テンカワアキトの女難体験記D
口は災いの元2<明日のヒロインを探せ!>
この話は1人の男の、女心を解さない軽率な行動が起こした女難体験のお話・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・な天使のテーゼ、窓辺からそして・・・・・・・・・・・。」
一体のエスバリスから20世紀後半に社会現象を起こした某アニメの主題歌が流れている。
そのエステバリス(以後エステ)は青い色をしており他のエステとは頭部等が違う造りになっている。
ナデシコが8ヶ月の空白の後、月面に出現した際に搬入された新型エステ、勘違いキザ男(これも死語か?)
アカツキナガレ専用エステだ。
無論アカツキが流しているわけではないし、それどころか搭乗すらしていない。
乗っていたのはダイゴウジ・・・・・・・・・・・・・じゃなくヤマダジロウ(なぜ訂正する!、byガイ)の妹、ヤマダハ
ナコ(○波レイです!、byハナコ)であった。
彼女はアニメおたくで、前述で語った某アニメのあるキャラの大ファンなのだ。
そのキャラが搭乗していた汎用人型決戦兵器(みんな知ってるよね?、byハナコ)がアカツキカスタムと同じ
青い色をしてるのだ。
ハナコが配属された時に搬入されたエステは青ではなく紫のエステだった。
当初彼女は青にしてほしいと主張したのだが、個性を尊重するナデシコにおいて同じ色のエステがダブって
しまうのはどうだろうかということになり、結局ハナコの主張は却下された。
ちなみに彼女はパイロットではあるが軍属ではなく兄やリョーコ達同様ネルガルにスカウトされたのである。
もっとも、直接採用したのはプロスであり、そのナデシコ女性陣にはない特殊な魅力で男性クルーを刺激し、
より円滑に仕事をこなしてもらおうというなんとも不純な動機が本音。
プロスに言わせれば、「彼女はヤマダさんに会いたい、私達は彼女に女性としてのカリスマ性を期待してい
る、利害が一致しているじゃないですか(そう言われればそうかも)。」
ということだそうだ。なら彼女のパイロットの能力や看護婦という職種は二の次なのだろうか?。
そもそも14歳という中途半端な年齢は男性陣によからぬ想像を働かせてしまうような気がする。
果たしてハナコは奇麗な体で職務を全うできるのだろうか、心配である。
「おめー、いい加減にしろよ!。これで無断搭乗4回目だぞ!(怒)。」
通常戦闘時におけるエステ隊の隊長であるリョーコがハナコに怒りの声を上げた。
彼女は初陣を含めすでに4回アカツキカスタムに無断搭乗をしている。
今日で5回目、女性には甘いのがアカツキの長所(悪い癖か?)なのでいつも苦笑してハナコ機で戦闘に
参加しているが、リョーコは収まらないようである。収まらない理由は別の所にあるような気がするが。
「まあまあ、僕のエステが気に入ってしまったんだからしょうがないじゃないか。」
「そうやって甘やかすからこいつが・・・・・・・・・・・・・。」
アカツキの言葉にリョーコが食って掛かる。ハナコはバツが悪いらしくショボンとしていた。
「まあちゃんとやっているからいいけどよぉ、エステはそれぞれのパイロットに合わせて整備してるしできれば
ハナコちゃんには自分のエステに乗って欲しいんだけどなぁ。」
ウリバタケが優しい言い方でハナコに忠告している。
今ナデシコ内でのハナコの人気は急上昇。前述でも語った中途半端な年齢とほんわか系の性格、そして
はにゃーん系の顔(コスプレは差し引いても)がむさ苦しい男どもを魅了しているようだ。
新ヒロイン誕生、本当にヤマダの妹か?、などと艦内報をにぎわせている(社内報みたいなもの)。
「おい、あんたハナコにはやけに甘い言い方するじゃねーか。
俺やイズミあたりがやったらすげー怒りそうだけどな(怒)。」
「りょ、リョーコちゃん(冷や汗)。俺はそんな贔屓はしねーぜ(図星)。」
「リョーコ君、やきもちは良くないよグハ!?。」
アカツキが茶化そうとしたした瞬間リョーコの右ジャブが彼の顔面を歪ませた。
「とにかく、次からはぜーーーーーーーーーーーーーーってーーーーーに自分のエステに乗れよ!(怒)。」
「は、はい。ごめんなさい・・・・・・・・・・・・ぐすん。あ、早く医療室に行かなきゃ!。」
切り替えが早いようで、看護婦の仕事のために医療室に行ってしまった。あきれるリョーコ達。
「おいロン髪!、今度はバシっと言えよ!。」
そう言ってリョーコは格納庫から出ていった。
「いい加減名前で呼んでもらいたいな。それはともかくご機嫌ななめだねぇ。」
「アキトの奴がハナコちゃんをかまうからだろ。全く、15人もモノにしといてまだ足りねっーてのか?
