<スレイヤーズ西遊記>

 

 

 

第五十三話 

 

ガウリイの過去 その17

 

あらすじ

 

 残すところガウリイ編は4話!!

 まあ、あの馬鹿作者の予定でですがね。

 

(なら無理でしょう(断言))

 

 ・・・俺も否定はせんけどな(苦笑)

 前科も多数ある事だし。

 

(そもそも、あの人はノリと勢いで小説を書きますからね。

 だいたい、ストーリー展開からして急過ぎるんですよ!!)

 

 また何かあったのか?

 随分と荒れてるみたいだけど?(汗)

 

(ふっ、ゼロ金利政策が終った反動ですよ。)

 

 随分と現代に馴染んでるな、お前?

 なんだかな〜

 さて、それではスレイヤーズ西遊記 第五十三話 今から始まります!!

 

「・・・あらすじじゃないって、つくづく思うけど。」

「話しはクライマックスなのにね〜」

「でも、もうすぐこのシリアス調も終わりですね!!」

「また、ギャグキャラに成り下がるのか・・・俺は」

「あら、今までもそうだったのでは?」

「「「「無事だったんだ?」」」」

 

 

 

第一章、殲滅

 

 

  ドゴォォォォォォォォォォォ!!

 

 

「さてと・・・キリキリと吐いて貰いましょうか。」

 

 いきなり放った術の一撃で、大地には深い溝が穿っていた。

 その溝を作った本人は、別に誇るでもなく淡々と残党に話し掛けていた。

 

「吐くって・・・お前、いきなり何をするんだよ!!」

 

 どうやら、問答無用の一撃だったらしい。

 突然の出来事に、呆然としていた魔族(予備軍)達もリナの声に正気に返り。

 リナに向かって吼える。

 

「貴様!! 俺達を誰だと・・・」

 

「やかましぃ!!

 話す気が無いのなら、消えなさい!!

 バーストロンド!!」

 

  チュドゴォォォォォォォォンンンン!!

 

「ノォォォォォォ・・・(キラーン!!)

 

 リナの魔術をうけ、そのまま夜空の星になる魔族下っ端・・・

 その夜空に描かれた弾道を見上げながら、アメリアがザザビに呟く。

 

「・・・相手に質問もせずに、答えを求めるのは無茶だと思うんですが。」

 

「キキキ」

 

 そんなアメリアの台詞に、同意をするように頷くザザビだった。

 ・・・と言うか、リナにそう注意してやれよアメリア。 

 

  ドガァァァァァァァァンンン!!

 

「理不尽だ〜〜〜〜〜〜・・・(キラーン!!)

 

 本日二発目の花火が上がった。

 魔族に理不尽と言われるリナって・・・

 

「たまや〜〜〜〜♪」

 

 本人はご機嫌だった。

 

「・・・目的を忘れてますね、完全に。」

 

「・・・キキキッ」

 

 呆れた顔のアメリアを尻目に。

 リナが相手に質問をしていない事に気が付いたのは、魔族が3人だけになった時だった。

 

「あ、そう言えば質問をしてなかったわね?」

 

 最後の最後で理性が戻ったようだ。

 

「アンタ、鬼や!!」 × 3人

 

 うんうん

 

 その勇気ある三人の後ろで、アメリアとザザビは頷いた。

 そう、リナに見えない角度で。

 

「・・・良い、度胸してるじゃない(ニヤリ)」

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 × 3人

 

 彼等の悪夢は始まったばかりだった。

 ・・・南無

 

 

 

 

 

 

第二章、最後に残るモノ

 

 

「何だ? あの爆発は・・・」

 

 シルフィールに向けていた手を下ろし。

 爆発のあった方向を仰ぎ見るソード。

 

「く、くはははは!!」

 

 突然の爆発に驚くソードに、ガウリイの馬鹿笑いが聞こえた。 

 

「何が・・・可笑しい。」

 

 スチャッ!!

 

 剣先をガウリイの喉元に向け、細目になってそう呟くソード。

 しかし、ガウリイは臆する事なくソードを見詰める。

 

「・・・アイツ、らしいよな。

 俺がうじうじ悩んでる間にも、自分の目的の為に突っ走ってる。

 だから惹かれたのかもな、あの明るさと強さに。」

 

 そう言いながら、ガウリイが立ち上がる。

 ・・・ソードの突き出している剣は、完全に無視をしている。

 

 そして、そんなガウリイをソードも何もせずに見ていた。

 

「吹っ切れたよ・・・悩んでも、後悔しても、もうアンタとの戦いは終った事さ。

 ここにいるのは過去の亡霊。

 俺の知る、ソード兄さんじゃない。」

 

       ジャリ・・・

 

 光竜杖を構え、ソードと対峙するガウリイ。

 その身体には、先程違い闘気に溢れていた。

 

「終らせるさ、今夜で・・・俺と、アンタと、シルの関係をな。」

 

「やっと本気になったか、相変わらず手間取らせやがる。」

 

 ガウリイの顔を正面から見詰めながら、ソードは嬉しそうに笑った。

 そして静かに剣を下段に構え・・・

 ガウリイは光竜杖を腰だめに構えた。

 

 

「はっ!!」

 

 ソードの剣の一撃が、下方からガウリイの喉に向かって襲い掛かる。

 その一撃を、右に少し移動する事で容易くガウリイは避け。

 カウンターで光竜杖をソードの鳩尾に繰り出す。

 

「ちぃ!!」

 

 ガシィ!!

 

 そのガウリイの一撃を、自分の剣の柄で辛くも受け止めるソード。

 ガウリイは自分の攻撃が防がれる事を、まるで予期していたかのように素早くその場で半回転をし。

 ソードの右足を自分の足の踵で素早く払う。

 

「・・・まだまだ!!」

 

                 バッ!!

 

 そして体制を崩しながら、後ろに飛ぶソードを追って光竜杖を繰り出す。

 その一撃に合わせ、ソードの左手から衝撃波が走る!!

 

 至近距離の攻撃に、ガウリイは避ける事は不可能だった!!

 

「光よ!!」

 

    ゴウッ!!

 

「なに!!」

 

 ガウリイを襲うはずだった衝撃波は・・・

 光り輝く杖の一撃によって、空中に消えた。

 

 そして、ガウリイは輝く杖を構え直しその場に静かに立っていた。

 その静かなガウリイの闘気に気圧され、ソードが無意識に一歩後ずさる。

 

 暫し、静かな時間が流れる。

 

「あの爆発に、心当たりがあるのか?」

 

「まあ、な。」

 

 ソードの質問に、苦笑をしながら答えるガウリイだった。

 

「お前がそんなに嬉しそうに笑うのを・・・初めて見たぜ。」

 

「そんなに、普段から仏頂面だったかな?」

 

「ああ、少なくとも俺の知ってる頃のお前は、な!!」

 

      ギィン!!

 

                        ザン!!

 

              ザシュゥゥゥゥl!!

 

 再び始まった剣戟の音が夜の静寂を切り裂く。

 

 そして・・・

 

 唐突に、その音は止み。

 静かな話し声の後。

 

 全ての音は止まった。

 

 

 

 

 

 

 

第五十三話         END
							 	 	第五十四話に続く
あとがき

「おお!!

 久しぶりの連続週間アップです!!

 ・・・こんな事に驚いていては駄目駄目ですね(苦笑)

 まあ、あの作者もそれなりに頑張っているみたいですね。

 今後もこのペースを守ってほしいものです。

 では、次の回でお会いしましょう!!」

 

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