牙持つ乙女

01

 

 

「ふう、、、」

テラスから、街の夜景を眺め、溜息をこぼす。

夜景は綺麗。

でも、私の心は少しブルー。

持っていったドレスは、銃火のおかげで裾がボロボロ。

さすがにもう着れないわね。

それが、まず一つの原因。

そして、今回の仕事。

後味の、、、悪い仕事。

まあ、私の仕事自体、あまり後味の良い仕事ではないけど、、、

あんな風に、終わっては、、、ね。

せっかく帰ったらパスタを食べようと決めていたのに、、、

そのパスタの味も半減。

全部食べる気に、ならないわ。

、、、

、、、、、、

はあ、、、

デートか、、、したかったな。

イロイロなもの奢らせて、楽しもうと思ったのに。

まあ、、、お金は持ってなさそうだったけど、複数のカード作らせて、限度額まで使わせればいいだけだし。

なんだったら、怪しいところから借りてもらう手もあったしね。

もちろん私は、保証人にはならないけど。

お金がなくなったら、離れればいいだけだし。

はあ、、、

ちょっと残念。