・・・・・・・・・・・・・・・・考えただけで殺意が(怒)。」
「全くだね(怒)。」
アカツキとウリバタケの目が麻薬患者のようになった。今日あたりテンカワアキト抹殺同盟の面々が
招集されそうだ(笑)。もっとも、ルリにつぶされるのがおちなのだが。
「はぁ〜、遅れてすみませんイネスさ・・・・・・・・・・、アキトさん!(ぽっ)。」
医療室にはテンカワアキトがいた。ガイのお見舞いに来たようだ(また入院してるのか?)。
「やあハナコちゃん、戦闘ご苦労さん。」
「い、いえ・・・・・・・・・・・(はぁ〜、かっこいいなぁ〜)。」
戦闘だからといっていつも全パイロットが出撃するわけではない。
パイロットに指示を出す戦闘指揮官のゴートの判断にもよるが敵の数が小規模ならばそれにあわせ
ローテーションで出撃する。
今回はアキトが出るまでもないと判断されたため彼は戦闘には加わっていない。
ハナコは新入りでもあるし実力を見ると言う事でほとんどの戦闘に出ている。
いかに看護婦を兼任していようとも特別扱いは許されない、なぜならナデシコは性格に問題があろうとも
能力が一流ならそれでいいからだ。能力重視といえば聞こえはいいが、裏を返せば能力なりの働きをしろと
もとれる。よってハナコはパイロットがきつかろうと医療室で看護婦としての職務を果たさなければならない。
ただアキトがいたので、戦闘後の高ぶりとも言えるは緊張は別の緊張に変わってしまったようだ。
「大変だね。パイロットもして看護婦まで。」
「い、いえ、自分で決めた事ですし・・・・・・・・・・・・・・。あ、あのアキトさ・・・・・・・・・・」
「おおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー、妹よ!。
兄の看病に来てくれたのか!(喜)。」
ハナコが何か言おうとしたがお約束のようにガイが割って入った。
「あ、お兄ちゃん。まだ退院できないの?。もう異常は見当たらないけど(本気の心配)。」
心配そうに兄を見るハナコ。そんな彼女を見ていたアキトはまた余計な事を口にした。
「いいなぁ、ガイの奴・・・・・・・・・・・あ、いやそういう意味じゃあ(冷や汗)。」
「こらアキト、なんかやばいと言わなかったか。
それはいいとして妹よ、俺はもう退院したいんだがイネスさんがなにかにつけて俺を実験台に
うっ!?・・・・・・・・・・・・・・。」
突然会話を止めて眠ってしまったガイ。気が付くとイネスが注射器らしきものを持って立っていた。
「気にしなくていいのよ、ハナコちゃん。
さっきのでわかっただろうけど精神状態が完全じゃなく実験台なんて訳の分からないことを口走っちゃう
のよ(確信犯)。戦闘に出すにはまだまだ危険なの。それより早く患者さんの方を見て。」
「は、はい。あ、あのアキトさん、また後で。」
「うん。」
そう言って彼女は室内から出ていった。
「なんか最近患者増えてますね。」
「あの子が目当てなんでしょ。全く!。」
彼女が看護婦として医療室で働き始めて以来、患者の数が大幅に増えている。
それも疲れとか過労とか差し障りのない理由をつけて。彼女の人気はこんな所でも出ていた。
「所でアキト君?。まさかヤマダ君のお見舞い彼女が目当てだったなんてことはないわよね?(怒)。」
「ち、違いますよ。俺はガイの見舞いできただけですよ。」
それはアキトの本心なのだが女心はそれだけでは納得できないもの。
イネスは冷たい目でなおもアキトに絡む。
「あなたさっきいいなぁガイの奴とか口にしてたでしょ?(怒)。」
「ギクッ!?、ま、まさか(冷や汗)。」
「口は災いの元だって前回思い知ったと思ったんだけど(ジト目)。」
これ以上イネスに詰め寄られると、とてつもなくまずい事態になると直感したアキトはその場をとりつくろって
