ウィズの『ごしゅじんさま』観察日記16

 

 

「あのさ、、、」

「なに、梨紅さん?」

「風邪、、、ひいたのって、昨夜のせい、、、?」

「え?」

言いずらそうにしながらも、どうにか口にした言葉。

『私のせいかも、、、』

それは、大助が風邪だと聞いた時、彼女の中で湧き上がった疑問。

自分のせいで、彼が風邪になったとしたら、、、

そう、、、思っていた。

そんな梨紅に、大助は優しく微笑むと彼女を安心させるように言う

「そんな事ないよ。ちょっと寝冷えしちゃって、それでだよ」

「本当?」

「本当だよ」

「本当に本当??」

「うん、本当だよ。梨紅さんにそんな嘘、言うはずないでしょ?」

その笑顔と言葉は、梨紅を安心させる『魔法』

そして、その『魔法』は確実に、彼女へと届く、、、

「、、、うん、分かった。信じるね」

「ありがとう、梨紅さん」

「ううん、そうだ!あの絵、私の部屋に飾ってあるんだ。いつでも見える場所に」

「本当?!ありがとう梨紅さん!」

二人の、語らいの時は、続く。

時を忘れ、日が傾くまで、、、

 

 

「きゅっ、きゅきゅぅ!(ふっ、タイミングばっちり!)」(にやり)

大助の部屋の入り口

その陰に隠れて、ほくそえむウィズと、、、

「ふふっ、そうね。梨紅ちゃんが来てくれて良かったわ。ねえトワちゃん」(ニヤリ)

「は、、、はいそうですわね(汗)」

同じく、怪しい笑みを浮かべる笑子に、後頭部に大きな汗を浮かべるトワだった。

「きゅ、、、きゅうきゅっ、きゅぅきゅきゅきゅ〜(しかし、、、ごしゅじんさま、なんでそこで先に行かないんですか〜)」

「もう、大ちゃんったら、オクテすぎるわよ!あそこはしっかりと、梨紅ちゃんの方を抱きしめて

『僕の事、信じて』

って言って、顔を近づけてキスしなくちゃ、だめでしょう!!」

お、、、おい(汗)

「大ちゃんには、色々教えなくちゃダメみたいね」

「きゅっきゅ、きゅきゅきゅ〜〜(それなら、このウィズにお任せです〜〜)」

「頼んだわよ、私も小助さんも協力するわ!」

「きゅっ!(了解!)」

「、、、大ちゃん、可哀想に、、、(涙)」

熱い、、、誓いを立てる笑子とウィズ。

そして、その対象となる少年を想い、涙するトワであった、、、

「取り合えず、トワちゃん相手で練習させましょうか?」

「、、、きゅう、きゅぅぅぅぅ、、、(、、、それしか、いないもんな、、、)」

「と、言う事でお願いね、トワちゃん(にこり)」

「うううっ、、、私って(滝涙)」

、、、嬉しいんだか、悲しいんだか、、、、、、

 

 

&月××日

ふっ、、、

たいみんぐは ばっちり!

ふふふっ あんな ほもやろうの ひわたりなんかに ごしゅじんさまは わたさないですよ

こっちは みかたも ふえたことですし これからは がんがんいくとしますか!

 

 

、、、今までのは、、、本気じゃなかったのか?(汗)

 

 

おまけ

「この中に、、、丹羽が、、、」

そう言うと、噴水を見つめる日渡。

「ああっ!僕のマイラバー丹羽!!今僕が助けに行くよ〜〜〜!!!」

突然、身をくねらせて叫ぶ日渡。

そして、そんな彼に、、、

「きゅっーーーーーーーーーーーー!(させるかーーーーーーーーーーーー!)」ドゲシッ!!

「ぐはっ!」

とび蹴りを、顔面に炸裂させるウィズであった。

、、、いや体当たりと言ったほうが正しいか、、、

「、、、はっ!僕は何をしていたんだ?!

、、、そうだ!丹羽を助けないと!!どこかに入り口へと繋がる物があるはずだ」

どうやら、、、正気に戻ったようである。

「きゅっ、きゅきゅきゅっ!(ふっ、悪は滅びるのだ!)」

、、、いや違うだろ、ウィズ(汗)