< 時の流れに >
外伝 漆黒の戦神
ドドドドン!!!!
バシュ!! バシュバシュ!!
ギャン!!
ゴォォォォォォォォンンンン!!
雪崩の如く降り注ぐミサイル。
戦艦からは豪雨の様な重力波砲の嵐。
自爆覚悟で突入する雲霞の様なバッタ、ジョロ達。
そんな地獄の中で・・・
漆黒のエステバリスは主演男優だった。
舞い・・・
踊り・・・
跳ぶ・・・
華麗な演舞を俺達に見せ付ける。
その手に持つ真紅の刃を振れば、ダース単位でバッタやジョロが破壊され。
ミサイルの間を縫う様に飛び。
すれ違った戦艦は一瞬の間を持って上下に分かれる。
「む、無人兵器の約3割が破壊されました!!」
「次の増援を早く呼べ!!
チューリップ自体は無事だろう!!」
「はい!!」
くっ!! やってくれるなテンカワ アキト!!
さすがだよお前さんは!!
「警備班から通信!!
侵入者にバリケードを突破されたそうです!!
後、30分後にはこのオペレーター室に到着すると思われます!!」
予想が全て裏切られる、か・・・
いや、俺がアイツ等の戦力を見誤っただけか。
「本社のオンラインでデータを送信しろ!!
多少はネルガルに情報が漏れてもかまわん!!」
「了解しました!!」
だが・・・
テンカワの実力を俺はまだ見誤っていた事を、直ぐに思い知らされた。
「敵が・・・不審な行動を開始しました!!」
「何だと?」
俺の目の前のモニターに映っている漆黒のエステバリスが・・・
虹色の光りを放っている。
何をするつもりだテンカワ?
シュン・・・
俺が疑問に思うと同時に・・・
漆黒のエステバリスの姿が消える!!
そう、跡形も無くだ!!
「敵機をレーダー内からロスト!!」
「そんな事は見れば解る!!
早く周囲の探索をするんだ!!」
一体何が起きたんだ!!
いや、何をしたテンカワ アキト!!
ドゴォォォォォォォンンンンン!!!
ズズゥゥゥゥゥゥゥンンンンン!!!
ガガガァァァァァンンン!!!
ガラガラガラ・・・
突然!!
画面内に映っていたチューリップ3つが爆発する!!
「何がおこった!!」
「解りません!!
突然、チューリップが3つ爆発しました!!」
俺の怒声にオペレーターも悲鳴じみた声で返答する!!
そして、突然爆発したチューリップの側には・・・
「敵機を確認!!
爆発したチューリップの上空です!!」
「何!!」
オペレーターが表示した画面には。
真紅の刃を掲げた漆黒の機体が映っていた。
「そんな馬鹿な!!
どう考えても敵機がロストをした時間内に、チューリップに近づくなんて不可能だ!!」
「じゃあ、あの機体は何処から湧いて出たんだよ!!」
「俺が知るもんか!!」
信じられない現実に、頭を抱えるオペレーター達の声を聞きながら。
俺は敗北を悟った。
どうやらテンカワの隠し持つカードは、俺の理解の範疇を越えているらしい。
残り3つのチューリップもそれ程長くは・・・
ギャォォォォォォォォォンンンンン!!!
ドゴォォォォォォォンンンン・・・
俺の目の前で、テンカワの機体から発射されたグラビティ・ブラストが。
一撃でチューリップを一つ貫き、破壊した。
・・・テンカワのグラビティ・ブラストは小型ながら、かなりの収束率らしい。
あれ程容易くチューリップの防御フィールドを破壊するとは・・・
だが、あまりに技術力が突出してはいないか?
ネルガルの技術力だけが、これ程突出するものなのか?