逃げたが、今度デートに誘うことを強引に取り付けられてしまった。
自室へ戻りながら苦笑をするアキト。
「参ったなぁ。イネスさん強引なんだから。でもいいか、アイちゃんとはデートするはずだったんだし。
綺麗な人を横に歩くってのも悪い気は・・・・・・・・・・・・・・、ルリちゃん!?(驚)。」
何時の間にか横にいたルリ。鍛練をつんで殺気がなくともある程度人の気配を捕らえる事のできるアキトが
全く気づく事ができなかった。
この手のことに心を費やしている時だけは誰でも隙きだらけというものだけど。
例のマシンチャイルドな目でアキトを凝視している。その目には明らかに嫉妬の感情が入っていた。
「もしかして俺の独り言聴いてたの?。
いや、これはさ、やっぱアイちゃんとの約束を守らなくちゃって・・・・・・・・・。」
都合の悪い時にだけイネスをアイちゃん呼ばわりするアキト。だがルリの怒りは別にあった。
「私が怒ってるのはそのことじゃあありません!。ヤマダさんの妹さんのことです!。」
いつになく怒気を含ませながらアキトに文句を言い始めるルリ。
アキトはルリの意図が察せないのか、怪訝な顔で質問を返す
(本当に女心を解さねーヤロウだ!、by抹殺同盟一同)。
「ハナコちゃん?。どういうこと?。」
「最近のアキトさんはハナコさんの面倒を見過ぎです!(怒)。
アキトさんは彼女の保護者じゃありません(怒)。
もう少し彼女に対して厳しく接した方がいいと思います!(怒)。」
「あ、でも彼女は入って間も無いわけだし、誰かがフォローしてあげなきゃ。」
「別にアキトさんがする必要はないです。
そういうのは人事担当のプロスさんや全体を統括するユリカさんの仕事です。
とにかく・・・・。」
「ルリちゃん、どうしてハナコちゃんに対してムキになるんだい?。」
「!?。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(怒)。」
口は災いの元とは正にこのこと、ここまで鈍感な男はそうはいない。
なにはともあれこの一言がルリの怒りを頂点まであげたようだ。
「もう知らないです!。アキトさんの馬鹿!(怒&涙)。」
ルリは怒ってどっかに行ってしまった。
「ルリちゃん・・・・・・・・・・・・・・・・・・、俺まずいこと言ったかな?。」
この会話からもわかる通り、アキトはハナコに対してかなり気を遣っている。
女性陣的に言えばハナコだけ特別扱い、かまっているのだ。ハナコ自身がアキトに憧れているものだから
余計に2人はいい雰囲気になる。
おかげでここ最近ブリッジ、格納庫、食堂、医療室など大勢の人間が集まる場所は居心地が悪い。
特別不機嫌なのはユリカ。普段明るいだけに機嫌が悪いという事がすぐに顔に出る。
にこにこした笑顔と、あさっての目をした時の彼女は怒り頂点(サムライスピリッツの半蔵状態)なのだ。
「ユ、ユリカ。ご機嫌ななめだね?(冷や汗)。何かあったの?。」
わかりきってるからよせばいいのにジュンがユリカに声をかけた。
彼としてはジェントルメーンとして気遣ったつもりのようだが機嫌が悪いときほど声をかけてもらいたくない
のが人間。
「ジュン君、煩いよ。ちゃんと仕事してね。」
「ゆ、ユリ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(石化状態)。」
「普通話かけないでしょうに。」
「俺の説教もあまり役には立たなかったか。アキトなら話かけない・・・・・・・・・・いや、話かけるだろうなぁ(苦笑)。」
プロスとカズシが小声で会話しながらあきれていた。
「(何よアキトったら!、ハナコちゃんにばっかかまってさ。そりゃあかわいいし男の子なら惹かれちゃうのも
