最初に
 この作品に登場する方々の本来の性別・人格・性格・容姿などは完璧に無視されています。

 その辺を御了承願います。










 ミサイルが、爆発した。

 次の瞬間、ソウルから全ての生命反応が、ほとんど停止になったことに誰が疑問を感じようか。

 しかし、ドドンパQとE.Tだけは無事だった。

 なぜなら、

「ふぅ、やっぱりこのマスクは欠かせないよね、E.T君♪」

 例のマスクを装備済みだからだ。

「まったくですね、会長殿。

 十二の翼のヤツ、無事だといいんですけど・・・・・・」


 いや、その前にここにいる味方を心配しろ。


「それにしても、やはりMBMSTは強力すぎる。

 ・・・・・・E.T君?」

「なんでしょう」

「兵器にとって、最も必要なものは何だか分かるかね?」

「・・・・・・最も必要なモノは、威力ではなく『信頼性』です。

 いくら強力な兵器でも、それがいつ暴発するか分からなければ、使うことは出来ません。

 核は強力な兵器ですが、それによって撒き散らされる放射能は、自国にも影響を与えかねません。

 それと同じで、このMBMST弾は使えませんね」

「ああ、そうだな。

 sakanaさんには、その点の改良を頼むとしよう」

「ええ、そうですね」

 彼等は、全てに背を向け、地下に隠していた自機に乗ると、日本にある聖教団本部へと帰っていった。

 そう、結局味方も敵もほったらかしにして・・・・・・・・・



































 それから数時間後ーーー

 朝鮮半島は汚染地域に指定され、完全に隔離された。









 
アクション大魔王
第8話 聖教団といっしょ









「んー・・・・・・。

 騒がしいけど、一体どうしたんだろう?」

 自分の機体ーーーウイングガンダム0カスタムが拘束(?)されている場所へと向かう途中で十二の翼は首を捻った。

 聖教団の韓国支部が連合の兵士に襲われているとは聞いた。

 だが、それは韓国特務部隊ではなく、世界対聖教団連合の12戦士のメンバーだという。

 ということは、この基地がここまで騒がしいわけはないのだ。

 だが、現実問題として、基地はこれだけ騒がしい。

 となると、それはーーー

「同士のみんなが、韓国に多大な被害を与えたーーーか・・・・・・?」

 基地の連中は、みな慌てているため、一緒になって走っている十二の翼が、聖教団のメンバーだということには気づかなかった。

 そして十二の翼は、誰にも気づかれることなく愛機:ゼロ・カスタムに搭乗した。










「おや・・・・・・一体彼らは何をしてるんだろうね?」

 BA−2や音威神矢、天砂にザ・世界、2代目、ケイン達を前に、2人のそっくりな男が会話していた。

「どう見ても遊んでいるようには見えないが」

「そうだね。

 やはりMBMST弾に殺られたんだろうね」

「ああ、間違いないだろう。

 ただ一つ訂正するとしたら、まだ彼らは生きていると言うことだ」

「うん。

 それじゃあ彼らを運ぼうか」

「聖教団中国支部へと・・・・・・」

 2人は後ろに控える黄金の巨人と、漆黒の巨人の中に消える。





 二体の巨人は飛び立った。

 己の帰るべき場所へと・・・・・・・・・

 その腕の中には、ガスマスクを被った六人の人間が横たわっていた。















「むぅ・・・・・・・・・。

 こんなコトになったら、そりゃ大騒ぎになるよね〜」

 十二の翼は、地上に出たゼロ・カスタムの中で嘆息した。

「あれ・・・・・・?

 なんだろう、アレは?」

 彼は、東北東に向けて飛ぶ、二つの人型の影を見つけた。

「あれは・・・・・・・・・キングスカッシャーとクイーンサイダロン?」

 カメラの倍率を上げ、その姿を確認する。

「ということは、中国支部の影の兄弟<甲>と<乙>の2人か・・・・・・・・・」

 ・・・・・・・・・・・・

「あれ?

 <甲>と<乙>のどっちがキングスカッシャーに乗ってるんだっけか?」

 A.影の兄弟<甲>がキングスカッシャー、<乙>がクイーンサイダロン

「ま、どっちでも良いか。

 さてと、ペテン師さんと涼水夢クンはどうしたかな?」














「・・・・・・・・・ふむ。

 これはこれは・・・・・・大変なことになったな」

 MBMST弾による被害を調べていたペテン師が、そう言葉を漏らした。

「そうですね」

「いつソウルが・・・・・・いや、朝鮮半島が汚染地域指定を受けてもおかしくはないな」

「まったくです。

 ですが特佐、これは聖教団に刃向かった者達に対する、当然の制裁ではないでしょうか」

「……よく言うな。

 いい兆候だ」

「恐れ入ります」

「・・・・・・さて、涼水夢クン?」

「なんでしょう、特佐」

「そろそろ内部を制圧するぞ。

 武装は私の私室にある。

 自由に持っていき、基地内各所を制圧、並びに洗脳機を持ってして部隊の連中全員を洗脳するんだ」

「了解しました。

 ・・・特佐は?」

「私はここから全コントロールを掌握する。

 武装もいつの間にか済ませてある」


 自分で「いつの間にか」とか言うな、オイ


「・・・・・・それでは特佐、ご無事で!」

「うむ、涼水夢クンもな」

 涼水夢はペテン師の私室へと向かった。

 ペテン師は制御室で基地内全てのコンピューターの掌握をしにかかった。

 ・・・・・・制御室には、何人もの、変なヘルメットを被った人間が転がっていた・・・・・・・・・・・・

 ヘルメットの正体は、言わずと知れた洗脳機『寝ている間に耳元で囁いてあげるよ君壱号』だ。















 っドォォォォォンンン! ! !
 
