機動戦艦ナデシコ

〜時の旅人〜

 

 

 

第一話 気になる彼の堕とし方☆ミ

 

 

 

「……!!」

「夢か……?」

広大な草原。

ユリカの姿を借りていた人物。

遺跡の管理人。

これら総てが、まるで幻のように自分の思考から消えていく……

「夢……だよな?」

 

「ふっ……そうだよな。あんな馬鹿げた話、夢でしか有り得ないよな……」

アキトはようやく意識がはっきりしてきた。

「まさか、あんな妙な夢まで見るようになっちまうとはな。ついに俺もだめかな…………ん?」

アキトはそこまで言って自分の体の違和感に気付いた。

「目が……見える!?」

まさかこれも夢じゃないだろうな。と思い、試しに自分の頬をつねってみる。

痛い。

「痛さを感じる……?まさか!」

そう言ってアキトは懐に隠してあった銃を触ってみたり、黒百合の匂いをかいでみたり(←何処から出した?)

ブラックコーヒーの味を楽しんでみたりした(←だから何処から出したよ?)

「五感が……五感が戻っている!!」

その声は今までの冷たい声とは違い、感情を表に出した声だった。

(……しかし、なんでまた唐突に五感が戻ったりしたんだ?)

(ナノマシンを使いすぎると身体へのダメージを減少させるために自己進化すると聞いた事があるが……それで五感が回復するとは思えないし……)

アキトは悶々と考えていたが

(今、考えても埒があかないな。……この事は保留にしておこう)

という結論(?)に至った。

「――ところで、今何時だ?」

《2194年です。》

「いや、年代じゃなくて時間だよ。じ・か・ん」

《火星時間で午後十時です》

「ん、ありがと」

《いえいえ》

「ところで君、誰?」

《……何時から気付いていたんですか?》

「そりゃあ最初からさ」

《……》

「取り敢えず、君の声は聞こえるんだけど、姿が見えないんだよね」

《いや、その〜》

「出て来てくれないかい?」

さすがは(【自覚が無くても】天才ナンパ師)テンカワアキト。

女性(らしき声)には男性の178倍位丁寧だ。

《と言うか……》

「ん?」

《踏み付けてるんですけど……》

「はぁ?」

そう言ってアキトは自分の足の下を見てみる。

「?これが君?」

アキトがそう言ったのも無理はない。何せ自分の足の下にあったのが、

自分が昔つけていたネックレス(CCネックレス)の色違い(紫)バージョンだったからだ。

「まさか!」

《ほんとです》

「……」

《……》

「……」

《……》

「え〜っと……」

取り敢えずアキトは記憶を整理してみた。

(確か俺は、火星の後継者の残党を始末していて、その最中にナデシコCがボソンジャンプしてきて……そうだ、ここまでは良い。問題なのはそれからだ。その後ジャンプフィールド発生装置が暴走した。俺は何処か見覚えのある草原に飛ばされてユリカに似た女性にあって……そいつが遺跡がどうとか言ってたな。……ん?これは夢だったっけ?)

《整理できました?》

「いや、全然だ」

《ふぅ……じゃあ草原のところ、思い出してください》

「あれ?それって夢じゃなかったけ?」

《まあ、厳密に言えばそうですけど》

「それから?」

《彼女の言った言葉、思い出せますか?》

「ん?ああ、確か俺が遺跡の管理人がどうとか……」

《その後です》

「解らない事は彼女に聞け。とか……?」

《ハイ》

「……じゃあ、君がその【彼女】?」

《ええ、そうです》

「てことはあの夢の内容って……」

《本当です》

「……マジで?」

《大マジです》

(じゃあ俺は何か?例えるなら、通りすがりの知らない人に核爆弾のスイッチ貰っちゃったってことか?)

《まあ、そんなところです》

「……俺の考えている事、読めるの?」

《ええ》

「どうやって?」

《どうやってって……まあ、ラピスさんとのリンクしてた時の概念に近いと思ってくれれば……》

「ふぅん……」

(そう言や、まだ名前聞いてなかったな)

《名前……ですか?》

「え?ああ」

(俺の考えが読めるんだっけ……)