仕方ないかなとも思うけど、あんなに一生懸命になることないじゃない!。
2人でいい雰囲気作っちゃって、愛するユリカよりあの子といた方が楽しいって言うの!)」。
心の中で文句連発のユリカ。だが同じことを思っているのはユリカだけではなかった。
「(ったく!、アキト君たら何考えてるの?、あの子は14歳じゃない!。あんなアニメおたくにいい顔して!、
あの子にいい顔するくらいだったら私をデートに誘いなさいよ!。
ただでさえライバルが多いってのに!)。」
思っていることがすぐ顔にでるエリナ。キャリアウーマンとしての余裕な顔付きも今は怒りで歪んでいる。
「(んもぉ!、アキトさんたらこの頃ハナコちゃんに優しすぎない!。
私にだって声かけてくれればいいのに。大体プロスさんもプロスさんよ。
ああいう人気でそうな子をスカウトしたりして!(怒)。」
メグミもそのことで頭がいっぱいのようだ。艦内への放送の時、声に怒気が含まれているのがその証(笑)。
その他ルリ、ラピス、サラが、格納庫ではアリサやレイナが、食堂ではホウメイガールズとリョーコ
がそれぞれ同じ思いを表情に出していた。周りの人間も恐くて声をかれられない。
「じゃあ艦長に声をかけたアオイ君て、ある意味すごい人ね〜。」
ミナトが石化したジュンに突っ込みを入れた時、艦内テレビが放映され始めた。
無論ブリッジにテレビは置いてないのでモニターで見る。
今は任務を終了しある程度暇なのでブリッジの面々も見ていた。ある番組でハナコが今回のゲストとし
て出ていた。
司会者は仮面をつけているが誰なのかはばればれ。
ウリバ・・・もとい司会者がありがちな趣味や特技を聞いている。
はにゃーん系は裏を返すとぶりっ子(死語だよなぁ)にもとられるので、実は女性クルーからはあまり
受けがよくない。ただ天然ぶりっ子系はユリカもそうなのでそれほど気にはならない。逆にこのいじ
らしさが男性陣には絶大で、その人気はルリを食ってしまうのではないかともっぱらの噂である。
ルリにとってはアキトがかまいさえしなければ人気なんてどうでもいいのだが、やはり気になるよう
でオートモードに切り替えてモニターを見つめていた。しばらくの間普通に話が進んだ。
だがある質問にさしかかった時、見ていたクルーの大半が石化した。
そしてその後に男女問わずすさまじい嫉妬の嵐がナデシコ中に吹き荒れた。
「くそー!、テンカワーーーーーーーー!。
おまえばかりが幸せになれると思うなよーーーーーーーーー!(怒)」
×男性陣
「アキト(さん・君)ぜーーーーーーーーーーったいに許さない!(怒)。」
×女性陣
その嫉妬と怒りの入り交じった大怒号はナデシコ中に響いた。
あまりの声の大きさでシステムがおかしくなってしまうのではないかと思われたほどだ。
時を同じくして自室でテレビを見ていたアキトは完全に青くなっていた。
「や、やばい(滝のような冷や汗)。覚えがないとは言えない・・・・・・・・・。」
アキトは一体ハナコに何を言ったのだろうか・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ハナコが出ていた番組は自主制作の人気番組、ナデシコ明日のヒロイン探せ!(すっげーベタ)というもの。
ある時期木星蜥蜴との戦いがあまりに単調なためクルーの士気が激減、いわゆるマンネリ化状態にな
ってしまったのだ。
ストレスを解消させる新しい手だてを模索した結果提案されたのがテレビ自主製作企画。自分達で作
って艦内で放送するというもの。最初は乗り気ではなかったクルー達も今ではハマって各部屋に取り
付けたテレビに前述のような番組が流れている。
このナデシコ明日のヒロインを探せ!
