-堕天使と妖精の物語-

TOM-X           

ACT8:新たなる戦いへの前奏曲


〜AC197/7 北米:クリムゾン・グループ所管研究所〜



ヒイロとルリが七ヶ月ほど平穏な生活をしていた頃、北米にあるクリムゾン・グループの研究所を一機のモビルスーツが破壊活動を行っていた。
その機体は、《アルトロン・ガンダム》……張五飛が搭乗する機体であった。


「…ナタクよ、どうやら俺達はまだこの世界に必要らしいな!!」


そう呟きながら、両腕の武器《ドラゴンファング》を自在に操り建造物を破壊して行く。
それを阻止しようと、警備隊の機動兵器、《ステルンクーゲル》……(統合軍が正式に採用している機動兵器の一種類が、アルトロンに襲いかかってくる。

だが、アルトロンの装甲…《ガンダニュウム合金》には、傷一つ付ける事はかなわなかった。


「俺の名前は、張五飛。この俺をみくびってもらっては困るな。」


誰に語る風でも無く、呟きながら《ツイン・ビームトライデント》を振りかざし、襲って来る機体をなぎ倒して行く。
その姿は、まるで龍神のごときであった。
…すでに、十数体の残骸が出来ていた。


「それにしても、この世界…馬鹿が多いな。」


その一言を呟いた時、研究所の内部が爆発して新たに七機の機動兵器が現れた。
一機は、真紅に染まった機体《夜天光》、その機体の左右に三機ずつ計六機の機体《六連》である。
その部隊のリーダーである夜天光のパイロットが五飛に通信をしてきた。


『…我名は北辰。我々は《火星の後継者》の影。人にして人の道を外れたる外道。』

『全ては、新たなる秩序のため!!』


俺の名は、張五飛!!

…新たな秩序だと……
笑わせてくれる。

貴様らのやっている事は、過去の権力者と同類だ!!

俺は、お前らのような邪悪な者を倒す。

正義は俺が決める!!


『ふっ、笑止なり。…では、手合わせ願おう!!』


そして、アルトロンは夜天光と六連と戦闘を始める。
右腕のドラゴンファングが、最初に襲ってきた六連をつかみ後方にいる六連に投げ付ける。
残りの六連四機は、夜天光を援護するように《多連装ミサイルランチャー》からミサイルを発射させる。
それを、まともに食らうアルトロン。土煙が舞い上がる。
アルトロンの装甲には被害は無かったが、その土煙を利用して、夜天光が接近して錫杖を振りかざす。
それを、ツイン・ビームトライデントで防ぐアルトロン。
一進一退の攻防が続けられる。


『…ふふふ、久々に強き者と出会えて嬉しいぞ。』


そう北辰は言いながら、アルトロンと夜天光の格闘戦は続く。
五飛も久々の戦いに、それも強い者と戦える事に喜びを感じていた。
その顔には、笑みがこぼれている。


「俺も、嬉しいぞ。貴様のような外道を倒す事が!!


そう言いながら、ツイン・ビームトライデントを夜天光に突き出すアルトロン。
夜天光を援護しようと錫杖で攻撃する六連達。
その六連達を両腕のドラゴンファングを巧みに操り防ぐアルトロン。
一機対七機、明らかに数では北辰達の方が有利なのだが、実際被害が多かったのは北辰達の方だった。


『隊長、このままではこちらの機体が持ちません!!』

『…さすがは、ガンダムだけは有るな。このままでは、こちらが不利か。』

『隊長、どうします?』

『…ここは、一旦退くぞ。初期の作戦目標は達成されているしな。』

『了解しました。』

『張五飛、我々はひとまず退かせてもらう。』


貴様!!逃がすか!!


そう言って、アルトロンは右腕のドラゴンファングを夜天光に向かって突き出す。
だがすでに夜天光と六連の機体には、ジャンプフィールドが展開されていた。


「張五飛、主は我と同類だ。」


……なんだと!!


「戦いでしか、己の存在意義を見出せ無い…我々と同類だ。」


だまれ、外道!!


