えるマードック。

マードック「だいたい俺自身も驚いているんだからな!!」

アキト「・・・・・・・・・・・」

 続いて整備員の方に振り向き見詰める。

 無言のプレッシャーが整備員に襲い掛かっていく。

 ぶんぶんぶんぶんぶん

 一同が「俺達は何も知らねぇ!!」と否定しているように首を振っている。

アキト「じゃあ一体、誰が・・・・・・」

 その時、1人の整備員が前に出てきた。

整備員「あ、あの・・・・・・班長。 ちょっといいですか?」

マードック「あん? なんだ?」

整備員「報告しようと思ってたんですが、実は全員がストライクに付きっきりで整備していたときにジンの様子を自分が見に来たときに・・・・・・」

一同『ふんふん・・・・・・』

整備員「ジンが虹色に光って消えたんッスよ!! 次に現れた時にはあの姿に・・・・・・」

 その言い訳を聞いていた一同は・・・・・・

整備員一同『あはははははははははは』

 笑った。

整備員「ほ、本当ッスよ!! 信じてください!!」

マードック「あのなぁ普通、ジンが『消える』かぁ。 まぁ『ミラージュコロイド』なら別だがな」

 『ミラージュコロイド』とは『X−207 ブリッツ』に搭載されている特殊能力で姿を消せると言う代物だ。

整備員「俺はこの目で見たんですよ!!」

マードック「夢だ、夢!!」

 まったく取り合ってもらえない整備員。 だが、この男だけは違った。

アキト「その話、本当ですか?」

整備員「本当だ!!」

アキト「(なら・・・・・・)」

 アキトが軽く跳躍してジンのコックピットハッチに飛び乗った。

マードック「お、おい。 お前さん信じるのか!?」

アキト「ええ。 恐らく彼の言っている事は本当でしょうね」

マードック「まぁ信じるも信じないも、その機体は危ないぜ!!」

 いかにも怪しい機体なのでまだ何にも手を着けていない状態なのだ。

アキト「大丈夫。 恐らく俺の知り合いの仕業ですから」

 そう言ってハッチを閉めるアキト。

マードック「大丈夫って・・・・・・おい!! 知り合いって誰だよ・・・・・・」

 アキトの中では確信していた。

 それが『ボソンジャンプ』だという事に・・・・・・










○ャア専用ジン コックピット

 アキトがシートに座る。

 そのときアキトは違和感を感じた。

アキト「このシート・・・・・・やはりか」

 シートのサイズといい、高さもアキトにピッタリだったのだ。

???『声紋チェック開始』

 シートに座った途端にコンピュータが喋りだした。

???『姓名、階級、認識番号、嫌イナ物ヲ』

 何か最後に余計な物を言ったような・・・・・・

アキト「えっと・・・・・・テンカワ アキト、階級無し、認識番号無し、嫌いな物は某同盟

 言っちゃったよ、この人・・・・・・

???『オペレーターヲ『テンカワ アキト』ト確認。 音声ファイル再生開始』

 確認できたのか!? あれで・・・・・・

 どうやら『嫌いな物=某同盟』はアキトだと証明するための1つになっているのかもしれない。

アキト「音声ファイル?」

 コンピュータはアキトの疑問を無視して音声ファイルを再生し始める。

???『はぁ〜い、アキト兄。 元気だった?』

 その声はアキトの知っている声だった。

アキト「ディア!!」

ディア『この録音を聞いているって事は無事にアキト兄の元に届いたって事だね。
    今から簡単に説明するね。
    私達が今居る所はまったく分からないの。 そんでもって私とブロスは遺跡と融合しちゃっているみたい。
    ああっ、心配しなくっても大丈夫。 そんなに苦労は今の所はしていないから。
    それでアキト兄がコッチの世界に跳んだショックで今はそっちに連絡できない状態なの、ごめんね〜。
    でもでも、今のアキト兄達の状態はコッチに伝わってきているの。 つまり受信オンリーって訳。
    そこで少し無理をして『ジン』をジャンプしてココで改造しちゃった。
    この機体のスペックはマニュアルに書いているからそれを読んでね。 じゃあね〜ばいばい〜』

アキト「・・・・・・・・・・」

 あまりにも早い口調だったので呆けているアキト。

アキト「と、とにかくマニュアルを・・・・・・」

 ジンのOSを機動させ始める。

 画面に『GIN・TONIC』と表示している。

アキト「ジン・トニック・・・・・・?」












 ジン・トニック

 例の募集機体、1機目の機体です。
 Shingoさん原案の機体。
 どうも有難うございます!!