は実は人気番組だ。それもそのはず毎回ナデシコの女性クルーをヒロインと称して紹介、担当部署からプラ
イベートなことまで聴いちゃうからだ。もちろん過去にはユリカやルリも出ている。これに出たということ
は艦内のヒロインとしての資格があるということなのだ(そんなたいそうなもんなのか?)。
この番組を企画したのはT・A・M・Dというコードネームを持つ連中。
まあテンカワアキト抹殺同盟の頭文字をとっただけなんだが。
当然企画代表者はウリバ・・・・・・・・・もとい、抹殺同盟最高責任者だ。
「ハナコちゃんの趣味は何かな?。」
「アニメ観賞です。」
「うっ・・・・・・・・・・(絶句)。じゃ、じゃあ特技は?。」
「えっと、職業を抜きにすればアニメソングのイントロ当てです。あとシルエット当ても得意ですよ。」
「そ、そうなの・・・・・・・・・・・・・・・(絶句2)。」
ガイの妹らしいベタな答えを出すハナコにテンションが下がってきたウリバ・・・・いや、司会者。
このままにたような会話を続けると、視聴率が下がりそうなので司会者は次の質問を最後にすることにした。
「ええー、じゃあ最後の質問です。ハナコちゃんは新クルーとしてナデシコに来たわけだけど、来てからの
感想と今後の抱負を聞かせてださーい。」
その最後の質問にハナコは恥ずかしそうに答えた。
「えっと、最初は不安だらけでした。仕事をするのは初めてだったし、ナデシコは200人以上のクルーが
いるって聴いて仲良くやっていけないかもしれないってそんなことばかり考えてました。」
ここまでは14歳という思春期と初めて職場に着いた少女ならではのありがちだけど当然の意見。
見ているクルーも特に気にする事はなかった。だがクルー達を石化させたのは次の意見だった。
「そんな時、私を励ましてくれたのがアキトさんだったんです(顔まっか)。
不安ばかり口にする私に君ならやっていけるよって・・・・・・・・・・・・・
とっても嬉しかったです(さらに真っ赤)。
それから話し相手になってもらって、食堂で新作デザートの試食させてもらったり、VRで遊んだり(ますま
す真っ赤)。
勝手にアカツキさんのエステ乗って怒られた時もリョーコちゃん厳しすぎるよなぁって言ってくれて。
それに・・・・・・・・・・・私女性クルーからあまりいい目で見られてないって聴いて落ち込んでたら
皆ハナコちゃんがかわいいから妬んでるんだよって。悪いのは私かもしれないのにすごく親身になって
くれて(真っ赤頂点)。
それにこの艦で一番人気のあるホシノさん(年下だがまだ入ったばかりなのでさん付け)に追い抜くかもっ
て聴いた時もハナコちゃんならルリちゃんの上をいくかもって応援してくれて(もう説明できないほど真っ
赤)。私が料理を作った時もユリカやメグミちゃんもこれくらい料理ができればなぁって艦長達を悪く言って
まで私の事誉めてくれて、性格だって私気弱なのにイネスさんやエリナさんみたいにきつすぎるよりずっ
といいよって。他にもいろいろ。私アキトさんに知り合えて本当によかったって思ってます。
それで、抱負なんですけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、
あの、その、私
アキトさんに認められるような立派なパイロット&看護婦になりたい
と思ってます。
ご迷惑をかけるかとおもいますが皆さん応援してください(真っ赤&一生懸命)。」
それは感想というよりアキトとののろけ話だった。
アキトに励まされた、誉められた、なぐさめられた、もうハナコはアキトとしかしゃべっていないのかっ
て感じだ。
「や、や、や、やってられるかーーーーーーーーーーーーーーー!(怒)」
仮面の司会者がキレタ。
「テンカワーーーーーー!!
