二重螺旋の瞬間

nizyuurasennotoki

第一話

 

 

 

 

 

 

 

 

 《人・・・ですね》

 

 「・・・うん・・・」

 

 人間・・・・・久しぶりに見た。

 というよりも生物じたい久しぶりに見た。

 ほんの三年間の間だったけどずいぶんと長い間見ていなかった気がする。

 懐かしい・・・・・

 

 「っと、ボーとしている場合じゃないか。雫、彼の身体に異常がないか調べて。」

 

 《は、はい、わかりました。》

 

 そういえば雫は僕以外の生物に会うのはこれが初めてなんだ。

 知識として知っていても全然違うもんなんだろうな。

 

 《・・・・・・・・・・・!!!???マスター!!この人は五感がありません!!??》

 

 「っ!!なんだって!?」

 

 五感がない?そんなことが・・

 

 「雫、それでその人の命は?」

 

 《はい、今のところは心配ありません。・・・しかしかなり衰弱しているのでこのままだと後半年も持ちません。》

 

 今すぐってわけではないのか・・・とりあえずよかったのかな?

 

 「雫、通常の方法で彼が助かる可能性は?」

 

 助けようと思えば簡単に助けることが出来る。

 僕の持っている使徒の力の一部を彼にあげればそれですむ。

 しかし出来るならば人間のままで治して上げたい。

 

 《・・・残念ながら・・・・》

 

 「・・・・そっか・・・・それじゃ一番良い治療法は?」

 

 普通に治せないのはしかたない。だけどせめて人間のままで治す方法にしよう。

 

 《この人の体には多数の人体実験がほどこされた後が見られます。

  更にその実験の中には遺伝子の改造のようなものも見られます。

  おそらくその実験が施される前の状態にまで肉体を退化させればいいと思います。》

 

 良かった、それだったら人間のままにしてあげられる。

 

 「だったら僕が潜った方がいいのかな?」

 

 潜るというのは、その言葉の通り精神に潜ると言うことだ。

 精神に潜りその人の過去を調べる。そうしなえればどの辺にまで戻らせたらいいのかが正確にはわからない。

 

 《はい、ですが別に私が潜っても良いのですが》

 

 「いや、僕が潜った方がいいと思う。雫は様子を見ていて」

 

 《はい、わかりました。それでは気をつけて下さいね、マスター》

 

 「うんありがとう。行ってくるね、雫」

 

 そして僕は記憶の渦へと潜り込んだ。

 

 

「テンカワアキト。コックです。」

 

「ユリカーーー!!!」

 

「君の知っているテンカワアキトは死んだ」

 

「クッ!ランダムジャンプか!・・・・・・・・ラピス、すまん」

 

 

 「この人は・・・・・なんて悲しい・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今この部屋には僕、ホログラフィ姿の雫。そしてベットの上にはまだ目を覚まさないテンカワさんがいる。

 テンカワさんの姿はこの世界に来たときとは違い14,5歳の姿になってる。

 すでに体にはどこにも異常はないだろう。

 

 《マスター、どうしてそんな年まで若がえらせたんですか?

  マスターの話では20歳前後でもかまわないと思いますが・・・》

 

 「うん、そうなんだけどね。やりたいことがあってね。」

 

 《やりたいこと、ですか?》

 

 「うん、それはね□◎△■○▽◎×■ってこと。」

 

 《ふわ〜〜〜・・・そんなことをですか?》

 

 「うん。まあ、テンカワさんの許可がなかったら出来ないことだしね。」

 

 《ハァ、わかりました。》

 

 まぁ、多分許可してくれると思うけどね。彼はどことなく僕に似ているし・・・

 

 「さてと、それじゃあ雫。彼が目を覚ましたときのために何か食べ物を用意しよう。

  久しぶりに味を感じることが出来るんだしね。」

 

 《はい、マスター》

 

 

 

 

 

 

グツグツグツ・・・

パタパタパタ・・・

 ・・・・・・・・・・・なんだ・・・・・・・・・・・・・・・・

ジューー

雫、これお願い

 ・・・・・・・うるさい・・・・・・・・・・・

はい、マスター

 ・・・・・それにしてもいい匂いだな・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・!!!なっ、匂いだと。そんなバカな!!??

