おね*2
「双子?三つ子??」
ルーム3
「(他人かも、、、知れません)」
麻郁のひざの上で涙した事を、湯船に顔を半分埋めながら、思い出す樺恋。
『育ての親』の所には、、、帰れない。
今までの居場所は、、、もう無い。
「(でも、、、居て良いって言ってくれた、、、)」
新しい居場所、、、
そこは、肉親かも知れない人がいる所。
そして、、、他人かも知れない人がいる所。
追い出されても、、、おかしく無いのに、、、
それが当たり前のはず、、、なのに、、、
『瞳の色が同じ』と言う事だけで、、、
それでも、受け入れてくれた。
その事に、嬉しさを感じ、涙する。
彼の心が、伝わってきたから。
ひざから伝わる、彼のぬくもり。
優しく、樺恋の頭をなでる麻郁から伝わる、彼の優しさ。
そこから伝わる、ぶっきらぼうだけど、優しさに満ちた、麻郁の心。
肉親かどうか、、、
それは、、、もう大きな問題では無い。
なぜなら、、、
『家族』になればいいのだから。
ここに住む、『他人かも知れないけど、肉親かもしれない、家族』として。
だが、、、
「(もしも、、、、、、他人だったら、私は、、、)」
彼女達の夏は動き出す。
新しい生活、、、
そして、、、新しい想い。
それは、彼女達にとって、大きな動き。
時は動き出す。
3人の夏と共に、、、
「風見先生、、、」
「な、なあに、、、森野さん?」
「一人でどうしたんですか?」
一息ついたので、対岸をのぞいていた双眼鏡から顔を離し、みずほの方を向く苺
「草薙君と、、、一緒じゃないんですか」
「桂君は、、、その、、、」
「、、、(汗)」
「、、、」
「、、、、、、(大汗)」
「、、、、、、」
「、、、、、、、、、(滝汗)」
「、、、、、、、、、」
無言の時が流れる。
あせるみずほと、苺の間で、、、
「先生、、、」
「な、、、なにかな〜〜?(汗)」
「搾り取りすぎないように(ニヤリ)」
「ななな!ナンノ、コトカシラ〜〜〜」
「草薙君、最近やつれていますよ」
「ソ、、、ソウカシラ?」
「ふふふ、ふふふ、ふふふ」
、、、苺、恐るべし!