まぶらほ
管理人サンと一緒08
「もう、、、」
エリザベートが消えた後も、眠る和樹に跨ったまま、その姿を見つめる玖里子。
「バカよ、、、あんた、、、」
優しい眼差しで、、、
「自分の事考えずに、魔法使おうとするなんて、、、」
彼の頬へと手を伸ばす。
「お人よしにも、、、ほどがあるぞ、和樹、、、」
「ん、、、」
その手で、和樹の頬をつつき、笑みを浮かべる。
「ふふっ、、、でも、、、それが『式森和樹』なんでしょうね。
自分の事より、他人のことを優先してしまう、、、
そんな優しさと強さ、、、
それが、、、あんたの良い所だもんね」
紅尉さえ、その想いに動くほど、、、
バカで、、、
純粋で、、、
お人よしで、、、
優しい、和樹の心。
それは、、、
数少ない、彼の良い所。
生涯魔法回数が一桁でも、
学校の成績が悪くても、
平凡な容姿をしていようとも、
それは、別の事。
一番、人として大切なこと。
それを持っている和樹。
だからこそ、、、
「遺伝子は、、、勘弁してあげるけど、、、」
右手で下がってくる髪を押さえながら、玖里子の顔が和樹に近づく。
「このくらいは、、、ね」
彼の頬に、彼女の唇が触れる。
しばしの間、そうした後、彼女は和樹から離れて、反対のベッドに腰かける
「私も、、、素直になれたらな、、、、、、」
彼女の想い、、、
それが口に出来る時、、、
彼女も素直になっているだろう。
その時を夢見て、彼女は、、、
和樹を見つめる。
「さて、、、」
厨房のテーブルに買い物してきた荷物を置く尋崎
「え〜と、鼈に、鰻に鯰、あとは、、、河豚の白子、、、
それと朝鮮人参」
そう言いながら、買ってきた食材を取り出す。
、、、あの、、、その食材って、、、
「ふふふっ、これで式森さんに力をつけてもらって、、、うふっ♪」
、、、違う意味で、力がつく気が(汗)
おまけ
遠くに行きたい
「あ、お久しぶりです」
おおっ!久しぶり!!
「あの、、、この方は?」
彼はな、、、凄いぞ〜
なんと言っても奥さんが『8人』だからな!!
「え?は、、、8人ですか?!」
「ははは、その通りです」
彼と和樹君は、似た所があるからね。
話が合うと思ってつれてきたんだ。
「似ているって、、、」
不幸の塊とか、、、女性から攻め寄られたりとか、、、まあ色々とね。
「いやまあ、確かに俺は不幸の塊かもしれませんけど、、、」
まあまあ、今日は奥さん達は大丈夫なのかい?
「あ、はい。今日は皆、長官さんに用があるとかで、俺一人なんです」
それじゃ、ゆっくり話せるね。
「それじゃあ、攻め方からの逃げ方を教えてください!
でないと僕、、、僕、、、、、、」
お、落ち着け和樹君!
「そうだよ、落ち着いて。俺の体験で良ければ教えてあげるから。
あ、そうだ!先輩も呼びましょうよ!!先輩もその手の経験豊富ですし」
おおっ!それはいい!!
そうしよう、そうしよう!