がんばれ乙女達!

局面44 「想いの邂逅」

 

 

「私達は、今ここで撃たれる訳には行かないのです」

凛とした声で、宣言する『歌姫』

その身から溢れるカリスマ性は、兵達の士気を高める。

『ですが、、、』

そこで、コロニーに進入して行った、三人のことを思い、言葉を発する『艦長』

だが、彼女は落ち着いた表情を浮かべ、『艦長』へと言葉を投げる。

「大丈夫です。彼が、行きましたから。私は、彼のことを信用しています。信じています

あなたは、、、違うのですか?」

『わ、私だって信用しています!ですが!!彼がまた女の子を、引っ掛けるかも知れないではないですか』

、、、心配の意味が違うのか?

「でも、、、女って、あんまりいねえんだよな」

ボソリとつぶやく、『虎』

確かに女性は少ないな。

『最近は、男の子まで何ですよ?!』

それは、、、『幼馴染』のことか??

それでも『歌姫』は力強い瞳で、モニターごしに『艦長』を見据える。

そして、、、

「信じなさい。あ・な・たが、フラれた少年のことを」

爆弾を、、、投げ入れた。

『んなっ!?誰がフラれたですって!!』

「ああ、そうでしたわ。フラれてなんかいませんわね。だって、、、相手にされていなかったんですから♪」

『、、、そんな事無いわよ!!』

「あらあら、ですが、彼は言っていましたわ。『『艦長』は怖い』って

何でも、、、目を血走らせて、迫ったとか、、、それも何度も。ベッドの上で、涙を流しながら、言っていましたし」

今にも噛み付きそうな顔で、抗議する『艦長』を軽くいなす『歌姫』

、、、さすがである(汗)

『くっ!』

「でも、、、もう別のお相手がいるようですから、良いではないですか?

そちらの方の心配をしてあげてくださいな♪」

そう言うと、通信を一方的に切る『歌姫』。

「いやはや、流石ですな」

「あら、当たり前ですわ」

後ろを振り向いて言う『虎』に、『歌姫』は、にこやかに微笑みながら答える。

「だって、あの方の所為で、彼が、、、軽い女性恐怖症にかかってしまったんですもの。

ですが、体の傷だけではなく、心の大きな傷も、私が癒して差し上げましたが(ポッ)」

「そ、、、そうですか、、、」

頬を髪の色と同じ色に染めながら言う『歌姫』に、『虎』はそう、、、返事するしかなかった。

変なことを言ったら、自分の身の危険を感じた為に、、、

 

「くっ!あの小娘!!何よ、ちょっと目立ってるからって!!!」

消えたモニターを睨みながら、激怒する『艦長』

「誰が、私のことを相手にしていなかったですって?!

それに、アイツは、予備よ!保険よ!!そんなのじゃないわ!!!」

、、、可哀想に、『元少佐』、、、

必死に戦っているのにな(涙)

「(う〜ん、あんまり強引に迫らなくて良かった〜。取り合えず、彼女にメールを出してっと、、、)」

エキサイトする『艦長』の後ろでは、なにやら『女友達』が怪しげな行動をしていた。

「(、、、私は二番目でも三番目でも良いもんね。許してくれるかな彼女?)」

したたかだな、『女友達』

 

そして、もう一方では、、、

「、、、待てよ、私は相手をしてもらったから、、、まだ可能性はあるんだな?!

しかし、、、彼女相手では勝ち目はなさそうだし、、、となると、愛人か?、、、う〜ん、、、、、、」

深刻な顔で悩む、『お姫様』の姿があった。

皆さん、もう少し危機感を持ちなさい。