《まだ無いんですよ……》

「え?」

《宜しければ、貴方がつけてください》

「そうか……」

アキトは暫し考える

そこでふと、何かを思い付いた。

「ここ、何処だっけ?」

《?火星、極冠遺跡内部ですけど……》

「火星、かあ」

「よし!!」

……この時、彼女はまだ知らなかった。

彼――テンカワアキトのネーミングセンスは無きに等しい事を。

「じゃあ、マルス」

《へ?》

「火星だからマルス」

《そ、そんな安直な……》

「決定」

《ええ!?》

「改めて宜しく。マルス」

《うう……》

マルス【決定】はこの名前に拒否したいところだが、

カースト制最下級に位置する彼女に拒否権なんて無い。

「こちらこそお願いします。マスター……」

「ますたあ?」

《駄目ですか?それならご主人様。とかで……》

「他の呼び方で……」

《でも、マスターはマスターですし》

「……」

(そういうの、慣れてないんだよなあ)

《……それで、これからどうするんです?》

彼女はまだ自分の名前が気に食わないが(でも彼女に拒否権はない)

取り敢えず我慢して今後の活動方針(?)をアキトに聞いてみた。

「これからどうするかはゆっくりと考えるさ」

《はぁ?》

「そう、ゆっくりと……ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

……一年後、地球の日本某所にて

一人の青年が半ばやけくそになりながら自転車をこいでいる。

「畜生、畜生!逃げてて何が悪い!」

やたらと機嫌を悪くしている彼――テンカワアキト(黄)は今さっき働いていた食堂の主人(才蔵さん)に解雇されたのだ。

「俺だって……」

と、テンカワが感傷に浸っている最中、

ブオォォォォンンンン

「ん?」

どん!ガランガラン

「へ?」

ドゴッ!!

ぶべら!!!!??

いきなり自分の顔面に一個のスーツケースが当たり、

テンカワはやばげな悲鳴を上げながら吹っ飛んだ。

 

 

「……ません、済みません大丈夫ですか!?」

目覚めたアキトの前に一人の女性が立っていた。

「ええっと・……俺、どうなったんだっけ?」

「車から落ちたスーツケースが、貴方の顔面に見事!当たったんです」

「ユリカ〜今更だけど荷物減らそうよぉ〜」

「駄目!!ユリカが三日間悩んで選んだものばかりなの!!」

 

テンカワは若い男女のやり取りを見ながら散乱した

スーツケースの中身を収納していた。

(まぁ、自分に当たって散乱したんだしな)

……つくずく人の良い奴である。

中身を収納したスーツケース(結局一人でやった)

を目の前の女性に渡す

「……あの〜ぶしつけな質問ですいませんが何処かでお会いした事ありませんでしたっけ?」

「?いや、あった事無いと無いと思うけど……」

「そうですか……」

「ユリカ〜、急がないと遅刻するよ〜」

「解った、ジュン君

……ご協力有り難うございます!!」

そう言い残してユリカとジュンは(暴走する)車で去っていった。

「何だったんだ?一体……」

テンカワは呆然としながら去っていく(暴走する車)を見ていた。

「……ん?」

「フォトスタンド……?」

そう呟きながらフォトスタンドに写っている人物を見てみた。

「これは……俺?」

「じゃあ、あいつは……!」

「クッ……!!」

急いであの車を追いかけようとするテンカワの前に

突然、紅い光が集まり、人の形を形成していった。

「……!!」

「……やあ」

紅い光が収まった後、そこに居たのは、全身黒ずくめの人物だった。

「な、なんだお前は!!ユ、幽霊か!?」

「…………」

「どいてくれ!!あの車を追わないと……」

「いや、追う必要はないな……」

「何故!?」

「君は自分の両親の死の真相を知りたいんだろう?」

黒ずくめはまるで自分の事を知っているかのように話し始めた。

「俺がその真相を知っているとしたら……どうする?」

「!!」

「ふふふふふ……」

「もしも……もしもお前が両親を殺したというのなら……!!」

「殺したというのなら?」

「貴様を……殺す!!」

「残念だが……それは出来ないな」

「なに!?」

刹那

ドゴッ

「な……!?」

余りに突然の事で、テンカワは自分の身に何が起こったのか分からなかった。

「ああ、ごめん。『出来なくなる』の間違いだった」

そう言いながら黒ずくめは、テンカワの顔にそっと手を触れた。

「ちくしょう……畜生!!」

「……大丈夫。君の身体は俺が有効利用してやるから……安心して眠りな」

「う……く……」

「さようなら」

 

カッ!!!!!!

