時の流れに番外編
ナデシコ的三国志
五話、孫権周瑜の薦めに従い曹操に決戦を挑む
前回までのあらすじ
夏口へ逃れた劉備は呉の臣魯粛に同盟の要請を受けこれを実現するべく諸葛亮を柴桑へ派遣した。
呉陣営では大半が降伏で占められていたため当主孫権もそれに傾きつつあった。
だが諸葛亮は巧みにして理路清廉な弁舌で曹操軍の不利と呉の有利を語った。
これを聴き孫権は開戦に色めき出した。
諸葛亮の弁舌で一気に宣戦布告にまで行くかと思われたが、曹操から再度の降伏勧告の書状が来たため
孫権は再び迷い出してしまった。
時間だけが過ぎ行く中、開戦か降伏か二者択一が迫られていた。
「見つめあ〜うと〜すな〜おに〜おしゃ〜べり〜でき〜な〜い〜・・・・・・・・・・・・・・(以下割愛)。」
柴桑城の軍議の間の上座で、どっかで聞いたことのあるような歌を歌って現実逃避している男がいる。
男の名は孫権ナガレ。揚州一体を統べるネルガル重工(呉)の当主である。
劉備サラの軍師諸葛亮ルリから中原の大国ナデシコA(漢魏)の弱点を聞き開戦を決意したのではあるが、
ナデシコAによる再度の降伏勧告の書状が来たため彼は再び決意が鈍ってしまっていたのだ。
「だからってなぜTUNA○Iで現実逃避されてるんですかな?。」
突然アカツキに話し掛けてきたのは魯粛プロス。
最近アカツキが重用しだした家臣。文武に優れたるも周りからは軽視されている。
「なんとなくなんだよ、それよりこのナデシコAからの降伏勧告の書状なんだけどね、
内容がこれだけなんだよ。現実逃避したっていいんじゃない?。」
そう言って一枚の封筒をプロスに差し出した。
プロスは中に入っている紙切れを見て・・・・・・・・・・・・・・・・・・自分も現実逃避したくなった。
「アカツキさん、
降伏しないと三族皆殺しだよ!!(はぁと)
BY
アキトにラブラブ一直線なナデシコAの艦長
(漢魏の丞相) 曹操ユリカより」
「・・・・・・・・・・・・・・会長、私もTUN○MI歌ってよろしいですかな(脱)。」
「いいとも、合唱しようか(脱)。」
「「・・・・・・・・・・・おも〜いでは〜
いつの日も〜〜〜〜〜雨〜〜〜〜〜。」」
その後軍議の間から男2人のT○NAMIを熱唱している歌声が聞こえたとの噂が立ったそうな
(だからなんで○UNAMIなんだ!?)。
「それにしても・・・・・・・仮にも大国からの書状がたった3行とは・・・・・・・・・・・(脱)。
しかも2行目は全然関係ことですし。」
「アキトってルリ君の護衛に来たって言う彼かい?。」
アカツキは趙雲アキトのことをよく知らない。
それも当然で、当時趙雲は全国区のような存在ではなく劉備側にいる一武将だったからだ。
この当時孫権としては劉備軍の武将格に対して、知っていてもせいぜい関羽くらいのものだろう。
「はい、まあ女難の相の持ち主のようですが(笑)、
武力では恐らく天下でもトップクラスでしょうな。」
それはアカツキも感じていた。
アカツキはルリとの対談のおりアキトからの視線に気づいていた。
アカツキはその静かなる猛りの視線に畏怖と武者ぶるいが混同するような感覚を受けた。
自分も腕に自信はあるが全力を出しても勝てないだろう、向こうは5分ほどだろうが。
彼はアキトと一度見ただけで武勇において戦わずに敗北を感じていたのだ。
「ま、悔しいけど事実は事実だからね。」
苦笑しつつも素直にそれを認めるアカツキの発言にプロスはわけがわからないといった表情をしていた。
「それより会長、まだ決めかねておるのですか?。」
「確かにルリ君の発言は参考になったよ。
でもね、たったこれだけの文行だけどむしろ自分達の自信と戦力の現れともとれる気がするんだよ。
それに荊州の人々が心から信服してるとは思えないとはいってもだよ、
信服してないとも限らないだろ?。
なにより八十万の軍勢だし・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