>元が非常に汎用性が高かったため、連合・ザフト問わず様々な機体の武装が使用可能なとんでもない機体になってしまった。
 改良に伴い、スラスターを増設しているため、ジンであるにも関わらずゲイツ並の機動性を叩き出している。
 また、それによる稼働時間の低下が懸念されたが、旧時代の航空機のドロップタンクからヒントを得た切り離し式の大型バッテリーを装着する事で、一応の解決を見ている。

 これが原案でしたが、
 実際は今のところは『ディアが通常のジンを改造した』というだけになってしまいました。
 こんな扱いでスイマセン。 この機体は時期に凄い事になりますので・・・・・・

 『ジン・トニック』という名前はShingoさん曰く有名なカクテルの名前だそうです。
 私はお酒は未成年なのでまだまだ先の話です・・・・・・

 装備: ハンドシーザーレールガン
  <右腕に装備。ガンダムアシュタロン<ガンダムX>の『アトミックシザーズ』とνガンダム(インコム)の『インコム』が合体したもの>
特製重斬刀
<通常の重斬刀の1.5倍の大きさでソードストライクの『シュベルトゲーベル』並の長さ。
 残念ながらビームコーティングはされてないし、硬度は普通の重斬刀よりかは高い金属で出来ている>


 これからも少し注目の機体です。












アキト「扱えるかな、俺に・・・・・・」

マードック『おーい。大丈夫かぁー』

 外ではマードックが心配して声をあげている。

アキト「はい。 大丈夫です。
    このまま外に出ますのでハッチを空けてください!!」

 アキトがマードックの近くの受信機に通信を入れて返事をする。

マードック『おいおい。 大丈夫かぁ?』

アキト「今のキラ君が例え天才だとしても、引き付けられるのは精々2機が限度でしょう。
    現に今も4機のジンがコッチを攻撃している。 時間はありません、信じてください!!」

