がんばれ乙女達!
局面10「分かたれた思い」
「いや、、、いきなり何ヶ月って、、、」
「「はぁぁぁぁ、、、」」
場所をわきまえない『メガネ君』のギャグに、脱力する『女友達』と『パイロット』
「あら?いくらなんでも、早すぎますわ」
「「「??」」」
だがそのとき、『歌姫』が意味ありげな言葉を言い出し、疑問符を浮かべる三人。
「だって、まだ下着までの関係ですもの」
「、、、だ、、だれと?」
「もちろん、、、(ポッ)」
「いいっ?!」
『メガネ君』の質問に、『パイロット』の方を向いて、頬を赤くする『歌姫』。そして、あせる『パイロット』。
「でも、、、寝ているところに来て頂いたのは、嬉しいのですが、、、ナニもして下さらないんですもの。
ちょっと、、、悲しいです」
「それ分かるわ〜〜」
そんな彼女に同意する『女友達』
そしてなぜか、話が盛り上がり始める。
「そうなんだよね〜〜、彼ってオクテだからね〜〜〜」
「そうなのですか?」
「うん。ほら、うちの『艦長』さん、彼の事、お気に入りみたいなんだけど」
「あらまあ?」
「『モーションかけてるのに、のってくれない』って言ってたもん」
「あらあら、そうなんですか?」
「僕に聞かないでくださいよ!」
当事者に問いかけるが、彼は顔を赤くして質問から逃げようとする。
「ほら、彼って『小動物』みたいで可愛いでしょ?」
「分かります。この子に似て可愛いですもの」
そう言うと、『ピンクボール』へと視線を落とす。
「、、、良かったな、『小動物』みたいで可愛いってよ、、、」
「、、、どうせ僕はオドオドしてて『小動物』みたいだよ、、、」
「だからさ、、、つい、彼氏いるけど、ちょっと色っぽく彼に迫ったりしたりするんだよね」
「あらあら」
「でも、テレるだけで、何もしてくれないんだよね〜」
「そうなのですか?」
「だから、聞かないでよ!」
無垢な笑顔で問いかける『歌姫』
、、、そんな事に答えられるはず無い。
「ちょっと女性としてはショックだな〜」
「アナタとは、お友達になれそうですわ」
女の友情を深める二人だった。
「、、、黙っててやるからな、、、友情にかけて、、、」
そんな『パイロット』の肩に手を置き、哀れむように言う『メガネ君』
「なんだよそれ、、、」
こちらも深まる、男同士の友情だった。
「と、言うような事がありましたの」
「、、、」
「またお会いしたいですわ」
「、、、、、、」
「今度は、もっと色々とお話をしたいですわ」
そう言いながら、膨らんだ宇宙服の腹部をさする『歌姫』
とても嬉しそうな顔をしながら。
しかし、、、
「、、、、、、、、、裏切ったな、、、僕の気持ちを裏切ったんだな!」
「??」
「父さんと同じで裏切ったんだ!うわぁぁぁぁぁ!!」
暴走する『幼馴染』だった。