とらいあんぐるハート 〜 天の空座〜
<序説> 〜前奏曲〜
さて、皆々様お初にお目に掛かる。
始めまして、と言うべきなのだろう。
この場を借りて、我輩の名を名乗ろう。
我輩は猫である、名はアルキメデス。
身はぬいぐるみなれど魂を持ち、
動けぬ身体なれど意思を持つ者である。
かつての時、一人の少女の『願い』と『想い』が形を成し、
唯のぬいぐるみであった我輩は【第三魔法】の恩寵を授けてこの世に生を受けた。
・・・・・・ふむ、意味が理解できぬと?
あい申し訳ないが、今はまだ詳しく語れぬ。
この身は人形。
それも本来ならば、生まれ出でたその瞬間、既にその存在意義を失われていた存在。
しかし、我輩は今この場に『語り部』として役割を与えられている。
故に、その役割に徹しなければならぬのだ。
だが御安心召されよ、我輩の物語も必ずや皆様の前に御目通り叶う事だろう。
なればこそ、今は此方の物語をとく御堪能いただきたい。
間もなく幕開けなのだから。
―――これは、とある一人の青年の物語。
―――神に、悪魔に、運命に、
―――己に仇成す全ての理不尽に、刃を向けて立ち向かった、一人の青年の物語。
...... to be continue
あとがき
さて、短すぎる序説の第一節。
さて、これがどこからの出展か分かる人いるかな?