東方見聞録

『天津京子の場合』




みなさん、こんにちは。二回目です、紫苑零夜です。

副題を見ただけで、もう勘の良いみなさんなら、何があるかわかりますよね?

これで分からないのは北ちゃんぐらいです。

でも、前と大きく違うことがあります。

何故なら今日は北ちゃんに会いに行く日だからです。

舞歌様のお手伝い免除の日なのです。この幸運を噛み締めて天に祈りを捧げます。

「優華部隊のみなさん、弱い零夜を許して下さいマル」

それに八雲様も言ってます、『死して屍拾う者なし!』。みなさん、ファイトです!!

それでは、行って来ます。ペコリ。












ドドドドドドドドドドドドドドドドドド……


北ちゃ〜ん!貴方の零夜が行くからねぇーーーー!!


 お邪魔する人は滅殺しますね♪

 

 

「御剣万葉……自分より強い者が好み……格闘戦でも機動戦でも……ふむ、問題なさそうね」

舞歌様がやってます。

「…となると、天津京子……」

これさえなければ……はーー、私の好きな舞歌様ではなくなりますよね。

あ、私は玉百華(ゆう・ぱいふぁ)。零夜ちゃんの代わりに舞歌様の元に詰めています。
元々舞歌様の手伝いがしたくて優華部隊に志願したのですが……零夜ちゃん、酷いよ!
この舞歌様を置いて、北斗殿に会いに行くなんて。まぁ、私は北斗殿に会いに行く訳にはいかないけどさ。

ふ〜〜やっぱりふけちゃおうかな?
万葉ちゃんか三姫ちゃんを呼んで…

「百華、貴方にやってもらいたい事があります」

遅かったか……まぁいいや。死ぬ訳じゃないしね。







「ブツブツブツ……だいたい九十九の奴は軟弱なんだ!」
「まぁ、そう言うな。男と女の仲を邪魔すると馬に蹴られるぞ」
「俺もこの時期でなければ何も言わん!親友のこととあれば祝福もするが、会って一週間だぞ、一週間!!」

そうなんですよね、一週間で一組成立。
舞歌様、相変わらずの手際の良さですね。

「……早いがな(汗)」
「そうだろう。そうだとも。木連軍人にあるまじき軟派さ!!もう俺の知っている白鳥九十九は死んだのだ」

はぁ〜〜、舞歌様、ターゲットは燃えてますよ。
それにしても月臣さんも舞歌様とは幼年学校からの付き合いですよね。
『奇跡の舞歌』とか『恋愛の魔術師』とかその筋の勇名を聞いていないのかしら。

「おいおい」
「いや、何を言っても無駄だ!奴は…」

「失礼します、月臣少佐、秋山少佐」

私は仕方なく声をかけました。気付いてよ、まったく。

「おう!? え〜と…」
「私は優華部隊の玉百華です。舞歌様より月臣少佐へのご伝言と案内を命じられて来ました」
「舞歌様から?」
「はい」
……又一組か……

秋山さん、私には聞こえてますよ。なかなか鋭いですね。

「何だ?」

月臣さん、鈍いですね。

「はい、優人部隊用のパイロットスーツの試作品が完成したとのことで、少佐に試着をお願いしたいとの事です。
 本当は、白鳥少佐にも用意しておりましたが…」
「ふん!……あれではな。分かった、案内を頼む。では、またな源八郎」
「…達者でな、元一朗」
「………達者?」
「気にするな」

秋山さん、他人事ですね…私も他人事ですけど…

 

 

「ルン♪ パイロットスーツは、優華の印〜♪」

上着を脱ぎます。

「24時間闘えますか〜♪」

スラックスを脱ぎます。

「木連♪ 木連♪ 僕らの木連♪」

ブラウスを脱ぎます。

あ、失礼しま……


バタン!


「「…………」」

え〜と、着替えをしていたら急にドアを開けられました。

目の前に男が立っています。

私は、……ブラとショーツだけ……乙女は白です……シルクの…レース飾りの付いた…

…じゃないよ、私!!





え〜と、こういう時は……





きゃあぁぁぁぁーーーーーーー!!


「ぬごぅ!? うぐ、すまん!悪気が…」


サッサと出て行けぇ!!


ズゲシィ!!!


バタン!!


はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ……今何があったの?

此処は何処? 私は誰? 今は何時?