 

 「・・・こ、ここは・・・?」

 

 いったいここはどこなんだ・・・・どこかの部屋のようだが・・・・・

 

 「ラピス、聞こえるか?・・・・・・・・ック、駄目だつながらない。」

 

 どうやらラピスとのリンクがけれているようだな。

 ・・・んっ、ちょっと待て。だったら何故声が、それに見ることが出来るんだ?

 

 「・・・バイザーもない・・・・・・それに身体の実験の後が消えている・・・・・鏡は・・・・・・」

 

 いったいどういうことなんだ・・・?

 ・・・五感が戻っている。それは間違いないようだが・・・・・

 

 「・・・・・・・・っ!なに、これは・・・・・・・・」

 

 鏡の中に映る俺の姿。

 それはまだナデシコに乗る2,3年ほど前の14,5歳ほどの姿だ。

 

 「・・・・・肉体が・・・・・・・・若返っている?・・・・・・・・」

 

 カチャ

 

 誰だ!?くそっ、動転しすぎて周りの気配を読むのを忘れていた。

 

 「・・・あっ、目が覚めたみたいですね。」

 

 ドアから出てきたのは今の俺と同じくらか、それよりも少し年上の男が一人。

 身体は細く一見貧弱そうだが・・・・・無理だな、強すぎる。

 もとの身体でもこの男に勝見込みなんて少しも無いな。

 だが悪意は感じない。

 おそらく俺をベットまで運び、看病したのもこの男だろう。

 

 「・・・お前は?」

 

 「はじめまして。僕は碇シンジです。どこか変なところはありませんか?」

 

 変なとこ・・・・・・・・いうなれば異常だらけだがな、若返るということは。

 

 「ああ、特にどこも悪くない。それよりもここは何処だ?お前はいったい?それに俺にいったい何をした?」

 

 この男は全てを知っている。

 なぜだかはわからないがおそらくは間違いないだろう。

 

 「まずは食事にしましょう。話はその時にしますので。久しぶりに味を感じられるんですからね。

  そうですよね、テンカワアキトさん。」

 

 俺のことはすでに知っているわけか・・・・・

 この様子だとこの身体の原因もこいつにあるみたいだな。

 

 

 

 

 

 「・・・・・・・・・・・・・・う、うまかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 久しぶりに味を感じたせいでよけいに美味しく感じるのか?

 いや、ちがう。ホウメイでもこの味には遠く及ばなかったはずだ。

 

 《当たり前です。なんていったってマスターが作ったんですから。》

 

 碇の隣にいる女性・・・雫が言う。

 この料理は碇が作ったのか。俺より強くて更に料理は一流以上か・・・・・何でも出来る奴だな。

 

 「それで、ここが何処でどうしてあなたがここにいるかとか理解しましたか?」

 

 「ああ、信じがたい話だったが。一応理解はした。」

 

 しかし本当に信じにくい話だった。

 ここは異世界で、俺達以外の生物は存在しない世界だとか、人類の別の可能性の使徒だとか。

 初めは冗談か何かかと思っていたが、直接頭の中にイメージを送り込まれたり、ATフィールドを

 目の前で張られたりされたらな。

 それに何よりこいつの目はうそを言っている目ではない。

 間違いなく碇のいっていることは100パーセントホントのことなんだろう。

 

 「それでその俺に許可を貰うというのはいったい何のことだ?」

 

 「ええ、ここからが本題になるます。テンカワさん、もう一度やり直したくはないですか?」

 

 「?どういうことだ?」

 

 やり直す・・・・・いったい何を・・・

 

 「言い方が悪かったですね。では具体的に・・・ナデシコA時代に戻って、未来を変えようとは思いませんか?」

 

 「・・・・・何だって?」

 

 ナデシコA時代・・・・・・未来を変える・・・・・・・・・・・それは・・・・・

 

 「過去に戻る・・・・・ということか?」

 

 「はい、その通りです。不可能ではありません。テンカワさんが協力してくれるんでしたら。

  あっ、ちなみにその場合は僕たちもテンカワさんの世界に行きますので。」

 

 碇の目にウソはない・・・・・こいつが可能と言うんだったら可能なんだろう。

 しかし俺に協力というのは・・・・・

 

 「ボソンジャンプか?」

 

 「はい、その通りです。」

 