 

二人を紅い光が包んだ。

 

 

 

暫くして

 

「フゥ……」

テンカワはため息を吐きながら立ち上がり、

黒ずくめがつけている紫色の宝石らしきものがついているネックレスをとった。

「まだ腹に痛みが残ってるな……」

そう言いながら自分の腹をさする。

《やる事がえげつないですね〜》

「どこが?」

《だって、彼が両親の話で油断しているところを、

一発なぐって身体をのっとるなんて、まともな神経の持ち主だったら出来ませんよ?》

「何を言っている?彼が俺の話に感銘を受けて、

快く俺に身体を貸してくれたんだろうが」

《え?……》

「いやぁ、彼が言葉の通じる人物でよかったよ」

テンカワは爽やかな好青年の笑みを顔に浮かべながら応えた。

《どう考えたって、奪い取ったようにしか思えないんですけど……》

「はははは、何いってんだか」

悪意ゼロ。

《………………》

《じゃ、じゃあそろそろ行きましょう》

「そうするか」

そういってアキトは自転車にまたがった。

《あれ?ボソンジャンプしてサセボドックまで行くんじゃないんですか》

「ユリカ達の乗った車より自転車の方が早かったら、怪しまれるだろうが………って」

そこまで言ってアキトは前回の事を思い出す。

(そういや一周目の時って俺のほうが速くなかったっけ?なにやってたんだあいつら?)

《どうします?》

「……やっぱりボソンジャンプで行こう」

アキトの身体が蒼く光り出す。

「ジャン…………っとその前に」

《どうしたんですか?》

「自分の体の後始末、忘れてた」

パチン、と指を鳴らすと同時に黒ずくめの身体を紅い光が包み、消えていった。

「これで善し、っと。

さて、今度こそほんとに行こうか」

「……ジャンプ」

 

 

 

 

 

 

ネルガル、サセボドック付近にて

 

「……っと。マルス、ここはサセボドックからどの位離れている?」

《……大体100メートルぐらい離れてますね》

彼女は何故か機嫌悪そうに答える。

「どうした?」

《いえ、何でも……》

「そうか。ならいい」

……女性(AI?)の気持に究極的に鈍い男、

(天才ナンパ師)テンカワアキトの毒牙にかかった女性は数知れず……

 

 

 

 

 

 

「……ドックの前で、ミスマルユリカの名前の叫んでいた怪しい男を連れてきました」

(……一回目ならいざ知れず、今回はかなり恥ずかしかったぞ)

《過去を振り返ってみると、己の過ちが浮き彫りになってきますね》

(…………)

「ふむ……?パイロット・・…ですかな?」

プロスが、アキトの手の甲のナノマシンの模様を見ながらそう質問した。

「いえ、復……コックです」

「ちょっと失礼。みぶんしょうめのためにしたをだすてくれませんか?」

チク

「痛……」

「貴方のお名前探しましょっと♪」

ピッ

データが表示される

「テンカワアキト……さん!?全滅した火星からどうやって………?」

「さぁ……そこらへんの事はよく覚えてないんですよ」

(……もう、はるか昔の事だしな)

《何か、毒ずいてません?》

(……)

「失礼ですが、ミスマルユリカさんとはどういった御関係で?」

「あいつとは夫……じゃなくって幼馴染なんです」

「……それだけの理由で、ドックの外ユリカさんの名前を叫んでたんですか?」

プロスが奇異の目でアキトを見つめる

「まさか……あいつと、あいつの両親は、俺の両親の死の真相を知っているはずなんです」

「フム……」

「それが、外で叫んでいた理由なんですけどね」

(そうじゃなかったら、キチ●イの仲間入りだな)

《……もう遅いんじゃないですか?》

(……なぁ)

《はい?》

(奇麗なソプラノの声、奏でてみないか?)

《え、遠慮しときます》

「若いのに、貴方も大変ですねぇ。……良いでしょう!

今日から貴方はこのナデシコのコックさんです!!」

「ナデシコ……ですか?」

「そうです!ナデシコです!」

(……いいのか?こんな得体の知れない小僧、機密の固まりみたいなところへ入れて)

「……それから給料のほうなんですが……このくらいでどうでしょう?」

そう言いながらて電卓を見せる。

「ええ、そりゃもちろん!!」

(足りない位ですよ?)