悩むアカツキを見てプロスはまた開戦を進めた。
「会長、もしネルガルがナデシコAに降伏したとしてあなたはどこへ行くのです。
周りからも軽視されてる無名の私にならそれなりの官職を与えてもらえるやもしれませんなぁ。
他の家臣も同様です。
しかし当主としての地位のあるあなたを、そのまま現状のままでおいておくとお思いですか?。
そんなことするつもりなら同盟でもよろしいではないですか?。」
呉は202年に魏からの人質要求を蹴っているため恐らく曹操は孫権に対していい感情はもっていなかったろう。
そう考えれば閉職に追いやるか、あるいは許昌にとどめ置かれるという可能性も十分考えられた。
「確かに華北と華南は生活習慣も違うため現地の人間のバックアップはあるに越したことはないでしょう。
しかし会長の代わりがいないわけではありませんぞ。
どうか弱気にならず決断してください。」
「ふ〜〜ん・・・・・・・・・・・・・・・・。」
しかしそれでも決断できないアカツキに業を煮やしたプロスはまた口を開いた。
「仕方ありませんなぁ。あの方に相談をなさってはどうです?。先代が最高顧問の張昭ホウメイさんと共に
あなたの後見を託されたもう1人の方に?。」
「もう1人?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ!!、なるほど。
そうだよ、その手があったじゃないか!!。
早速連絡とって!!。」
そう、江東の小覇王孫策は孫権に二人の後見役を授けた。1人は張昭、そしてもう一人は・・・・・・・・・・・。
お待たせしましたって感じです(by作者)。
柴桑より東の地域をハ陽と呼ぶ。
ここの湖(ハ陽湖)で水軍の訓練をしていた武将が、アカツキからの要請を受け馬車で柴桑へ向かっていた。
向かっているのは桃色の髪に金色の瞳をした少女、名を周瑜ラピス。
ネルガルの前部大督(前線総司令官)という要職を担う器にして知略に優れた軍師である。
「はぁぁぁ〜、プロスさんも押しが足らないな〜。
あんな大関スケコマシ(笑)なんて私なら5秒でうんと言わせるのに・・・・・・・・・・・・・・。
手段は選ばないけどね!!(おいおい)。」
ラピスは御者に声をかけた。
「ねえねえ、あなたはどっちなの?、降伏、それとも開戦?。」
御者は馬を走らせながら恭しく答えた。
「は、はあ。私としては無駄な抵抗はしない方が・・・・・・・あ・・・・・あ・・・・・・・・徹底抗戦あるのみです!!。」
「そうだよね(はぁと)。うんうん。」
この時ラピスが見せた表情は子供の顔のそれではなかった、後に御者はそう語った
こうして御者をいびりながらラピスは楽しそうに柴桑へ向かった。
「ねえねえアキトさんてご趣味はなんですか?。」
「聞くまでもないでしょ、日々の精進よきっと。」
「アキトさんて影で努力されていそうですもんね。」
「それいい!!、かっこいい!!(はぁと)。」
「どうなんです?、アキトさん?。」
「え、いや、はは(参ったな)。」
宮殿の外の繁華街でアキトはホウメイガールズ(呉の幕僚陣)と見物をしていた。
いや、正確には見物をさせられているいう言い方が正しいだろう。
アキトは大切な同盟候補の使者(私が使者です!!byルリ)なので丁重にもてなすと彼女達は彼を繁華街の
見物に誘ったのだ。
当然それは口実で目をつけた婿さん候補(笑)の値踏みが目的である。
「にぎやかだね。それだけ治安がいいってことかな?。」
乾いた笑いでごまかしながらもアキトは繁華街の盛況さをまぶしそうに眺めた。
「それはそうですよ。私達が一生懸命国のために働いてるんですから(はぁと)。」
程ヘイミカコが彼女達を代表して嬉しそうに答えた。
曖昧な笑みでアキトは応えたが、本当は宮殿に戻ってルリと今後のうち合わせをしたかった。
ユリカから再び降伏勧告の書状が来たことは知っている。
そしてそれにより再びアカツキが迷い出したことも。