「では、また会おう。……さらばだ!!」


北辰達はその場からいなくなった。
残ったのは、破壊された研究所と警備隊の機動兵器の残骸とアルトロンだけだった。
五飛は、北辰の問いかけに全てを否定する事は出来なかった。
もともと、この研究所を襲ったのは、草壁春樹と繋がっていたからである。五飛は、草壁に対して邪悪な力を感じていた。
……かつての連合やロームフェラ財団のような権力者と同様に。
だが、北辰に言われた事が後々まで引きずる事になろうとは、そして、かつての戦友と戦う事になろうとは、この時の彼は思ってもいなかった。
…もっとも、心の奥底で彼が認めた者、《ヒイロ・ユイ》と正々堂々と戦いたいとは思ってはいたが……。


「…ナタクよ、今一度一緒に戦ってもらうぞ。あんな卑劣な行為を行っている組織を倒すために。」


そして、五飛を乗せたアルトロンは、新たな戦場へと向かっていった。






〜AC197/7 オオサキシティー:ハルカ・ミナト宅(ヒイロの部屋)〜



ヒイロは、自分の部屋でパソコンを使用していた。
最近自分の周囲には、不穏な動きは無くなっていたが、世界の情報や火星の後継者の動き、バートン財団の動きなどを知るためにハッキングを行っていた。
そして、北米のクリムゾン・グループの所管している研究所が何者かによって破壊された事をしった。
…その情報を調べていくうちに、心当たりがある人物を思い出す。


「…五飛が動いたか。そして、地上に残っている奴らの拠点は十箇所か。…だが、あの研究所にもテンカワ・ユリカはいなかった。」


そう独り言をつぶやきながらコーヒーを一口飲む。


「…バートン財団の方は、相変わらず資金援助を行っているな。……奴は、何が望みだ?火星の後継者が政権奪取して一番困るのは奴の筈…。…まさか、共倒れを狙っているのか?だったら、なぜ資金援助を行う。…くそっ、わからん。」


ヒイロの思考は堂々巡りに陥る。
…だが、その考えは的を得ていた。
ただ、デキム・バートンの真の考えがわかるのは、彼らが行動を起こす時である。
ヒイロは、苦々しい顔をしながらパソコンを見つめていた。






〜AC197/7 L4コロニー群宙域:秘密工場周辺宙域〜


二機の黒い機体が黒い宇宙で激突していた。
一機は、デュオ・マックスウェルが愛機とする《ガンダムデスサイズ・ヘル》、もう一機は二月始めにロールアウトしたテンカワ・アキトの乗る機体…エステバリス追加装甲、通称《ブラック・サレナ》である。
ブラック・サレナがハンドガンをデスサイズ・ヘルに向かって発砲する。
それを、《アクティブクローク》を閉じて防ぎつつ接近する。
そして、《ビーム・シザース》を振りかぶり、サレナに向かって切りつける。
その攻撃を《ディストーションフィールド》を展開して防ぐ。両機は激しくぶつかり、共に離れる。
…不意に、デュオがアキトに通信を行う。


「アキトさん、その機体だいぶ慣れたみたいだな。」

『ああ、もともと俺の乗っていたエステバリスに追加装甲を着けただけだからな。』

「…おいおい、着けただけって…普通の人間にはそのGには耐えられ無いとおもうが?」

『そっくりそのまま君に返すよ、その言葉。…その機体にも同じことが言えるぞ。』

「うっ、それを言われると、まいっちゃうな〜。」


さっきの戦闘とは、ギャップの激しい会話をする二人。二人共顔は笑っていた。


『それに、君の方がすごいよ。全部、マニュアル操作だろ、俺と違って。』

「まっ、確かにな〜♪でもな、あんたすごいよ。数ヶ月足らずでここまで乗りこなしているからな!!」

『ありがとう、デュオ。こんな俺に付き合ってくれて。』

「はずかしいな〜。礼をいわるようなことは、していないんだがな。」


そんな二人を管制官で見つめていたカトル、イネス、元一朗の三人は今後の行動を相談していた。


「さすが、アキト君っと言うべきなのかしら?それとも、デュオ君のおかげなのか?」

「…両方じゃないですか、イネス博士。」

「そうね。」

「…カトル殿、我々の今後の予定についてですが…。」

「そうですね、…イネス博士、戦艦の状況は?」

「…《ナデシコB》と《ユーチャリス》のどっちかしら?」

「両方ですよ。」

「《ナデシコB》の方は、既に完成していてクルーの選定待ちね。もっとも、彼女になるのが高いけどね。…で、《ユーチャリス》の方が後一ヶ月ほどかかるわね。……それに、彼女並みの能力を持っていなければ百パーセント力が発揮出来ないわ。」