 アキトの目を見たマードックは『こいつは本物だ』と確信した。

マードック『おーい!! すぐにブリッチに連絡だぁ!! ジンが出陣するぞぉ!!』

アキト「班長さん・・・・・・」

 アキトはまだマードックの名前を知らなかった。

マードック『俺はマードックだ。 コジロー・マードック。 よろしくなアキト』

アキト「はい!!」

 アキトはこの会話がウリバタケとの最初の会話に似ているような気がしていた・・・・・・










−AA ブリッチ

 ストライク発進直後の威嚇が見事に外れて4機のジンに悪戦苦闘しているAAメインクルーの面々。

 どがぁぁぁぁぁ

 敵のミサイルがコロニーにまた直撃した音だった。

トノムラ「コロニーの警報レベルが9に上昇しました!!」

ナタル「迎撃! コロニーにこれ以上被害を出すな!!」

パル「無理です!! 間に合いません!!」

ナタル「このままではヘリオポリスが崩壊するぞ!!」

フラガ「標準マニュアルをこっちにまわせ!!」

 C−Cで標準を合わせ迎撃するが見事に外れる。

フラガ「ええぃ、ちょこまかと!!」

 どぉぉぉぉん

 今度はAAに当たった。

トノムラ「装甲に被弾しました!! 今の所は問題は無いみたいです」

ナタル「やられるのも時間の内か・・・・・・」

マリュー「奴らの目的はAAよ!! 面舵40度、全速!!」

ノイマン「了解!!」

 出口に向かい進行しようとするAAだがジン達がそれを防いでいく。

ナタル「艦長!! このままでは沈んでしまいます。 主砲の発射許可を!!」

マリュー「駄目よ!! こんな所でまた主砲を撃ったりしたらコロニーが持たないわ」

ナタル「では、どうしろというのです!? このまま沈められろとでも!!」

マリュー「イーゲルシュテインで何とか持ち応えさせて!!」

フラガ「おいおい、そりゃ無茶だぜ? せめてMSとまでは言わないがMAがあればいいんだがな・・・・・・」

 そのときだった。 ローラハの元に通信が入った。

ナタル「どうした? こんな時に何処からの通信か?」

ローラハ「格納庫から緊急メッセージです」

ナタル「読み上げろ!!」

ローラハ「はっ!! 『30秒後にジンが出撃する』だそうです」

 そのメッセージにブリッジ一同は少し余裕を取り戻していた。

フラガ「あのジンが治ったのか、良かった〜」

 「ふ〜やれやれ」といった感じで肩を降ろすフラガ。

ナタル「不謹慎ですよ大尉。 ジンが出撃できるように1番2番に照明弾を装填せよ!!」

パル「了解・・・・・・完了しました。 ジンの出撃もOKだそうです。

ナタル「よし。 2時、10時方向に発射後、ジンを出撃!!」

パル「了解!! 照明弾発射!!」

 その言葉を合図に照明弾が発射し、辺りが眩しくなる。

 同時に4機のジンの動きがかなり鈍った。

 それをチャンスにジン・トニック(以下:トニック)が出撃した。

トノムラ「ジンが出撃しました」

 その時に始めてメインクルーはシ○ア専用ジンの姿を確認できた。

マリュー「・・・・・・赤い彗星?」

 でしょうな。

フラガ「しかし、既に敵側に仮面の男がいるんだぞ?」

 そういえばいましたなザフトに、危ないロリコン変態仮面が・・・・・・

 だってフレイって10歳は離れていたでしょ?

 注:だからといって手はまだ出していませんでした。(外見では)





ロリコン変態仮面「へっくしゅん!!」





フラガ「今、くしゃみしたか?」

マリュー「いえ?」

フラガ「気のせいか・・・・・・」

アキト『気のせいですよ』

ナタル「アキト!! やはり君だったのか・・・・・・」

 そう、ブリッジに何時の間にかアキトからの通信が入っていたのだ。

アキト『まぁ僕の友人が改造してくれたみたいですけどね。
    ジン4機の相手は俺に任せて下さい。 その内に・・・・・・』

マリュー「・・・・・・分かったわ」

ナタル「艦長! 彼を信じるのですか?」

マリュー「・・・・・・あなたはどうなの?」

ナタル「私は・・・・・・正直、彼を信じて見たいと思います」

 そう言い切った頬は少し赤かった。

マリュー「私も同感よ。 これよりアークエンジェルはヘリオポリスから離脱します。
     艦を3番ゲートに向けて全速前進!! 向かい来る敵はイーゲルシュテインで威嚇してちょうだい」

ナタル「了解」

フラガ「あらあら、信用されているみたいだぜ旦那」

 そう言うフラガの視線の先にはモニターに写るトニックがあった。










−ジン・トニック コックピット

 ブリッジから発進許可の通達が入り最終チェックをしているアキト。

アキト「スペックは通常ジンのを基礎にしているのか・・・・・・」

 動作の仕方などをもう一度確認する。

アキト「確認OK。 んじゃ、やりますか!! ジン・トニック出るぞ!!

 GOサインと共にトニックがAAを飛び出していった。










−AA付近上空

ザフトA『何か出てきたぞ!!』

 その言葉に一同が攻撃の手を止めた。

オーロル『赤い・・・・・・ジンだと?』

マシュー『おいおい、冗談だろ。 ご丁寧に角まであるぜ』

 何故、この世界の住人が赤い伝説を知っている。

ザフトB『あんなふざけた奴、俺が仕留める!!』

 宣言どおりにトニックに重突撃銃の銃口を当てる・・・・・・が、

 ――ガキンッ

 ザフトB機が攻撃する前にトニックが放ったハンドシザーレールガンが重突撃銃を構えている右腕を挟んで捕獲した。

ザフトB『しまった!!』

アキト『遅い!!』

ザフトA『何ぃ!!』

 突然のザフトB機への攻撃に呆けていたザフトA機をトニックが特製重斬刀で切り捨て通り過ぎる。

 どごぉぉぉぉぉぉぉ

オーロル『くっ、あのジンかなり早いぞ』

マシュー『やはり3倍かよ!!』

 何故、知ってる?