それは置いておいて……

見られてしまいました。

初めて見られてしまいました。

親にも見せたことの無いこの乙女の柔肌を…


御免なさい、未来の旦那様。


京子は汚されてしまいました。


こうなっては、


もうお嫁に行けません!

旦那様だけの為に磨き上げたこの体をどこの馬の骨とも分からない男に見られたのですから。


「………」

テキパキテキパキ…

着替え終了です。

バタン!

ドアを開けます。

「…済まん!悪気があった訳ではないのだ。ここに案内されただけ…」

ターゲット、ロックオン!

ポイッ

「ん!?何だ……!!!」

バタン!

ドアを閉めました。

目を閉じます。
耳を塞ぎます。
口を少し開きます。


…3…2…1…

 

ドゴオォォォォォォーーーーン!!!


「任務完了。現場確認に向かいます」

私、天津京子はドアを開け廊下に向かいました。






遠くで爆音が聞こえる。

「何だ! 今の爆発は? 近いぞ!!」

いや、遠くで何かの物音が聞こえた。

「八雲閣下…」

「…人は城、人は石垣、人は堀……人材さえしっかりしていれば、ハードはどうにでもなる。
 古代の名将で人使いが抜群に上手かった者の言葉だよ…」
「閣下……」
「氷室君、何も言わなくていい……」

僕は氷室君に手を差し伸べた。

「閣下、飲みすぎは体に悪いです」

言葉と共に透明な液体を満たしたグラスを渡してくれる。
悪いね……飲まなければやりきれない事もあるんだよ、舞歌の兄という立場は…

ゴクン

一気に飲み干した。

「既に今日は…」
「氷室君分かっている」
「は、しかし…」

ふ〜う。溜息を一つ吐いた。
言われなくても分かってはいるよ。





「安心してほしい。前例があるから…」
「前例ですか!?」



「木連創世期の将軍に毎日胃薬10錠以上飲み

 最前線で戦い続けた猛者がいたと言う事だよ。それに比べれば、僕はデスクワーク。問題ないよ」






ふ〜俺はここで何をしているんだ……

右を見る。舞歌様はじめ7人の女性が並んでいる。

左を見る。白鳥九十九に秋山源八郎の二人。

見たくはないが、正面を見る。





親の仇を見るような目で俺を見る地母神カーリ…

ギン!!

…天津京子殿。

俺の手には、一族伝来の日光一文字……本物だぞ。刀身にちゃんと『お日様マーク』が彫ってある。

京子殿は白装束、そして、手には懐剣。






  俺が何をした!俺は無実だ!!


フッ…虚しいな……男の友情など髪の如く薄い……最近生え際がな……
九十九など腹を抱えて笑いやがった。源八郎も静観しおって。



思い起こせば、24時間前…

俺は、パイロットスーツの試着の為に優華部隊の百華殿に案内された更衣室のドアを開けた。

そこには、下着姿の女がいたのだ。
着替えの真っ最中だったらしい。……ちなみに上下共に白だった……しっかり心に焼き付いている…

狼狽している所を外に蹴り出されてしまった。
それは偶然とはいえ婦女子の着替えを見てしまったのだ、やむを得まい。

我に返った俺は、百華殿に問いただそうとしたが何故か見当たらなかった。
百華殿に釈明してもらおうと思っていたのだが…

仕方が無い、素直に事実を話し謝ろうと待っていた所に着替えの終わった女が現れ、
俺に何かを投げて寄越した。


手榴弾だった!



ドゴオォォォォォォーーーーン!!!



バタン


「終わったわね」
「何が終わったのだ?」

呟きながら出てきた女に俺は問い掛けた。

「…………」

女がこちらを見る。

いやぁ!何で生きてるのよぉ!!

……失礼な女だ。あの程度、九十九との組手に比べればたいした事は無い。

「くっ、こうなったら、コレよ!」

そう言った女は、背後からいきなり重突撃銃を持ち出してきた。


待てい!何を考えている!!


大人しく死になさい!!


ダダダダ…


斬!!

シャキーーン!!

