禁断のロザリオ ツヴァイ

メイド7

 

 

「『現実』を拒絶か、、、」

窓の外を見つめながら思案げにつぶやくレイヴン。

彼女の立場。彼女の置かれた現実を思いながら、、、

「確かに、、、自分が異星人と言う事は、リィルにはショックかもしれんな」

「はい。やはり、、、サンドマン様が『父親』というのがショックだったようです」

「、、、まて(汗)」

そんな真面目ぶっているレイヴンへ、さらりと爆弾発現をするディカ。

そして、そのままじゅうたん爆撃を開始し始めた。

「『父親』と言うものにリィル様はある意味、憧れを持っていたのだと思います」

「、、、、、、おい(汗)」

「ですが、サンドマン様はその理想像から、大きく外れていたために、、、」

「、、、いや、確かに『理想の父親像』からは、かなり外れた人だとは思うが、、、」

かな〜〜り疲れた声で、額に汗を浮かべながら返事をするレイヴン。

事実すぎる事ゆえ、さすがに反論できず力が抜けそうになる体を、窓へ手を突きながらどうにか支える。

「ですが、ご安心ください。リィル様を目覚めさせる方法はあります」

「、、、本当か?」

ディカの口から出た希望に、疑いの視線を向ける。

「はい。それは、、、」

「『それは』、、、なんだ?」

「エイジ様とセシルに任せるのです」

「、、、」

「父への憧れは崩壊しましたが、家族への憧れなら大丈夫です」

「、、、、、、で?」

崩れ落ちそうになる膝へ喝をいれながら、どうにか先を促がす。

「ですので、エイジ様とセシルに、普段リィル様としている事を、そのままシテもらうのです」

「、、、おい(汗)」

「もちろん、エイジ様とセシルだけでスルのではなく、リィル様へもシテもらいます」

「、、、、、、お、、、おい、、、、、、」

「リィル様も、そう言う精神にも肉体にも届く刺激ならば、目覚める可能性が高いです!

エイジ様とセシルの二人による攻め。眠りながらも反応してしまうリィル様。

そして、こらえられなくなって声が上がり、目覚めるのです。

題して、『眠り姫大作戦』です。王子様の手により目覚めるお姫様。

まさに今のリィル様の状態をあらわしています」

なぜか、嬉しそうに言うディカ。

そして、レイヴンは、もはや立っていられなくなり、その場へと崩れ落ちるのだった。

「、、、どこが『家族』と関係あるんだ?」

、、、『家族愛』かは分からないけど、、、とにかく『愛』は、あるだろうな、、、

 

おまけ

 

リィルの手を握り、食事も取らずに見守るサンドマン。

「リィル、、、早く寝覚めてくれ。でないと、、、」

眠るリィルに、優しく話しかける。

「政府に働きかけて、婚姻に関する法律を変えてもらっている。

もう少しで改正案が通るのだ。そうすればエイジと、すぐにでも一緒になれるぞ」

なにやら裏で色々と暗躍していたようである、、、

「もちろん、重婚もOKになっている。だからセシルもOKだぞ」

にこやかな笑顔で言うサンドマン。

いや、、、OKじゃないだろう、それは。普通の親なら。

「それに、今のままではセシルが壊れてしまうかもしれないぞ?

「いつもは二人で受け止めている、エイジのアツいパトスを、セシル一人で受け止めているのだ。

このままでは、、、」

「サンドマンさま、私は、、、大丈夫です」

「セシル、、、だが、、、、、、」

「リィルさまが、戻られるまで、、、がんばります。エイジさまのですから(ポッ)」

頬を赤く染めながら答えるセシル。

「そうか、、、だが無理はするな。私からもエイジに言っておくから」

「はい」

エイジよ、、、

お前の知らない間に、色々と事態が急展開しているぞ(汗)