<あの刻、あの場所で>








その後、俺はナデシコに戻り、皆から熱烈な歓迎を受けた

整備班の人からは、「心配させやがって〜」と、殴る蹴るし

ラピスやユリカは跳び付いて来るし大変だった…

俺はこんなことでは死にはしないさ、

護りたい人がいるから、傍にいたい人がいるから…









七章  水色宇宙で『大波乱』?











「こちら、機動戦艦ナデシコ。サツキミドリ聞こえますか?停泊準備お願いします」



「こちら、サツキミドリ。了解しました。」




ふう、色々あったがようやくサツキミドリに到着だな

今回は全開と違い、進行速度が速いせいかサツキミドリが落ちる前に到着できた

ま、ナデシコが寄航しているという時点で木星蜥蜴の強襲が来る事は変わりないだろうが

被害を抑える為にこちらも準備は出来る




とりあえず今は………




「よ〜し!新人さんを迎えに出発♪」




リョーコちゃん達を迎えにいかなければならないようだ




「アキトさん、行きましょう。」



「ああ、解かったよ。ルリちゃん。」




俺の手を引いていくルリちゃんに声をかけながら格納庫へ向かう

―――この時、俺はまだ気付いていなかった

歴史は確実に前回と変化している事に―――










「パイロットのスバル・リョーコだ。よろしくな!」



「パイロットのアマノ・ヒカルで〜す!よろしく〜♪」



「マキ・イズミ………パイロット…よろしく…。」



「うおぉぉぉ!!」(整備班一同)




格納庫へ着くとすぐにリョーコちゃん達、補給パイロットの自己紹介が始まった




「もう!リョ―コってば、もうちょっと愛想良くしないとダメだよ〜?」



「けっ!愛想振り撒いてどうすんだよ!」




こんなやり取りを聞くのも本当に懐かしい…




「パイロットは貴女たちだけですか?」



「ん?ああ、もう一人居るよ。」



「もう一人?」




おっと………感傷に浸ってる場合じゃないか…

ん?どうしたんだろう、ルリちゃん

なんか怪訝な顔してるけど……?




「そうなんですか!じゃあその方はどちらに?」



「もうすぐ来ると……ああ、来た来た!」




リョーコちゃんの言葉に後に格納庫に姿を見せたのは……




「ア、アキト?」



「遅れてすみません!

補給パイロットのカザマ・カイトです!よろしくお願いします!」




なっ………!?

流石に全員が言葉を失った

今、格納庫に入ってきた男、その顔立ちは正しく『俺』

『テンカワ・アキト』そのもの、他人の空似とか双子なんかそんなレベルじゃない!?




「アキトが二人だ〜!?

……そうか!!みんな騙されるな!

こいつはナデシコを破壊に来たキョアック星人だぞ!!」





………居たのか?ガイ。




「オメ〜が、ネルガルのテンカワ・アキトか?」



「あ、ああ。そうだけど……彼は…?」



「へ〜……近くで見るとソックリだな〜…

俺も初めは驚いたけどよ、アイツはさっき自己紹介した通り、

ナデシコのパイロットに派遣された奴だよ。」



「ふ〜ん……リョーコってばヤケにテンカワ君に親切だね〜。

やっぱり、憧れの人が相手だと対応も違うのかな〜♪」



「バ、バカ!そんなんじゃね〜よ!!」




ハハハっと笑ってその場をやり過ごす俺

後ろの方でセイヤさん達の殺気が膨れたような気がしたが…気にしないでおこう!(汗)

それにしてもこれは……………




「プロスさん、どういう事ですか?」



「いえ、すみません、テンカワさん。

この件は私にも実にイレギュラーな事でして……

何せパイロットは腕を基準に選考しておりまして、容姿や経歴は二の次と言う事でして……

後ほど詳しく調べますのでその時に………。」





どうやらこの件はプロスさんでも予想外だったらしい

既にみんなこの状況を素直に受け止めてるし……

流石に順応性が高いな、ナデシコは……素直にそう思う俺だった




「あ、あの、ホシノ・ルリさんですか?」



「は、はぁ……そうですが…?」




ん?俺の魂が飛んでる間に

俺のそっくりさんはルリちゃんと話をしていた




「あ、あの………俺、ファンなんです!

あの、突然なんですけど…
結婚してください!!















その瞬間、格納庫の刻が止まった。















「………えっ!?あっ、あの………!?(汗)」



「あっ、すみません。いきなり結婚は無いですよね!

