変わりゆく時の中で

第1話Bパート


−ナデシコ出航10日前?−

  <ルリ

「うんっ・・・はっ!!
 ・・・ここは・・・?」
 なんでこんな所に居るのでしょうか?
 私はダークフェアリーに乗って居たはずです。
 そして・・・北辰と戦って・・・
 ランダムジャンプ!!
 そうです、あの時ランダムジャンプで・・・!!
 そうだ、お姉ちゃんは!?
<お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!聞こえるなら返事をして下さい!!
 お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!お姉ちゃん・・・>
 ダメです、リンクが切れてるのか返事がありません・・・

 仕方が無く私は現状の把握につとめる事にしました。
 ここは・・・ナデシコAのコクピット!?
 そんなはずはありません、ナデシコAは遺跡に取り込まれたはずですから・・・
 ・・・でも否定していては何も始まりませんね。

 半信半疑ながらも私はオペレーター席に付いてオモイカネにアクセスします。
「オモイカネ?」
『なに、ルリちゃん?』
 ・・・たしかにオモイカネですね。
 とりあえず今がいつか確認しましょう。
「現在時刻の表示をして下さい。」
『今は2196年○月×日の14:32分だけど・・・
 どうかしたの、ルリちゃん?』
 ナデシコ出航の10日前ですか・・・
「いえ、別にたいした事は無いんですが・・・」
『そう?それならいいけど・・・
 ルリちゃんの様子がちょっとおかしいような気がしたから・・・』

 このあとオモイカネに怪しまれないように相手をしてから部屋に戻りました。
 これからどうしましょうか?
 お姉ちゃんの行方は分からないし・・・
 でも、お姉ちゃんも過去に戻ってるなら、
 きっとここに来るはずですよね。
 それならここで待っていた方がいいでしょう。
 でも、一応自分で探してみた方が良いですよね。


−ナデシコ出航5日前?−

 それから5日間、
 オモイカネで色々な事を調べました。
 なんだか色々変わってます。
 まず、私の年齢が13才になってます。
 まあ、驚きましたが別にこれはかまいません。
 お姉ちゃんとの年齢差が縮んだはずなのでむしろ喜ばしいくらいです。

 テンカワ アキトさん・・・
 たしか死んだはずのお姉ちゃんの兄ですね。
 何故か生きてナデシコに乗ってます。(出航7日前に搭乗した)
 お姉ちゃんに教えればきっと喜んでくれるはずです。
 でも、この一緒にいるテンカワ ユメさんというのは誰でしょう?
 アキトさんの妹ってなっていますけど、
 お姉ちゃんは2人兄妹だって言ってたし・・・
 フォーチューンという会社からの派遣社員のフタバ シズクさんも気になりますし ・・・
 それにしても、一体この会社は何なのでしょうか?
 4年前に設立してすぐに技術関連を独占し、
 わずか1年でネルガルに匹敵する会社になってます。
 それにもかかわらず、ここで動きを潜めたまま今にいたります。
 ・・・変な会社です・・・

 あと、今日ここ(コクピット)に他のオペレータが来るとプロスさんがいってまし た。
 一体誰でしょうか?
 私以外のマシンチャイルドがもういるんでしょうか?

  プシュ

 どうやら来たみたいですね。
「ルリさん、お待たせいたしました。
 こちらが他のオペレーターの方々です。」
 ドアからプロスさん以外の人も入ってきます。
 ・・・なんか4人も居ます・・・しかも全員女の子だし・・・
「はじめまして、
 戦闘用システムオペレーターの
 アマノ ヒスイ(天野 翡翠)です。」
 1番前にいた12才くらいの緑の髪の子が言います。
 そういえば、戦闘用のシステムが異常に増えてましたね、
 あれはこう言う事だったんですね。
「戦闘用システムサブオペレーターのラピス ラズリ。」
 ヒスイさんの右腕にしがみついてる桃色の髪の女の子が言います。
 こちらは8才くらいでしょうか?
「サブオペレーターのディアです。」
「サブオペレーターのブロスです。
 「よろしくおねがいします。」」
 ヒスイさんとラピスさんの後ろから出てきた10才くらいの2人が言います。
 金の髪の子がディアさんで、銀の髪の子がブロスさんですか。
「ナデシコオペレーターのホシノ ルリです。
 こちらこそよろしくお願いします。」

