サイドストーリー 2「アキト

    ×子犬

                     ×お仕置き?」

 

 

 

 

 

 

「・・・これより第2回TA連盟会議を執り行います。」

 薄暗い部屋、たぶん医務室だと思う・・・

「あの〜、俺は何故この様な状態になっているのでしょうか?」

 俺は何故か鎖で拘束され、ここに連れてこられた。

「それはこれから執り行う事に貴方が必要だからです。」

 イネスさんがこちらに近づく。

「今回はアキト君に自身の現状と言う物を知ってもらうの。」

 淡々と説明するイネスさん。

 俺の現状?


「それはどのようにして知ってもらうのですか?」

 暗い部屋の中からアキラの声が聞こえる。

「これを使うのよ。」


 イネスさんが何やら薬の入った注射器を取り出す。


「それは何ですか?」


 エリナさんも居るのか?


「これは私が2ヶ月掛けて改良に改良を重ねた

 アポトキ○ン4869よ。」
 

「字間違ってません?」


「いいえ、間違ってないわ。

 ま、使ってみれば解るわ。」


 そう言いながら俺に近づくイネスさん。


 マズイ、あれは危険だ!!俺の本能がそう告げている!!

(ルリ、メティ、頼む、この鎖を解いてくれ。)

(ダメです。)


(お兄ちゃんには自分が今どう言う状態にあるか知ってもらわなきゃいけないからね。)


 だから俺の現状って何?


 そんな事を言ってるうちにイネスさんの手が俺の首にかかる。


「動かないでね、血管裂けちゃうから。」


「ちょっ!!」

 プス!!チュゥゥゥゥゥ・・・

 薬が俺の身体に打ちこまれる。


 ・・・何だか、身体が熱くて・・・苦しい・・・


「うぐ・・・あぁぁぁ・・・・」


 だんだん痛みも増してきてるぞ!!


「おい、大丈夫なのかよ!!」


「大丈夫よ、数百回にも及ぶ人体実験で安全は保証するわ。」


 イネスさん、人体実験って・・・


 ・・・ホントに大丈夫なのか?頭もボゥとしてきた・・・

 キィィィィィン・・・・

 俺の身体が光だし・・・


 ポンッ!!


 とコミカルな音が鳴ったと思ったら痛みが引いていた・・・

 俺、どうなったんだ?


「おおおお!!」

 
 室内にざわめきが起こる。


「最高だぜ『科学者』!!」


「か、かわいい・・・」


「む〜、この姿のアキトは私だけの想い出なのに、・・・」


 俺は自分の身体を調べる・・・・


「・・・もしかして縮んでる?」


 俺の身体は明らかに幼児化していた。


「そう、これがアポトキシン4869から取り出した

 幼児化の作用よ、そして・・・」


 ん?何かお尻の辺りと頭がごわごわするな・・・

 俺はそのごわごわする部分に手をやる。


「・・・なっ!!」


 そこには・・・


「でも何で犬耳と犬尻尾がついてるんですか?」


 そう,今の俺には尻尾と耳がついていた。


「正確には犬じゃなくて狼なんだけどね。

 それはいいとして、

 この方がかわいいでしょ。

 それとこれは本当に生えている物だから、

 感覚もあるし、自分の意思で動かせるわよ。」

 ピクピク フリフリ

 あ,ホントだ動かせる・・・
 

 じゃなくて!!


「それに・・・」


 イネスさんは怪しく微笑みながら何かを取り出す。


「これなら、自分の置かれている状況がよりリアルに解るでしょう。」


 イネスさんが取り出した物は・・・

 首輪だった!!

「あ、あの、冗談ですよね。」


 俺は恐る恐る確認する。


「なるほど、さすがは『科学者』だぜ。」


「必要経費と認めてあげるわ。」


「ふふふふ、最初からこうすれば良かったんですね。」


 首輪を手にし俺に近づいてくる。


「あの〜皆さん・・・冗談ですよね?」


 俺は17人の首輪を持った女性に囲まれた。


「さ、お兄ちゃん、大人しくしてね。」


「アキト、これで私の物。」


「ふふふふ、お兄ちゃん、これで・・・」


 皆、目がヤバイ!!