では…
結婚を前提にお付き合いをお願いします!!」










シ〜ン………










そう言ってルリちゃんの手を握るカザマ・カイトを見て

何時もは騒がしい格納庫がこの瞬間、別世界のように静まりかえった…

何の言葉も物音も無く……しかし、其処には
静かな殺気が確かに存在していた

勿論、発生源はセイヤさんを中心とした整備班だが……

かく言う俺も、制服の内ポケットに入っているブラスターに手が掛かっている

俺の腕なら何時でも
殺れる体勢だ…




「テッ、テンカワさん!落ち着いて下さい!

流血沙汰は避けたいですし、ここは一つ、穏便に解決を………(滝汗)」




俺の殺気に気付いたのかプロスさんが止めに入る………が、

すみません、プロスさん。

………俺、自分を抑えれる
自信無いです!

スッとブラスターを抜き、彼の
眉間狙いを定めた俺を止めたのは……

プロスさんではなく…ナデシコを襲う衝撃、木星蜥蜴の襲撃だった!!




「………はっ!今の衝撃は…!?

ルリちゃん、現状確認をお願い!!」




さっきの一言で機能停止していたユリカだがようやく正気に戻ったようだ




「……木星蜥蜴の襲撃です!サツキミドリの周りにかなりの数が確認されます!!」



「皆さん!急いで持ち場に戻ってください!

パイロットの方は出撃をお願いします!!」



「か〜!!着任したと思ったらいきなり仕事かよ!?」



「ぼやかない、ぼやかない♪

憧れのテンカワ君の戦いが見られるんだからいいじゃん♪」



「だ〜か〜ら〜!違うって言ってんだろ〜!!」



「キャハハッ♪」



「照れない…照れない………。」




リョーコちゃん達が何か言ってたようだが……気にしないことにした

取り合えず、ここで頑張らなきゃ『前回』の二の舞だ

それにしても……チッ!
殺り損ねたか、カザマ・カイト








「オラ―――!!」



「余裕、余裕♪」



「ザコね………。」




この三人は流石だ―――

軽口を叩きながらでも楽々敵を撃破していく




「くらえっ!ゲキガンシュート!!」




そしてこの男、カザマ・カイト

この男もなかなかの腕だ、パイロットとしての訓練を受けたのは間違いなく

リョーコちゃんに負けないほどの撃墜数を出している

しかし………ガイと
同じタイプなのはなぁ(汗)



……それにしても、この男は一体、何者なんだろう?

大よその予想は出来ている……恐らくこの男は…こっちの世界の『俺』なんだろう

ルリちゃんやラピスと違って因みに俺がこっちに飛んだのはナデシコ出航一年前に居た場所じゃない

ルリちゃんとラピスは『精神が跳んだ』とするなら俺は―――体ごと跳んだんだろう

………何か既に歴史がかなり書き変わってるような気がするが(汗)

ま、考えても仕方ないし………憂さ晴らしに暴れさせてもらうとするか―――!!










戦闘後―――……

結局、サツキミドリは中破した……が、『前回』ほど死傷者はいない

コロニーが破損したのが大きい割には死傷者が少なくて良かった

ま、ユリカが葬式をしなくちゃならんのは変わらないが……それは頑張ってもらおう




「アキトさん、居ますか?」



「ああ、ルリちゃん。」




そう言って俺の部屋に入ってきたのはルリちゃん

ラピスは一緒じゃないのか……きっとオペレートの最中なんだろう




「あの男はどうしたんだい?」



「カイトさんですか?取り合えず、しつこいんで逃げてきちゃいました。」




ニコッと笑って言うルリちゃんを見るとなんだか気恥ずかしいような気がしてくる




「アキトさん…もしかして、妬いてくれましたか?」




うっ!図星を突かれた(汗)

そんな俺の姿を見るとルリちゃんはクスッと笑って俺に抱きついてくる




「大丈夫ですよ。前にも言ったじゃないですか。

『例えこの世界にもう一人の『アキトさん』が居ても、私にとってそれは『アキトさん』ではありません。』って―――。

だから、大丈夫ですよ。私が愛してるのは―――貴方だけなんですから。」




そう言ってくれるルリちゃんを見ていると

さっきまでの自分が馬鹿らしくなってくる

愛しさがこみ上げてくる

この娘の温もりを、笑顔を護る為なら、俺は何でもするだろう―――

例え……全てを犠牲にすることになったとしても―――――!!










TO BE CONTINUED...












あとがき

気が付けば……半年振りだな〜(爆)

しかし、また暴走してしまった(笑)

と言うか、私のことなど覚えて下さってる奇特な方、おられるのだろうか?(笑)

ではこの辺で〜


 

 

 

代理人の替歌(ガンバー体操な感じで)

暴走 暴走 ま〜た暴走♪ 

暴走 暴走 ま〜た暴走♪

 

 

続き・・・聞きたい(笑)?