禁断のロザリオ ツヴァイ
メイド11
『はん!星二個分のエネルギーがなんだってんだ!こっちは星を作るほどの力を持ってるんだぜ!!』
「エイジ、、、」
絶望的といってもおかしくない状況での、エイジの叫び。
それは、、、グラビゴラス内部にいる者たち、全員の心に響く。
そして、、、レイヴンは、その成長振りに驚きの声を漏らす。
自分が守っていた存在が、他人を護る存在へと変わっていることに。
『俺達の星の未来は、俺達のものだ!負けてたまるかよ!!』
「そうだな。我々が、弱音を吐くべきではないな、、、」
たくましく育った弟を喜ぶ、、、
『俺とリィルとセシルの未来をジャマされてたまるかっての!』
『うん。エイジさんとの未来、ジャマさせない!』
「なっ、、、」
、、、のだが、続いて出たエイジとリィルの言葉に、膝をつく。
『あ〜らま、ラブラブだ事で。まっ、確かに良い男まで消されたら、面白くはないわね』
『僕もエイジについていくよ(ニコニコ)』
『くっ!エイジになんか負けないわよ!斗牙は、私が!!』
『斗牙様!わたくしは、どんな状況だろうと、アナタ様のそばにいますからね!』
「、、、、、、」
「ぱよっ?ソルグラヴィオンのエネルギー上昇中ですぅ」
無言で胃の辺りを押さえるレイヴンに、チュイルからの報告が届く。
『創星機』それは搭乗者の『想い』を、力に変える。
搭乗者の希望が力になる。
そう、たとえどんな『希望』だろうと、想いがある限り。
『おっしゃ〜!リィル、とっとと倒して戻ろうぜ!』
『はい、エイジさん!』
『セシルも待ってるもんね、エイジは。倒した嬉しさから、あまり激しい事しちゃだめよ?』
『わ、わかってるって!んな事!』
『私は別に、、、(ポッ)』
『うわっ、リィルって結構ダイタン?』
『あわわ、でもセシルはまだ子供ですから、、、』
『え?この間、エイジはいろんなことしてたよ?』
『わ〜〜〜!斗牙てめー、何言ってやがる!つか、どこで見てた?!』
『もう、エイジ。この間言ったでしょ。あんまり無理させちゃダメだって』
『でも、、、激しいのも、、、好きだから(ポポッ)』
敵を目の前にして、雑談を始めるグランナイツ一同。
「、、、すまんが水をくれないか、、、」
「あ、はい」
その姿を見ながら、レイヴンは懐から胃薬を取り出し、テセラから水を受け取ると、
ビンの中身をジャラジャラと口の中に放り込み、水で流し込む。
「、、、あのバカが、、、恥をかかせおって、、、」
それでもなお痛む、胃の辺りを押さえながら、つぶやくのだった。
「でもエイジ様ってさすがね」
「ぱよっ!さすがグランナイツのムードメーカーですぅ!!」
、、、確かに、エイジはムードメーカーだが、、、この状況ではな、、、