 逃げなくてわ・・・

 

 シュン!!タ!!プシュ!!タタタタタ・・・

 

「あ!!」(×17)

 
 俺は包囲を飛び越え部屋から脱出した。

 ・・・何故か、身体は軽い。


「しまった!!体が縮んでたから鎖が解けてしまってたんだ!!」


「早い!!狼の属性のせいね!!」


「皆さん,手分けして探しますよ!!」


「了解!!」(×16)

 

 

 

 プシュ!!

「ハア,ハア、ハア・・・」


 俺はとりあえず食堂に逃げ込んだ。

 何故か妙に身体が軽いが走れば疲れる。


「おや・・・アキト・・・かい?」


「は、はい、イネスさんに変な薬を飲まされまして。」


「あの先生がかい?また変な物を作ったねえ。」


 と呆れ顔のホウメイさん。

 
 と言うより、この姿を「イネスさん」の一言で納得できるのは

 さすがナデシコクルーと言うべきか・・・


「それで少しかくまって・・・

 何を作っているんですか?」


 今の身長では見えないがホウメイさんは何かを作っている。


「ああ、これかい?

 今度新しくメニューにする予定のパフェだけど。

 試食してみるかい?」


 そう言って俺に豪華に盛り付けられたパフェを見せる。


「是非頂きます。」


 ・・・思考まで幼児化してるのかな?

 

「パク、ムグムグ。

 美味しいですよ。

 パクパク。」


 カウンター席に座りパフェを食べる俺。

 
「そうかい?」


 それをカウンター越しに見ているホウメイさん。


 因みにスプーンで食べているのだが、

 この身体だと普通に持てないので、グーで握っているだけである。

 ようは食べ方まで幼児化してしまっっているのだ。


「パク・・パク・・パク・・」


ホウメイ心情:か、かわいい・・・反則だね、これは・・・

 プシュ!!

 まあそんな平和が続くわけも無く。

 ホウメイガールズが食堂に入ってきた。


「あ!!アキトさん、見つけましたよ!!」


「え?」


 一瞬呆然とする俺・・・


「あ、新作のパフェ食べてる。」


「尻尾を振りながら!!」


「しかもあのスプーンの持ち方!!」


「頬にアイスが付いてる所もいいの〜〜!!」


 ・・・


「あ〜〜〜しまった、逃げてる途中だった!!」


 タン!!タッタッタッタッタ!!


 プシュ!!


「ご馳走様でした〜〜〜!!」


「「「「「あ〜待って!!アキトさん!!」」」」」


 ダダダダダダダダ・・・・


 プシュ!!
 

 そしてアキトとホウメイガールズの居なくなった食堂では、


「ふ〜やれやれ、忙しい子達だねえ。

 ・・・オモイカネ、さっきのアキトの映像、記録してあるかい?」


『ありますよ。』


「じゃあ、それを私の部屋の端末に送っといて。」


『了解。』


「それにしても、あんな子供ならほしいねえ・・・」


 ・・・誰とのですか?

 

 

 

 格納庫


「ハア、ハア、ハア・・・

 とりあえず捲けたな。」


 ザッ!!


 一息ついたところにウリバタケさんが現れた。


「あ、ウリバタケさん。

 丁度よかった、少しかくまってくだ・・・」


「ふふふふふ、随分とかわいくなったな、テンカワ アキト。」


「ウ、ウリバタケさん?」


「飛んで火に入るなんとやら!!今こそ!!」


 ザザザッ!!


「積年の恨みを!!」(整備員)


 何時の間にか囲まれてしまった。


「え?え?」


「テンカワ アキト、天誅!!」

 ドドドドドド!!


 一斉に襲いかかって来る整備員達。


 しまった!!避けきれない!!


 とそこへ


 ヒュゥゥゥゥゥゥン・・・


 ドゴォォォン!!


「ぐぎゃああああああ!!」


 突如飛んできた巨大なスパナに潰される整備員の半数。


 そして


 ヒュンッヒュンッヒュンッ・・・・


 ザクザクザクザクザク!!

「うぎゃああああああああ!!」


 パシ!!