「…そうですか。」


そうカトル達が話しているうちに、ネルガル会長室から連絡が入った。


『やあ、みんな元気かい?』

「あら、アカツキ君じゃない。ちゃんと仕事してるの?この前、プロスさんに会ったけど…かなり愚痴を言っていたわよ。」

うっ、それは痛いな、ドクター。

「…で、本題は何です。」

『お、さすがはカトル君。話が早いね。で、君達に頼みたい事があるんだ。』

「頼みたい事?」

『そっ、頼みたい事。…ところで、テンカワ君とデュオ君は?』

「…彼らも必要なのですか?」

『そうなところなんだ、いるなら呼んでほしんだけど。』


そういっているうちに、噂の二人が部屋に入って来る。


「おっ、アカツキ、久しぶりだな。」

『テンカワ君も元気でなによりだ、ところで感覚は?』

「イネスさんのおかげでだいぶは良くなってはいるが…味覚がまだ戻っていないんだ。」

『…すまない、聞かない方がよかったみたいで。』

「きにするな、それに、まだ戻っていないだけで完全に失ったわけではないからな。」

『どういうことなんだい、ドクター?』

「彼の言ったとうりよ、早い話、彼の味覚は取り戻せるわ。」

『本当なのかい?そいつは良かった。』


そういって、心底から安堵するアカツキであった。


「で、話とは?」

『そうそう、今からデータを送るけど、その研究所を襲うのを手伝って欲しいんだ。』

「この研究所は、クリムゾンの所管ですね。」

『そのとうり。で、《ヒューマン・インターフェース・プロジェクト》…早い話、ルリ君と似たような能力を持った子がさらわれてね、そこに捕らえられている事がわかったんだ。』

「…で、俺達にその子を助けて欲しいと?」

『そのとうりだ、デュオ君。』

「…なんでまた、僕達なのですか?」

『うちの連中に救出させても、……脅えるだけだと思うんだよね。』

「確かに、それは一利あるわね。」

『その点、テンカワ君なら大丈夫だと思ってね。』

「…なんで、俺なら大丈夫なんだ?」

『その子、女の子なんだけど、テンカワ君なら懐くとおもうからね!!

「…なんでだ?」

『だってね、ナデシコ時代で、 幅広い年齢の女性を

おとしているんだもんね!!

お、おい、アカツキ!何言ってるんだ!!

「へ〜アキトさんって、浮気性だったんだ。」

「…どちらかと言うと、女性の方が勝手に近づいて来るだけだとおもんですがね。」

「ま、アキト君は母性本能をくすぐるからね。」

だから、誤解だ〜〜〜!!!


三人が、アキトに対して三様の考えを漏らす。
アキトは叫びながら否定し滝涙を流していた。


『主役が、どっか行っちゃったもんだから…カトル君、引き受けてくれるかい?』

「引き受けましょう。マグアナック隊もストレスがたまっていますからね。」

…お前も、暴れたいんだろ?

「あっ、バレていました。ところで、デュオは?」

俺は、もちろオッケーだぜ!!

『そいつは、良かった。ところでカトル君?』

「まだ、何か?」

ドーリアン外務次官と仲が宜しいと聞いたものだからね、どうなのかな〜と思って。』

「ええ、とっても。」


アカツキの提案に、あっさり乗るカトル達。
それぞれの細かい理由は色々あるが、共通しているのは火星の後継者を滅ぼす事であった。
そのあと、アカツキがカトルとリリーナの関係を聞いて、あっさり答えるカトル。
七ヶ月の間に二人の関係は進展している様である。
だが、その問いに答えたカトルは不気味な笑みをうかべてアカツキに爆弾を落とした。


…アカツキさん。会社、乗っ取られたい様ですねぇぇぇ!!