「(ルリちゃんの弁舌だけじゃあ決め手にならないってことか・・・・・・・・・・・・・。
あれは弁舌じゃあないな(疲))。」
この事態によりホウメイら降伏論者達が再びアカツキに降伏を勧めているらしい。
だが彼女達の言い分も一理はある。
南船北馬の語源からもわかるとおり華北のナデシコAは馬術に優れたるも船を使った行動には慣れていない。
本来ならばこれは華南で船が生活の一部となっているネルガルにとって利点であり、兵力さを埋める大きな
要因だった。
だがナデシコAは荊州を下したため荊州の水軍が手に入った。
これにより南船北馬の利点はなくなり彼らも水戦が可能になったのだ。
またそこから陸口に布陣すれば中原を制した主力を投入される。
陸口に布陣されてしまえば柴桑まで目と鼻の先であり、それこそ陸戦に強いナデシコAの独壇場と化してしまう。
その上海路から水軍を動かされれば挟撃される恐れもある。
それがホウメイ達の意見だった。
「(ルリちゃんはどうするつもりなのかな。この理論を打ち崩すの至難の技・・・・・・・・・・・・・・・・。
な、なに、みんな(冷や汗)。」
我に返ると5人の美女が憤怒の表情でアキトを睨んでいた。
カン沢サユリが不快な顔でアキトの顔を覗きこむ。
「アキトさん酷いわ!!、皆でせっかく案内してるのに上の空で!!(怒)。
そんなに私達と一緒にいるのがつまらないですか!!。」
「い、いや、別につまらないってわけじゃあ・・・・・・・・・・・(汗)。」
「「「「「じゃあ、
ちゃんと私達に気を向けてください!!(怒)」」」」」
「は、はい・・・・・・・・・・・・・・・・・(なんかトホホでやんすって感じだ)。」
アキトはうなだれたかったが彼女達をこれ以上怒らせないようしゃんとしながら見物を再会した。
そんなやりとりを馬車から見ている人物、いや、女の子が1人・・・・・・・・・・・。
「か、かっこいいぃ(はぁと)。
誰よあの人。あんな人江南にいたんだぁ(はぁと)。」
「ラピス様、宮殿に急ぎませんと・・・・・・・・・・・・睨まないでください、仕事なんですよぉ(涙)。」
ラピスはもう柴桑に着いていた。
宮殿に向かう途中でアキト達を偶然見かけたのだ。
恍惚な気分を御者に邪魔されてまたしても御者いじめをしたが、確かにここで遊んでいる場合ではない。
徹底抗戦を望むラピスにはなんとしてもアカツキを説得しなければならないという使命があるのだ。
「待ってて、かっこいい人(はぁと)。
あなたをナデシコAの慰み物(?)なんかには絶対させないから!!。」
まあ彼を囲んでいたのがホウメイガールズだったので後で彼女達に聞けばいい、
そう割り切って彼女は宮殿に急いだ。
夕刻に入った頃、群議の間にラピスが着くとアカツキは最上級の礼で彼女を迎えた。
「やあやあ待ってたよラピス君、少し到着が遅かったんで心配したよ。」
「ちょっと繁華街を見てたのよ。
それより何?、まだ開戦に踏み切れてないの?。
しっかりしてよね。そんなことじゃあ兵士達だってなえちゃうでしょ。
そんなんだから元大関スケコマシとか言われるのよ!!。」
そんなキツイこと言うのは君だけだって、アカツキは心の中でぼやいたがラピスには通じなかった
(そりゃそうだ)。
「まあまあ、そんなにまくしたてなくても。
会長は慎重に慎重を期してるのですから。」
遅れてやってきたプロスがアカツキをフォローした。
「あなたがいてまだ開戦にならないなんて。
もう!!、なにが気に入らないの!!(怒)。」
アカツキは苦笑しながら先ほどプロスに話した不安をラピスに語った。
するとラピスは呆れたって顔でアカツキを見た。
「あのね〜、八十万なんてのは虚言に決まっているでしょ!!。
よくて半分の四十万を割るくらいで、その大半は降伏した荊州兵よ。
それに、荊州の水軍は何度も戦って何度も勝利してきた組し易い相手じゃない。
びびる要素なんてどこにもないわ!!。」
