可能性


















































それはけして道が一つではないことを示している




















































人はけして同じ道を歩かない・・・・人は百万という可能性から一つを選び、その道、つまり自分の人生を歩むのだ・・・・そしてどういう可能性を選ぶかは神のみ知る









































これは・・・そんな、ある復讐鬼のもう一つの可能性を示した物語である







































機動戦艦ナデシコ

Hell or Heaven

もう一つの可能性

プロローグ













































時は西暦2195年・・・・








































何かがやってきた・・・
それは木星の向こう側からやってきた・・・・・・・



























第一次火星会戦

























「敵はまっすぐに火星にむかっています!!」



「大気圏突入後、敵の予想到達地点は火星南極です!!」



地球連合軍第一主力艦隊は火星衛星圏、いわゆる火星の絶対防衛圏で陣取っている。すべての艦は砲身を木星の方角へ向けている。何故?それは木星の方角から何かがやってきたのだ。物体の識別コードネームは「チューリップ」。チューリップみたいな形からこう呼ばれた。数ヶ月前、このチューリップが火星への進路を取っているのがわかった。地球連合はその妙な形からこれに偵察隊をよこしたが見事に全滅させられた。地球連合はこれを敵と断定し、慌てて地球連合軍第一主力艦隊を火星へと向かわせた。そして今、第一艦隊はチューリップを迎撃する準備を整えた。



「敵の目的が火星への侵略であることは明白である!!」



地球連合軍第一主力艦隊を指揮しているのはフクベ・ジン中将である。彼は第一艦隊主力戦艦リアトリスから指揮をしている。その後ろにはムネタケ・サダアキ中佐が居る。第二艦隊は地球では最強と言われている。それ上地球連合は第一艦隊を火星によこしたのかもしれない。しかしそれは所詮焼け石に水だった事を後に思いしらされるのだった・・・




















「奴は火星に降ろしてはならん!!」





















西暦2195年十月一日、午後6時半、第一次火星会戦勃発。地球連合軍第一主力艦隊にとっては一方的な戦いになってしまうのである・・・・




















「各艦、射程に入ったら撃ちまくれ!!」



フクベが全ての艦に命令する



「チューリップ、なおも前進!!」



「チューリップ、有効射程到達まであと二十秒!!」



チューリップはなおも前進し、ただただ火星へと進路を取っている・・・しかし・・・・



「チューリップから戦艦、多数出現!!」



チューリップから紫色の戦艦が多数出てくる。その数は第一主力艦隊の半分・・この時ほとんどの兵は自分達の勝利を確信しただろう・・だがそれも所詮自分達の役に立たない自信だったと後に生きた兵は知る事になる・・・両軍の戦艦からエネルギーが砲身からあふれ出ている。それはつまり両軍の戦艦が撃つことを示している。チューリップが紫の戦艦、後にトンボ駆逐艦と呼ばれる戦艦とともに第一艦隊の射程に入った瞬間・・・・・




















「撃てえええええええええ!!」





















フクベの合図とともに第一艦隊全艦はビーム砲を発射する。それと同時にトンボ駆逐艦もビーム砲を発射する。そのごトンボ駆逐艦が次々と撃墜されていくはずだったが・・・・・




















バキン!!

ズウン!!

ボン!!

ズシャン!!

ドガガガ!!



撃墜されたのは第一艦隊の方だった。それもリアトリスと多数以外ほとんどが・・・・



「我が方のビーム、全てねじ曲げられました!!」



そう・・・全てのビームはトンボ駆逐艦のビームによってねじ曲げられたのだ。まるで鉄パイプをさらに強い鉄パイプでねじ曲げたように・・・



「!!!!・・・・・ぬぬぬ・・・じゅ、重力波か・・・」



フクベは唖然としながら敵のビームを分析した



「チューリップから多数の機動兵器、射出されました!!」



トンボ駆逐艦から無数の機動兵器が射出されている。機動兵器はまるで虫にみたいな形で、サイズは大体人間のほんの二倍くらいの大きさである。その後機動兵器は部隊編成で第一艦隊に近づいてきた・・・



「レーザ、一斉発射!!」



フクベの後ろにいるムネタケはオペレーターに指示をだす・・・が・・



ビン!!



「き、効かない!!」



全ての攻撃がバリアのような物によって無効にされてしまった・・・・それも大きい戦艦のレーザが小さい機動兵器のバリアによって・・・



「チューリップ、火星衛星機動へ進入!!」



「後六十秒で火星南極点に到達してしまいます!!」



次々と落とされていく第一艦隊・・・・そして火星へと侵入するチューリップ・・・・フクベは決断する・・




















「総員退避!!本艦をぶつける!!」





















リアトリスのブリッジが本体から離れ、本体は大気圏を突入しているチューリップを追い。そして・・・

















ズガンンンンンンン!!!


























チューリップに激突した・・・・・フクベは第一艦隊が負けるのを悟り、せめて降下するチューリップだけを破壊することに決断した。まさに軍人の意地に賭けて捨て身の攻撃をしたのだ・・・・しかしチューリップは破壊できず軌道がずれただけだった。チューリップは南極への軌道を変わってしまったため落下地点が南極よりすこし離れたところになってしまった。これで目的だけは阻止したように見えたが・・・・



「チューリップ、落下地点を市街地に定めました!!」



「!!何だと!!」



リアトリス本体によって軌道を変えられたチューリップは落下地点を南極から市街地に移った。その市街地の名は「ユートピアコロニー」全ての始まりの地である・・・・






















ドカンンンンンンン!!!!!




















