禁断のロザリオ ツヴァイ

メイド10

 

 

「私に、、、見せてくれないか。お前達が切り開いていく、この星の未来を」

サンドマンは託す、、、

若き者たちに未来を、、、

星の行く末を、、、

「サンドマン、、、」

それは、、、彼の決意。

エイジ達へと託す想い。

それが伝わってくる為、エイジは彼を見つめることしか出来なかった。

そして、、、

「エイジ、、、私に『もしも』のことがあったら、、、」

「なんだ?」

彼の視線が、エイジへと向かう。

決意の視線が、、、

「リィルと、この城のメイドたちを頼むぞ」

「お、おい!」

「はっはっは。もちろんリィルを『正妻』セシルが『二号』と言うのは決定だが、その後は選び放題だぞ?」

「いや、リィルとセシルに関しては良いとして、、、んだよ『選び放題』って?!」

「もちろん『ハーレム』だ。男の夢だろ?」

「おい!」

にこやかに重大な決意を告げるサンドマンに、思わず突っ込みを入れるエイジ。

そして斗牙は、、、

「ねえサンドマン。僕は入ってないの?」

「ちょと待て斗牙!!」

「斗牙。残念だが、『男同士の友情』は美しいが、『男同士の愛情』は美しくないのでな。加わる事は許可できない」

「、、、じゃあ、『友情』で我慢する」

「、、、つか、俺もそんな趣味ねえよ」

なにやらヤバイことを、サンドマンに聞いて却下されていた。

考えるな、んな事、、、

「、、、んったく、、、なに考えてんだよ、アンタ、、、」

疲れた顔でサンドマンを見るエイジ。

だが、そんな視線をものともせず、さらに彼は言い放つ。

「ん?ローザもつけるから、仕事のほうも大丈夫だぞ?」

「仕事もかよ!」

「リィルと一緒になるのならば、仕事もついで貰いたいからな。なに、城の事は、マリニアやテセラがいるから問題はないぞ」

「いや、、、そういう問題じゃなくて、、、」

何気なく、自分の跡継ぎにしようと、自分の仕事までエイジに与えようとするサンドマン。

その言葉に、頭を抱えその場にしゃがみこむエイジだった。

「あ、あのな、、、」

「エイジ。お前が仕事する姿を見たら、あの二人も今より、メロメロになるかもしれないぞ」

「、、、(ピクッ)」

「もちろん、仕事だけではなく、あの二人をしっかり相手してやらなくてはならないが、、、

エイジならできると思うのだ」

「(ピピクッ!!)」

サンドマンのつぶやくような言葉に、ピクピクと反応するエイジ。

そして、、、彼は決断する。

「おっしゃーーーーーーーー!任せとけサンドマン!!地球の未来も、城のメイドたちも、あんたの会社も、

リィルとセシルも俺が面倒見てやるぜ!!」

力強く腰に手を当て、立ち上がると、そう宣言するのだった。

「さあ、斗牙!訓練だ!!早く新しい機体になれないといけないからな!!!」

「うん!行こうエイジ!!」

そして、Geoミラージュへと歩いていくのだった。

紅エイジ、、、

現金なやつである。

 

 

「クライン・サンドマン、、、地球の未来を頼んだぞ」

サンジェルマン城から離れていくリムジンのシートで、そうつぶやく大統領。

そして、秘書へと電話をかける。

「ああ、私だ。うむ、、、例の、、、そう『婚姻年齢の大幅緩和と重婚に関する改正法案』だが。

うむ、、、そうだ。なるべく早く、議会を通過さえたいのだ。

戻り次第、議員への根回しを行なうので、準備をしておいてくれ」

、、、

「私が出来るのはこの位しかないが、、、がんばってくれ。

こちらも、必ず成立させるからな」

大統領、、、あんた(汗)