孫権の父、孫堅(日本では読みは同じだけど中国では発音が違う)は劉表の部下、黄祖との戦いで戦死
している(異説あり)。
その因縁で劉表とは戦ったことがあり水戦で何度も劉表を打ち破っているし、なにより同年には黄祖を水戦
で撃破して孫堅の敵を討っているのだ。
「それに陸口は相手に取らせなきゃいいだけでしょ!!。
そうすれば水戦一本に絞れるし、中原を制した主力も宝の持ち腐れで終わるわ!!。
なんなら私が陸口へ先に布陣してあげるわよ!!。」
この言葉でアカツキは再び戦う気を起こしたようだ。
気色の表情が浮かんでいる。
「な、なるほど(驚)。そうなんだ、八十万もいなかったのか。
まあそうだよね、当時の中国の人口から考えてもそれはおかしいよね。
いやぁ、そうだと思ったんだよ、それなのにみんなで八十万八十万ってまくしたてるからさ。」
調子のいいことを言ってるアカツキにラピスは更に続ける。
「それにナデシコAは北に馬超北斗(仮)と韓遂ヤマサキ(仮)っていう反乱常習者達を敵として抱えているわ。
この手の連中を利用すれば十分ナデシコAを脅かせるはずよ。」
これがアカツキに対しての決め手になった。
その表情に迷いはない。
ここに開戦の意思は固まったのだ。
「ミスター、明日朝いちで重臣達を呼んでくれる?、ルリ君達も。」
「はい、ご決心いただいてなによりですよ。」
顔ではすずしい顔でいるものの、内心は喜びでいっぱいのプロスだった。
「それはそれとして、ねえプロスさん?。」
武将の顔から突然恋してますって顔になり質問した。
「今日ね、繁華街を見てたらね、ホウメイガールズのお姉さん達(笑)がね、かっこいい男の人と一緒に歩い
てたの。
誰だかわかる?。」
「は、一緒にですか・・・・・・・・・・・・・・・・・・。おお!!、それは多分趙雲アキトさんですよ。
先に同盟を結んだ劉備サラさんの軍師で使者、諸葛亮ルリさんの護衛としてこられた武将です。
私同様まだ無名ではありますが武の力量は天下にあるかと。
ちなみ彼女達はすでに彼に目をつけてまして、はい(にやにや)。」
「(もう!!、彼は私のものなのに!!)そうなんだ。
いるの?。この宮殿に。」
「ええ、大切なご使者ですからな。」
「ちょっと顔出してくるね(はぁと)。
その諸葛なんとかってのも興味あるし。」
ラピスは場所も聞かず出ていった。
取り残されたアカツキとプロスは苦笑するしかなかった。
日も落ちようとしていた頃、アキトは宮殿であてがわれた部屋に戻ってきた。
あの後ずっとホウメイガールズに付き合わされて別の意味でくたくたになっていた。
できればもう寝たいのだが、運命はあくまでアキトに過酷であった。
「お楽しみだったようですね、アキトさん(怒)。」
「うっ!?(汗)、ルリちゃん・・・・・・・・・・・。これにはわけがね。」
一日これからのことをプロスと協議していた(アカツキと話してたのは朝という設定)ルリもくたくたではあった
のだが、アキトがホウメイガールズといちゃついていたのを聞いて疲れは吹き飛んでいた。
「あ、あのさ。別に俺の方から誘ったわけじゃないし。」
「じゃあ断ればいいじゃないですか!!(怒)。」
「ご、ごもっとも(汗)。
でも無下にするのもこれからのことに影響すると思ったし、なにより好意で誘ってくれているのに断っちゃ
悪いだろ。」
「好意・・・・・・・・・・・・・・(怒)。」
「だからそういうんじゃないって!!(汗)。」
この後ルリの機嫌を直すのに30分以上を要した。
「・・・・・・・・・・・・・・・ね、だからさ、機嫌直してよ。」
「わかりました。まあ今回だけは許してあげましょう。」
ルリは機嫌を直したが心の中でアキトを説得のために連れてきたことをちょっと後悔した。
2人ともいいかげん疲れたので爆睡しようと思っていると、ドアをノックする音が。
「ん、誰だこんな時間に(といってもまだ夜に入ったばかりだが)。はーい!!。」
返事をするとドアごしに話し掛けてきた。