ユートピアコロニーはチューリップの落下によってえぐられ、全滅した・・・何万という人間を道連れに・・・・
























「・・・・・・撤退する・・・・生き残った艦に通達、脱出シャトルが居たら救出しろと・・・・」



「・・・・・了解・・・・・・・」



オペレーターは小さな声で言った・・・・























第一次火星会戦勃発から数時間後、地球連合軍第一主力艦隊は火星から撤退した。その後生き残った艦と火星から脱出した多数シャトルと共に地球へ帰還した。火星はチューリップが落ちた後チューリップから出てきたトンボ駆逐艦と機動兵器が各火星コロニーを襲撃、各コロニーの防衛部隊は善戦したが見事に全て全滅。火星は敵、後に「木星トカゲ」と呼ばれる機械達によって占領されてしまった・・・それによって何万という人間が死んだのだ。心も無い冷たい機械達によって・・・・






















プルルルン、プルルルン、プルルガチャ



「・・・・俺だ」



『・・・・・・』



「ああ、全て予定通りだ。あいつ・・・も予定の場所へ飛んでいる」



『・・・・・・』



「以前とは違い恐怖心があまり見えない。戦闘のときに怖がられることもないだろう。これもお前のおかげと言うところか」



『・・・・・・・・』



「理解はしてないさ。ところであれの状況はどうだ?」



『・・・・・・』



「そうか。では順調に行けば予定通り一年後に?」



『・・・・』



「ふふ、あいつに会うのが楽しみだ」



『・・・・・』


「ああ、分かっているさ。それまではちゃんと仕事はするさ」



『・・・・・・』



「ああ、じゃまた後で」



ガチャン



「・・・全て・・・予定通り・・か。ふふふ・・さて、どうなる事やら」






















第一次火星会戦は第一主力艦隊の大敗という結果に終わってしまった。そのため地球連合軍はこの無様な敗退を隠すために『第一主力艦隊は善戦した』と発表しフクベ・ジンを英雄に仕立て上げた。彼の意思も無く・・・




















その後木星トカゲは月を攻め入り、占領した。地球連合は月、火星の奪回をあきらめ、地球に絶対防衛線を引き、守りに徹した。火星や月に居た人間を見捨てて・・・・だがその防衛線も焼け石に水でほとんど役に立たなかった。もはや地球も時間の問題だった・・・・




















そして舞台はその一年後、ある青年がある戦艦に乗るとこから始まった・・・・・・




















第一話へ続く









あとがき

タツぼん(以下タ)「いや〜始まりましたよ!!『Hell or Heavenもう一つの可能性』何て言っても俺のオリキャラが出てくるからいいんだよ!!ていうか約一年ぶりの投稿だよ!!」

キャラクターA(以下A)「ちょっと!!あんた!!」

タ「どうした?A」

A「Aじゃないわよ!!私は・・ムグ!!」

タ「Shut Up――――――!!」

A「なんで!?いいじゃない!!どうせわたし出るんだから!!」

タ「出ないって(汗)・・・・」

A「それよりあんた!!この一年一体何やってたのよ!!」

タ「いや〜いろいろとあってね。宿題はあるわ、テストはあるわ、ゲームをするわ、高級焼肉を食べに行くわ、かくかくじかじかがあるわ」

A「・・・・つまりネタはあるけど書く気力が無かったという状況だったって事?」

タ「That Right!!!」

グサ

タ「い、痛いからやめて(涙)」

A「ていうか『Hell or Heaven』の方はどうしたのよ!?あんたが全然書かないから私の出番が来ないんじゃない!!」

タ「だってあれ・・・・・・」

A「何よ!?」

タ「疲れるんだも〜ん!!(ハート)」

ボキ

タ「だ、だから・・い、痛いからやめて(涙)」

A「だったら書きなさい(ぴくぴく)」

タ「やだ」

ドゴ

タ「わ、わかりました・・・善処します(涙)」

A「ていうかなんで書かないのよ〜?」

タ「それは次の『Hell or Heaven もう一つの可能性』でお話しましょう」

A「ふ〜ん・・・・ってあんたそれまで書かないつもり!」

タ「ではまた次回のお話で!!See you Next Time!!」

A「無理やり終わらせるな!!ていうかおわるな!!」

タ「SAYONARA〜〜〜!!」

A「ローマ字で言うな!!ていうかちょっとまっ終わり






















全然あとがきになってないのですいません(汗)
なんか自分でパニックってました・・・・・・・ついでにAは・・・・あいつです。えーあいつですよ!!あの性悪女です!!

ボキ

はい、すいません・・・・・もうでかい声で言いません(涙)

 

管理人の感想

タツぼんさんからの投稿です。

何やらこの一年、大変だったみたいですね。

私も・・・まあ、それなりに忙しい日々でしたが。

・・・高級焼肉は羨ましいぜすな、全く(苦笑)

それにしてもアキトの知らないところで、色々と企みが行われていそうですが。

連絡を取り合っていた2人は、何者なんでしょうかねぇ?

 

では、次の話を楽しみに待たせてもらいます。