時守の使者第1話










『転送シーケンス機動確認』
『座標Y64−95−ZB585』
『ワームデバイス作動』
『空間接合開始』
『転送開始まであと3秒』

「任務の成功と」

『2秒・・・』

「無事な帰還」

『1秒・・・』

「何よりお前がだらけ無いのを祈って」

『転送開始します。』

ウイィィィィィン

『転送完了・・・』




















「ここは・・・惑星か?・・早速この世界での僕のプロフィールを確認しようかな?
 ええと・・・なになに
 年齢17歳アメリカのMITを15歳の時卒業・・後にネルガルへ入社
機動兵器の設計を手がけテストパイロットも兼任している。ナデシコへの出向が決定
 入艦日時は・・・ええと今日じゃないか!今12時50分で入艦時間は1時30分
 現在地から普通で行ったら1時間はかかる。ヤバイ急ぐか!」













同1時34分・・・・・

「今日はテンカワさんの変わりに補充人員が来るはずだったんですけれどね・・・・遅いですねェ」

「すいません!遅れました。」

「いいえ、いいですよ貴方が補充人員のクロノ=ジグムントさんですか?」

「はいそうです!本日付でナデシコに乗艦することになりました遅くなってすいません!」

「では、一応本人確認を・・・はい本人ですね。」

「えっほかには何も無いんですか?」

「ええ特に有りませんが・・・なにか?」

「遅刻してきたので何か罰を与えられると思ったのですが・・・
「いえ、この艦では余程ではない限り大丈夫です。
さて貴方はこれから格納庫にきてもらいます。あなたのこの艦での仕事
は整備士ですから。」

「はい、わかりました」

「あなたは格納庫ではウリバタケという人の下についてもらいます。」

「わかりました・・・あの?」

「はい、なんでしょう?」

「さっきからいろいろな人とすれ違うんですけど、なんだか皆さん元気がありませんね?
 僕が聞いた話ではもっと元気ハツラツって感じだと思ったのですが・・・」

「まあ、いろいろありましてね・・・・・・」


























同深夜

ピーピー

「こちらクロノ。」

『こちら本部、メモリアルタワー。』

「目標への進入に成功したよ。」

『へェ、お前にして早かったな?』

「ひどいじゃ無いか!まるで僕が無能みたいに!」

『お前はいつも道草食ってるからいけないんだよ!この前なんか作戦時間にお前は
 風呂の中で寝てたじゃないか!』

「む・・・」

『その前は1日惑星横断食べ歩きツアーとか言って行方不明になっていたしな!』

「く・・・」

『その前なんかはめんどくさいとか言って本当に道端の草を食べていたしな!』

「・・・・・・・・」(汗)

『思い出せばまだまだいっぱいあるぞ?』

「コホン、ま、それはおいといて・・目標なんだが1人しかないぞ?」

『ごまかすな!・・・・・だれだ?』

「S級目標のテンカワアキト
 次にB級のラピス=ラズリ
 F級の高杉三郎太
 そして同じくF級のマキビ=ハリだな」

『ちょっと待てよ・・今現在地を確認しているから・・・ええとでたでた
今テンカワアキトは西欧と言う地方に、高杉三郎太は・・ああもう長いな!
めんどくさいから木連と呼ぶぞ?木連と言う場所にいて、ラピス=ラズリは
日本という国にあるネルガルの研究所、マキビ=ハリは同じく日本のごく普通の家庭にいる』

「どっちかって言うと全員同時に消したほうが都合がいいよな?
 まあ同じ境遇ならいずれ合流するだろうちょっと待つか。」

『いやおい事故に見せかけて一人一人『消去』すれば』

「はいはーいウルサイデチュヨー」

『いやおい聞けーーー』

「ポチっとな」

ヴィン

「せっかくあの牢獄から出られたんだから、自由を楽しみたいからな。さて寝るか・・・・・」



























翌日6時くらい・・・ブリッジ

ビービービービー

「どうしました!オモイカネ?」

『敵発見!数はチューリップ4機バッタ、カトンボがそれぞれ約数千!戦艦も5隻どんどん
 出てきているよ、あと6分でこちらに来る!』

「な!そんな・・・・・・・・・」

「ユリカ!早く指示を!

