妄想大和なでしこが行く! 前夜
ゆれる電車の中、和服姿の一人の女性がいた。
「(ふふふ、もうすぐあえるのですね、、、)」
頬を赤く染めながら、、、
「(私の事、覚えて、、、いるのでしょうか?
ちょっと心配です、、、
い、いえ!薫さまに限ってそんな事はないはずです!!
ああ!でも、いきなり
『葵、可愛くなったな、、、』
『そ、、それは、、、薫さまのためです、、、葵は、、、その為に、、』
『ふふふ、、、そうかい?』
『あっ!だ、、ダメです薫さま、、、そ、、、そこは、、、ああっ!』
『でも、、、体は嫌がってないみたいだよ』
『ああぁあ!も、、、もう、ダメです!!薫さま!!!』
『行くよ葵!!』
『あはぁぁぁぁん!!!か、、、薫さまーーーーーー!!!』
、、、とかなったら、、、どうしましょう!!!
それとも、、、
『葵、、、そ〜〜〜れ!!』
『きゃ〜〜〜、薫さま、帯をひっぱらないでくださ〜〜〜い〜〜〜!』
『良いではないか!良いではないか!!』
『あ〜〜〜れ〜〜〜〜!』
『はははは!楽しいな葵!』
『よろこんで、、、いただけましたか、薫さま』
『ほ〜〜〜ら、ご褒美だ!これをくれてやる!たっぷり味わうんだぞ!』
『んむ!むぐ!ふぐ!うぐ!』
『うっ、、、いくぞ葵!』
『んんん!、、、ゴクン!、、、はあ、、、はあ、、、はあ、、、』
『どうだ、、、満足か?』
『はい、満足です。薫さま』
とか、なっちゃったりして!きゃっきゃっきゃっ!!)」
頬に両手を沿え、体をくねくねさせながら身悶える葵。
それを見ていた、他の乗客は、、、
「ママ、、、あの人、何やってるの??変だよ???」
「しっ!見たらダメよ!!春先はああいう人が多くなるの!
いい?ああいう人を見かけたら、今度からは見たり、指をさしちゃダメよ!!」
「は〜〜〜い!」
彼女の周りから離れ、哀れみの瞳と、変態を見る瞳で見つめていた。
桜庭葵、着物を着こなし、琴も生け花も、茶道もできる大和なでしこ。
だが、人は彼女の事をこう言う、『妄想大和なでしこ』と!