それは断じて否、だ。
ネルガルが開発する物の類似品は、必ず他の会社でも生産可能だ。
しかし、このテンカワの機体は・・・
異質過ぎる
まだまだ・・・謎がありそうだなテンカワよ。
俺がモニターを眺めながらそう思ってるうちに・・・
ズシャャォァァァァァァァァ!!!
ゴァァァォォォォォォォンンンン!!!
真紅の刃の舞いに・・・
一つのチューリップが崩れ去った。
これで、チューリップは残り一つ。
テンカワは周りの無人兵器を駆逐をしている。
・・・無人兵器等、時間稼ぎにしかならないな。
ここはさっさと逃げた方が無難だ。
「よし、この施設から撤収する!!
敵機の情報をまとめてディスクに落せ!!
後、ここに俺達がいた証拠を残すなよ!!」
「了解!!」
オペレーター達は一刻も早くここを立ち去りたかった様だ。
急いで先程のテンカワの攻撃の編集を始める。
まあ、俺も正直テンカワを侮り過ぎた。
次回はもっと用意周到にやってやるさ・・・
「敵機が上空に退避します!!」
何だと?
テンカワがこの戦況で逃げ出す理由など・・・
「じょ、上空にて高エネルギー反応を検出!!
信じられない量です!!」
何を・・・するつもりだテンカワ!!
俺が睨むモニターには天空に漂うエステバリス・・・
そして、そのエステバリスを中心にして、周りの曇が吹き飛ぶ!!
「エネルギー波、来ます!!」
螺旋を描く真紅の竜が天空から解き放たれる!!
ギャォォォォォォォォォオオオオオオンンンンンン!!!
その真紅の螺旋の進路上に位置していた、最後のチューリップの横腹を容易く食い破り!!
施設の周囲のゴーストタウンを蹴散らし!!
地面に齧り付く!!
「総員、衝撃に備えろ!!」
俺が言えた命令はそれだけだった・・・
ゴオォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオ!!!
ズズズゥゥゥゥゥゥンンンン・・・
パラパラパラ・・・
激しい地震が納まった後・・・
取り敢えず俺達は生きていた。
「・・・現在の状況を調べろ。」
「は、はい・・・」
最早この現実に付いて来れないオペレーター達は・・・
仕事に逃げる事で自分を保っていた。
出来れば俺も何かに逃避がしたいぜ。
そして、オペレーター達の報告は・・・
「施設を中心にして円形に谷が出来ています!!
幅は200m!!
深さは・・・およそ1kmと測定されています!!」
「無人兵器は全滅!!
敵機の姿は・・・谷の外周に着地しているのを確認!!」
「電源は始めから施設内で発電していた為に無事ですが・・・
最後の逃走経路が破壊されました!!」
逃走経路は全て潰された。
施設内に留まる限り、電源が生きているから窒息の恐れは無い。
だが・・・俺の止めはナオにさせるつもりなのか?
お前はその場所で高見の見物と言う訳か、テンカワよ。
「これは・・・!!
部長!! 新たに侵入者が現われました!!
現在は先の侵入者と合流する経路を疾走中です!!」
そう・・・こなくてはな、テンカワ!!
「・・・お前達は武器を捨てて地上に逃げろ。
ディスクに落したデータも消して行け、捕虜になった時に不利だからな。
それにどうせリアルタイムで本社にデータ送信はされているしな。
侵入者は道徳精神が旺盛だからな、丸腰の敵は撃たんさ。
ああ、それとライザもついでに連れ出してやれ。」
「部長、まさか・・・」
俺は何かを言いかけたオペレータを睨む。
「ここからは俺のプライベートを優先させてもらう。
・・・先程の命令が俺からの最後の命令だ。
拒否は許さんからな。」
「・・・了解しました。」
そして、俺を残してオペレーター室には誰もいなくなる。
・・・思っていたより悪く無いシチュエーションだ。
俺の目の前のモニターには、合流したテンカワとナオがいた。
『ナオさん!!
敵が投降してきています、貴方もこの施設から脱出して下さい!!』
『何を言うんだアキト!!