」 「総員戦闘準備!パイロットはすぐに出撃してください!」

「こまりましたね〜テンカワさんがいなくなった後すぐにこんな大軍団に会うとは・・」

「予想戦闘区域まで後15秒!パイロットは全員出撃しました!」

「アカツキ機を中心にイズミさんヒカルさんはナデシコの近くで前衛の援護
 リョ―コさんは好きなだけ動いてください!」

(アキトさんがいなくなってからの初めての戦闘です。しかも結構団体さんです。
 これはキツイですね。ウインドウをとうして見える皆さんの顔には冷や汗が流れています。
 普段はこの程度の数はものともしないのですけどね。
 もともと皆さん実力は十分あるのですけど、今のアキトさんがいることによって
 それにかなり依存していましたから・・・・・さらにアキトさんがいなくなったので
 戦意が、がた落ちです。)

「クソッ!テンカワが居ないのにどうやってこんな大軍と戦うんだよ!」

「リョ―コ!あせらないで」

「クッこっちはもう限界だ!」

(あららヤバイねこれは?せっかくゆっくりできると思ったのにないきなりピンチか〜
 資料によれば地球最強の戦艦だと聞いたんだけどな?さてどうしようか・・・・
 ご飯もまだ途中だったのに・・・・う〜ん仕方ない僕が出るか。)

ちょっと後、格納庫

「おい、クロノ!何やってるんだ!」

「何って出撃するんですよ?見て解りませんか?」

「危ないぞ、早く降りろ!」

「どうせこのまま居ても撃沈するでしょう?」

「だが素人には・・」

「大丈夫ですよ・・一応テストパイロットもやっていましたからね。」

「そうよ!このままじゃ私が死んじゃうじゃない!誰でもいいからだしなさいよ!」

(・・・・・ウルサイなこのキノコ頭、誰だこのゲテモノオカマ野郎は?
 なんかこういう自分の事しか考えてなさそうな人は僕嫌いなんだけどな
 う〜んよし、この人の名称はキノカマ野郎にしよう)

「クッだがな・・・」

「いいんですよウリバタケ班長・・・・オペレーターハッチ空けてくれませんか?」

『はい、解りました・・・でも気をつけてください。』

「クロノ機、でます!」

(動かすにはここに手をおくのかな?結構囲まれているな。こういう兵器を動かすのは
 100年ぶりくらいかな?・・・・・・・さてと・・あれ?全然動かないぞ?・・・うわわ〜ヤベ〜どうしよう
 う〜ん・・・・くそっくそっ、うんともすんともしない。仕方が無い!疲れるけど能力を使うか!)

『クロノ機まったく動きません』

『おい何やってんだ!』

「ちょっちょっと待ってください!良しこれでいいぞ・・・・
 クロノ機、いっくぞ〜!」

 ウイィィン



 ドン!





 ドゴォォォォ!!


「な、なんだあれは?!」

「エステが光っている・・・・・」

「・・・・すごい・・・・」

「アキト君には劣るけどエステバリス隊の中で一番上手じゃないか?・・・・」

「いやはやこれは・・・・」

(彼の操縦はかなりすごそうですね、素人目でもわかります。バッタとかの攻撃を上手くよけて相打ちにさせたり
 一発の弾で3機以上撃墜させたりしています。しかも1発も被弾していないようです)

「な!これは・・・・・・」

(イネスさんが驚きの声が上げます・・)

「どうしたんですか?」

「どうしたも・・こうしたも・・・・彼のIFS伝導率は・・0%・・・・ありえないわ」

『なんだと!』

「え、それじゃエステは動かないんじゃ?」

「普通はそう。だけどあのエステは動いている・・・」

「じゃあどうやって動かしているんですか?」

「解らないわよ!もしかしたら計器の故障かもしれない・・・・あのエステを見てみないと
 解らないわ・・・・・」

「チューリップ一機撃墜しました・・・・・無人兵器の数も70%に減っています。
 クロノさんの参戦により順調に敵を撃墜しています。」

「その状態を保って前進!敵を殲滅しながら進みます。」

(そして1時間後敵を殲滅したナデシコはパイロットも帰還し、ウリバタケさん
 イネスさんを中心にクロノさんの体と彼が乗っていたエステバリスを調べています。
 私もオモイカネを使って彼を調べています。あれほどのエステバリスライダー
 が連合軍にも入らず前回プロスさんのスカウトにもかからなっかったなんて
 おかしいですから・・・・もしかしたら木連からのスパイかもしれませんからね。)