 やはりな。彼に出来ず俺に出来るもの、その代表的なものといったらこれだろう。

 ・・・・・・・だが

 

 「だがこの世界には遺跡がない。

  いくらマントにフィールド発生装置が付いてるからといって遺跡無しではジャンプなんて出来ないぞ。」

 

 「出来ますよ。試しに飛んでみたらどうですか?」

 

 「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 どういうことだ・・・・・・・

 まあ、いい。とりあえず言われたとおりにしてみるか。

 

 「・・・・・・・(フィールド発生)」

 

 俺の周りが他の空間と隔離される。フィールドが発生したようだな。

 だが問題は・・・・・

 目標は・・・・テーブルの向こう側・・・・・

 

 「・・・・・・・・・っ!」

 

 周りが虹色に光り始める。これだったら・・・・・

 

 「・・・ジャンプ」

 

 景色が変わり・・・・・・・・・・・・俺はテーブルの反対側にいた。

 

 「・・・・・・・・なぜだ?」

 

 この世界には遺跡がないはずだ。それなのに・・・・・・

 

 「簡単なことですよ。遺跡には異世界に干渉する力も持っている、ってことです。

  第一そうじゃなきゃこの世界に飛んでくることだって出来ませんしね。

  それでどうします?過去に戻りやり直しますか?」

 

 ・・・・・どうする。俺が戻ったところで再び原因になってしまうかもしれない。

 みんなをまた不幸にしてしまうかもしれない。

 何より俺にもう一度やり直す資格なんてあるのか?こんな何千何万人もの命を奪い取ったこの俺に。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・しかし

 

 「やり直す。そして今度こそみんなを助ける。幸せにしてみせる。」

 

 「やっぱりそうですよね。そういうと思っていました。」

 

 「碇・・・・・・・頼みたいことがある。」

 

 「何ですか?僕に出来ることでしたら手伝いますけど。」

 

 「飛ぶ前に後2,3年の時間と、力をくれないか?」

 

 今の俺では弱すぎる。それにたとえ俺自身が強くなってもそれに付いてこれる力がなければ意味がない。

 

 「かまいませんよ。と、言うよりもそのつもりで身体をそこまで小さくしたんですから。

  ボソンジャンプについてもしっかりと研究した後でなければ正確には飛べないと思いますんで。」

 

 「すまないな。・・・・・ところで何でそこまで俺の力になってくれるんだ?

  碇にはそんなに得することはないと思うが。」

 

 「別にそんなことはありませんよ。この世界で住んでいるのも暇ですから。

  テンカワさんの世界に行けば色々と楽しそうじゃないですか。

  ・・・・・・・それに似ているんですよね。僕とテンカワさんって・・・・・」

 

 似ている・・・か。そうかもしれないな・・・・・

 

 「あっ、そういえば。テンカワさん、碇って呼ぶの止めてくれませんか?シンジって呼んで下さい。

  これから長いつきあいになりそうですしね。」

 

 「わかった、シンジ。それだったらシンジも俺のことはアキトと呼んでくれ。

  それと敬語は止めてくれないか。肉体的にはシンジの方が年上なんだしな。」

 

 「うん、わかった。よろしく、アキト」

 

 「ああ、よろしくな、シンジ」

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 《うう・・・・・・・・私の出番がない・・・・・・・・・・マスタ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・》

 

 

 

続く・・・かな?

 

 

 

あとがき

幽です。 

ふ〜・・・これで何とか序章らしき部分は終わった。

次回からはナデシコの世界だーーーーー!!!!!

 

と、最後にもう一つ。

誰か題名考えて下さい〜〜〜〜・・・

今の題名ってどっちかというと適当につけたやつなんです。

何よりかっこわるいじゃないですか・・・

何かいい題名があったら誰か教えて下さい・・・・・

 

題名決まりました。天魔の翼さん、神威さん有り難うございます。

他にも題名を考えてくれた方々、本当に有り難うございました。

 

 

 

 

 

管理人の感想

 

幽さんからの投稿二弾です!!

シンジとアキト・・・二大不幸キャラ(苦笑)

なんだか、お互いに理解しちゃってますね〜

やはり、強い共感があったのか?(笑)

それにしても、シンジが強い!!

この先、どんな展開になるのでしょうか?

 

では、幽さん投稿、本当に有難うございました!!

 

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