 

 

「……ナデシコの出港まで時間があります。それまでの間、艦内を見学するのも良いでしょう。」

プロスは、何か用事が有るらしく、早々にその場を立ち去った。

「はぁ、じゃあそうさせてもらいます」

 

《……まずは何処に行きます?》

(もちろん……格納庫だ)

 

 

 

 

 

 

格納庫では、エステバリスの一機が不可解な行動をとっている。

アキトは、それを遠巻きに見ていた。

《……何ですか?あれは?》

(ネルガルの機動兵器、エステバリスだろ?)

《いえ、私が言っているのは、あの動きの方です》

(あれか?ヤマダの奴が、ゲキガンガーの真似事でもしてるんじゃないのか?)

《良いんですか?そんな人が戦艦のパイロットで》

(まあ、俺も同じようなもんだったしな。……それにナデシコクルーは【性格は兎も角腕は一流】が売りだからな。MADな整備士おちゃらけた艦長、とか落ち目の女っ垂らしとか日常ではめったにお目にかかれない人種がたくさんいるぞ?)

《……あの人は最早、性格がどうとか言うレベルじゃないと思うんですけど……》

(でもあいつ、確か宇宙軍小尉だぞ?)

《ええっ!!まさか!?》

(本当だ)

《……》

(……)

《……あんな人が士官……》

(あいつは『兵』としては優秀だが、『士官』としては無能だ……)

《あんな性格でも……ですか?》

マルスは何気に酷い事を言っている。

(ああ、そもそも『兵士』と言うのは……)

 

ドゴォォォォン……

 

二人(?)が兵ついて語り合ってる最中、奇怪な動きしていたエステバリスが倒れた。

コクピットから出て来た青年が青ざめた顔をした後、担架に(無理矢理)のせられた、

(ん?ヤマダの奴、また骨折したのか?)

《大丈夫なんですか?この艦》

マルスはその光景を見、一抹の不安を抱いた。

(はっきり言っちゃうと全然駄目だ。戦力としてみれば猫の手にもならん)

《酷評、ですね》

(戦艦の性能は最高。だが人材は最低だ。どう考えたって木蓮の連中を甘く見過ぎている)

《でも、皆さんの技術は一流なんじゃ……》

(阿呆。どう見たって三流だ。)

《何故ですか?》

(何故って……はぁ、そこら辺の話はまた後で話そう。面倒だし)

《……》

(それより今はエステに乗る切っ掛けを探さないと……)

「お〜い、そこの少年」

「ん?」

「コックピットの中に俺の大切な宝物があるんだ。とってきてくれ」

「ああ、わかった」

(しっかし、遠巻きに見ている俺に頼まなくても良いだろうに)

そう思いながらアキトはコックピットに近づいていく。

「ゲキガンガー、ね」

(百年前のアニメじゃなかったけ?今でもカルトなファンがいるのか)

《マスターも昔、はまってませんでしたっけ?》

それを言うな

 

ドガアァァァアアアン!!!!!!

 

「お、きたな」

そう言いながらアキトはエステバリスを起動させた。

 

ウイィィィィン

 

「さぁて、これでうまくコックとパイロットを兼業できればいいんだが……」

《何でまた、兼業しようとするんですか?》

「そんなの決まっているだろう?」

《ナデシコのみんなを守るため……ですか?》

「全然違う。兼業した方が給料が高くつくだろうが!!」

《最低ですね》

「ここ数年、うまいもの食ってないし……」

《貧乏を盾に、自分の正当性を主張する気ですか》

「いいじゃないか、少しくらい金のために仲間を売ったって」

《とことん最低ですね》

ピッ

(いろいろな意味で)殺る気万々のアキトの前に、一つの馬鹿でかいコミュニケが開いた。

「誰だ貴様は!!氏名と所属を述べろ!!!」

「テンカワアキト、復しゅ……じゃなかった。コックです」

「フクシュ……?」

「コックの前にやっていた職業なので、お気になさらず」

《普通、「復讐鬼」って自分から言いますか?》

(いや、でも、本当だし)

「……では、何故コックがエステバリスに乗っている?」

「成り行きって奴です」

「今からそのエステバリスは敵の中心に行くんだぞ?大丈夫なのか?」

「コックですよ?大丈夫なはずないじゃないですか」

「その割には余裕有りそうじゃないか?」

「気のせいですよ」

(3)

「あぁ!!おれのゲキガンガー!!!!!!」

キチガイが叫ぶ

(2)

《何を数えているんですか?》

「ちょっと、なんでコックがエステに乗ってんのよ!!」

キノコが怒鳴る。

1……すぐに分かる)

「アキト……?」

0

「あ!アキトアキトアキトアキ(以下、千文字削除)アキトだぁ!!!!!!!」

(な?)