鋭い音を立て、重突撃銃を両断する。
悪いが俺はこんな所で死んでいい人間ではない、本気で行かせて貰った。


「な!? ……痴漢が斬鉄を……」
「ふっ……って、誰が痴漢だ!」
「あなたよ、あなた!!」
「俺は、痴漢ではない!!!」

女と睨み合う。この女、只者ではない。
手榴弾に重機関銃、更には俺の技『斬鉄』を知っているとは…

「確かに只の痴漢ではないようね」
「あれは、事故だ!」
「痴漢は、皆そう言うのよ!!」
「この誇り高き優人部隊の月臣元一朗が痴漢なぞするかぁーー!!」

再び睨み合う俺達に声がかけられた。

「あら、元一朗君に京子、何をしているのかしら?」

「「舞歌様、この女(男)が…」」







「わかりました」

俺と京子殿はそれぞれに事情を舞歌様に話した。
だが、不本意だったのは優華部隊の百華殿の行動が確認できなかったことだ。舞歌様に覚えが無いというのだ。
では、百華殿はいったい…

「元一朗君、どんな事情があったにしろ、京子の着替えを見たという事実は否定できませんね」
「……はい」

まぁ、事実だからな。

「京子、元一朗君は覗きをするような男性ではありません。それはこの私が保証します」
「……はい」

ありがとうございます、舞歌様。
京子殿は不服そうだが、とりあえず肯いた。

「貴方達はお互い優人部隊、優華部隊を代表する武人です。武人には武人らしい解決方法があります」

武人? 解決方法?

「元一朗君は自分の無実の為に、京子は自分の信念を護る為に、お互いの全能力を使い決闘しなさい」

「「決闘!?」」

俺と京子殿の声がはもった。

「御待ち下さい、舞歌様。女性に振るう剣は、この月臣元一朗持っておりません!又、無意味です!!」
「無意味とはどいうことかしら?」
「そのままです。女性が私に勝てる訳がありません」

ゾクッ

俺の言葉に室温が急に下がった気がした。

「あら、元一朗君、貴方、私に勝てるつもり?」
「いえ…え、あ、いいえ、舞歌様は特別です」
「私は特別ではありませんよ(ニコッ)」

ゾクゾクッ

「それでは、京子と戦ってもらえますわよね?」

そう言ってから、舞歌様は俺の側に寄ると小声で続けた。

京子にもこの事を吹っ切れるきっかけが必要なのです。元一朗君なら京子に怪我をさせずに勝つことも可能でしょう?
 私は貴方を信頼しているのです。お願いします
「……はぁ……」
引受けないと言うのなら、貴方のご両親に痴漢の事を報告しますわ
はい、決闘でも何でもやります!!

「…よろしい。京子も良いですね?」
「はい」
「貴方の全てをぶつけなさい」
「はい!全てを」





こうして俺と京子殿の決闘が決まり、立会人として舞歌様と優華部隊、それに九十九と源八郎がいる訳だ。


白装束に懐剣という出で立ちの京子殿に、俺だけが愛刀日光一文字では可哀想だな。
どうやったところで、俺が勝つのは当り前だ。

俺は刀を後方に放り、素手で京子殿に向けて駆け出した。


ダッダダダッダダダッダダカン……ん?!

何かを踏んだような…



ドゴオォーーン!!


俺は、体と意識が飛んで行くのを感じた。






 

 

 

 

 

 

ん!? ここは……

何か声が聞こえる。

「…京子、これからどうしますか?」

これは舞歌様の声か…

「…汚点は消し去ります!」

京子殿か…

「貴方はまだ分からないのですか?」
「……何が分からないというのですか? 私の肌を見て良い人間は未来の旦那様だけです。
 その旦那様への操を護る為、私は鬼にもなります!」

体が動かないな…痺れと痛みがある…

「京子……貴方は、元一朗君が自分から地雷を踏んだ事に気付かないのですね…」
自分から!!

地雷だと!?

「そうです。これでも彼はこの若さで戦艦を預かる艦長ですよ。一流の武人です。
 地雷如きに気付かないとでも思いますか?」
「………」

気付かなかった…

「彼は例え事故であっても貴方に償いをする為にこの決闘を引受けたのです。最初から死ぬ気で…」
え!?

何だとぉーーー!!

「貴方には、その優しさが分からないのですか!」
………ですが、私は……

舞歌様は何を言っておられるのだ!

「彼の気持ちが理解できないのですか!」
「……それは……」

体よ、動けぇーーーー!! 今動かずにどうするんだぁーー!!

「京子、貴方は未来の旦那様以外に肌を見せないと言いましたよね」
……はい
「そして、元一朗君は貴方の裸を見た」
「………」

見てない、見てないぞ、アレは下着だぁ!!

「貴方の意思を護る為に平気で生命をかける彼では、不足ですか?」
「……舞歌様、……でも…」

見える、見えるぞ! おい、九十九、何、貰い泣きをしている!源八郎、お前の手の目薬は何だ!!