ザフトB『くっそぉぉぉぉぉぉぉ』

 捕獲されているザフトB機が重斬刀を左手に構えてレールを伝ってトニックに突撃する。

アキト『甘い』

 ――ザギンッ どごぉぉぉ

 ザフトB機が切りかかる前に捕獲していたハサミを最後まで挟んで右腕を切り離したのだ。

 切り離された衝撃でザフトB機のバランスが崩れ、一瞬立ち往生になってしまった。

 その隙に特製重斬刀で切り捨てた。

 ――ザクッ どごぉぉぉぉぉぉ

 無論、2機ともコックピットを外しているので生きているだろう。(多分)

オーロル『馬鹿な。 こう易々とジンが撃墜されるなんて・・・・・・』

 ショックを隠せないザフトの残り2機。

フラガ『おいおい・・・・・・スゲェじゃねぇか』

ナタル『まさに一騎当千といったところでしょうか』

マリュー『それよりもこの隙に逃げるわよ。 全速前進!! アキト君、遅れないでね』

 AA組も驚愕しているようだが逃げるのが先決なのでさっさと逃げに入る。

アキト『了解。 残り2機を倒したら戻ります』

ナタル『いや、帰艦する前にストライクのサポートに回ってくれ。 イージスに手こずっているみたいなんだ』

アキト『イージス?』

 聞きなれない単語に首を傾げるアキト。

マリュー『奪われた4機の内の1機よ。 アキト君も見たと思うけど? ストライクの横にあった機体だから』

アキト『あの機体ですか・・・・・・そんなに強いんですか?』

マリュー『OSが最初のままなら弱いけど戦闘に投入して来たって事は書き換えているわ』

アキト『つまり、こんな雑魚とは違うって事ですか。 了解、すぐに片付けてキラ君の所に行きますよ』

 そしてトニックが残り2機の方を振り向いた。

アキト『―――と、言う訳でさっさと片付けさせてもらうよ。 悪いけど』

オーロル『おいおい。 俺達舐められたもんだな?』

マシュー『まったくたぜ。 あんなAやBなんて名前の奴らと同じにしてもらって困るぜ』

アキト『んじゃ・・・・・・試してみるかい?』

 アキトの言葉に少しだが殺気が混じっていた。

アキト『さっさと・・・・・・かかってきやがれ!!

 こうして一方的なリンチが始まったのであった。










−ストライクvsイージス付近上空

アスラン『何だ・・・・・・あの赤いのは?』

キラ『まさか、アキトさん?』

 キラの言葉に知っている単語に反応するアスラン。

アスラン『アキト? もしかして、『テンカワ アキト』か?』

キラ『? 何故、君がアキトさんの事を知っているの?』

アスラン『俺達の隊長が勧誘したぐらいに強いって俺達の艦じゃあ噂の嵐だ』

キラ『勧誘? そうか、あのシグーが隊長機だったのか・・・・・・』

アスラン『キラ、一体彼は何者なんだ?』

キラ『・・・・・・分からない』

 確かに。

アスラン『分からないだと? ミゲルの話ではジンの装甲を素手で剥ぎ取ったって戯言を言ってたが・・・・・・』

 酷い・・・・・・

キラ『あっ、それ真実』

 確かにアキトはジンのコックピットハッチをこじ開けたな・・・・・・素手で。

アスラン『何だと!? あの馬鹿の戯言ではなかったのか?