 残りの半数はまるでブーメランの様に飛んできた書類等を挟むのに使うボード

 によって切り裂かれた。

 しかもそのボードはちゃんと投げた本人に戻ってるし・・・


「大丈夫?アキト君。」


「もう安心です。」


 現れたのはキンジョウ姉妹だ。

 
 勿論スパナはレイナでボードがエリナ。


「助けてくれてありがと〜〜〜〜!!」


 タッタッタッタッタッタッタ・・・


 俺は本能で危険を察し、その場から逃げ出した。


「「ちぃ!」」


 隠し持っていた首輪を出しながら舌打ちする二人・・・


「こちらメンテ、裏方、目標は格納庫から展望室に向かいました。

 なお、これを機に例の組織が動いています。

 注意してください。」


『了解!!』

 

 

 

 展望室に向かう廊下


「ハア、ハア,ハア、・・・・

 つ,疲れた・・・」


 ザザ!!


 俺の前に覆面をした男が3人現れる。


「・・・なんの真似ですか?アカツキ、ハリ君、ジュン?」


「違ぁぁぁう!!

 僕は愛を求める少年Aだ!!」

「僕は真実の愛に生きる妖精Cです!!」


「そして僕はロマンの探求者さ。」

 ・・・いいんだけどね。

 

「「「と、言う訳で

 テンカワ アキト天誅!!」」」


「ま、また?」


 襲いかかって来る3人。


 シュルルルル・・・


「な、なんだ!!」


 アカツキの身体に紅い糸のようなものが巻き付く。


「ぐわぁぁぁぁああああ!!」


 干からびていくアカツキ。


 ドサッ!


「ア、アカツ・・・じゃなくって!!」


 だから、バレバレだって。


 ドゴ!!


 アカツキの無残な姿にうろたえていたハリ君に

 銀色の杭のようなもの突き刺さる。


 バタンッ!!


 そのまま倒れるハリ君。


「なっ!!」


 ドゴ!!
 

 更にジュンには槍が突き刺さる。


「グヮ・・・」


 バタンッ!!

 

シュルシュルシュル


「また変な物を取ってしまいました。」


 紅い糸・・・アキラの髪の毛だった。

 何故紅いんだ?


「ふぅ、これでもう出てこないでしょう。」


 何やら凶悪な巨大な銃のような物を構えているルリ。

 聖典なのに外典で凶器のあれである。


「アキトには触れさせないよ。」


 巨大な槍を持っているラピス。


「・・・なんで『アキラ』なのに『未来視』じゃなくて『略奪』なんだ?」


「それは、私が妹属性だからです。」


 いいのか?そんなので・・・


「それとそれはまずいだろ。

 あれ食らったら2度と蘇れないんじゃあ?」


「いいんですよ、あんな産業廃棄物、

 ・・・いえ、産業廃棄物はちゃんと何かを生み出してから残る物ですから、

 それにも劣る存在・・・何か良い例えありませんかね・・・」


 真剣に悩んでいるルリ・・・


「それ、もしかしてロンギヌス?」


「違うよ、『神槍ロンギヌス』だよ。」


「・・・何が違うの?」


「そりゃあもう、攻撃力が♪」


 ・・・・・・・・・


「まあ、それは置いといて・・・

 覚悟はよろしいですか、アキトさん?」


 そう言いながら首輪を構える二人。


「イヤ・・・覚悟って・・・

 ・・・すまん、ハリ!!」


 ドゴ!!ブンッ!!


 俺は倒れていたハリを二人に向かって蹴れつけた。


「「「キャァァァァ!!」」」


 かなりイヤだったらしく、逃げ惑う3人。


 タッタッタッタッタッタ・・・・


 勿論その間に逃げる。

 

 

「く、さすがアキトさん。

 状況を判断し的確な攻撃をしますね。」


 二人の前には何やら消し炭が転がっている。


「まさかあんな物を蹴ってくるとは思わ無かったです。」


「目標は依然展望室に向かっています。」


『了解!!』

 

 

 

「ハァ、ハァ・・・・

 何時まで続くんだろ?」


「ム、誰だ貴様!!」


 ゴートさんが現れた。

 ・・・変な壷を持って。


「俺です!!テンカワ アキトです。

 イネスさんに変な薬を飲まされまして。」


「そうか、大変だな。」


「はい・・・あの今追われているので

 少しかくまって頂けませんか?」


「それは良いが・・・

 そうだ、少し血を提供してくれ。」


「血?」


「ああ、普段はハリ君とキノコのを使っているのだが

 ハリ君が見つからなくてな。

 なに、この壷に一杯入れてくれれば良いだけだよ。」


「さようなら。」


 サッ!!