 その後ブロスさんが出て行ってから暫く話してから部屋に戻りました。
 ちなみに部屋は私の部屋の右にディア&ブロスの部屋、
 正面にヒスイ&ラピスの部屋です。
(暫く話してるうちにさん付けはなくなりました。)
 私の部屋3人部屋なのになんで1人何でしょうか?
 ・・・お姉ちゃんが来たら一緒に住む事にしましょう


−ナデシコ出航3日前?−

  <マイ

 まるで夢をみているみたいでした。

 うつろな意識の中で風を感じていました。

 もう風なんて感じるはずは無いのに・・・

 かすかに草木の匂いがしました。

 ・・・匂いなんて感じないのに・・・

 風の音、草の音、虫の声・・・

 もう久しく聞いた事の無いのに・・・

 懐かしく、暖かい気持ちで心が満たされます。

 夢なんだと、そう思いながらも私は目を開きました。

 青い空が見えます。

 雲1つない青空が私の目に飛び込んできます。

 バイザーも無いのに、はっきりと見えました。

 雲1つない青い空・・・ひどく懐かしいです。

 5感が失われて以来見る事の無かったもの・・・

 聞く事の無いもの・・・感じる事の無いもの・・・

 今それが感じられる・・・





 だんだん意識がはっきりしてきて、
 ようやくこれが夢で無い事に気がつきました。
 なぜか視覚、触覚、嗅覚、聴覚が戻っているみたいです。
 そう言えば味覚はどうなんだろう・・・
「不味い・・・」
 草を口に含んでみてそう思いました。
 どうやら味覚も戻っているみたいですね。
 ・・・ここ何処だろう?
 とりあえず起き上がろうとして、
 私は体の異変に気付きました。
「体が・・・縮んでる!?」
 私の体は15才くらいにまで縮んでました。
 なぜか服はぴったりですが・・・
 そんな事よりなんでこんな所にいるんでしょうか?・・・

  (北辰との戦いを思い出している)

 そうだ、あの時ジャンプして・・・!
 ルリちゃんは!?
<ルリちゃん!!ルリちゃん聞こえる!?>
<お姉ちゃん!!良かった無事なんですね、
 でもリンクが繋がってるならなんで返事をしてくれなかったんですか?>
<えっ、返事って?>
<7日前にリンクで呼び掛けましたよ、
 その後ももしかしたらって毎日呼び掛けてたし・・・>
<7日前って?ジャンプしてからまだ1日もたって無いよね?>
<・・・どうやらお姉ちゃんは気が付いたばかりみたいですね。
 私が目覚めたのは7日前です。
 おそらくジャンプの時時間がずれたんでしょう。>
<ええっ!!>
<それと今は2196年の○月△日で・・・>
<ナデシコが出航した日の3日前・・・>
 もう一度やりなおせるのかな・・・
<・・・あと、前回の歴史と大分違うみたいで、
 お姉ちゃんのお兄さん、アキトさんの名前が搭乗者の中にあります。>
<えっ!?
 お兄ちゃんが乗ってるの!!>
<はい、コックとして乗っています。
 それでこれからの事なんですが・・・>
<ルリちゃん、ナデシコに乗るから私の事プロスさんに紹介して。>
<良いですよ、早く来て下さいね。
 私はここのところ外に出てお姉ちゃんを探してたので、
 私が出ていた時に出会ったということにして下さい。>
<わかった、それじゃあすぐ行くから。>
 リンクを切ってナデシコに行こうとしたんだけど・・・
「ここ・・・どこだろ?」
 お兄ちゃんの事でつい失念してたけど・・・
 ここは・・・ユリカにあったあの場所!!
 ナデシコまではそう遠く無いか・・・
 ユリカにあうと嫌だから急いで行こう(汗)