 ミゲル、いと哀れ・・・・・・

アスラン『そんな事は置いといて、素手でこじ開けるなんて不可能だぞ!? 彼はコーディネイターなのか?』

キラ『本人は『コーディネイター』という単語さえ知らなかったし、この戦争自体の事も知らないみたいなんだ』

アスラン『ますます分からない。 彼は宇宙人だというのか?』

 残念。

キラ『宇宙人って・・・・・・どっかの銀河連邦に所属する辺境惑星の駐在管理人の美人教師じゃないんだから』

 ハハハと笑うキラ。

アスラン『十分に限定された設定だな?キラ・・・・・・』

 このキラの発言がこの後(何十話後)に悲劇をもたらす。

キラ『それは兎も角、アキトさんは悪い人じゃないよ』

アスラン『キラ・・・・・・』

キラ『アキトさんが何者かわ僕も知らない。 でも彼は僕に教えてくれた・・・・・・『どうして戦うのか』を』

アスラン『!? 『どうして戦う』だと?』

キラ『そうさ、僕は『護る』から戦う。 あの戦艦には護らなければならない人達がいるんだ!!』

アスラン『護るために人を殺すのか!?』

キラ『アスラン、それは間違っている。 『人殺しのために戦う』んじゃない『護るために戦う』んだ!!』

アスラン『しかし、君はさっき僕の戦友のミゲルを殺した!!』

キラ『殺してなんかいない!! アレを見てくれ!!』

 ストライクがある一点を指差す。 そこには宙に浮く人影があった。

ミゲル「助けてくれ〜〜〜」

 パイロットスーツを着ているミゲルであった。





アスラン『ちっ』





 何か聞こえたような・・・・・・(   J J J

キラ『・・・・・・アスラン?』

 性格の変わった友人を心配しているキラ。

アスラン『えっ? あっ、ゴホンゴホン・・・・・・君はミゲルを殺した!!』

 確かにミゲルを確認したアスランがさらに続ける。

キラ『いや・・・・・・殺してないって・・・・・・』

 ストライクが「違う、違う」という風に手を仰ぐ。

アスラン『い〜〜〜や、殺した!!』

キラ『じゃあ、アレは何なの?』

 手を振って元気な自分をアピールするミゲルを指差すストライク。

ミゲル「お〜い。 アスラン、助けてくれ〜」

アスラン『え? 何が? 何もいないよ。 頭、大丈夫?』

 「頭、大丈夫?」と言いたいのはキラの方であった。

 どうやら彼は何が何でもミゲルを殺したいらしい・・・・・・

ミゲル「アスラン? お〜い、アスラ〜ン」

キラ『ほら、聞こえるじゃん』

アスラン『幻聴だろ。 宇宙だしな!!』

 宇宙に幻聴は関係ありません。

 そんな所に赤い機体が近づいてきた。 そう・・・・・・トニックである。

アキト『加勢に来たぞキラ君!!』

 どうやら他2機はさっさと片付けたみたいだ。





オーロル「えっ? 俺達の出番ってこれで終わり?」

マシュー「マジかよ!! 戦闘の描写さえもないなんて・・・・・・」






 まったく酷い扱いである。

アキト『お前が言うなよ作者』

 そうだっけ? まぁ居ても居なくてもいい奴らの事などほっといて話を進めよう。

一同『『『「それもそうだな」』』』

 あんたらも十分に酷いぞ。

アキト『ところで・・・・・・手こずってるって聞いたんだけど・・・・・・』

キラ『はい。 実は・・・・・・』

 今まであった事を全て話すキラ。

アキト『それで手こずっているのか?』

キラ『はい・・・・・・』

 完全に戦闘とは無関係である。

アキト『え〜っと、君は・・・・・・アスラン君だっけ?』

 とりあえず交渉を始めるアキト。 何の交渉だかもう知らない事である。

アスラン『アスラン・ザラです』

アキト『俺はテンカワ・アキトだ。 ところで・・・・・・いい加減に彼を回収したらどうだい?』

アスラン『い〜え。 ミゲルは死んだ人間ですから』

キラ『だから、生きてるじゃん』

アキト『仲間だろ?』

 もう何が何だか分かんない状況である。

 しかし、人1人の命が関わっているのだから、これはギャグではなくシリアス話になるな。

アスラン『一応は仲間ですが、彼はココで死ぬ運命ですから、問題ありません

ミゲル「シクシクシクシクシク(T_T)

