おさな妻日記最終回

 

 

 

 

風に髪をなびかせながら、遠くを見つめる『おさな妻』

やさしい風が、彼女を包み込むように吹き抜ける。

「ママ、、、」

「どうしたの?」

その彼女の元に駆け寄る、小さな影。

栗色の髪に、意志の強そうな瞳を持った子供。

「パパ、、、帰ってくるの、、、?」

「大丈夫だよ。子供の誕生日を忘れる人じゃないから」

それでいて、どこかやさしさを持った『少年』

「本当?!」

「うん、おじさんも戻ってきてくれるから」

「やった〜〜〜!早く帰ろう、ママ!!」

二人が帰ってくることに喜び、飛び跳ねると『おさな妻』から離れ、家に帰ろうとする『少年』

その姿を見て、微笑む『おさな妻』

「ええ、分かったわ。それじゃあ、荷物、、、お願いしますね?」

『少年』に返事をすると、彼女はすぐそばでヘバッている、二人に声をかける。

「いや、、、ちょっと待ってくれよ、お嬢ちゃん、、、こんなにあるんだぜ??」

「うん、、、もう少し、、、休ませてほしい、、、」

山のような食料をここまで運ばされた『スイカ男』と『のぞき男』

日ごろ農作業をして鍛えている二人でも、料があるだけに運ぶのに苦労しているようだ。

「別に、、、良いですけど、、、あんまりゆっくりしていると、この間二人でしてた事、、、言っちゃいますよ?」

「さ、、、さあ、早く運ぼうぜ!!(汗)」

「そ、、、そうだね!!鮮度が大事だからね!!!(汗)」

彼女の言葉に顔を青ざめ、急いで立ち上がったと思ったら、すぐ荷物をまとめて立ち上がる二人。

「助かります。その代わりこの間、お風呂を覗いていたのは黙っててあげますね?」

「「あ、、、あはははは、、、」」

こ、、、こいつらは、、、

 

 

 

××月○日

 

きっと会える、きっと会える。それが私が最後に見たあの人たちの夢です。

そう、毎日でも会える。

私が呼べば、彼は必ず帰ってきてくれます。

もう、私にメロメロなんだから〜〜〜(ハ〜ト!)

 

 

 

 

 

「ケンカだ!ケンカ!!とっとと終わらせて、帰んなきゃいけねえんだ!!」

そう叫ぶ『ダメ亭主』そして、、、

「断罪してやる!だから早くかかって来い!!(急がなくては!!)」

こちらも急いでいる『元二股男』

二人とも急いでいる理由は、、、

「「絶対帰還命令がかかったんだ!!」」

、、、どうやら、あのスカーフは呼び出しだったようだ、、、