《確かに……》

(第二波に注意しろよ?)

「アキトったら何でさっき何も言わなかったの?あ!そうか!アキト照れやさんだもんネ〜モウ、照れなくてもよかっかったのに!そうそう、そう言えばさっ(以下一万行削除)」

「ね、ねえユリカあいつ一体誰なの?」

ジュンが質問するが……

「※〒∨⊥♯ν≫∇∵♪¢£%×!!!」

最早自分の世界へ入り込んでいる。

《マスターは、何であの人と結婚したんですか?》

(……)

《マスター?》

(たった一つの星に捨てられ〜終わりないたび〜君と歩むとぉ〜♪[ゴマカシモード])

幾らなんでも最終決戦でキスしたら既成事実が出来ちゃって、相手がもとより押しが強いユリカだっらから断れず………なんていうエピソードを語れるはず筈がないだろう。

《……》

ウイィィィィン……

ピッ

アキトの目の前に、小さいウィンドウが表示される。

「エステバリス、地上にでます」

「ん?そろそろか」

《……あれ?この人、ランダムジャンプに巻き込まれませんでしたったっけ?》

(……ランダムジャンプに巻き込まれたんだ。普通なら何時、何処にくるか全く解らないんだぞ?この時代にくる確率はほとんどゼロに近い。)

《じゃあこの時代にいたって意味無いんじゃないですか?》

「普通ならな」

《……何か仕組んだんですか?》

(ああ、遺跡とリンクして確率を変えた)

《『確率』を?》

(連中をこの時代――つまり蜥蜴戦争中にくる『確率』を無理矢理100%にした。)

《じゃあ、最初から前にいた世界に戻してやれば良かったんじゃないですか?》

(……そうしようと思ったけど、死ぬほど力を使うから止めた)

《何故?》

(理由其の一、確率を変える事自体とんでもない力が必要。

理由其の二、この宇宙からもといた宇宙の距離がとんでもなく離れていたから。

距離が遠ければ遠いほど、それに比例するように大きな力を使うので、確率を変えている際に俺自体が力を吸い取られて死ぬ事請け合い)

《マスターって不老不死じゃありませんでしたっけ?》

(……)

《どうしました?》

(そう、俺は不老不死だ。自分の手で死ぬ事すらままならず、永遠に生き続ける他、道はない)

にくにくしげに、だがはっきりとした口調で応えた。

《…………》

(忘れよう。この話題は。話したところでどうなる事ではない)

《……それにしてもよくそんな事知ってますね》

(確率の事か?)

《はい》

(さあな、俺にも良く分からん。何時の間にか使い方が頭の中に入っていたからな)

《へえ……》

其処でふと、彼女にとてつもなくいやな予感がよぎる。

《まさか……実験した。何てこと無いですよね?》

恐る恐るきてみた。実験してない事を祈って。

(ははははははは。まっさかぁ)

《ははははははははははは》

(HAHAHAHAHAHAHAHAHA<引きつった笑い>)

《……で、どうなったんです?》

(……聞きたい?)

《ぜひとも》

(後悔しない?)

《今更何を……》

(……確率を変えた宇宙の人類、いや、すべてのモノが……)

《生物が……?》

(あ……ア……)

《あ?》

(アフロに……)

《アフロって……あの?》

(そう、あの)

マルスは、想像してみた。

……

…………………

………………………………

……………………………………

結論。

地獄絵図。

こんな事想像してたら死にたくなってきた。

《い……ゐ……》

(ん?)

嫌アアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああアアアアアアアあああああああアアアアアああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!???

(ぉ、落ち着け!!!!!!)

アフロ弁当にアフロタワー、アフロ祭り!?すべての黄金率はアフロ!!?人はアフロから生まれアフロに帰るのですか奥さん!今ならアフロ安くなってるヨ!?オッス!オラアフロ!?これぜーれの人類補完計画だと言うのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!????

(マルス!!)

《私はアフロな世界を認めない!!アフロを捨て、アフロを封印すれば、それが平和だと言う考えは間違っているウううぅぅぅぅぅぅぅぅ!?????》

錯乱。

《夢なら醒めて〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!》

現実です。

「正気に戻れ!!」

「何を言っている?」

「え?あ、いや、ただの独り言です」

(つい口に出して喋ってしまったか……早くこっち側に戻ってこい!!!)