 そうして私は大急ぎでナデシコの方へ行きました。
 今回もやっぱり軍の見張りに連行されてしまいましたが・・・
 今はプロスさんと話をしています。
「さて・・・
 貴方の話は少し前にルリさんから聞きました、
 火星から気が付いたら地球に居たと言う事ですが・・・
 とりあえず、DNA判定をしたいのですがよろしいですか?」
 さっき不意打ちでしようとして避けられた(←避けんなよ)
 プロスさんが今度はちゃんと聞いてきました。
「ちゃんと言ってくれるのなら構いませんよ。」
 不意打ちに対するあてつけ込みで返事をします。
「それでは・・・」
 プロスさんが出した腕で判定をします。
「テンカワ マイさんですか・・・
 たしかに全滅した火星に居ますが・・・
 こちらでは18才と言う事ですが、
 貴方の外見はどう多く見積もっても15くらいかと・・・」
 多く見積もっても15って・・・
 多く見積もらなくても15ですよ・・・
 今は・・・だけど。
「それが気が付いたらこうなっていて・・・」
「そうですか、
 ルリさんからコックとして紹介されてますが、
 ここで働いてみませんか?」
「そのつもりできましたよろしくお願いします。」
「ではお給料の方はこれくらいでどうですか?」
 ・・・前回よりけっこう高いな、
 今回はルリちゃんが紹介してくれたからかな?
「はい、それでかまいません。」
「それでは・・・こちらの契約書にサインをお願いします。」
 ・・・なんか今、突然契約書が湧いて出たような・・・
 まあ、別にそんな事はどうでも良いでしょう。
 それよりも、契約書に目をとうさないと・・・
 あれ、例のが無い?
 止めたのかな・・・ってこれは!!
 前より巧妙に隠してある・・・
 これはもう詐欺では?
「すみません、この項目なんですが・・・」
「この項目は・・・
(ふむ、1年前に消されてより巧妙に隠した
 この項目に気付くとはなかなかやりますね。)
 どうかしましたか?」
「この項目を削除して欲しいんですけど。」
「はい、かまいませんよ。」
 プロスさんはそう言いながらその項目を消します。
 後はもうおかしなとこは無さそう・・・まだあった・・・
「プロスさんこの項目もお願いします。」
「(馬鹿な、3ヶ月前に気付かれてから
  新しく増やしたこの項目にも気付くとは・・・
  どうやら私は敵を侮っていたみたいですね・・・)
 仕方ないですね、それでは削除します・・・」
 なんか凄く悔しそうに消してますね、
 やっぱりこれは悪意あっての項目だったんですか!!(怒)
 もうおかしなとこは無さそうですね。
 それじゃあサインして・・・
「プロスさんちゃんと削除して下さい(怒)
「ダメでしたか・・・」
 今度は大人しくちゃんと削除してますね。
 今度こそサインをして・・・っとこれでよし。
 プロスさんに契約書を渡します。
 契約書の写しを受け取ったあと、
 ルリちゃんが待ってると言うので、
 プロスさんにつれられて私は船橋の方へ行きます。

「お姉ちゃん!!」
「ルリちゃん!!」
 ひさしぶりに(ルリちゃんにとって)あった私に
 ルリちゃんが抱き着きます。
「それではルリさんテンカワさんにナデシコの案内をお願いします。
 私は邪魔者のようですので退散することにしましょう。」
 そう言ってプロスさんが去って行きます。
「はて、あそこまで明るい方でしたでしょうか?」
 なんか首をかしげてるけど・・・まあどうでも良いか。

「お姉ちゃん・・・どうして縮んでるの?」
 そう言えばルリちゃんに言って無かったけ(汗)
「なんか目が覚めたらこうなってて・・・って、
 ルリちゃんもなんか少し大きく無い?」
 自分が縮んでたから気付かなかったけど、
 なんか昔より少し大きいような・・・
「はい、今の私は13才みたいですね。
 ところで案内しましょうか?」
「その必要が無いのはわかってるでしょ。」
「もちろんですわかってますけど、
 前とつくりが少し違うし・・・
 あと、お姉ちゃんの部屋の場所も教えないと駄目でしょ。」
「部屋、前と違うの?」
「はい
 ルリちゃんなんか凄く嬉しそう・・・
「とりあえず口で場所だけ言ってくれない?」
「私と同じ部屋です
「・・・とりあえず、案内はいいから少し一緒に見て回ろ。」
「はい!!」