(やべ・・今資料をみたらこっちの起動兵器動かすのはIFSとかいうのが必要だなんて
 しらなかったぞ!どうしよう・・・IFSが無い状態でどうやって動かしたんだ
 なんて聞かれたら・・・・・仕方ないまた能力を使うか・・・・けっこう疲れるんだけどな)




























かなり後

「どうでしたかイネスさん?」

「ただの計測器の接触不良だったわ。彼の体のIFSも正常だったし
 べつに問題はなかったわよ?」

「そうですか・・・・・・・」

「どうしたの?ルリちゃん」

「いえ、べつに何でも有りませんよ。」

(クロノさんの経歴はちゃんとした物でした。いくら何でもここまで偽造はできません
 ということはクロノさんは最初から地球在住?でもなんだか気になりますね・・・・
 もっと深くまで調べてみるしかないのでしょうか?)




























翌日クロノの部屋

「ふう、ヤバかったなあのままだと妙に詮索される所だった。せっかくあそこから
 出れたんだし自由を楽しみたいもんな、変な監視つけられても困るし
 まあこれからはIFSもつけたしパイロット兼整備士として働くことにもなったし
 一生懸命ガンバリますか!でもあれだと反応が遅すぎるんだよな〜仕方ない
 ちょっくら自分専用の機体でも設計して造ろうかな?」

『ちょっと待てィ!』

「おお、なんだいロード?」

『なんだもこうだもあるか!お前まさかそこにずっと居る気か?』

「ええ〜そんな気ないよ〜(ニッコリ)」

『嘘つけ!機体を設計して造るなんてどれだけ時間がいるのか解っているだろう!
 だいたい〔そっち〕で作れる物には限界があるだろう〔こっち〕には
 もっと高性能の機体があるし!』

「はいはーいウルサイデチュヨ〜」

『いやだから聞けバカ〜』

「ポチッとな」

ヴィン

「いやはやウルサイな親かっての。」

シュイン

(お、同居人も来たみたいだしそろそろシャワーでもあびて寝るか。)

「お〜いクロノ一緒にゲキガンガー見ようぜ!」

「・・・・・なんですか?そのげきがんがーというのは????」

「なに〜!ゲキガンガーを知らないのか!しかたないこのダイコウジ ガイが!
 みっちり教えてやるぜ!」

「え?ヤマダじゃないの?」

「ちっが〜う!それは仮の名前本当の名はダイコウジガイ!魂の名前なのだ!

」 (そのあと翌日まで延々と説明が続いた・・・結局一睡もできなかったぞ(涙)
 そして僕は絶対に彼のことをダイコウジガイと呼ばないことを誓ったのだ)

「あれ?本名は山田太郎だったけな?なんか違ったよう気きがするな・・まいっか」





























三ヶ月くらい後・・・・

「艦長!! 前方のチューリップより新たな重力波を感知しました!!
 ・・・無人兵器、来ます!!」

「リョーコさんより通信が入りました!!
 ・・・被弾した為、一時ナデシコに戻るそうです!!」

(おやおや結構これは大変だね〜?ま、今までで一番の大軍団だ
こう囲まれてちゃね〜ブリッジのみなさんも結構汗だくになってるね)

「了解しました。
 ルリちゃん、リョーコちゃんの援護をお願いね!!」

「はい、オモイカネ、ミサイル発射。」

『OK、ルリ』

『こるァクロノ!ボケ―としてないでしっかり動かんかい!(怒)』

「は、はい!ウリバタケさんすいません!」

(あ〜あ世間ではもうすぐなんかのお祭りらしいのになんで僕らはこんなことやって
 んのかな?わざわざこんな時に敵さんも来なくてもいいのに・・・・・・)











ちょっと前

「・・・確認した限り、敵チューリップの総数は12です。
 配置はナデシコを中心に前方、後方、右舷、左舷にそれぞれ3つずつ。」

(うわわ〜すごい大軍隊だ、めんどくさいな・・・え〜と配置はっとナデシコを中心に・・・
 前後左右を完全に塞いで、こちらに接近をする合計12個のチューリップか・・・・
 なんか皆黙っちゃたな。いつもしかっめ面のゴートさんはいいとして
 プロスさんも難しい顔をしているし・・・・そういう僕も難しい顔をしているだろう。
 形だけでもみせなきゃね?)