「劉備殿の使者ってあなた達のことでしょ。
ちょっと顔を出しに来たんだけど。」
「そういうあなたは誰ですか?。」
ルリがぶっきらぼうに質問すると相手も名乗った。
「私は周瑜ラピス。
ネルガルの前部大督の職を戴いているものよ。」
「ラピス?、もしかしてネルガルの軍師!?。
確か幼き妖精(美周郎)の異名で有名な!?。」
アキトは素っ頓狂な声を上げた。
「そのようですね。
疲れてるし追い返したいですが、ネルガルの重鎮を門前払いしては後々不利になるでしょうし会う必要が
ありますね。
どうぞ、お入りください。」
すると桃色の髪に金色の目をした幼い少女が入ってきた。
まさしくルリ達が写真で見た(だから写真なんかあんのかよ)ネルガルの軍師である。
ラピスはアキトの姿を確認すると彼に飛びついた。
「あっ!!(怒)。」
ルリはこの行動にムカっときたが、突然抱きつかれてアキトは困惑している。
「あなたね、趙雲アキトさんて。
はじめまして、ラピスよ。
実は今日繁華街で見かけたの。
で、聞いたら大切な同盟相手の使者だっていうから会いきんだけど、近場で見てもかっこいいね(はぁと)。」
「え、あ、どうも。
誉めてもらえるのは嬉しいんだけど離れてもらえる。」
「どうして?。」
「それが、その、あの子が怒ってるからさ(汗)。」
ルリはすごい形相でラピスを睨んでいる。
だがラピスは動ずることはなかった。
「あら、いたの、所であなた誰?。」
「劉備サラの軍師で使者として派遣されてきた諸葛亮ルリです!!(怒)。
プロスさんから何も聞いていませんでした?(怒)。」
「あ、そう言えばそんなこと言ってたような気が。
よろしくね。」
あまりそっけない態度に、というよりアキトに抱き着いていることにルリは怒りを露にした。
「いい加減アキトさんから離れなさい!!(怒)。
それになぜ私が怒り狂う役に回ってるのです!?(怒)。」
「何言ってるの?、それは演義の話。
実際あんたはアカツキさんを説得した以外なにもしてないのよ。
まあ安心して。さっき説得して開戦に決まったから。」
これに過敏に反応したのはアキトだった。
「本当かい!!(喜)。」
「うん!!、明日一同集めて宣言するって(はぁと)。」
「そんなことよりアキトさんから離れなさい!!(怒)。」
こうしてにぎやかに夜がふけていった・・・・・・・・・・・・・・・・。
翌朝、使者のルリ達を含めて、群議の間にネルガルの重臣が集まっていた。
上座に座っていたアカツキはラピス以下全員の姿を確認するとたち上がり、一族に伝わる名剣
次元神妙剣(ディストーション・フィールド・ソード)を抜いた。
「まあそいうわけで戦うことにしたからには一切の妥協はしないよ。
今後降伏論を唱えたらこうなっちゃうから覚悟してね。」
ザン!!
アカツキは次元神妙剣で机の端を切り落とした。
ここに事実上の開戦宣言をアカツキは配下に示したのだった。
「ラピス君、君を征西軍水陸左都督(総司令官)に任命するよ。
見事艦長を撃破してくれたまえ。」
「まかせといて。楽勝よ!!。」
こおして改めて開戦が決まった。
だがラピスの推量どおり予想数の半分の四十万といえど、実働兵力十万のネルガルの4倍の大軍である。
果たしてこの不利を覆してナデシコAに勝つことができるのだろうか。
そしていまだ存亡の危機にあるサラ達の運命は。
「まあ開戦だというならこれ以上なにも言わないけどねぇ、会長?。」
「なんだい?。」
ホウメイは切り落とされた机を指差しながら一言呟いた。
「机は自分で直しとくれよ!!」
「こ、公費からはでないの・・・・・・・・・・・・・、自前でなんとかします(涙)。」
最後までさまにならないアカツキでした。
6話へ続く
ドクターイネスの三国志講座
みなさん今日は、今回も出番がない(というより未定)のイネス・フレサンジュです。今日は三国のうち江南に
80年もの間存続した呉の国について説明するわ、そう、説明なの、せ・つ・め・い!!
