やっぱりヒロインじゃない!2
「北斗、銀河、来た、、、ぞ、、、??」
「あ、スバル早かったね」
部屋に入るなり、目にした異様な光景に唖然とする、スバル。
彼の目にした光景とは、、、
「あ、、、あれは、、、どうしたんだ、、、」
「ああ、あれか。まあ、いつものやつさ」
そう言う銀河の視線の先には、いつもの勘違い少女がいた。
「はぁぁぁ〜〜〜〜ん」
胸元に『ホ○ージャパ○10月号』を抱え、満面の笑みを浮かべるエリス。
その理由は、、、
「やっぱり、ワタシがヒロインなのね〜
こんなにかわいいフィギュアがでるな・ん・て!」
そう、新製品記事の所に彼女のフィギュアの発売の記事が載っていたからだった!
「ふふふふ!あの『ちょっとぬけたアイドル』のは、まだ出ていないのに
ワタシが先に出るなんて、ヒロインの証拠よね!!
まあ、あんなアイドルなんて元々、目じゃないのよ!」
「それが、ユキちゃんの魅力なんだよ!」
「ま、まあ、まあ、銀河。落ち着いて、、、」
「いつもの事だろ、あれは」
「そりゃ、そうだけどよ」
なかなかにひどいことを言うスバル。
「それにエリス、肝心な事を忘れているしね」
「ああ!そういや、俺と北斗にベガさんのフィギュアも出てたんだよな!」
「そうか、、、それを考えると、姉上がヒロインなのか?」
「だろうな、普通は主人公とヒロインのフィギュアが一番初めに出るからな」
確かにそのパターンが多いな。
「でもよ〜、ユキちゃんたちのフィギュアも出ねえかな?」
「『C−DRiVE』三人セットで出したら、結構売れるかもね」
「だろだろ!!そんでもって、レオもつければ面白いかもしれねえだろ!」
「水着姿のも売れるんじゃないか?」
「スバル、ナイス!!」
私もそれは欲しいな。
「あっ〜〜〜はっは!!
これで、、、これで、ワタシの人気も急上昇よ!!
見てなさいよ〜〜〜!この『真のヒロイン』の実力を!!!!
この『微妙な少女のライン』にもう、世の中の男はメロメロよ〜〜〜!
そうよ、第二の『カー○キャ○ター○くら』を、めざすのよ〜〜〜!!!」
雑誌を握り閉め、高らかに宣言するエリス。だが、、、
「でも、半ズボンじゃ無理だろうな、、、」
「はうっ!」グサッ!
「『さ○ら』が受けたのは、かわいかったからなんだろ?
だったら、、、エリスには無理だな」
「はううっ!!」グササッ!!
「まあ、色気ゼロだし、かわいらしさも大してないしね」
「はうううっ!!!」グサササッ!!!
口々に、ひどいことを言う三人。
その言葉に雑誌を落とし、胸を抑えて倒れるエリス。
まあ、確かにそうかもしれないが、、、そう言うことは本人に言うべきことではないよ。
「ああっ!そろそろ行かねえと、ユキちゃんたち待たせちまう!」
「ほんとだ!早く行こう、銀河、スバル」
「そうだな、待たせるのは悪いからな」
そう言い、エリスをほっぽいて部屋から出て行く三人。
部屋に残されるは、スポットライトを浴びてうずくまる、エリスのみ。
「わ、、、私が、ヒロインよ、、、多分、、、」
少しは学習したようだ、、、