機動戦艦ナデシコ if  

<その想いのゆきつく先は・・・>             

 

 

第二話

「必然、予定外のスカウト」

 

 

 

 

西暦2195年、突如として現れた木星蜥蜴と呼ばれた機動兵器群が火星を陥落させてより

早1年の月日が経とうとしていた。

この間地球連合群も火星を取り戻すべく艦隊を派遣していたが悉く敗退。

戦力をいたずらに消耗させていたにすぎなかた。

対する木星蜥蜴群も地球に対して断続的に。

物体?「その形状により地球側の呼称・<チューリプ>」を打ち込むにその進行を留めていた。

2196年 現在戦況は泥沼化の様相をみせていた・・・。                  

 

 

 

同年9月、日本。ネルガルサセボシティ支社前。        

 

「まだまだ、あついですねえ。」  

 

そう言て男は自分が勤めている会社のゲートを通る。                          

 

 

 

10分後 同ビル内VIP専用特別執務室前にて。      

 

「久しぶり、と言うところかしらね。」  

 

秘書と思われる女性が男に声をかける。        

 

「お久しぶりですねえ、ところで会長はいらしゃいますか?

 今日こちらに来られると伺ったのですが?」

 

男は挨拶もそこそこに早々と用件を切り出す      

 

「あいかわらずね。もう来て貴方が出した報告書に目を通しているわ」

 

「それでは取り次ぎをお願いできますか。」        

 

「わかったわ。」  

 

直ぐにコミュニケの端末を操作する        

 

ピ         

 

直ぐに通信がつながる。        

 

「はいはいなんだい?エリナ君、なんか用事あったのかい?」  

 

そう言って通信にでたのは20代前半だと思える長髪の男        

 

「会長。プロスペクター氏が戻りました。」  

 

エリナは男のその態度を気にせずに 事務的に用件を伝える        

 

「そう?それじゃあ部屋に通してくれる。」      

 

「わかりました。」          

 

「どうぞ。」  

 

そう言ってエリナが執務室のトビラを開ける、中に入るプロスペクター

そこには20代にしてネルガル重工会長になった、アカツキ ナガレが 報告書に目を通していた。

そして部屋にプロスペクターが部屋に入ると      

 

「やあ、お仕事ご苦労様。調子はどうだい?」  

 

先ほどと変わらない口調で聞いてくる      

 

「仕事は順調に進んでいますし体調も万全です。」  

 

と、こちらもニコニコと営業スマイル的な笑みを浮かべて答える        

 

「あいかわらずだねえ。ま、帰ってきた早々悪いけど話をはじめようか。」  

 

そう言って話を始める      

 

「君が出してくれた報告書見せてもらったけどよくこれだけの人材をあつめられたねえ?」        

 

「はい。会長が言われたクルーの条件が"能力が一流であれば性別・人格は問わない"でしたから、

 まあ数が数ですし思ったより時間をとられましたが。」      

 

「はっはっは、てきびしねえ、まああれの出航には間に合っただからよしとよう」    

 

「はい。」    

 

と、いうわけでこの報告書の件はお終い。で、本題に入ろう。」    

 

そう言ってアカツキの表情が真剣なものに変わる      

 

「それは今日、会長がこちらにこられたのと関係が有るのでしょうか?」  

 

心持ち真剣味を帯びた表情で聞き返す      

 

「相変わらずスルドイね、ま、”そういゆうこと” 君に一人スカウトしてきて欲しいひとがいてね。」  

 

そお言いながら自らのカバンから何枚かの紙を取り出しプロスに渡す      

 

「(はて?あれに乗り込む人材の人数は規定の人数に達しているはずですが?)」  

そう思いながらもその紙を受け取りそれに目を通していくそして報告書を読むにつれ

その表情がより真剣味を帯びる            

 

「まさか生きていらっしゃたとは、まあ行方不明が正しい表現ですから

 生きていてもおかしくはないですが、で、他のご家族は?」  

 

おもむろに尋ね返す、が..    