「作戦時間は十分間。その間敵を引き付けておいてくれ」

ピッ

 一方的に通信は切られた。

《うふ……ウフフフフフ……》

「さて、俺の生活のために、屍となってくれ!」

アキトは笑みを顔に浮かべながら、楽しそうにいった。

《お花畑が見えるよぅ……》

彼女は完璧に狂気の扉の向こう側に「イって」しまったらしい。

「お前は少し黙ってろ!!!」

 

四分後。

 

 

ドガァァァァン

「……やはり気に入らんな」

敵を切り刻みながらぼそっと呟いた。

《性能、ですか》

いつの間にやら正気に戻った彼女が聞く。

「いや、だ」

沈黙。

 

 

 

 

 

 

再起動。

 

 

「ああ、俺はどっちかというとピンク系の色よりも黒の方が良いんだけどな」

《貴方はナデシコのピンチより色の方が気になるんですか!?》

「当たり前だ」

きっぱりと言いきった。

《……すこしは否定したらどうなんですか》

ドゴォォォン

ザシュ!!

「おっ、そろそろナデシコが浮上してくるな(無視)」

《もう、良いです》

エステは海面へと飛んでいく。

「よっと」

「ずいぶん速かったな。まだ6分たってないぞ?」

「アキトのために急いできたの!」

「そりゃどうも……敵の方はどうする?まだ、かなりの数が残っているぞ?」

「大丈夫。任せておいて!!」

「敵残存兵器、有効射程範囲内に殆ど入ってる。」

「よ〜し!目標、敵まとめてぜ〜んぶ!!」

 

バシュゥゥゥゥゥ……

 

敵残存部隊がグラビティブラストに飲み込まれ、消滅していった。

ピッ

 

グラビティブラストで掃討したと同時くらいに、アキトの目の前に無数のコミニュケが開いた。

「アキト、やっぱり私を守ってくれたんだね、さすが私の王(略)」

 

「俺のゲキガンガーかえせよな〜!!!」

 

「初めてにしてはよくやった」

「素晴らしい。まさに逸材」

「いやはや、修理代が浮きましたよ」

因みに音声をミュートにしているので、アキトには聞こえてない。

(……とりあえず、ナデシコの中に潜り込む事に成功したな……)

《……こんな最低の人物が、戦艦の中に紛れ込んじゃって大丈夫なんでしょうか》

「……なあ、「リサイクル」って言葉、知っている?」

そう言いながら彼はふと、空を見る。

空は朝焼けでオレンジ色に染まっていた……

<Ω¶―фρ&%$≫∂∀凵艨I!!!>

……もちろんBGMは某艦長の叫び声で。

 

 

 

 

 

 

設定資料

〜こっちは不真面目にやる予定〜

 

テンカワアキト

とっても可哀相な18歳。

アキト(黒)に身体を乗っ取られる。

多分物語中盤まで出てこないだろう。

 

テンカワアキト(黒)

黒大好きな23歳。

現遺跡の管理人。

元コロニー襲撃犯。

こいつの特筆すべき点は黒大好き人間という事だろう。

服装も黒、愛機の色も黒。パイロットスーツも黒

もちろん飲むコーヒーもブラック。

あと、ネーミングセンス最悪。

(精神が)不老不死。

逆説的に言えばアキトは、死にたくても死ねない。

享楽家。取り敢えず自分が面白ければそれで言い。という性格。はた迷惑。

捕捉:この人物はテンカワアキトとしてではなく、オリジナルキャラクターとして見た方がいいです。

原作と全く性格が違うから。

 

 

マルス

アキト専用のオモイカネみたいなもの。

オモイカネ以上に人間臭く、高性能。

自分の名前があまり好きではない。(当たり前だ。)

どちらかというとAIより意識集合体に近い。(例、イデ○ン等)

 

 

 

 

後書き

……おかしい、この物語は100%シリアス路線のはずだ。

なのに何故ギャグが8、しりあす2の割合で構成されてますか?(答え:作者の技量。)

頑張りましょう。

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

U-conさんからの投稿です!!

アキト・・・吹っ切れてます。

なんだか、既に無敵状態だし(笑)

ナデシコクルーにたいしても、冷めてますけどね(苦笑)

それにしても、マルスですか?

・・・実体はないんですね?

・・・ちっ

まあ、今後の展開に期待をしましょう!!

 

それでは、U-conさん投稿有り難う御座いました!!

 

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