「な、何とかしなさいよ艦長!!
 私はこんな処で死ぬのは御免よ!!」

(なんかキノカマ野郎が騒いでるけどこんな奴はムシムシ皆も無視してるしね。)

「どうするの艦長?
 かなりやっかいな事態よね。」

(整備班で改造したりするたんびに怒ってくるエリナさんの表情も暗いな〜。
 言葉に何時もの覇気がこもっていないよ・・・)

「ルリちゃん、何処か脱出可能なルートは無いの?」

(そうそう、脱出できたら一番楽なんだけどな〜)

「・・・駄目です、完全に包囲されてます。
 上空、海底、共に多数の無人兵器が配置されています。
 残念ですがエステバリス隊の皆さんだけでは・・・」

「そう・・・」

(これは困ったことになったぞもしこれが落ちたら目標を『消去』するためにあっちこっち
 を飛びまわらなければいけないじゃないか。)

  「ここは完全に敵の包囲網が完成する前に、一点集中攻撃で脱出をします!!」

(ふむ、前方の3つのチューリップにナデシコの全戦力を集中。
 完全に包囲される前に脱出、そして防御をしながら撤退をするという作戦みたいだね?
 いまの状態では一番ベストかな?それに、これだけの敵戦力が移動してるのだから、連合軍の
 救援も直ぐに来るはずだしね、救援が到着するまでに持ちこたえる事が出来れば何とかなるかも
 しれないしね。)

「・・・以上が私の考えた作戦です。
 何か意見はありますか?」

  (うん、いいんじゃないかな?
 なんかキノカマ野郎が騒いでいたけど、
 いつものどうりムシムシ。
 なんか可哀想になってきたな。
 艦長の作戦は直ぐにナデシコのクルー全員に通達された。
 これに勝たなきゃ、めんどくさくなるからがんばろうかな?
 そして、30分後に艦長の作戦はスタートした。)











『よぉ〜し!! 派手に行くぜ!!
 ヒカル、イズミ、ロン髪、クロノ、バカ!!』

『はい、はぁ〜い!!』

『ケケケケケケ・・・』

『・・・いい加減に名前で呼んで欲しいな〜』

『俺の名前は・・・』

『ヤマダタロウだろう?』

  (あ、クロノさんのツッコミで山田さんのテンションが明らかに下がっている
 ナイスツッコミよ!クロノさん
 そして、リョーコちゃん達はナデシコを飛び立った。
 前方には約1000機前後の無人兵器と、チューリップが3つ。
 相手に・・・不足は無い!!)

「エステバリス隊、各機交戦に入ります。」

「ルリちゃん・・・グラビティ・ブラストは充填までどれくらいかかるのかな?」

「最初の一撃だけでしたら、前方のチューリップとの交戦の前に充填できます。
 しかしその後の充填には・・・
 ディストーション・フィールドのレベルを下げれない為、かなりの時間がかかります。
 せめて宇宙空間でしたら、まだ相転移エンジンにも余裕があるのですが。」

 (う〜ん、やっぱりそうなるのか・・・
 これだけ見事に囲まれた状態では、ディストーション・フィールドのレベルは絶対に下げられない。
 それこそ自殺をするようなもの。
 しかし、そうなると今度はグラビティ・ブラストの充填に時間が掛かり過ぎる。
 ここが地球上なのが悔やまれるわ。
 ・・・まあ、相手は正体不明の無人兵器だもんね。
 私達の事情なんて知った事では無いよね。)

「最初の一撃で確実にチューリップを1つ破壊します!!
 ルリちゃん、一番防御が薄いチューリップを選別して。」

「はい、解かりました。」

「ミナトさん、ルリちゃんが該当するチューリップを選別したら。
 何時でもナデシコの艦首が向けられる様に、スタンバイお願いします。」

「了〜解、艦長!!」

「メグちゃん、 エステバリス隊に連絡。
 『グラビティ・ブラストで破壊する予定のチューリップ周辺を、重点的に攻撃しちゃって下さい!!』
 ・・・で、宜しく!!」

「解かりました!!」

「じゃあ皆さん!! 頑張っていきましょう!!」

(私の号令の声がブリッジに響き。
 ナデシコは動き出した。)











  グォォォォォォォォオオオオオオンンンンン!!!