 正に、いと哀れ。

アスラン『現に本編第3話では死んでいるのだぞ!?』

 そう自信たっぷりに発言するアスランの手には本編第3話の台本が握られている。

 注:これはSSですので死んでいる人が生きてて問題はありません。

 注2:ただ、キャラの扱いが難しくなるだけです。

 注3:アスランの台本の入手先がサンラ○ズだと言う事は言うまでも無い。

アキト『あのな・・・・・・これは本編じゃなくてSSだから死んでなくてもOKなの』

アスラン『そんな!? なら、俺はどうやってキラを恨めばいいんですか!?』

 無論、仲間を殺していないキラを恨んでも意味はない。

アキト『なら、恨む口実をいちいち作るな!!』

ミゲル「つーか俺って、そのためだけのキャラ!?」

 おそらく正解です。

ミゲル「がーん」

 ミゲルショック!!

アキト『それはともかく、そろそろ時間的にヘリオポリスが崩壊する頃だぞ

 本編第3話の台本(石田彰のサイン入り)を片手で開いているアキト。

キラ『えっ? もうそんな時間ですか?』

 同じく本編第3話(保志総一郎のサイン入り)を開いて確認するキラ。

アスラン『なら、撤退の準備でもしますか』

 といいつつショック体勢をとるアスラン。

 いくら予言されている事であってもヘリオポリスが崩壊するのだ。

 その時、突然の空気圧の変化で外に吸い出されてしまうのだ。 そのためのショック体勢である。

 ちなみに宇宙服を着た人間が中にいれば軽〜く近くの小惑星とまではいかないが飛ばされるだろう。

 ちょうど、今のミゲルの状態である。

ミゲル「ちょ、ちょっと待て!! 俺はどうなる!?」

アキト・キラ『『あ・・・・・・』』

 すっかりミゲルの状態を忘れていた2人。

ミゲル「な、なぁアスラン? そろそろマジで助けてくれないか?」

アスラン『やだ』

 即答。(0.2秒)

ミゲル「ぐはっ・・・・・・な、なら、この際だ、そっちの2人のどっちか・・・・・・」

アキト・キラ『『ごめん。 無理』』

 即答。(−2秒)

 もう逃げ場無しである。

ミゲル「じゃあ・・・・・・どうなるんだ俺?」

アスラン『・・・・・・隊長には「勇敢に戦って散った」って言っておいてやる』

 酷い。

キラ『それなら2階級特進ものですよ』

 これはさらに酷い。

アスラン『あ、ザフトに階級は無いぞ』

キラ『なら・・・・・・無駄死ですね

ミゲル「しくしくしくしくしくしくしく(ToT)

 この扱いって・・・・・・問題ないですよね? 管理人さん。

アキト『あーお楽しみの所、悪いけど・・・・・・崩壊の時間だ。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォ

 まるでアキトの言葉が合図のように崩壊していくヘリオポリス。

キラ『うわあああああああああああ(棒読み)』

アスラン『キラ〜〜〜〜〜(棒読み)』

ミゲル「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ助けてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!(マジ)

 それぞれ別々の方向に飛ばされてしまった。










 ただ1人だけはかなり危ない状態だけど(   J J J










−宇宙空間 トニックコックピット内

 ヘリオポリスの残骸の真っ只中にトニックの姿があった。

アキト「あいたたた。 やっぱり分かってた事でも痛いものは痛いなぁ・・・・・・」

 そして、発進しようとレバーを握りペダルを踏み込む・・・・・・が、何か様子がおかしいようである。

アキト「えいっ えいっ」

 ――ガチャ ガチャ

 アキトが一生懸命にレバーを弄るがビクともしない。

 つまり・・・・・・故障である。

アキト「弱ったなぁ・・・・・・新品なんだぞ。 Singoさんに何て言ったらいいんだろ・・・・・・」

 そんな事を呟きながら頭の後ろに両手を組んでシートに寝そべて上を見上げるとアキトは何かを見つけた。

アキト「なんだ? メモか?」

 手に取るとそれはメモ用紙だった。

 不思議に思いながらもアキトはそのメモを目読していく。

 手紙の文面はこうだった。

『やっほ〜アキト兄。

 実はね〜言い忘れた事があっただぁ〜

 この機体はね、ノーマルのジンを無理やり改造したから機体がスペックに追いつけないの。

 だからね機動時間はわずか10分しかないから。 だって、忙しくて突貫作業だったんだよ!!