・・・・・・・・・・しつこいですって?、ここで目だたなきゃ、どこで目立てってのよ!!。
孫権の憂鬱
作者が魏をナデシコAにしたのは艦長を曹操にしたからだという安易なものだけど、呉をネルガルにしたのは
アカツキ君が孫権役だからだというわけではなく、もっと深い所があるの。
ネルガル重工はいろんなものを作っているいくつもの会社の集まりで、その中心となっているのがネルガル重工
なの。言ってみればグループ企業なんだけど、実は呉の統治体制はこれと同じなの。
江南で発言権の高い重臣達は張昭や魯粛あたりを覗けば基本的にみな江南の豪族達で、彼はその盟主的な
存在だったの。
だからご恩と奉公のような君主と配下関係ではなく、契約といっても刺し支えない関係だったの。
これは恐らく兄の孫策が江南を席巻した際、豪族達を手なずけて国を治めるにあたっての最上の方法がそ
れだったためでしょう。これと同じ統治体制として荊州の劉表も然り。
誤解を覚悟で言えば孫権はいわば担がれた存在であり、曹操や後年の劉備に比べると発言力が格段に弱
かったわ。だから他の二国に比べると戦闘回数も少なかったわ。それだけ豪族達が保身的な立場から出兵
を反対したため思うような出兵ができなかったの。
赤壁に対しても10万の兵があるといってるけど、これは豪族の了解なしではよくて十万が限界ですよって
意味だったのかもしれないわ。
後年孫権は戦闘回数が飛躍的に伸びるのだけど、これは恐らく皇帝を名乗ったことで君臣関係がはっきりし
始めたことから発言力が増大したからではないかしら。
こうした保身的な豪族という足かせが常に孫権を悩ませてたのは、赤壁で降伏論を唱えていたことからも明らか
(張昭は大局的見地からのため除外)。
この後歴史の表舞台に立つ主だった知将勇将を抜けば、彼らにとって孫権は孫策の代わりに過ぎず、盟主
そのものに対しても大きなこだわりはなかったの。それゆえ魏や蜀に比べて不安定で脆い政権だったわ。
でもそんな呉が三国で一番国を保ったのはなんとも皮肉な話。
アカツキ君は孫権と同じ境遇のはずよ。火星を奪還して取り残された人々を助け出すスキャパレリ計画は、
ネルガル重工だけの独断でできはしなかったでしょうし、そのために他の会社からの賛同を得るために苦
労したはず。あるいは他の会社からの提案でそれを具体的な形に持っていったのがネルガル重工なのかも。
それにアカツキ君は21歳、担がれた存在であり会長としてあまりにも若すぎる彼を侮る重役達はかなりのはず。
むしろ重役達は自分こそ会長にふさわしいとさえ思っているかもしれないわ。
所詮アカツキ君は親の七光りに過ぎないと。
エリナやプロスにゴート両ミスターがあまりにも優秀で気づかないかもしれないけど、彼らはネルガル重工直属
の社員であり、別に全体を統括するような大きな地位ではないと作者はほざいているわ。
どうだったかしら、こう考えれば呉はネルガルと一緒で苦労してたんだと実感できるわね。孫権とアカツキ君て
似たものどうしって結論で今日は締めくくるわ。
次回は武将列伝第4回をお届けするわ。次回こそ出番を期待するわ。
管理人の感想
3104さんからの連載第五話の投稿です!!
うんうん、着々と準備が整ってるな。
でも、アキトの女難を増える一方だよな(笑)
そして今回の目玉商品は!!(爆)
ラピス、並びに北ちゃんが登場!!
でも馬超(仮)って何?(苦笑)
もしかして、配役が変わる可能性大っすか?
・・・う〜ん、どうなるんでしょうね?
でもこれで、後はナオとミリアさんだな。
・・・あ、イネスさんを忘れてた(苦笑)
では3104さん、投稿有り難う御座いました!!
次の投稿を楽しみに待ってますね!!
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