なんで女性が来るたびおまえばかりがーーーーーーーーー!(怒)。」
整備・・・・・・・、もとい番組スタッフが吠え出した。ハナコはわけがわからずおろおろしている。
そんなしぐさもかわいいが周りの男どもはアウトオブ眼中だった。当然怒っているのは彼らだけではない。
「新作デザート試食?、食べさせてもらった?、エリ?。」
「うんうん(怒)、ミカコは?。」
「あればこんなに怒ったりしないよ・・・・・・・・・・・・・(怒)。」
「あんた達ちょっと落ち着きなよ(冷や汗)。テンカワはあの子を気遣って・・・・・。」
「落ち着けるわけないじゃないですか!!(怒)。」
ホウメイのフォローもむなしくホウメイガールズがいかり狂っている。
「だれが厳しすぎるだって、テンカワ(怒)。」
食堂にいたリョーコが肩を震わせていた。
「性格がきつい?、このあたしが?(怒)。」
「アキトの奴かわいい妹をーーーーーーー!。でもまああんたの性格がきついってのはアベシ!?」
妹にちょっかいを出すアキトを非難しつつもイネスにいらぬちゃちゃを入れようとしたガイに見事なひじ射ち
をかますイネス。
「アキト君どこにいたっけ?(怒)。」
気絶したガイを見ようともせずイネスは医療室を出ていった。
「まさかあの説明おばさんと同類にされるとはねぇ(怒)。」
あおすじが入り始めたエリナ。歴戦の軍人であるシュンがびびりまくっている。
「艦長といっしょくたにされるだけでも屈辱なのに、あろうことかあの子を慰めるための道具にされるなんて
(怒)」
「メグちゃんそれはこっちも同じだよ(怒)。」
瘴気を帯び始めたメグミ、そして微笑みながらあさっての目をするユリカ。もはや爆発寸前。
「結局あの子とVRで楽しんだわけね(怒)。」
前回からVRにこだわるサラ。よほど悔しいようだ。
「アキト君のために毎日がんばってメンテしてるのに新作デザートを別の子に(怒)。」
格納庫でスパナを振り回すレイナ。
「アキトさん・・・・・・・・・・・・・・・・・(怒)。」
放心しつつも怒りの感情を燃やすアリサ。そして締めはもちろんこの人。
「あなたの一番は私のはずなのに。アキトさん、今日という今日は許しませんよ!(怒)。
男性陣の皆さん、そしてミナトさん、後よろしくお願いします。」
ルリがそう言った瞬間女性陣が姿を消した。もちろんアキトの部屋へ行くためだ。
「あいつにしてみればハナコちゃんを激励するつもりだったんだろうけどなぁ。」
「わかりませんよ。アキトの奴ハナコちゃんには甘いですからね。案外狙ってるのかも(笑)。」
「あるいは女性クルーへの不満を新入りに愚痴りたかっただけかも(笑)。」
西欧方面3人組が嬉しそうに会話していた。ちなみ上からシュン、ナオ、カズシ。
「アキト君にも困ったものね〜。あっ、アオイ君まだ石化してる。」
ミナトの一言がやけにブリッジに響いていた。
「やばい、やばい、やばい。とりあえずここから脱出しないと。
悪気はないつもりだけどどう考えても納得してくれそうもないし。
ああ〜、あんなこと言うんじゃなかった。口は災いの元ってこういうことなのか?。(そのとおりby作者)」
焦りながらドアの前に立つアキト。だがボタンを押してもドアが開かない。
「えっ、なんで開かないんだ?。ハッ、まさか先手を打たれた?、オモイカネ、助けて!。」
オモイカネに助けをもとめるアキト。だが答えを無情だった。
『ごめん、アキト。ルリが怒りまくっていて恐くて味方できないよ。』
「そ、そんな・・・・・・・・・・(冷や汗)。」
「アキト、あのこの方がいいの?(怒)。」
突然思考に入ってくる声。
「ラ、ラピス!?。違うよ。あの子がいいとかそういんじゃないって。」
「じゃあどうしてあの子に新作デザート試食させたの?。私にはくれなかったのに!(怒)。」
「だからそれは・・・・・・・・。ラピス後で釈明するからとりあえずここから出してくれよ。」
「うん、わかったオモイカネ、ロック解除。」
『りょ、了解』
ほっと一安心をするアキト。だが彼は気づかなかった。やけにラピスが素直だったことを、そして拒否をして
いたはずのオモイカネがああも簡単にロックを解除したことを。
些細な事だがこれに気づいていればボソンジャンプするくらいの事はできたかもしれないのに(笑)。
小さなミスは後で数倍になって帰ってくる事をアキトは身をもって知る事になる。
「開いた。とりあえずどこへ・・・・・・・・・・・・・・・あっ!(驚)。」
ドアの前にはすでにユリカ達が立っていた。そう、ラピスはここからアキトに思念を送っていたのだ。
アキトがそれに気づいたのはユリカ達を確認して1秒経ったか経たないか後。
だが、時すでに遅し。
「遅かりし復讐人よ、滅って感じですねアキトさん(マジ顔)。」