ナデシコから放たれたグラビティ・ブラストの一撃は・・・











ズガァァァァァァンンン!!













ドゴォォォォォォォンンン!!













バゴォォォォォォォォ!!



 多数の無人兵器を破壊した。
 しかし・・・

「え〜〜〜〜〜!! 嘘〜〜〜〜〜〜〜!!」

「・・・・そんな!!」

「な、何てしぶとい奴!!」

(ミナトさん達の発言通り・・・
 ナデシコが狙ったチューリップは半壊しながらも、未だ無人兵器を送りだし続けていた。)

「チューリップの前方にいた戦艦のフィールドが、予想以上に強固だったのね。」

(私がそう呟く。)

「だからと言って、やり直しは効かないわよ艦長!!」

(エリナさんが厳しい目で私を見詰める。
 解かっている・・・今の状況が最悪な事は。
 ナデシコの背後と左右には、まだ敵が控えているのだから。
 そして、事態は混乱に拍車をかける・・・
 私達に逃げ道は無いのだろうか?)

「くそ〜どこから湧いてくるんだよ!アイツらは」

(エステバリスを修理している間。
リョーコちゃんはブリッジに来ていた。
他のエステバリスの状況を見守る為らしい。)

「ヤマダさんから通信が入りました!!
 弾丸の補給の為にナデシコに帰艦するそうです。」

「了解しました。」

(これで現状では4機のエステバリスで、ナデシコの防衛をしているのか。
 ちょっと・・・キツイ。
 早くリョーコちゃんのエステバリスの修理が終ればいいんだけど。)

「そうそう、リョーコちゃん。
 DFSの簡易制御バージョン、ってチューリップには効かないんだよね?」

「ああ、多分な。
 バーストモード全開で、DFSのリミッターを切れば可能かもしれないが。
それをしたら俺達だと機体の制御まで手がまわらなくなるんだ。
 ・・・つくづく大した奴だぜ、テンカワはよ。」

(う〜ん、最後の切り札はこのDFSの簡易制御バージョンしかない。
 だけど使いこなせる人がいないんじゃ・・・
でも、このまま防御に徹していても。
 敵から袋叩きにあうのは確実だし・・・
 どうしたらいいの?)

 ピッ!!

『それ、一回僕にやらせてはくれませんかね?』

「え、でも・・・・・・」

(クロノさんが突如そんな事を言ってきた。たしかに制御できるのならいい、だけど・・)

『このままではこの状況を打破できなければ皆さん死んでしまいますし
 いちかばちかに賭けてみたいんですよ。』

「だめよ!リスクが高すぎるわ!どうせ失敗するだけよ
 ここであなたが失敗してナデシコの防御が手薄になったらどうするの!!」

(エリナさんから拒絶の声が上がります・・・・・・たしかにそう
 もしここで失敗したら・・・)

「いいわよ、私が許可するわ。」

(え?)

「ちょ、ちょっと何考えているのドクター!」

「彼ならできるかもしれないのよ、この戦闘状況下においても彼は
 心拍数一つ変化していない、並の精神力ではないわ・・・
 そう・・・アキト君並の精神力を持った彼ならDFSを使いこなせるかもしれない。」

『ドクターの許可がおりたけど、どうしますか?艦長?』

「・・・・・・わかりました使用を許可します。」

「ちょ、ちょっと艦長!」

「それではクロノさんDFSを取りにきてください。」

『解りました。』

「ただし!」

  『はい?』

「決して無茶はしないでください。」

『・・・・・努力します。』

「クロノ機帰還します。変わりにリョーコ機が出撃しました。」

「エステバリス隊の皆さんクロノさんが戻るまで持ちこたえてください」

『『『『おう!』』』』










ちょっと後

「クロノ機出撃します!」

「メグちゃん!!
 直ぐにクロノさんのバックアップをする様、エステバリス隊に通信して!!」

「は、はい!!」

「ルリちゃん、ディストーション・フィールド全開でお願い!!