「自分に正直になりなさい。元一朗君とは幼年学校からの付合いです。その人柄は良く知っています」
「……でも、元一朗様は私のことなんか……」

ま、舞歌様、何を言うつもりだ。

「大丈夫、男性は好きな女性にしか生命をかける事はできません。そうですよね、お二方?」

九十九と源八郎が大きく肯くのが分かる。九十九の奴はともかく、源八郎!!

「…わかりました、舞歌様。私は…

 …天津京子は一生、元一朗様と添い遂げます!

「よく言いました。偶然、昨日の晩から元一朗君のご両親がこちらに滞在しております。

 貴方の両親も呼んで縁談を進める事にしましょう」

「はい、お願いします、舞歌様」

俺は再び意識が遠のくのを感じた。
























さらば、我が自由なる日々よ…

 

 

 

<おまけ>


東方見聞録 『空飛厘の場合』




俺の名前は、秋山源八郎。

木連優人部隊の少佐をしている。

今は、同部隊参謀の東舞歌殿に呼ばれている。

話は聞かなくても分かる。俺と飛厘のことであろう。既に優人部隊三羽烏と謳われた白鳥九十九、月臣元一朗
の二人は婿入り処理が終わったとなれば、誰でも分かる計算だ。


だが、その事は俺にとっては何でもない話だ。
俺と飛厘はお互い家同士の付合いがあったから、所謂幼馴染というやつだ。何の約束もしていないが、
この戦争が終われば、まぁ、なるようになる関係だと言っておこうか。

その仲を舞歌殿が取り持ってくれるというならば、良い機会だと任せたい気分だ。
実際、お互い距離が近すぎて、進展に乏しいのも事実だしな。




「失礼します。秋山です」
「入りなさい」

室内には、舞歌殿とたしか零夜といったか、優華部隊の少女がいた。

お茶を飲みながら軍の世間話をして、しばらくしてから本題に入った。

「…ところで、秋山少佐は飛厘とはお知り合いですか?」
「はい。俺と飛厘は幼馴染です。小さいときから一緒でしたから腐れ縁という奴ですな」

さて、『恋愛の魔術師』殿はどんな手腕を使うのかな?

「そう言えば、少佐は私の先輩でしたね」
「仕官学校に舞歌殿が新入生として入ってきた時は驚きましたよ。兄妹揃って天才ですから」
「まぁ、そんな事はありませんよ。は確かに天才ですけど」

……あいかわらずブラコンだな……

「飛厘は少佐が学校に行くのを嫌がりませんでしたか? 相当懐いていたようですし」
「そんな事はありませんよ。幼馴染と言ってもいつも一緒だった訳ではありません。
 学校も年齢が三歳差ですから一緒になった事は小学校だけですしね」

ピタッ

俺の言葉に舞歌殿の動きが止まった。
どうしたのだ?

「秋山少佐、今、何と言いました?」
「は? え、小学校ですか?」
「違います。もっと前です」

何やら凄い気迫だ。

「では、幼馴染」
「その後です」

おいおい、何だこれは?

「え、え〜と年齢が三歳差ですか?」
「そうです!それは事実ですか?」
「はぁ、まぁそうですけど…」

俺の答えに舞歌殿は何やら考え込んでしまった。
何だと言うのだ。俺の結婚の話ではなかったのか? 何故、今更飛厘との年の差なんて…

「秋山少佐」
「はい」
「申し訳ありません。今日は大事な会合があるのを忘れておりました。後日、又、お話を伺わせてください」
「……え、別に構いませんが」
「はい、すみませんが、お願いします。零夜!優華部隊−1を召集しなさい。大至急です!!」
「はい!」

急に慌しくなった舞歌殿を置いて、俺は退出した。
いったい何がどうしたんだろうか?
期待して損をしたか…






「舞歌様、緊急招集とは何事ですか?」

千沙が聞いてきます。

「ええ、とんでもない事が分かりました。事態は優華部隊の結束に関わります」

私の答えに優華部隊の6人が顔を引き締めたようです。

「舞歌様、飛厘はどうなさいましたか? まだのようですが」
「飛厘は呼んでおりません。この問題は飛厘に関係ある事ですから」
「「「飛厘に?」」」

今のは、百華、三姫、万葉ですね。
零夜は事実を知っていますし、千沙は動揺を隠す術を知っていますね。
京子は……幸せそうですね。

「ええ、たった今、飛厘について重大な情報が入りました。事が公になれば、優華部隊の存続にすら
 関わるかもしれません。ですから、急を要します。皆、よろしいですね?」

