第7話「歓迎会の夜・・・あの忘れえぬ夜」
「え〜では、北辰さんの歓迎を祝して・・・かんぱ〜い!!」
「できるか!!」 (プロスを除くナデシコクルー全員)
おうおう、飛ぶ飛ぶ・・・
ギャラリーは全員空き缶、イス、テーブル、ちゃぶ台(どっから持ってきたんだろう?)をプロスさんに投げつけている。
スパナや消火器まであるよ・・・
美幸もドサクサで観葉植物を投げつけてるし。
セイヤさんなんか手榴弾まで持ち出して・・・あ、自爆した。
ハーリー君を投げたのはラピスちゃんかな?
「では、北辰さんより挨拶を一言。」
「うむ。」
プロスさんはそれらを全て避け、何事もないように北辰さんとバトンタッチした。
「皆の衆、始めまして・・・かな。
我が北斗の父親。
影護北辰であべし!!」
北辰さんは自販機の一撃を喰らってマットに沈んだ。
「誰が俺の親父だ!!」
投げた犯人は北斗君のようだ。
北辰さんは首が180度回ったままの状態で固まっている。
あ・・・プロスさんが整体した。
「ふっ・・・未熟者がよく言う・・・」
「何!?」
「我が家の家訓を忘れるようでは未熟者だと言うのだ!!」
影護家の家訓・・・なんだろうそれ?。
「影護家訓その132!!
女は成人するまでは、父親の事はパパと呼ぶ事(お父様はぎりぎりセーフ)!!
なお!それが出来ない場合はおしりペンペン100回!!!!!」
静まり返った場内。
以前の北辰さんを知っている人達は皆放心している。
「アハハ・・・メティちゃん。
迎えに来てくれたんだ。
あ〜、お久しぶりですカズシさん。
メティちゃん随分とキレイになりましたね・・・」
「ああお袋・・・そこにいたんだな・・・・・・」
アキト君と北斗君に至っては、アッチの世界に旅立とうとしている。
「北辰さんには4課(暴力団等の相手をする通称、マル暴)にいって頂きます。」
4課・・・まあ、イメージ通りってとこかな?
この人ならヤクザはもとより、マフィアすら道を開けてくれそうだしね。
・・・同僚に職務質問されない事を願うわ。
「ねぇ美幸・・・
どうなるんだろうね・・・墨東署。」
「私の方がそれ聞きたいわよ・・・
それ以前に、プロスさんって人事についての決定権をもってるの?」
「さあ?」
ああ・・・私の知り合いに変態が増えていく・・・
これ以上増えるってのだけは勘弁して欲しいな・・・
「1番、テンカワアキト。
素手で大根おろします。」
シャシャシャシャ・・・
ただ今隠し芸大会の真っ最中。
アキト君がもの凄い速さで大根をおろしている。
よく見ると、指先(爪は立ててない)だけでおろしていた。
パチパチパチパチ・・・
なんか最初っからすごい芸を見てしまった。
「負けいでか。
2番、影護北斗。
素手でキャベツ千切りする。」
ポイッ
そういって、北斗君はキャベツをいくらか、宙に放り投げた。
シュパパパパ・・・
北斗君は目にも止まらない速さでキャベツを千切りしている。
おそらく、手刀だけで切っているのだろう・・・それでもすごい切れ味だ。
オオ・・・
周りからは、歓声が上がっている。
「さすがだな、北斗。
だが、お前にも切れないものがあるだろう?」
アキト君が北斗君を挑発している。
ダメだ・・・彼は完全にイッちゃってる。
よく見ると、全員すでに出来上がっていた。
私は美幸に止められている為、あまり飲めない。
「ふん・・・誰にものを言ってるんだ?アキト。
たとえ何が来ても俺の敵ではない!!」
そう答える北斗君も目がすわっている。
誰よ・・・未成年にお酒飲ましたのは?
「ならば・・・これを切ってもらおうか!!!」
「な!?そ、それは・・・」
そう言ってアキト君が出したものはコンニャクだった。
「さあ、切ってもらおうか・・・」
「くっ・・・」
北斗君はコンニャクをまな板の上に置き、瓦を割る要領で構えた。
「もしかして北斗・・・
さっきのキャベツみたいには出来ないって言うのかな?」
「バ・・・バカにするな!!