後少しでテツヤのいる部屋なんだぞ!!』
逃げて行く職員の間で睨み合う二人。
時たま俺の命令を無視し・・・
功名心に駆られた警備班の奴が攻撃をしようとして、逆に返り討ちになっている。
・・・実力の差が解らんのか?
まあ、所詮この程度の腕の奴ならば、この世界では長生きはできまい。
ここで死ぬか、次で死ぬかの違いだろう。
『・・・落ち付いて下さいよ。
どう考えてもテツヤが職員を逃がすメリットが無いです。
考えられるのは・・・』
『・・・それなら、お前が行っても一緒だろうが。
なら俺達もここを脱出して、この施設ごと破壊した方がいいじゃないのか?』
・・・そうなれば、俺は無駄死にか。
まあ、それも一興か。
『いえ、あいつは・・・テツヤは俺を待ってます。
それに聞きたい事もありますしね。』
『それは俺も一緒だ。』
ほう・・・
俺に聞きたい事、ね。
まあ、想像はつくがな。
『しかし・・・』
『ナオさんまで死ねば。
ミリアさんは本当に立ち直れなくなりますよ。』
ん? 生きていたのか?
・・・まあ、ナオを狙った銃弾が胸に当っただけだからな。
生きていても不思議では無いが。
『・・・そのミリアを殺しかけたのがテツヤだろうが。
お陰で未だミリアは意識不明の重体だ。
彼女が何をしたって言うんだ?
ただの巻き添えじゃないか!!』
『作戦前に病院から連絡を受けました。
峠は越したそうです。
明日には意識を取り戻す可能性もあります。
・・・ミリアさんが目覚める時、ナオさんが側に居なくてどうするんですか。』
テンカワの報告を聞いて・・・
ナオは壁に背を付けその場に座り込む。
ふん、つまらない展開だな。
『・・・絶対に生きて帰ってこいよ。
お前にはまだまだやる事があるんだろう?』
『ええ、約束しますよ。』
テンカワのその返事を聞いて。
ナオは立ち上がり、出口に向って走りだした。
来るか・・・テンカワ アキト
その時、全てのモニターがエラー表示をする!!
「何だ? 一体?」
モニター上には・・・
今まで本社に送っていたデータが、全て消去された事を示していた。
「どういう事だ?」
俺の言葉を合図にした様に、目前にある数十のモニター全てに文字が表示される。
『私はアキトの目、アキトの耳、アキトの手、アキトの足、アキトの、アキトの・・・』
「何だこれは?」
『・・・そして私はアキトの心の鎧になる。
だから私は・・・貴方を許さない!!』
ブツゥゥゥンンン・・・
そのメッセージを最後にモニターは全てブラックアウトした。
部屋を照らす蛍光灯すら消える。
だが、予備の補助機構が働いた為に、薄暗いが一応部屋に光りが灯る。
これも・・・テンカワ関係の出来事なのか?
世界有数の企業のコンピュータに、容易くハッキング出来る人物が味方だとは・・・
もう、驚くのも馬鹿らしくなってきたな。
その桁外れの戦闘能力。
現存するあらゆる兵器を凌駕する武器。
クリムゾンのネットワークにすら干渉する人物操り。
ナデシコでは各種のエキスパートと繋がりがあるらしい。
「・・・さて、最後のケジメをつけるか。」
俺は自分のデスクに向って歩きだした。
そして・・・
自動ドアが開き。
「よく来たな、ここがゴールだ。
俺か、お前のな・・・」
俺は右手に持つ銃を軽く振り・・・
アイツに挨拶をした。
「そうだろう、テンカワ アキト。」
ガァァァァァァァンンンン!!!