す、すまない。ぼ、僕が、悪かった。だから、今回だけは勘弁してくれ!!

「プロスさんにも、乗っ取ってもらいたいと頼まれているんですがね。」

…仕事をしない、アカツキ君が悪いと思うわ。

済みません、済みません。」


どうやら、アカツキは地雷を踏んだようである。
彼は、モニター越しのカトルに向かって土下座して謝る。
そんな彼に、笑いながら…目は据わっていたが、酷い事を言う。
イネスもカトルを援護するように言う。す
でに、アカツキの威厳なんてここにはなかった。


「アカツキ……自業自得だな。

「ふっ、俺も仕える相手を間違えたかもしれんな……。


蚊帳の外の二人は、各々の思いを呟いた。
それも、アカツキに聞こえるように。
アカツキは、滝涙を流して固まっていた。






〜AC197/7 オオイソシティー:ハルカ・ミナト宅(居間)〜


八月に近い日に、ハルカ・ミナト宅には二人の客人が来ていた。
一人は、宇宙軍総帥《ミスマル・コウイチロウ》、もう一人はプロスペクターであった。


「お久しぶり、プロスさん、提督。」

「お久しぶりですねぇ〜、ミナトさん。」

「ああ、ひさすぶり、ミナト君。ところで、ルリ君は元気かい?」

「ええ、とっても元気ですよ、あの子は。」

「…それは良かった。そのようだと、あの事件から立ち直っているようだな。」

「とっくに、立ち直っていますよ。」


今家にいるのは、ハルカ・ミナト、ミスマル・コウイチロウ、プロスペクターの三人である。
同居人であるユキナは部活動、三郎太は最近暇なのか街でナンパ中、ヒイロとルリは二人でどこかに出かけている……デートとも言うが。
…で、ミナトは二人に挨拶して、お茶を差し出す。
コウイチロウはルリが立ち直った事を素直に喜んでいた。
一時期とはいえルリを養女として迎えていた為、心底彼女の事を心配していた……超弩級の親馬鹿である。
だが、その情報は古かった。
そんな彼に、二人は苦笑いを浮かべるしか出来なかった。


「ところで、家の方は?」

「ユキナは部活、三郎太君は街にナンパしに行ったわ。」

「で、残りのお二方は?」

「ヒイロ君とルリは、朝から一緒に出かけたわ。」

「デートですか?」

「まぁ、そんな所ね。」


なんと!!ルリ君に彼氏がいるのか?



耳を塞いで、超音波兵器から被害を抑える二人。


「提督もう少しトーンを抑えてください。」

…済まない、いつもの癖で。


そう言って小さくなるコウイチロウ。


「それにしても、仲が宜しいですなぁ〜。」

「まっ、ルリにとってヒイロ君は絶望のどん底から救ってくれた天使様、だからねぇ〜。」

「…天使様ですか、王子様でも騎士でもなく…。私が思うには、堕天使の方が雰囲気的に合ってると思うのですがねぇ〜。」

「どちらかと言うと、破壊の天使が彼には合うと思うんだけどぉ〜。」

「破壊の天使ですか。……もしかして、ヒイロさんの秘密を知っておられるのですか?」

「ええ、ルリが襲われて、家出した時に…情報部の部長さん、…確か、レディさんと言ったかしら?その人から連絡を受けた時にね。」

「そうだったのですか。では、ヒイロさんを居候させたのは?」

「ええ、彼女に頼まれていたんですよ。まあ、彼と会って見るまでは決めかねていたんですがね。でもね…。」

「でも、なんです?」

ルリルリが彼を居候させてくださいなんて言うとは思わなかったわ!!

