がんばれ乙女達!
局面28 「パイロット」
「ふう、、、」
「どうしたんですか『少佐』。ため息なんかついちまって」
走っていく『パイロット』の背中を見ながら、ため息をつく『少佐』に近寄る『メカニック』
「ん、、、いや、、坊主のやつ、色々溜め込んでんなって、、、思ってな。
俺が、、、もう少ししっかりしていれば、あいつ一人に負担をかけなくてすむんだがな、、、」
「まあ、しょうがないって言や、しょうがない事なんですけどね、、、」
「ああ、、、俺じゃ、、、こいつを、あいつみたいに動かせないからな。
まったく不甲斐無いよな、エースとか言われても、子供に頼っているんじゃ、、、」
そう言って、天井を仰ぎ見る『少佐』
「そうですね、、、確かに俺ら、坊主に『おんぶに抱っこ』でここまで来ましたしね。
坊主がいなかったら、、、とっくの昔にドカーン、ですから。
ま、俺らにできる事をやりましょうや」
『少佐』の肩に手を置き、励ますように言う『メカニック』
「ん、、、そうだな。俺らにできる事、、、か」
「コイツを完全に整備する事。それが整備の仕事。『少佐』は坊主の援護、でしょ」
「ああ、、、そうだ!あの機体を貰えないかな?」
「あの機体って、、、坊主がOS組んだやつですか?」
「そうさ。あれがあれば、もう少し戦闘での負担を減らせるだろうからな。交渉、、、してみるか」
そう言うと、工場の方に行こうとする『少佐』を『メカニック』が引き止め、下の方を指差す。
「まってくださいや『少佐』。他にも坊主のための仕事がありまっせ」
「、、、げっ(汗)」
そこには、、、
「なんで、、、こっちにくるのかしら『中尉』」
「ちょっとした用事です。『艦長』こそ、どうしてこちらに」
「私も、ちょっとした用事よ」
「そうですか、、、」
「、、、、、、」
「、、、、、、」
なぜか、、、よそ行きの私服、、、俗に言う勝負服姿で、火花をちらす、女性二人が、、、
「なあ、、、」
「なんですか」
「あれ、、、俺が止めなきゃ、、、ダメなのか?」
「『少佐』しか居ないじゃないですか。あの二人に意見できるのは」
「、、、はあ、、、坊主も大変だよな、色々と、、、」
「がんばってください『少佐』」
目の前に迫った『大仕事』の困難さに、ため息をつく『少佐』だった。
、、、まあ、彼の兄貴分なんだから、がんばれ、、、
死なない程度に、、、