俺の一撃は軽く避けられ・・・
逆に俺の右手は撃ち抜かれていた。
「流石だな・・・まあ、万に一つも俺に勝ち目は無かったがな。」
「なら・・・何故俺に勝負を挑んだ?」
「・・・何、お前さんが俺の考えていた万に一つを実現したんでね。
俺にも出来るかな、っと思ってね。」
現実はそんなに甘く無かったがな。
「で、俺に何が聞きたい?
チューリップの事か?」
傷口を手で抑えながらテンカワに聞く。
「それは既に解っているさ。
所詮、企業の秘密なんて今の俺には興味が無い。
それより・・・俺を憎む理由を聞いてやる。」
淡々と俺とテンカワは言葉を交わす。
お互いにこの対談の目的は理解している、という事か。
「それはそれは・・・底が見えないなつくづく。
・・・俺の動機か、少し捻くれた昔話だが聞くかい?
退屈だと思ったら何時でも撃っていいぞ。」
そうテンカワに断りを入れてから、俺は昔話を始めた・・・
昔の俺の家族構成は、両親と俺と妹の四人だった。
親父はフリーのジャーナリスト・・・まあ、結構有名な人物だったな。
政治家や企業のスキャンダルを暴いては、周りの人から誉められていた。
子供心にも親父は英雄だった。
ある日、親父はある巨大企業のスキャンダルを偶然掴んだ。
発表すれば間違い無くその企業は大打撃をこうむる。
そして親父は・・・
その情報を巨大企業のライバル会社に売り込んだ。
そして、そのまま親父は家には帰ってこなかった。
「巨大企業だと?」
「まあ、待てよここからが面白いんだからな。」
そのスキャンダルは数日後、世間に公開された。
今となっては、そんなスキャンダルなど、どうでもいいがな・・・
そして・・・残された俺達家族は、巨大企業の報復を受けた。
まあ、想像はつくだろ?
だいたいはお前の予想通りだよ。
俺は最後まで親父が助けに来てくれる事を信じてた。
見事に裏切られたがな。
そして近所の人の通報で警官が駆け付けた時・・・
生きていたのは重傷を負いながら、辛うじて息のある俺だけだった。
妹と母親は・・・まあ、生きてはいなかったな。
一年後、リハビリも終り俺は退院した。
心には大きな穴が空いていたがな。
そして俺は復讐を誓った。
こんな非道な事をした巨大企業に、な。
それからは必死で情報収集をした。
親父の替わりに、家族の敵を討つつもりだった。
そう、俺もジャーナリストになっていた。
そしてある日、信じられない情報を手に入れた。
俺の親父が生きているという事だった。
ライバル会社の保護の元、裕福な暮らしをしているらしい。
しかも、新しい家族と一緒に・・・
「信じられるか?
何と生きてたら俺の妹と同じ年の娘もいるんだぜ。
・・・つまり俺の妹が生まれた時から、お熱い女性がいたわけだ。」
「・・・」
それでも俺は親父に会いに行った。
せめて家族の最期を言って、罪の意識を植えてやるつもりで・・・
だが、そんな俺に巨大企業からある資料が届いた。
それには真実が記してあった。
親父は巨大企業の手先だった。
ライバル会社や、言う事を聞かない政治家を貶める為の・・・
それには何処にも所属していない事が第一条件だった。
親父は巨大企業の使い走りとして、結構優秀だったらしい。
そんな親父が偶然、雇い主である巨大企業のスキャンダルを手に入れた。
それを知った企業は親父に圧力をかけた。
つまり、俺達家族を人質に・・・
が、親父はあっさり愛人を連れてライバル会社に逃げ込んだ。
親父の名誉欲と俺達家族では、まあ名誉欲の方が強かったらしい。
そして、残された俺達は・・・ああなった訳だ。
「さて、ここでささやかな問題。
巨大企業とはどこだと思う?」
「・・・ネルガル、か。」
「ハズレ、だ。
正解はクリムゾン・グループさ。」
俺は親父に会った。
復讐を果たす為にな・・・
もう俺は以前の俺じゃあなかった、ジャーナリストではなく工作員となっていたがな。
まあ、再会するなりナイフで殺されかけたら、な?
