西南の日常4
「まったく、、、兼光おじさまったら、、、」
繁華街に西南をつれてきた兼光に、あきれる水穂。
そんな彼女に兼光は、何かいたずらを思いついた顔で、話しかける。
「ん?なんだ、ちょっとしてお前、自分で西南殿に『女性』をおしえたかったのか?」
「「なっ!」」
突然の事に頬を赤くする二人。
だがそんな事にはかまわず、西南の肩に手を乗せる兼光。
「そうか、そうか、お前にもとうとう、春が来たのか〜〜〜
うんうん、おじさんとしてはうれしいぞ〜〜
西南殿」
「は、はい」
目を合わせ、まじめな声で西南に話す兼光。
その希薄に、姿勢を正す西南。
「水穂はまじめでな、今まで異性に関する『浮いた話』がなくってな〜
ちょっと心配してたんだ」
しかし、彼の口から飛び出す言葉は、まじめな顔とは裏腹なセリフだった。
「は、、、はあ、、、」
「頼んだぞ、西南殿!きっちりと女性にしてやってくれ!!
いや〜〜〜、おじさんはうれし、、、い、、、な、、、、、、(汗)」
「、、、兼光、、、おじさま、、、、」
「ま、、、まて!!!」
「、、、、、、」
絶対零度の視線で兼光を見つめる水穂。
「ちょっとした『おちゃめなジョーク』じゃないか!!
それにお前に『男の話』がないのも本当のことだろうが!
、、、、、、あっ」
「おじさま(ニッコリ)」
水穂の、『恐怖』を思い浮かべる笑みをみて、自分の失言を悟る兼光。
「そ、、、そうだ!西南殿!!風呂だ!風呂に行こう!!
銭湯は良いぞ〜〜〜!!!
さあ行こう!今すぐ行こう!!
と言うわけで、またな水穂!!」
「あっ、水穂さん、また〜〜〜」
西南の腕を取り、急いでその場から退散する兼光。
律儀に水穂へ挨拶をする西南の声が、ドップラー効果を伴って、消えていく。
「あ、、、あのおやじは、、、、(怒)
あ、、、でも、、、西南殿なら、、、(ポッ)」
怒りに振るえながらも、なぜか照れる水穂が、その場に残されていた。
「よ〜〜し!一緒に寝て、お兄ちゃんを勇気づけてあげよう〜〜っと」
「なに言ってんだネージュ!そう言う仕事は『大人』な私がしてやるから良いんだよ!」
「雨音さんこそ何言っているんですか!!西南様は、このわたくしが!!この体、ぜ・ん・た・い、で」
「リョーコ!西南ちゃんに何をしようとしているの、、、そんな、西南ちゃんと、、、西南ちゃんと、、、(真っ赤)」
いつもどおりの四人であった。