「ルリさんが?それは、本当に珍しいですな。」

「今思えば、あの子、自分の過去とヒイロ君の過去を重ねたんだと思う。」

「確かに、ヒイロさんも波乱万丈な人生を送ってきていますからね。」

「そうね。」


そういって二人は一口お茶を飲む。


「ところで、二人がここに来た理由…ルリに関係するのでしょ?」

「ええ、そうです。」

「単刀直入いう、ルリ君に軍に戻って来てもらいたいのだよ。」

「あの子を、軍に…ですって?」

「実は、我社のプロジェクトにルリさんが必要なのですよ。」

「!!ナデシコ、いえ、オモイカネね!!」

「流石ですな、ミナトさんは。」


コウイチロウの頼みに難色を示したミナトだったが、プロスから言われてルリが必要な理由が読めた。
そして、ミナトはナデシコに乗っていた時を思い出す。
ルリが一番最初に出来た友達…オモイカネの事を。


「そういうことでしたら、あの子に話しておきます。ですが、あの子が反対したらどうするおつもりで?」

「もし、反対されましたら、その時はその時で別の人材を探しますが……ルリさんほど優秀な方が見つかるかどうか…。

「この事に関しては、ルリ君の意思で決めてもらいたい。そして、我々はルリ君の意思を尊重させてもらう。」

「わかりました。で、返答は何時まで?」

「来月いっぱいまで…その時に連絡する。」

「では、確かに伝えておきます。」


そして、コウイチロウはミナト宅を出て行った。残っているのはプロスとミナトの二人だけである。


「ところで、二人の関係は?」

「両思い……と言いたいのだけど、二人共不器用なのよね、そういう事。」

「不器用ですか…。」

「そっ、どちらかと言うと、ルリルリの方が積極的ね。ヒイロ君もルリのことは好きなんだと思う。だけどヒイロ君、人を愛する事とか、そう言った恋愛感情が理解出来ていないのよね。」

「…育った環境のせいですか?」

「ええ、それが一番でかいわね。ルリルリの場合、ナデシコに乗っていた時いろんな恋愛関係を見ているから少なからずわかっているんだろうけど…。」

「ふむ、では二人の関係は時間が解決すると。」

「時間と言うより経験ね。…でも、端から見ればカップル同然なんだけどねぇ〜♪

「まあ、確かにあの二人はお似合いですからねぇ〜、はっはっは。


そういって二人は笑い出す。






〜AC197/7 オオイソシティー:ハルカ・ミナト宅(居間)〜


プロスとミナトが話をしている頃、噂の二人……ヒイロとルリはオオイソシティーの繁華街の一角にある映画館から出てきた。
どうやら、昨日ミナトから映画のチケットをもらったようである。