 それぐらい大目に見てよね。 じゃあ、ばいば〜い。

 追伸、停まったらゴメンネ。

 PS:停まったら使い物にならないので爆破処理して下さい。      ディアより』

アキト「・・・・・・・・・・」

 呆然とメモを見ているアキト。

 そして、自然とメモを持っている手がふるふると震え始める。

 そして・・・・・・










アキト「中途半端な機体を作ってんじゃねーぞ!!
    作者ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」










 真空のはずの宇宙空間にアキトの叫び声が響くのであった。










 その後・・・・・・

キラ『うるさいですよ、アキトさん・・・・・・』

 その声に反応したアキトが画面を見るとそこに写ってたのはストライクだった。

 さらに奥の方にからAAがこっちに近づいてきている。

アキト「キラ君、無事だったのか?」

キラ『ええ、なんとか。 これからAAに戻る途中だったんですよ。 早く行きましょう』

アキト「すまん。 もうこの機体は使えなくなった」

キラ『へ?』

 気の抜けた声と顔のキラ。

アキト「まぁ、説明は後だ。 今からこの機体を爆破するから乗り移らせて」

キラ『そ、それは構いませんけど・・・・・・修理すれば、いいんじゃ?』

アキト「いや・・・・・・爆破処理してくれって頼まれたし。(別世界の人達に俺達のテクノロジーを見せるわけにもいかないしな・・・・・・)」

キラ『そ、そうですか? そういうことなら・・・・・・』





 3分後・・・・・・

 どっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁん

 アキトを乗せたAAに向かうストライクをバックにトニックは爆破処理されたのだった。

 そして何事も問題は無くAAはその空域を離れるかのように出発するのであった。










 そしてAAに乗っているアキトは知らなかった。

 離れていくAAを監視するかのように見ていた黒い影の正体を・・・・・・










to be continued







この作品はフィクションです。実在の原作・人物・団体・事件なとには、一切関係ありません。







−後書きコーナー

 拝啓

 第6話をお送りしました。

 前回から約1ヶ月、公約を期待通りにやぶって締め切りが遅れました。

 いろいろあったんですよ〜(T_T)

 大晦日に初詣に行って甘酒と焼酎(お湯多め)コップ1/3飲んで酔っ払うわ、元旦早々に発作が起こって死に掛けるわ・・・・・・

 小説どころじゃありませんでした・・・・・・

 なんとか病室で書いているんですけど・・・・・・

 看護婦さんに何回も注意されたり・・・・・・(   J J J

 まぁ、こんな毎年恒例な事はほっといて、本題に入りましょう。





 募集機体第1弾の機体『ジン・トニック』

 本当にありがとうございました!! そして、ごめんなさい!!

 たった1話でオシャカにしてしまって・・・・・・

 まぁ、話の流れの上で最初っからアキトに楽させたらつまらない所もありますし、もう少しは機体無しで頑張ってもらおうかと思います。

 『ジン・トニック』なんですが「まさか、これだけ!?」って怒られる、って言うか刺される(!?)かもしれないのでまだまだ終らせません。

 あくまでも予定です。





 次回はとうとうヘリオポリスを離れてアルテミスへのサイレントランです。

 さて、今回の話を読んでお気付きでしょうがストライクは救命ポットを持ってませんでした。

 これが作者のミスではない事を今のうちに言っておきます。

 はっきり言います。 わざとです!!

 ちなみにカズィも出してません。 これもワザとですのでご了承してください。

 ミゲルは生きてます。

 

2004年01月14日



 敬具








管理人の感想

TAKUMAさんからの投稿です。

連邦にもザフトにも、○ャアの伝説は伝わってるのか?(苦笑)

さすが本家本元w

ミゲルがどうやって生き残ったのか、非常に気になるのですが?