 俺はその場から離れようと振りかえるが・・・


「ムン!!」 

 ゾォォォォォ!!


「な、なに!!体が動かない!!」


 ゴートさんが奇声を発したと思ったら

 俺はピクリとも動けなくなった。


「うむ、毎日生贄を欠かさなかったおかげで

 不動縛術と言う物を会得したのだ。」


 ま、まじで?


「さて、今日は君の血を捧げるとしよう。」


 俺に近づくゴートさん・・・



「「その身に刻め!!」」

「神技!!」

 ドゴ!!バコ!!ズガ!!ドゴ!!

 お約束通り現れたサラちゃんとアリサちゃんのうち

 サラちゃんに消火器でボコボコにされるゴートさん。

 更に


「ニーベルン・ヴァレスティン!!」

 ズゴォォォォォォォォンン!!


 上空からアリサちゃんが巨大な槍を投げる。


 ・・・上空?天井は?


 そして消滅するゴート・・・


「これが運命。」<アリサ

「何も残さないだけゴミよりましよね。」<サラ


 ・・・ところでさっきの槍って


「勿論、グ・ン・グ・ニ・ル(はぁと)」


 それは北欧の神様の武器でしょう。

 戦乙女ならレヴァンテインじゃあ?


「そう言う技だから。」


「あれ?アキトさんは?」


 もうとっくに逃げたよ。


「貴方のせいね。」


 ザシュ!! 

 

 

 

 

「ハァ、ハァ・・・・

 何時まで逃げれば良いんだ?」


 いっそのこと捕まってしまえば楽なのでは?


「お前さっき斬られたんじゃ?」


 細かいことは気にしない。


 そこにカズシとシュンが現れる。


「よぉ、アキト大変みたいだな。」


「随分と可愛くなったものだ。」


「シュンさん、カズシさん!!

 良かった、やっとまともな人に会えた。」


 ナデシコにまともな人って極少数だからね。


「シュンさん、かくまってもらえませんか?」


「ん〜、まあ良いだろう。

 俺の部屋に来るといい。

 あそこなら艦長も来ないだろう。」


「はい、お願いします。」



 シュンの部屋
 

 プシュ!!


 カチャ!!


「へ?」

 
 俺は部屋に入った途端に首に何かをつけられた。


「迂闊ですよ,アキトさん。」


 俺の首に手を掛けてアヤちゃんが微笑んでいる。


「原作ならともかく、この世界では俺にはアヤがいる事を忘れたな。」


「しまったぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「さぁ、ゆっくりと遊びましょう。」


「ここには艦長達は来ないからな。」


「あうあうあう。」


 最早アキトは二人の餌食になってしまうのか?


 パシュゥゥゥゥゥン!!


 突如閃光と爆音が部屋を支配する。


「キャッ!!」


「何だ!!」


 そして視界が戻って


「あれ、アキトさんがいない!!」


「まさか、今の!!」

 

 

 そのころ


「ありがとうございます、ナオさん。」


 アキトはナオによって助け出されたのだ。


「ま。これもミリアから頼まれた事だからな。」


「そうなんですか?」


「さて、着いた、ここだ。」


 プシュ!!


 カチャ!!


「へ?」


「もう逃がさないよ。

 お兄ちゃん。」


 俺は部屋に入った途端、メティちゃんによって首輪をはめられた。


「・・・ナオさん?」


「だから、ミリアに『全力を持ってメティを援護するように。』って頼まれてるんだ。」


「ふふふふ、ちゃんとお姉ちゃんには報告しておくよ。」


「お、頼むぜメティちゃん。」


「さ、ワンちゃん何して遊ぼうか?」


「あぅ〜〜」


 と、その時。


 プシュ!!

「させませんよ〜!!」


 アヤが部屋に乱入してきた。


「え?アヤさん。

 どうしてここが?!」


「あはは〜、こんな事もあろうかと、

 さっきの首輪には探知機が付いていたんですよ〜。」


「さっきはなめた真似してくれたな、ナオ。」


「息子は返してもらうぞ。」


 アヤに続いて入ってくるカズシとシュン。


「む〜〜。

 やっちゃって、ナオさん。」


「・・・マジですか?」


「手紙には何て書こうかな♪」


「御参方、ケガをしない内に退いた方が身のためだぜ。」


 真剣な顔になるナオ、切り替えが早い。


「負けませんよ〜

 お父様、おじ様!!」


「「おう!!」」


 そして、死闘が始まる。



 スッ!!ドゴ!!