全員が肯きました。






「飛厘です、入ります」

私は、優華部隊司令室に入りました。舞歌様の呼び出しです。

空飛厘(こう・ふぇいりん)、私の名前です。
優華部隊の一員にして、そう、私を一言で言うとしたら、『白衣の忍者』かしらね。
もっと聞きたいのならば、後で私の部屋に来なさい。説明してあげるわ。特製のお茶を出して。

「何用ですか、舞歌様」

室内には既に優華部隊全員が揃っています。
そこはかとない厳しい雰囲気を漂わせています。

これは、相当な事が起こったようですね。

「飛厘、大変な事がわかりました」

舞歌様が沈痛な表情で話し始めます。

「秋山少佐の話です」

え? 源八郎さん?

「彼から話を聞いてしまいました…」

どう言う事でしょうか? 何故、ここで源八郎さんが出るのでしょうか?

「飛厘、これに記載されている貴方のプロフィールに間違いはありませんね?」

私の履歴書ですね。

「ええ、間違いありません」


ピキン


部屋で何かが凍った音がしました。

「そうですか……秋山少佐からの証言はこうです」

ピッ

『俺と飛厘の年齢差は三歳』

ピクン!

源八郎さん…

「プロフィール記載の貴方の年齢は21歳」

舞歌様がお話していますが耳に入りません。
源八郎さん……話しましたね……

「そして、秋山少佐は士官学校の私の先輩」

源八郎さん……あれほど口止めしたのに……

「つまり、秋山少佐は28歳」

そうなんですね、源八郎さん……そんな事を話したのですね……

「そして、年齢差三歳の貴方の本当の年…」


プシュウゥーーーー


部屋に突然白いガスが撒かれました。


ドタンバタドタバタンパタッ


フッ、皆さん、倒れましたね。
え、私ですか? ガスマスクをしていたから平気ですよ。
自分が撒いた神経麻痺ガスを自分で吸う馬鹿はいませんから。

「プシュ…さて…プシュ…部屋から記憶混乱薬…プシュ…を持ってきますか…プシュ…」

話しにくいですね。

「プシュ…それで…プシュ…どうするのかしら?…プシュ…」
「プシュ…皆さんの記憶を…プシュ……!!!」


カチャ

シューーーーーーーーーー


白いガスが換気装置で消え去っていきます。
そして、私と同じガスマスクを付けた舞歌様が……

「プシュ…話を聞かせて…プシュ…くれるかしら?…プシュ…」

私は、泣く泣く説明する事にしました。
他に何が出来るというのですか!
目が笑ってないんですよ!!






















あの時の事は、優華部隊の皆は少しも覚えていません。

舞歌様も黙ってくれています。

でも、

その代わり、

私は、








木連では珍しいというか、まず存在しない


逆プロポーズをした人になってしまいました(泣)


しないと舞歌様がバラスって言うんですもん!!







<おまけその2>


ライトな脳みそ!LIGHTな脳みそ!RIGHTな脳みそ!!GO!GO!!

私の座右の銘です。

それは、さておき。代理人様は、事あるごとに舞歌様のイメージは出渕先生のレイリア・カーラと言っていますが、
これは、暗に描けと言っているのでしょうか? 某月刊誌の連載時からの読者である私に描けと言っているので
しょうか? いや、まぁ、あの連載カットを雑誌で見ている人なんか私位でしょうけど。

確かこんな感じだったかな? まさか、サークレットはさせないでしょう? 木連の制服は知らないから適当。


どんなもんでしょうか、代理人様?

さて、私は『真紅の羅刹』から逃げないといけませんので、この辺で失礼します。

 

 

代理人の感想

 

うむ、完璧だ。(ナニが)

 

 

さて、オマケの挿絵(?)の方ですが

 

Good!

Good!

Veeeeeeeerrrrrrrry

Goooooooooooooood!!!!!!!

 

ざっつおーらいです、ぱーへくとです。

このままお持ち帰りしたいくらいです。(おい)

今の私の気持ちを敢えて言葉にするなら

 

マッハ50000で天まで昇った後、

 

 

 

 

 

 

 

<おまけその3>

          『ブルマー北ちゃん』
                    おまけに、『Goodですよ!まいか』、『ウルウルれいや』、『は〜ぁふぇいりん』

 

 

 

 

 

そのまま奈落の底に

叩き落されたような感じです。