西南の日常3
「そのうち、西南殿の世話も取られてしまうかもね」
「「「「うっ!」」」」
「あの子達も、西南殿を気に入っているし」
扇子で、怪しくゆがむ口元を隠しながら彼女たちに言う瀬戸。
その瞳は、心から楽しんでいるのか、嬉しそうに光っている。
そして、その視線はある一角に向いていた。
その先には、、、
「さあ、西南さま。こちらへ」
「え、、、あの、、、」
「先輩、、、がんばります」
「いや、、、その、、、」
「うふふ、、、こっちの腕も良いから大丈夫ですよ」
「あの、、、」
「さあ、私たちと一緒に、、、」
「あ、、、ちょっと、、、」
いつの間にか、美女に囲まれ、嬉しいのだか、困っているのかわからない西南の姿があった。
「あいつら〜〜!!西南に!!!」
「西南様にお仕えするのは、私ですわ!!」
「西南ちゃんが、、、西南ちゃんが、、、」
「お兄ちゃんと一緒になるのはネージュだもん!一緒に寝たんだから!!」
「そ、、、そんな、、、西南様、言ってくだされば、こんな出てるんだか出てないんだか分からない体を相手にせずとも
私が最後まで、、、ポッ!」
「テメー、リョーコ何、ふざけた事言ってやがる!!」
「そうよ!それに私だって西南ちゃんと一緒に寝た事くらいあります!、、、、、、子供のときだけど」
「ああ〜〜ん、子供の時だって?んなもん、関係ないね!こうなったら大人の魅力で西南を、、、」
「お兄ちゃんは、オバサンには興味がないの!!引っ込んでてよ!!!」
「「「あんたに言われたくない!!!」」」
一致団結、とは行かない女性陣であった、、、
「そうだ、水穂」
「何でしょうか、お母様?」
「あなた、西南君とくっついたら」
「、、、、はあ??」
「アイリ殿、それも良いわね、、、ほら、『善は急げ』よ。早速段取りを進めましょう!」
「ちょ、、、!」
「ええ、急ぎましょう、瀬戸様。早く決めてしまいましょう」
「お、、、お母様!!!」
騒ぐ水穂の事など無視して話を進める瀬戸とアイリ。
そんな最狂二人を水穂が簡単に止められるはずもなく、苦労が増えるだけであった。
「、、、大変ですね、、、」
「、、、分かります?(涙)」
「ええ、、、僕も被害者ですし(涙)」
「「はああ、、、、、、」」
何気に息の合う、西南と水穂であった。