 シュンがナオの足払いをし、避けて体勢を崩したナオにカズシが一撃を入れる。


 バッ!!タン!!シュ!!


 それを防御してカズシの腕を掴み投げようとしたがシュンの攻撃を避けるために失敗する。


 タン!!


 距離をとる3人


「なかなかやりますね。」


「伊達に軍人はやってないぜ。」


「見た目相応の力は持っているつもりだよ、アキトには一撃で沈められたがね。」

 
 シュッ!!ドド!!


 続く死闘


 アヤとメティは


「いきますよメティちゃん。」


「絶対負けないよ。」


 シュン!!


 どこからともなく似たような杖を出す二人。


「あはは〜、アヤは魔法が得意なんですよ〜。」


 シュッ!!ドドドドドォォン!!


 アヤの持っていた杖から光の弾が撃ち出される。


「こっちだって!!

 リリカル・まじかるサンダー!!」 

 ズドォォォォン!!バチバチ!!
 
「やりますね。

 では一気に勝負をつけますよ。

 カイザード・アルザード・キ・スク・ハンセ・グロス・シルク・・・」


「こっちも!!

 我、使命を受けたもうものなり、契約のもと、その力を解き放ち給え・・・」

 

 

 そのころ、隙を見て逃げ出したアキトは


 タッタッタッタッタ・・・
 ジャラジャラジャラジャラ・・・



「ハァ、ハァ・・・・

 み、味方は居ないのか?」


 居ないだろ。


「その通り!!」


 今度はシキが現れた。


「またかよ・・・」


「俺とカイトの愛の為に・・・

 死ね!!テンカワ アキト!!」

 ズガ!!バキ!!ドゴ!!ズドォォォン!!


「な、何故・・・」


 ボコボコのシキ・・・


「こんな身体でも

 普通の人間で一対一なら十分戦えるんだよ。」 


「お,俺の扱いってこんな物なのか・・・」


 出番があるだけ良いだろ。

 

 

 プシュ!!

 展望室に入ったアキト。


「ふぅ・・・

 ここで少し休んでいくか。」


 腰を下ろそうとしたその時!!


 ゾォォォォォ!!


「な、なに!!」


「我に血を・・・血を捧げよ・・・」


「ゴ、ゴートさん?」


 でも身体が透けてる・・・

 足も無い・・・


「霊体になってまで血を求めるなー――!!」


「血を捧げよ・・・」


 マジで不気味なゴート(霊体)がアキトに近づく。


「アキトの血は俺だけの物だ!!

 消えろ!!アカッシク・バスタァァァ!!」

 

 ズゴゴゴォォォォォォォオオオオンン!!


 突如現れたカイトの放った火の鳥で消え去るゴート(霊体)。


「これでもう大丈夫・・・

 何で距離をとるんだ?アキト。」


「お、お前は首輪なんか持ってないよな?」


「首輪?

 お前から貰った物ならあるが?」


「そうか、ならいいんだ・・・

 カイト〜〜〜!!」


 ガバッ!!


 カイトに抱きつくアキト。


「おいおいアキト・・・」

 

 

 その頃、展望室前


 タッタッタッタッタッタ!!×16


「アキトは展望室に居るのね?」


「はい、間違いありません。」


 展望室に向かう連盟軍。


「ふふふふ、ここは通さんぞ。」


 その前に4人の男が立ちはだかる。


「今この中カイトとアキトが良い雰囲気なんだ、邪魔しちゃ悪いだろ。」


「なんですって〜〜!!」


「・・・たった4人で止められるとでも?」


 冷静なルリ。


「まさか・・・戦闘員の皆さ〜〜ん!!」



「キキ〜〜〜!!」


 ウリバタケの声と共に現れる、

 覆面を被った整備員多数。


「行け!!戦闘員達!!」


「キキ〜〜〜!!」


 ザシュザシュザシュ!!!!