そんな事くらい容易いわ!!」
「ならやって見せてくれよ。」
そう言われムキになった北斗君は、コンニャクを10個ほど取り出して、放り投げた。
ごくっ・・・
周りの皆は固唾を飲んで見守っている。
「はあぁぁぁ!!」
シュパパパパパパパ・・・
バチンバチンバチンバチンバチン・・・
コンニャクは切れずに全て弾かれてしまった。
さらにそのコンニャクをセイヤさん、ハーリー君、ジロウ君らに直撃して、飛び散ってしまった。
受けた本人らは気絶している。
その中には、北辰さんやネルガルの会長さんもいた。
「くそ・・・俺もまだまだ未熟と言うわけか・・・」
辺りは一面、破裂したコンニャクだらけとなっていた。
「3番、影護枝織。
ダーツ投げしま〜す♪」
そう言って、枝織ちゃんは30メートル先にあるイネスさんが持ってきた人体模型に向かって、ダーツ投げを始めた。
一つ疑問なのが、その人体模型がなぜかヤマダ君にそっくりだという事だった。
「・・・」 (その場にいた全員)
枝織ちゃんは1ミリの狂いもなく急所に当てていた・・・
途中で「ぎゃあ!!」とか「やめてくれ!!」という叫び声が聞こえたのはきっと気のせいだろう・・・
「さすが・・・枝織ちゃんもやっぱり『真紅の羅刹』なのね・・・」
「まさに最強・・・」
人体模型から赤い液体が流れているが、誰もそれを気にとめる事はなかった・・・
「続きまして4番、ホシノルリ、ラピスラズリ。
クリムゾンのデータハッキングして倒産させちゃいます。」
「ちょっと待てい!!!」 (その場にいた全員)
私達が止めようとしたが、二人共やはり目がマトモじゃなかった・・・
「終わりました・・・
これでクリムゾンの資産はカラッポになりました。
では皆さん、おやすみなさい。」
そう言って、ルリちゃんとラピスちゃんは寝てしまった。
翌朝のニュースでは、クリムゾングループの解体がでかでかと報道されていた。
「ね、ねえ皆?」
そろそろ隠し芸やめてカラオケ大会でもしない?」
「さんせ〜い!!」 (その場にいたマトモな人全員)
美幸の提案に皆は一斉に賛成した。
このままこの人達に隠し芸をさせたら世界の危機だ。
「残念・・・ヤマダ君の解剖しようと思ってたのに・・・・・・
それと説明・・・」
どうやら隠し芸大会は中止して正解だったようだ・・・
カラオケは大反響のまま終わった。
特に、ルリちゃんとラピスちゃんの歌声は素晴らしく、『フェアリーシスターズ』のファンクラブが設立された。
本当、姉妹でも十分通じるわ、この子達。
「さて・・・時間も時間だし、そろそろお開きにしましょうか。」
誰かが放ったその一言で、私達は帰宅の準備を始めようとしたが、
「もう遅いですし、ここで泊まっていきませんか?」
アキト君から「泊まらないか」と言われた私達。
時計を見るとすでに日付がかわってるしね・・・ここは好意に甘えましょう。
「じゃあ喜んで―♪」
しかし、その選択は間違いだった。
ここには宇宙一のトラブルメーカーがいた事を忘れていた。。
「今日はアー君枝織と一緒に寝てくれるんだよね?」
「何ーーー!!!」 (ナデシコクルー除く男性全員)
「し、枝織ちゃん!?」
「解ってるよアー君。
後、舞歌お姉ちゃんとユリカお姉ちゃんとリョーコお姉ちゃんとイネスお姉ちゃんが一緒なんだよね?」
「何だと(ですって)ーーーーーー!!!!!!」 (ナデシコクルー除く全員)
ち、ちょっと待って!?
もしかしてアキト君・・・複数の女性と一緒に寝ているの!?
「許さ〜〜〜ん!!」
ゴアァ!!
声がした方を向くとそこにはピンク色の輝きをした北辰さんがいた。
「枝織!!
そんな女たらしと一緒に寝るなんていかん!!」
普通の父親だったらそう言うのが当たり前よね・・・
「まってお父様!!
やっと枝織の番に回ってきたんだよ!?
枝織は今日をとても楽しみにしていたの!!」
枝織ちゃんにあんな事言わせるなんて・・・
アキト君・・・鬼畜・・・・・・
「テンカワアキト!
やはり貴様とは決着をつけなくてはならないようだな!!」
「誤解だ!!俺は何もしていない!!」
「言い訳無用!!!」
そういって暴れる北辰さんとアキト君。
ここにいたら命の保証はない!
早く避難しなくては!!
「疲れた・・・」
あれから、何とか逃げる事に成功した私達・・・
ハーリー君達は気絶したままだったけど、状況が状況の為、自分達の命を最優先させた。
ごめんなさい、ハーリー君。
大の虫を生かす為に小の虫を殺すの。
さて、明日も早いことだし、もう寝ましょうか・・・
「ふはははは・・・テンカワアキト。
天誅ううぅぅぅ!!」
「俺の話を聞けぇぇぇ!!!」
後書き・・・
最近スランプ気味です。
何かいいアイディアを浮かべる方法ってないでしょうか?
さてとりあえず読み直してみましょうか・・・
・・・
・・・・・・(汗)
クリムゾン倒産させてよかったのか?(しかも酔った勢いで)
・ ・ ・問題ないでしょう。(開き直り)
カラオケについては、歌詞を書いてもあまり意味がないような感じがしたり、
それだけで話が長くなってしまう為、あえて書くのをやめました。(実際、3倍位になった・・・)
ルリちゃんに”冬の花”を歌わせたかった・・・(哀)
北斗ほどの実力をもってしても、切れなかったコンニャク・・・防具にしたらどうなるんでしょうか?
気になるのは作者だけ?
最近、更新が遅くなるのでは?と自分でぼやいておきながら、
”ガンパレードマーチ”を注文しちゃった。(どうしよう・・・)
・・・正月になった暁には、”サモンナイト1&2”を・・・
”Kanon”は勿論、パソコンの”全年齢対象”じゃないほうを・・・(爆)
代理人の感想
・・・・・・・・・・・・・・元ネタがあるとは言えこっちはこっちで壊れてるな〜。
ご立派(爆)。