 グラビティ・ブラストの充填は後回しでいいから!!」

「了解しました。」

「ミナトさん、エンジンは最高出力で待機!クロノさんがもしチューリップを撃破したら

 すぐにできた穴の間をかけぬけて!チャンスを逃さないでくださいね!!」

「当たり前よ!!」

(私の命令を受けて。
 ブリッジが更に騒がしくなる。
 いつのまにかブリッジに来ていたヤマダさんも)

「頼んだぞクロノ!」

「こちらでも最善は尽くします!!
 バックアップも、ナデシコのルートも!!
 だから気を付けてください!」

(かなり危険なのにクロノさんはブリッジのみんなに穏やかに笑いかけて・・・・・)

『オーケー艦長・・・クロノ機いきます!』

(そして、クロノさんは戦場へと飛びたった。
 かぎりなく生還率が低い戦場へ・・・そして・・・・・)

『ウヲォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!』

「な、なんだあれは!」

「すごい・・・・・・・」

「あれは・・・・・テンカワ並だ」

(初めての戦闘も凄かったけど今までで最高の動きを彼はだした)

  『これは・・・・いけるんじゃないか?僕達の援護も必要なさそうだし。』

(アカツキさんがそう言い。プロスさんも。) 

「いやはや・・ネルガルの研究所にいたときもあれほどの実力は出していませんでしたよ。」

(そして・・・・・・)

「クロノ機、目標のチューリップまで残り5を切りました。」

「後、5秒後にチューリップと交戦可能です。」

(メグちゃんの安心した感じの報告と。
 ルリちゃんの落ち付き始めた声が
 私の耳に聞えて来る。
 その時ブリッジ全員の視線は・・・
 華麗に空を舞いながらチューリップに近づいていく白いエステバリスに
 注目していた・・・・だけど、後ひとつだけ問題が残っている・・・・・)

「クロノ機、バーストモードを発動しました!!」

(次の瞬間、クロノさんがだした真紅の刃は完全な状態を保っていた
 そう、まるでアキトが出したのと同じ位の・・・・・・
 そして、それを完全に制御しているかのように動く・・・・
 けど・・)

「!クロノ機、エステバリスのフィールドまでDFSに回しています!!」

(駄目、そんなことをしたら!)

「チューリップまで後、残り3、2、1。」
 ・・・交戦可能範囲に突入しました!!」

(こちらの心配をよそにクロノさんは周りの無人兵器の集中砲火を
 神業的な操縦でよけながら・・・チューリップに近づいていく
 そして半壊したチューリップを真紅の刃が切り裂く!!)

『食らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!』











  ズガァァァァァァァァァァァンンンンン!!!











・・・ドゴォォォォォォォォォォンンン・・・・



(そして、クロノさんの一撃は・・・)

「チューリップの破壊を確認!!!」

(ルリちゃんの報告が聞える。)

「ミナトさん!!」

「今、全速力で向ってるよ艦長!!」

(ミナトさんが必死にナデシコの操船をしている。)

「!!!艦長!クロノさんの機体がチューッリプの爆発に巻き込まれて半壊状態に
 なっています!このままだと・・・クロノさんは・・・」

(やっぱり!思っていたことが現実に・・・・・)

「これは・・・きついわね、フィールドまでDFSに回したから
 エステバリスの装甲が爆発に耐えれなかったのね。」

「メグちゃん!!
 エステバリス隊に直ぐにクロノさんの回収を頼んで!!」

「はい!!」

(お願い・・・間に合って!!
 正直、チューリップの破壊は出来ると思っていた。
 ただ、チューリップの破壊後その爆発に巻き込まれにその場に残された
 エステバリスが・・・バーストモードの影響で直ぐには動けない。
 その状態で敵軍の中央に残されては生還率など・・・
 チューリップは壊せても、周囲にいる無人兵器達は健在なのだから!!
 しかし、エステバリス隊はナデシコの防御で手が一杯。
 ナデシコ自体は未だクロノ機から、かなり離れた地点にいる。
 ・・・だけど、諦める訳にはいかない!!
 この脱出のチャンスを作ってくれたクロノさんを!!
 必ず助ける!! 誰も失いたくないから!!)

「ルリちゃん!! 後、どれくらいでクロノさんの回収が出来る?」

「・・・後、30秒はかかります。」

(そんな、時間が・・・掛かり過ぎる!!)

「ミナトさん!!」

「これで最大船速だよ艦長!!」

(そんな、このままじゃ!!)