「キ〜〜〜〜〜・・・・」


 槍を持ったアリサとラピス、小太刀二刀流のルリとメティによって

 切り刻まれる戦闘員。


「弱すぎます。」


「神槍は伊達じゃないよ。」


「さぁ、死にたい者は前に出なさい!!」


「戦えば勝つ!!それがテンカワの剣士です。」


「む、かくなる上は

 愛の心にて悪しき空間を断つ!!」

 

 

 アカツキの背中に『受』の文字が赤く浮かび上がる。


「名づけて断空光○剣!!やってやるぜ!!」

 
 アカツキの手に光の剣が出現する。


「生意気な!!

 こっちも行くぜ、アヤ、アリサ!!」


「はい。」


「良いわよ。」


「行くぜ!!ヴァリア○ル・フォーメイション!!」


「「「天上天下!!念動爆○剣!!」」」




 その頃アキトとカイトは


「すぅ・・・すぅ・・・」


 アキトはカイトの膝枕で寝ていた。


「・・・・・・・・」


 どうやらカイトも寝てしまっている様だ。


 これでカイトの無欲の勝利で平和に終了。

 

 プシュ!!


 ・・・に、なる訳も無く。


「ふふふふ・・・・」×16


 両手を血に染めた16人の夜叉が展望室に入ってきて・・・





 ジャラジャラ・・・×16+1


「・・・・」(ポッ☆)×16+1


「ワオォォォン、シクシク・・・」


 結局、最後には16人+1人に鎖に繋がれたアキトが居た。


 何気にカイトも混ざっていたりする・・・


 ジャラジャラ・・・


「・・・ワオォォォォン、シクシク・・・」

 

 

 

 

 

 あとがき


作:(プスプス・・・)・・・

ルリ:・・・なんですか?これ?

アキト:ああ、それは慣れない勉強で頭がオーバーロードしている作者だろ。

ルリ:慣れないって・・・まあ良いですけどね。

アキト:因みにこれも勉強の合間に書いているんだよな。

ルリ:勉強の合間?パソコンとゲームの合間に勉強をしていると言った方が正しいのでは?

アキト:そうだな。

ルリ:こんな状態で書いたから今回のは何時もより10割増で駄文なんですね。

アキト:まあ、言い訳じみてるけどな。

ルリ:ところでなんで『犬』ではなく『狼』にしたんですしょう?

アキト:ああ、それは『カイト、さくら化計画』の一端だそうだ。

ルリ:さくらって伏字にしなくて良いんですか?

アキト:良いんじゃないか?『さくら』だけじゃどの『さくら』解らないだろ。

ルリ:そうですね、『さくら』という名前は多いですからね。

アキト:そう、有名なのでも『真宮寺』,『綺堂』、『木之本』、『園村』など

     更にジャンプコミックにも居るし、某アレの名前もそうだな。

ルリ:そうですね。
 
   ところで、だから、カイトがあんな変な事口走っていたんですか?

アキト:そうだな、因みにアポ○キシンは身体を縮める為に使うそうだ。

ルリ:やっぱり,こいつって・・・

アキト:まあそんな事は放っておいて。

     補足説明

     現在のアキトの周りの状況は

     アキト滅殺同盟:アカツキをリーダーにハリ、ウリバタケが加入

     守護精霊:金色の堕天使ルリ、紅き死神カイト、電子の妖精アキラ

            幼き妖精ラピス、戦女神メティが所属、独自に活動する。

     アキト監視同盟:守護精霊以外の女性陣が所属。

     TA連盟:アキト監視同盟と守護精霊の同盟。

     この中でアヤはアキト監視同盟に所属しているが、ルリ達がシュン、カズシ
 
     の二人の協力者が居る事を恐れ、守護精霊と独自に同盟を結んでいる。

 
     と言った感じです。

ルリ:・・・あの二人は本当に厄介なんですよ。

アキト:それと、メティは設定で解る人もいると思うけどゲーマーです。
 
     これでラピスがアニメ、カイトがマンガ・小説、メティがゲーム

     と言う風に担当する事となるでしょう。

ルリ:また変なネタを使う気ですね。

   ところでこれどうします?

アキト:ほっときゃその内治るだろ?

ルリ:そうですね、ではまたお会いしましょう。

アキト:次は北辰登場かな?




作:(プスプス・・・)・・・


 

 

 

代理人の感想

 

・・・ダメだこりゃ。