 巨大な爆発音が、ロシアはシベリアにある秘密研究所に響き渡った。

「何事だ!?」

 この研究所の所長であるユピテルが叫んだ。

「分かりません!

 ただ、研究所の地上部分の大半がやられました。

 幸いなことに、地下施設には全く影響はありません」

 研究所のメインオペレーターその1(何故かこの研究所には『メイン』オペレーターが3人いる)hereがユピテルに答えた。

「・・・そうか・・・・・・

 ・・・・・・今の爆発は、何だったのだ?」

「爆弾ではありません。

 この研究所の爆発物センサーは完璧です。

 世の中に完璧はない、と言いますが、これは完璧です。

 少なくとも、今後10年以上箱のセンサーに引っ掛からない爆弾を作ることは不可能ですから」

「・・・・・・・・・で、結局今の爆発の正体は?」

「それが・・・・・・・・・

 外部カメラの捉えた映像によると、研究所のすぐ側にいる女性・・・・・・」

 映像記録を呼び出すhere。

「この女性の腕から、突如現れた二体の炎の龍が吐き出した炎なんです・・・・・・・・・」

 hereは、あり得ない現実から目を背けるようなことはしなかった。

 何故なら、この研究所では『常識』というものが一切通用しないからだ。

 そう、「時ナデ(後半)」のように、世間一般の常識から懸け離れているのだ・・・・・・・・・

 実際、映像に二匹の炎の龍を腕から生やす女性が映っていた。

 ただ一つ間違っていることを訂正しよう。

 彼女は・・・・・・彼女ではなく「彼」
 
 つまり、「男」だ。

 彼の名前は「Fira」。

 代魔王により、聖教団の一員となった戦士。

 契約により、ロシアを落としたとき、本物の女性となる。

「・・・・・・それにしても、一体何なのだね、この非常識なヤツは?」

「・・・・・・・・・所長、この研究所も世間一般から見れば十分すぎるほど『非常識』なんですが・・・・・・」

「hereクン」

「なんでしょう?」

「世の中には気にしてはいけない事というモノがあるのだよ」

「・・・・・・はぁ」

「だが・・・・・・彼女は使える。

 そう、被験体ナンバーGX−9900と双璧を為す被験体になるだろう!」

「・・・・・・・・・そうですね、捕まえることさえ出来れば・・・・・・・・・・・・」





 その頃のこの研究所の屋外。

 Firaが防寒具一切無しの、極々普通の格好で、腕から火龍を生やしていた。
              なだれ
 火龍の名は「虚空」と「崩」。

 最強の組み合わせの一つである。

「ふふふふふ・・・・・・・・・

 私のために、全て燃え尽きてしまいなさい・・・・・・

 私と同じ異能車『GX−9900』以外ね・・・・・・・・・」

 そう言った後、Firaは腕を組んで少し何かについて考えた。

「前言撤回。

 皆殺しにはしないわ。

 可能な限り、代魔王から頂いたこの洗脳機『寝ている間に耳元で囁いてあげるよ君弐号』で洗脳して私の手駒にしてあげるわ・・・」










 その3時間後、ロシア政府にこのシベリア秘密研究所陥落の知らせが届いた。

 届いた映像には、嬉々として研究員達にバイザーとヘッドフォンを取り付けるFiraが映っていた。

 最後に、報告をした研究員にも取り付け、カメラに向かって投げキッスをして、映像は消えた。

 ・・・・・・この映像を見て、常軌を逸した政府高官達が何人か居たらしい。

 もし、Firaが男だと知ったら、みな気絶してしまうかも知¥しれない。














「<乙>」

「なんだ、<甲>」

「聖教団のメンバーは、全員医療室に放り込んでおいたよ。

 敵方のヤツらはどうした?」

「大丈夫だよ<乙>。

 全員Mr.sakana製の洗脳機を取り付けておいたからね」

「そうか。

 それじゃあ・・・・・・」

「ああ、立派な同志となって、目覚めてくれるさ」

「ふふふふ・・・・・・」

「はははは・・・・・・」

 ひとしきり笑い、影の兄弟<甲>、<乙>は

「「我らが聖教団、そして兄弟に大魔王と代魔王の祝福あれ!!」」
 














 あとがき

 ま、こんなトコでっしゃろか?

 何気にキャラ増えてるし。

 でも、まだ名前の使用許可降りた人たちの半分にも微妙に達してないし。

 早く出さんとなー。


 あ、ちなみに、完結するまで、ずーっと募集中です、名前の使用許可。


 それでは。



追伸
 第6話の後書きにて、読者の皆様、並びに十二の翼様に多大なる不快感を与えたであろう事を、この場を借りてお詫び申し上げます。

 ウチの馬鹿姉貴との口論のおかげで酸欠気味になっていたため、変にテンション高かったんです。

 ハイだったんです。

 ヤバイくらい。

 ですが、今後は気を付けますので、何とぞ御容赦下さいますよう、お願いいたします。