恨み言を言う前に、反射的に心臓と頭を打ち抜いていたよ。
この時には既に俺の中にいた、英雄である親父は死んでいた。
で、今度は物理的に殺した。
その後は、事務的に死体の後始末をして・・・
親父の新しい家族も、オマケの様に処理をしてやった。
まあ、それ以後は人生に暇つぶしにと思って、クリムゾンに勤めていたんだがな。
「俺にとって人生の残りはもうどうでもいい事だったからな。
一応、クリムゾンとしては俺の才能が欲しかったらしい。
ネルガルは・・・まあ、あの頃は流石に嫌だったからな。」
「・・・お前の家族の敵なのにか?」
「ああ、俺も親父の新しい家族に同じ事をしたからな。
別にその時の俺にはどうでもいい事だったのさ。」
それから俺は裏の世界にドップリと漬かった。
世間で英雄と言われている人物程、裏では馬鹿な事をしている事を知った。
一見完璧な人間でも。
少し揺さぶりをかければ直ぐにメッキが剥れた。
何時からか、俺は英雄と言う人物を貶める事に生きがいを見付けた。
英雄という存在はいない。
仮にいたとしても・・・それは企業や民衆が作り出したモノであり、願望であり。
都合の良い脚色をされた人、だ。
そして、その人物は本当に必要とされる存在では無い。
「そして・・・お前だ、テンカワ アキト。」
俺の独白をテンカワは最後まで聞いてから・・・
「お前はもう一人の俺かもしれないな。」
「ほう?」
意外な返事だ。
「俺も信じていたモノに裏切られた。
大切な人を目の前で奪われた。
そして・・・全てを捨てた。」
「・・・だから?」
「だが、俺を必要としてくれる子達がいた。
その想いが・・・奇跡を起こしたのかもしれない。」
テンカワの目は何処か遠い処を見ていた。
そう・・・遥かに遠い何かを。
「お前は・・・俺のもう一つの可能性だ。」
「だったら次はどうする?」
「だからこそ!! 俺はお前の人生を否定する!!」
その言葉を聞いた瞬間・・・
俺は左手のスイッチの押した。
ズズゥゥゥゥゥゥゥンンンンン・・・
部屋自体が激しく振動し・・・
細かい亀裂が縦横に走る。
「予想はしていたんだろう?」
「ああ、自爆覚悟で俺を呼び込む事はな。」
動揺もせず、俺の質問に応えるテンカワ。
「俺は英雄という存在を否定した。」
「俺は自分が英雄だとは思わない。」
「ならば何故、他人の為に命をかける?」
「俺を必要としてくれているからだ。」
「・・・最後に裏切られたとしてもか?」
「その時は・・・
新しい居場所を探すさ。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
崩壊するオペレーター室の中で・・・
テンカワは俺に向って笑ってみせた。
・・・勝手にしろ。
俺が壊したかったのは作られた英雄、テンカワ アキトであって。
個人のテンカワ アキトに何の感情も無い。
「まあ、最後に泣くのは自分だからな。」
「同感だ。」
俺の最後の嫌がらせも軽く流された。
頭上から何か・・・巨大な質量が落ちて来る気配がする。
俺が最後に見た光景は・・・
虹色の光りに包まれ。
悲しい顔で俺を見詰めるテンカワだった。
俺は直感で、テンカワが無事にここを脱出すると解った。
「・・・俺に出来なかった生き方、か。」
消えていくテンカワを見詰めながら、俺は過去を振り返る。
自分のやりたい事をやってきた。
最後には俺のもう一つの可能性を見れた。
別段、悔いは無いな・・・地獄行きは決定だが。
まあ、親父をもう一度殴れると思えば地獄行きも悪くない。
そして、俺の意識は無くなった。