「クシュン。」

「どうした?風邪か?」

「いえ、誰かが私達の噂をしたんだと思います。」

「そうか。」

「ところで、次ぎ何所に行きます?」

「…昼過ぎているから食事だな。ルリ、行きたいところは?」

「そうですねぇ〜、久しぶりにパスタでも食べたいですね。」

「わかった。」


そう言いながら、モバイルコンピュータを使って場所を探す。
…ミナトの言っていた通り、端から見れば立派なカップルである。








堕天使と妖精の新たなる戦いの時期は迫っていた。



〈後書〉

TOM-X    :「毎度どうも、ご無沙汰しております。TOM-Xです。」

ルリ      :「お久しぶりです、ホシノ・ルリです。」

ヒイロ     :「久しぶりだな、ヒイロ・ユイだ。」

ルリ      :「今回出番…最後の取って付けたようなデート場面だけ…。(涙)」

ヒイロ     :「俺は、ルリよりマシだが…プロローグ並に出番がなかったな。」

TOM-X    :「…他のサブキャラに文句を言ってくれ、俺は知らん。」

ルリ      :「…ヒイロさん、作者開き直っています。」

ヒイロ     :「今回は見逃がしてやれ、残業やなんだで忙しかったみたいだからな。」

ルリ      :「でも、お客が無茶言うのって、社会の常識じゃないんですか?」

TOM-X    :「…うう、それを言われると辛いんです。(滝涙)」

ヒイロ     :「まあ、それは兎も角、五飛再び出てきたな。」

ルリ      :「それから、物の見事に敵になるって宣言しちゃいましたね。」

TOM-X    :「しゃ〜ないだろ。原作でも敵になっているんだから。」

ヒイロ     :「それに、某ゲームでも一度は敵にならないと気が済まないからな。」

TOM-X    :「ま、何はともあれ、火星の後継者とくっつく事はなくなったな。」

ルリ      :「で、これからの彼はどうなるのです。」

TOM-X    :「奴は、単独行動が好きだから、と言うよりあの中で一番協調性がないからな。」

ヒイロ     :「…俺も協調性がないぞ。(核爆)」

ルリ      :「だったら何故、EWでデュオさんと行動したのです?」

ヒイロ     :「奴の腕が使えたからな。」

TOM-X    :「腕だけ…あいつもとことん貧乏籤引いているな。」

ルリ      :「死神より、貧乏神の方がしっくりきますね、デュオさんは。」

TOM-X    :「…ルリ、それフォローになっていない。」

ルリ      :「別に、フォローしている訳ではありませんよ、事実を言ったまでです。」

TOM-X    :「……デュオ、済まん。この作品、あるいみ原作以上に不幸になるかも…。」

ヒイロ     :「別に、謝る必要はないと思うが。」

ルリ      :「そうですよ、デュオさんなら、笑って誤魔化しますから♪」

TOM-X    :「おまえらなぁ〜。」

ヒイロ     :「ところで、ミナトの奴俺の秘密知っていたんだな。」

ルリ      :「だから、あの時あっさりオッケーしてくれたんですね。」

TOM-X    :「ああ、まあルリの一言がミナトを決断させたのは事実だ。」

ルリ      :「そういうことですか。」

TOM-X    :「そういうこと。」

ヒイロ     :「で、ブラック・サレナにナデシコB、ユーチャリスまで出てきたな。」

ルリ      :「ナデシコCは?」

TOM-X    :「ナデシコCに関しては、この時期から製造が始まっている。完成するのに一年くらいはかかるからな。」

ルリ      :「そうですか。ところで、アキトさんの感覚原作より酷くないみたいですね。」

TOM-X    :「…この世界、マッド・サイエンティストが多いから、そういった研究の成果が残っていると思ってもらえれ          ば宜しいのだが。」

ヒイロ     :「いい加減だな。」

ルリ      :「そうですね。」

TOM-X    :「ほっとけ。」

ヒイロ     :「話を返るが、次回はラピス・ラズリの救出話だな。」

TOM-X    :「やっとここまでいったなぁ、と思う今日このごろ。」

ルリ      :「…もしかして、次回も私達出番少ないのでは?」

TOM-X    :「はい、そうです。」

ヒイロ     :「おいルリ、こいつあっさり認めているぞ。」

ルリ      :「普通は、”ギックッ”とか言いながら否定して、次回でボコボコにされるのが
          お約束だと思うのですがね。」

TOM-X    :「前回で、散々暴れているんだ。ただでさえ、代理人(代魔王様)から、激甘って
          言われているんだ。」

ルリ      :「まあ、あの人のツッコミは鋭いですからね。」

ヒイロ     :「それに、あの人は更新日に平均二十本もの作品をさばいて、
          出きる限りにツッコミを入れているからな。」

TOM-X    :「頭が下がりますな。」

ヒイロ     :「そういえば、前回感想書いてくれた人が言っていたのだが…。」

TOM-X    :「補間計画の事か?」

ヒイロ     :「ああ、それだ。その補間計画ってなんなんだ?」

ルリ      :「たしか、E○Aですよね?」

TOM-X    :「まあ、早い話人の心を補間する計画だな。詳しくは知らんが。(核爆)」

ルリ      :「確かに、あの作品を完全に理解するなんて事は、
   作者じゃ無理ですよね!!


TOM-X    :「そんな大声だして、否定しなくてもいいじゃないか!!(滝涙)」

ルリ      :「では、最後に。」

ヒイロ     :「こんな駄文を毎週更新してくれる代理人(代魔王さま)、感想書いてくれる皆様。」

TOM-X    :「本当にありがとうございます。感謝、感謝。」

ヒイロ&ルリ :「それでは、次回をお楽しみに。」

管理人の感想

・・・・すんません、私には代理人の様な芸術的なツッコミは無理です(苦笑)

普通の感想で勘弁して下さい(涙)

さて、五飛が登場しましたが北辰・・・弱すぎるぞ、お前(笑)

一度、この世界の実力のバランスが知りたいですね。

少なくともアキトはデュオと半々ですし、ヒイロとはどうなのかな?

クライマックスの北辰との一騎打ちの相手が、誰になるのか気になりますね〜