 

「分からない。彼、自分の名前と自分が火星出身であるということしか分からないそうなんだ。」      

 

「記憶喪失ですか?」      

 

「ま、そういうことだねえ」      

 

「で。記憶をもどしてもらうためにあれに乗せ火星に行ってもらう?と。」      

 

「そ、ショック療法もあるけどなるべく手荒なまねはしたくないしね。

 それにあれに乗って故郷にでもかえれば記憶も戻るかもしれないしね」    

 

「それだけですか?」  

 

アカツキの真意を探ろうとするプロスペクター が、   アカツキも彼のそんな心情をしっているのか。

 

「なんのことかな?」  

 

あえて答えをはぐらかすアカツキ。      

 

「そううまくいきますかね?」  

 

釈然としない面持ちで尋ね返すプロスペクター    

 

「まあ、うまくいかなくてもそれはそれでクルーのための保険にもなるし。」      

 

「それは会長の本音ですか?それとも個人としての本音でしょうか?」    

 

「さあ?どっちだろうね。」  

 

そういって人をくったような笑いをみせるアカツキ          

 

「で、この方は今どちらに?」  

 

そう言った時の彼の心情を知っているのだろう

アカツキの態度を気にせずその人物の居場所を尋ねるプロス      

 

「君に渡した書類の最後にのってるよ。」  

 

こともなげにいうアカツキ      

 

「わかりました。でわ早速明日にでも行って参ります。」  

 

そう言って退室するべくトビラの方に向かうが...ふとその足が止まる。

 

そして・・        

 

「会長・・・」      

 

「ん、なんだい?」        

 

「会長はあれに乗せることが本当に彼の為になるとお思いですか?

 彼は...今のまま全てを忘れているほうが幸せかもしれませんが?」      

 

「今の状況だと何時かは知ることになるさ。でも..どうしてそう思うんだい?」        

 

「彼が記憶を戻して全てをしった時、彼は・・いえあの方たちは・・・」        

 

「乗る乗らないは彼が決めることさ。無理強いはしないし、それに...」      

 

「それに?」      

 

「こうなる事は10年も前からきめられていたことさ。」      

 

「運命ですか?」      

 

「運命なんて物じゃないさ、その時その時、自分達が選択した結果...さ。」      

 

「それが例え自分達のエゴだとしても?」    

 

顔を見せずに問いかける        

 

「そう言うきみはどうなんだい?」  

 

その質問をそのまま返すアカツキ        

 

「その質問にはお答えできかねます。私も同罪ですから...............

 ...........................会長、この件確かに承りました。」  

 

そう言って退室するプロスペクター そしてその部屋にはアカツキが一人残されていた...          

 

「記憶が戻ったとき、君は、君達は僕達の事をどう思うんだい?                                         

                                              天河君...」        

 

アカツキは言葉なくそう呟いていた...。                                          

 

後日

その人物 天河アキトをスカウトするべくプロスペクターが雪谷食堂を訪れることになるのだが、

それに対する天河アキトの答えは....                                             

 

 

 

 

 

 

 

yes。」であった。

 

第3話に続く.

 

 

<次回予告>

人は自らの想いを遂げるため生きている..

そしてその鑑も様々な人の想いを乗せて動き出す

その鑑の名は

「 ナデシコ 」

次回   機動戦艦ナデシコif  <その想いのゆきつくさきは..>

第3話

「 浮上!ナデシコ 」

 

その鑑はいったいどれだけの想いを乗せることができるのか?

お楽しみに!!

 

 

 

管理人の感想

 

 

豆腐さんからの投稿です!!

前回では地球に墜落したテンカワ君。

今回は記憶喪失で登場です(苦笑)

しかも、台詞は一切無し(爆笑)

う〜ん、やはり何時もどおりのメンバーが乗り込むのでしょうか?

そう言えば、ナデシコの名前が出てませんでしたね?

・・・違う名前の船なんでしょうか?

 

では、豆腐さん!! 投稿有難うございました!!

 

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