まぶらほ
管理人サンと一緒21
「『魔力のいらない魔法』、、、何のことなのだ?」
風に乗って飛ぶ紙飛行機。
ふわふわと、、、
「ふふっ、、、秘密よ」
私の心のように。
優しい風に包まれて飛ぶ。
あの時、和樹が受け入れてくれたから、、、
私の心は、和樹の優しさに、包まれた。
『本心』、、、
普段、私が隠しているもの。
いつも仮面を被り、自分の心を偽っていた。
でも、、、
和樹は、、、
人間だったときも、今も、、、
数少ない、私の仮面をはずす人。
和樹達と、いっしょにいる時、私の仮面はわずかに外れる。
そして、、、
あの時、、、
12時の鐘の音とともに、彼へと『本心』をぶつけた。
それは、、、和樹が私にかけた、『魔力のいらない魔法』のせい。
そう、、、何時の間にかかけられていた、『恋の魔法』
「そう、、、秘密よ、、、」、
「う〜〜〜、ずるいのだ玖里子。わらわは、凜や、あの『暴走魔神』を一生懸命止めておったのに、、、」
「ふふふっ、ありがとう」
さて、これからは遠慮はしないわよ、夕菜。
まってなさい、和樹♪
「そうですよ。素直が一番です、風椿さん」
学校の方を見ながらつぶやく尋崎。
「でも、、、私だって、本気になりますから、簡単にはいかないですよ。
うふっ、待っててくださいね式森さん。切り札は私が持っていますから♪」
、、、素直に返してやれや、、、
「う゛〜〜〜」
「あ、、、あの夕菜?」
教室にて、うなり声を上げる夕菜。
和樹は少し腰が引けながらだが、、、彼女へと話しかける。
すると、、、
「何か、、、よからぬ事を考えている人がいる気がします」
「き、気のせいだよ、、、」
「そんな事ないです!私の『和樹さんレーダー』が、和樹さんに近づく、不審人の気配を捉えています!」
「、、、え゛(汗)」
その答えに、和樹は思いっきり引くのだった。
だが夕菜は、和樹の肩をがっしりと捕まえ、髪を揺らしながら問いかける。
「和樹さん、、、」
「な、なに夕菜」
そして、彼の不器用さが発揮され、、、
「浮気したら、、、どうなるか分かっていますね(ギロ!)」
「、、、、、、あ゛、、、あ゛ぁぁぁぁ、、、、、、」
嘘でも『はい』と言えばすんだものを、、、
「まさか、、、!玖里子さんとすでに!」
「(汗汗汗汗汗汗)」
大量に汗を流すだけだから、、、
「く〜わ〜〜ず〜〜〜き〜〜〜〜さんの、浮気者!!!!キシャーーーーーーーーーーーー!!!!!」
「うぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
和樹の叫びがこだまする。
今日も、葵学園は平和な日々だった。
「ど、どこがですか、、、(ボロボロ)」