「メグちゃん、エステバリス隊はどう?」

「駄目です!! 皆さん無人兵器の数が多過ぎてクロノ機に近づけません!!」

(私達の見守る中・・・
 クロノさんのエステバリスは何とか回避行動をとっているけど。
 機体が爆発とバーストモードのせいで崩壊し始めている
 撃墜されるのも時間の問題だと全員が解かっていた。)

「くっそ!!みんなを助けてくれたクロノが撃墜されるのをを俺達は
 ただ見ていることしかできないのかよ!」

(ヤマダさんがウィンドウに映るクロノさんのエステバリスに怒鳴る。
 私も怒鳴りたい気分だった。
 ウィンドウから目を逸らしたかった。
 ・・・でも、クロノさんを最終的にあそこに送り出したのは私。
 私は最後まで目を、逸らさない、逸らしては・・・いけない。
 そして・・・)

「駄目です!! クロノ機のジェレネーターが過負荷で停止します!!」

  (ルリちゃんが珍しく悲鳴を上げる!!
 しかし、私達もそれは同じ気持ちだった!!)

「ルリちゃん!クロノ機まで後どれくらい。」

「・・・・10秒はかかります。・・・・」

「クロノさん!!」

(全員の見詰める中。
 動きを完全に止め真下の海に降下する白いエステバリスに、敵の攻撃が・・・

「後方より巨大なエネルギーを感知!!
 ―――来ます!!」

「ええ〜〜〜、何それ!!」

(そのルリちゃんの報告と同時に。
 ナデシコを掠める様に真紅の竜が飛翔していった!!)








  グォォォォォォォォォォォンンンンンン!!!

(そして、それは!!)















作者
   どうも!お久しぶりです。やっと出来ました改訂第一話!事実上ではただの第一話ですが
 記録上では4度目の投稿になります

クロノ
 ようするにそれだけ文章が、「読むに値しないものだ」ってことだね

作者
 さて今回は本編の全てをコピーしたあとにクロノがいたらこうなるという風に
 つくりました!
 おかげでガイの出番は殆どありませんイイトコなしです!
 よくよく読んでみて説明しきれないところがあるかもしれません
 でも、そこらへんは温かい目で見守ってくれませんか?
 お願いします。

クロノ  だいたい時守なんてご大層な名前をつけている割には変な文章だよな?

作者
 名前に負けている自分が恥ずかしい・・・・・・

クロノ
 なんでそんな名前になったんだ?

作者
 それは友達との企画段階で話が〈時の秩序を守るもの〉についての
 話にすることはきまっていたからHNもそんな名前にしよう!という事になったわけだ

クロノ
 ・・・・安易な・・・

作者
 ・・・さ、さて今後の予定ですが、クロノには少しまじめになってもらって
 同盟の敵になるこれ確実!話の長さは本編+オリジナルでメチャクチャ長く
 なるかもしんないし途中で残りを出して強制的にエンディングを迎えさせる
 かもしんない、まあ僕の疲労具合で決まります。

クロノ
 完結できるかどうかがまず問題だ、それ以前に読んでくれる人がいるかどうかすら
 問題だね?

作者
 そう言えば僕ってナデシコの女性陣最近嫌いになってきたんだよな(戦士北斗除く)

クロノ
 某同盟にでも喧嘩を売りたいのか?

作者
 かもしれないな。どっちにしろこのお話のエンディングではアキト君は薔薇色の鎖に捕われる
 事はないな・・・・多分。

クロノ
 多分ってのが気になるけど、まあそろそろ終わりにしよう?

作者
 そうだね・・・
 こんなけ書いてまた没だったらどうしよう。(汗)

クロノ
 目も当てられんわな。いっそのことあきらめるか。

作者
 まあがんばります!それでは次回予告!

全てを飲み込む真紅の竜!
かえってきたあの人に近づくは
抗うものを刈り取る運命の刃!
次回「当初の目的、それは何?」を、読んでくれるととても嬉しいです。ハイ


        See you next stroly























作者
文法か単語間違っていないかな?

クロノ
お前受験生だろ!

作者
そう言えばpとか/pとかの意味よくわからないんだよな

クロノ
未熟者め

 

 

代理人の感想

ん〜、なんか逆行物のよくある第一話みたいな(爆)。

十三話から始まっているのは目新しいといえば目新しいですが。

 

あと、フォントタグに関してはこちら素人の素人による素人の為のHTML講座を参照してください。

一つついでに言うと結びの</html>タグが抜け落ちておりましたよ。