牙持つ乙女
10
「『でる』?」
「はい」
マーガレットの視線が下へと降りる。
そして、自分のを確認してから、エリノアのへと視線を向ける。
「なんでしょうか?」
「、、、」
「お嬢様??」
「、、、、、、」
「どう、、、なさったのですか?」
「、、、、、、、、、だったら、食べる」
エリノアと自分との何かを比べ、納得したマーガレットは、嬉しそうな顔でデザートを口にし始める。
「お嬢様、、、気にしてらっしゃったんですね、、、、、、」
その行動に、彼女がドコを見ていたのか気付き、エリノアは目元を押さえながら、小声で呟く。
「でも、お嬢様。でてくるのはソコではなく、その下なんです」
そう、小声で言う彼女の目元から、一筋の光が零れ落ちる。
「今まで気付かなくてすみません。今度から、、、ソチラも大きくなるようなメニューにいたします」
スーパーメイド・エリノア。
彼女の、、、新たな決意が固まった瞬間であった。
がんばってやってくれ、エリノアよ、、、