禁断のロザリオ ツヴァイ
メイド9
「ううん、、、」
「「リィルさま!」」
わずかだが目を覚ましたリィルへ、声をかけるブリギッタとアーニャ。
悲しい事が起こり過ぎた中での、嬉しい出来事。
沈んでいた顔にも、喜びが浮かぶ。
「ここは、、、私の部屋、、、」
「そうです!リィルさまの、お部屋です!」
「ず〜〜と、目を覚まさないから心配しました!」
アーニャとブリギッタが、涙を流しながら話しかける。
そして、その様子を嬉しそうに見つめるセシル。
「リィルさま、、、」
「セシル、、、」
セシルの視線に気がついたリィルは、彼女へと声をかける。
そして、、、
「エイジさんが来るまで、、、また眠るから。来たら、、、『アレ』で起こしてもらって」
「はい、リィルさま」
「「、、、」」
にこやかに、そう、、、のたまい、返事をする二人。
その状況にアーニャとブリギッタはしばしの間呆然とするのだった。
「あの、、、」
「あれってなんですか」
ニコニコと微笑む二人を見ながらどうにか再起動を果たした二人が聞くが、その答えは、、、
「それは、、、(ポッ)」
「エイジさまの、、、熱いベーゼ(ポポッ)」
「「、、、はぃ?」」
頬を赤く染めながら言うリィルにセシル。
そんな二人に、、、ブリギッタとアーニャは間抜けな顔をするしかなかった。
「出来れば、、、その先も、、、」
「ですが今のリィルさまにエイジさまのパトスは、、、ツライと思いますが、、、」
「「、、、、、、」」
「でも、、、早く慣らさないと、、、、、、後が大変だから(ポッ)」
「分かりました。お手伝いします」
「ええ、、、お願い」
互いに見つめあい、友情(?)を固める二人だった。
「、、、リィルさまって、、、」
「やっぱりサンドマンさまの子供だよね〜」
ブリギッタとアーニャは、疲れた口調でそう呟くのだった。
「というかエイジさまって、、、」
「リィルさまに迫られたらするんじゃない?エイジさまって『外道』で『鬼畜』だから」
、、、確かにな。
おまけ
空中に立つ炎皇。
その姿は、まさに『威風堂々』
だが、そのコクピットでは、、、
「ふふふっ、ふっふっふっ!」
プロテクターを身にまとった人影が、変な笑い声を上げていた。
「大丈夫ですよ、あなた様をいじめる悪いヤツは、わたくしが排除いたします!そう、この新たなる力で!!」
、、、視聴者に、正体バレバレな感じの人影が、そう叫ぶ。
つか、、、『いじめる悪いヤツ』って、、、フェイのことか?