サクラ大戦活動写真
ウソクライマックス
強大な敵の前に体力、霊力ともに限界に達している花組
「くっ、、、ここまでなの、、、」
あきらめの色を浮かべる、ラチェット。
苦痛に彼女の顔からも、かなりの疲労が蓄積しているのが伺える。
『ま、、、まだです!』
「、、、さくら?」
『まだ、、、負けるわけには、、、あきらめるわけにはいかないんです!』
気丈にも光武改を立ち上がらせ、刀を構えるさくら。
『そうですわ、、、』
『最後まで、、、あきらめないってな、、、』
『隊長なら言いそうね、、、』
『確かに中尉サンなら言いそうデース』
『肯定』
『ま、そうやろな。あの人は、、、』
『お兄ちゃんって、あきらめないもんね』
そしてそれに続き、花組全員が残された力を奮い、光武を立ち上げる。
だが、すでに彼女らは敵に包囲されており、絶対絶命の状態だった。
そのような状況ながらも、花組隊員の瞳には、『絶望』や『あきらめ』とは違う光が宿っていた。
「、、、分かったわ。私が突破口を開く。そこから総員一時撤退!体制を立て直す!!」
そう言うと、機体を敵の包囲網の比較的薄い所へ突撃させようとするラチェット。
『ポロロ〜〜ン。「希望」というものは最後にやってくる』
突如全機に流れる通信。
『さあ、希望の光はすぐそこだ!』
その言葉が終わる前に上空を見上げるアイリスにすみれ。
『!!!これって、、、!!!!』
『ま、、、間違いありませんわ、、、これは、、、』
その視線の先には、一つの光が輝いていた。
『?!この識別信号、、、紅蘭!!』
『間違いあらへん!これは、、、』
長距離レーダーを備えたマリアと紅蘭が、迫りくる一条の光を識別する。
『へっ、タイミング良すぎねえか、、、』
『まったくデ〜ス!おいしすぎマス』
『同感だ』
白き雲を引きながら、接近してくるものを見上げるカンナ、織姫、レニ。
『・・・こ・・・・・・きゃ・・く』
『!!!お、、、』
無線から聞こえる声に反応するさくら。
『古今無双!!!』
叫び声とともに、炸裂する攻撃。
その一撃は、彼女たちを囲んでいた敵を瞬く間に倒す。
そして、その中心に立つは、白き鎧に身を包みし男。
『みんな、まだ戦えるか?!』
『誰におっしゃってるんですの、中尉』
『まったくデ〜ス!』
『そんなにヤワじゃないぜ、隊長』
『気力、体力、共にまだ大丈夫。いけるよ』
『アイリスも大丈夫だよ!おにいちゃん!!』
『うちもまだまだ、大丈夫やで!』
『大丈夫です、大神さん!』
『隊長、花組総員戦闘可能です』
「、、、みんなの霊力が上がっている?!」
彼女達の方を向いて言う大神の一言で力を取り戻す花組。
底をつきかけていた霊力さえも、みるみる回復していく。
『良し!目標敵中枢部!!帝国華激団花組行くぞ!!』
『『『『『『『『了解!!!』』』』』』』』
大神の号令に答えると彼女たちは、中枢部に向けてて全力で動き出す。
レニと織姫に守られたマリアと紅蘭の攻撃で、開いた空間にすみれ、カンナ、さくらが突撃。
それに続いて、アイリスを中心に全機が突入する。
それを事前の打ち合わせも無しに、ほんのわずかの時間でこなし、
なおかつ攻撃を受けないように、自然に各自がフォローしている。
「、、、これが、、、『チームワーク』、、、花組の真の強さ、、、」
『そうさ、人間長所と短所が誰にでもある。だから、それをみんなでカバーし、一つの力にまとめる』
「、、、」
『その力が、花組、、、巴里花組も含めて、強さの元さ』
「、、、」
『さあ、いくぞラチェット君!!』
「ああ!」
ラチェット・アルタイル
『チームワーク』の大切さを感じとった瞬間であった。