北辰の言葉をルリが呟いた。
「アキト、ユリカの料理が何?(怒)。」
「私と艦長をいっしょくたにされてましたけど(怒)。」
「ユリカ、メグミちゃん。いや、それは・・・・・・・・・・・・(焦)。」
「厳しくて悪かったな、アキト(怒)。」
「リョーコちゃん、だからさ・・・・・・・・・(焦×2)。」
「一生懸命エステのメンテしてる私にデザートをさし入れてくれないの?(怒)」
「なんで説明おばさんと同類にしたわけ(怒)。」
「結局ヤマダくんの妹がいいわけか(怒)。」
「レイナちゃん、エリナさん、イネスさん、違うんだよ(焦×3)」
「同僚の私達を差し置いてハナコちゃんにだけ新作の味見を(怒)。」
「ホウメイガールズまで(焦×4)。」
「アキト、そんなに私をVRに誘いたくないの?(怒)。」
「パイロットとしてのパートナーにあの子を選ぶってことですか?(怒)。」
「サラちゃん、アリサちゃん(焦×5)。皆とりあえず落ち着こうよ、ね。」
「落ち着けるわけないでしょーが!!(怒)。」×女性陣
「は、はい。」
びびるアキト。再びルリが話しかけた。
「勘違いしないでください、きっと男性陣も怒っててアキトさんをつるし上げようとここに来ると思うんですよ。
私達はそんなアキトさんを男性陣からかくまって差し上げようとしてるんです。」
氷のような微笑で淡々と続けるルリ。その微笑に言い知れない悪寒を感じるアキト。
「だ、だったら手にもってる縄とガムテープはなに?。
もしかしてかくまってくれるんじゃあなくて監禁しようとしてウグッ!?」
「悪いことした人にはお仕置きが必要です。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・それからここ2、3日男性陣が異様に殺気だっていた。
それもそのはず娯楽施設には必ずといっていいほどアキトと女性陣がいるからだ。
ハナコだけ特別扱いした責任(?)を取る形で女性陣一人一人とデートをしている。
VRで遊んだり、食堂で自分の作ったデザートをごちそうしたり、ハナコにしたことを彼女達にしなけ
ればならないアキト。おまけに男性陣の嫉妬の視線を浴びて心身ともに疲れ果てている。
「もう勘弁してくれないかなぁ。」
「何か言ったアキト?。」
「な、なんでもないよサラちゃん(冷や汗)。それよりいいかげんVRの設定決めてよ。」
「なんかおざなりね(ジト目)。」
「そんなことないよ!。ほら、後もつかえているしさ。」
VRの外では他の女性陣が待っていた。
「だ〜め、一度も誘ってくれなかったんだから思う存分堪能するわ(ぽっ)。」
「はぁ〜、ハナコちゃんに口止めしとけばよかったなぁ・・・・・・・・・・。」
途方に暮れるアキト。ハナコは自室でビデオを見ていた。
「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ・・・・・・・・・。」
今のアキトにぴったりの言葉が流れていた。
作者よりの教訓・自分の言動には責任を持ちましょう。うらやましいぞテンカワ!。
作者の話(たわいないけど)
どうも、ギレンの野望が欲しいガンダム大ファン(特に逆シャアまで)の3104です。今回
も第2弾を書きました。新ネタが思いつかない時の一種のつなぎでもあります。前回の感想で
看護婦の方もと書いたんですが結局さわり程度しかかけませんでした。まあガイとの会話があ
っただけ少し文才が上がったかなと思ってます。
自分で思ったのですが私の話は語りがいちいち長くキャラの会話の方が少ないです。だから
途中で読む気無くしたって人もいるかもしれません。精進して会話中心にしたいと思ってます
ので見捨てないで下さい(笑)。ちなみに話の中に出てきたテレビ番組自主制作企画は、ピンと来
た人もいるかもしれませんがミニ文庫、チャンネルはルリルリでの話がモデルです。興味を持
たれた方は是非読んでみてください。
では感想その他お待ちしています。次回で会いましょう。
管理人の感想
3104さんから五回目の投稿です!!
やるなアキト!!
日頃の鬱憤はここで晴らしたんだな!!
・・・代償が更に羨ましいが(苦笑)
でもハーリーが今回は出てこなかったな?
ああ、そうか出演しなければ不幸にならないと言う事か!!(爆)
やるじゃんハーリー!!
・・・でも、それじゃ存在を忘れられるぞ(笑)
それと元ネタ・・・Benには解りますよ、読みましたから(笑)
結構面白いストーリーでしたから、Benもお勧めしますね。
それでは、3104さん投稿有難うございました!!
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