おさな妻日記外伝
「おさな妻の秘密!僕は許さない!!」
「僕はあなたを許しません!!」
「なにがですか?」
『おさな妻』に向かってそう言い切る『玉男』
そのまま、勢い良く彼女を指差し、彼は告発した。
「あなたがしている事です!!付近の有力者の秘密を握ってそれで脅すなど、、、
彼らの恨みを買うだけじゃないですか!!!
確かに治安はよくなりました。暴動も起きていません。
でも、あなたのやり方は間違っています!!!!」
「わたしは、別に『脅し』てなんかいませんよ?」
怒りに震える『玉男』
だが『おさな妻』は冷静に、本当に心当たりがないような表情で返事をする。
「うそを言わないでください!ではなぜ、付近のゴロツキが、わざわざあなたにお菓子を持ってきたんです!!
それに、このぬいぐるみの山は何ですか!!良く見れば本土でしか手に入らない品物もあるじゃないですか!!」
「それは、『お願い』したからです。ただ私が、『あれほしいな』と言うと、他に人が持ってきてくれるだけです。
確かに、持ってきてくれる人の、『隠しておきたいこと』を、たまたま『偶然』、『力』で知りましたけど、
私はただ、笑顔でお願いしただけですよ?」
「それを、『恐喝』というんです!!」
断言する『玉男』
しばしの間、視線がぶつかり合うが、
突然『おさな妻』は窓の外を見ながらつぶやいた。
「会社、、、ずいぶんと大きくなりましたね」
「??ええ、、、」
いきなり違う話をふられ、拍子抜けする『玉男』
だが、、、、それは『嵐の前の静けさ』のようなものだった。
「『恋人さん』が来てくれてよかったですね。でも、、、」
「『でも』、、、なんです?」
「他の女の人と、『二人で仕事していた』と知ったらどうなるんですか?」
「!!!」
「しかも、何も無かったとはいえ、『一緒に暮らしていた』と知ったら、、、、」
「!!!!(真っ青)」
「そして、その時盗んだ下着を、『最速男』さんに高値で売ってたと、『恋人さん』や、あの人が知ったら、、、」
「!!!!!(真っ白)」
「無事じゃ、、、すまないですよね?」
顔面蒼白な『玉男』に向かって、笑顔で問い掛ける『おさな妻』
そしてあたりに、沈黙が訪れる。
長い長い沈黙の後、『玉男』はその場に膝をつき、崩れ落ちる。
「、、、ぼ、、、僕の勘違いでした、、、すみません。本当にごめんなさい」
「分かってもらえれて、うれしいです。それではまた」
そう言うと、『おさな妻』は出て行った。
そして残されるのは、自分の未熟さ、非力さ、強大な力に対する恐怖に震える
『玉男』のみだった。
×△月×日
もう、変な言いがかりは困ります!!
私はただ、みんなに『お願い』しただけなのに、、、
確かに、『お願い』した人の『言われたら困る事』は知ってるし、
それをさりげなく、口にしたりしたけど、
別に『脅迫』なんてしてないもん!!
、、、彼女を敵に回してはいけない。
なにがあっても、、、