続く   

  あとがき

ルリ:次はいよいよ私とお姉ちゃんのデートですね
マイ:えっ!?
ルリ:お姉ちゃん、私のこと嫌いなんですか(泣)
マイ:そういうわけじゃ無いけど・・・
ルリ:じゃあいいですよねデートでも。
マイ:えっと、それはその・・・
AK:そこ勝手な事言ってるんじゃ無い!!
   誰がいつデートなんて書くと言った!!
マイ:(ほっ)
ルリ:別に良いじゃ無いですかデートの1つや2つくらい・・・
AK:話が繋がらなくなるから駄目だ。
   もしデートだと考えても出だしで終わる事になるよ。
ルリ:なんでですか?
AK:マイを機動戦に出す為です。
ルリ:む、それじゃあ仕方が無いですね、
   お姉ちゃんの活躍シーン見たいですし・・・
マイ:・・・私の意思は無視ですか?
AK:たしかマイとアキトとの話とか言って無かったっけ?
マイ:えっ、わかってるってことはもちろん書くんだよね。
AK:一応くっつける予定ではあるけど、
   マイだけとは限らないし、
   まあ、予定は未定ってことになるな。
ルリ:駄目です、お姉ちゃんは私のです。
マイ:ルリちゃん、人前では言わないでね。
   ・・・ユリカ牽制のためだったら良いけど。
ルリ:そう言えばここのユリカさんはどっちのですか?
   時ナデのユリカさんですか?
   私の世界のユリカさんですか?
AK:マイには気の毒だけど・・・
   後者が正解だよ。
マイ:ええ〜〜〜!!
   本当ですかそれは!!
AK:まあ、救済処置はあるから安心してくれ。
マイ:本当にそれ信じても良いんですね。
AK:まあ、問題ないはずです。
   ユリカファンの方からの苦情以外は・・・
   (ユリカはパラレルワールドと言う事で別人と思って下さい)
ルリ:苦情が来る程読んでくれてる人がいるんですか?
AK:まあ、そこまで読んでくれる奇特な方がいる事を祈ってるよ。
マイ:・・・大丈夫だよね?
AK:気が変わって・・・
   なんてことが無い限り平気?
マイ:何ですかその最後の『?』は!!
AK:気にするな、気にしていたら大きくなれないぞ。
マイ:よけいなお世話です。
ルリ:気にしたら大きくなれないって・・・
   はっ、まさかそれでユリカさんのは大きいんですか!?
マイ:・・・それじゃあ私達はこのままなの・・・?
AK:むう、負のオーラが・・・
   このままここに居てはやばい!!
   逃げなくては・・・(逃走)

AK :ふう、ここまでくればもう安心だな。
ディア:あっ、作者発見。
AK :なっ、ディア&ブロスなぜここに!!
    Aパート後書きの方にいると思ってたのに!?
ユメ :こっちAパート用のスペースだよ。
AK :・・・逃げてるうちに迷い込んでしまったか。
ブロス:そんな事より何で僕が女の子になってるんだよ!!
ディア:『僕』じゃ無くて『私』でしょ、
    それと言葉遣いももっと女の子らしく!!
ブロス:後書きなんだしそれくらい良いじゃん。
ディア:ダメ、やるんだったら徹底的にやらなくちゃ!!
ブロス:・・・わかったよ(しくしく)
    それで何で私は女の子になってるの?
AK :ディアとブロスはもとがAIだから、
    この世界に来た時にマシンチャイルドの体に入ってもらいました。
    もちろん体に入るだけだから性別は関係ないというわけです。
ブロス:関係ないんだったら男だって良いじゃんそれなのに・・・
ディア:ブロス、言葉遣い!!
    それともまた1から教え直そうか?
ブロス:(びくっ!!)
    ・・・関係ないからってなんで女の子の体にしたんですか?
AK :もちろんアキト争奪戦参戦のためだ。
    重婚が問題無いせいで取り合いしなかったら困るけど・・・
ブロス:ちょっとまって、
    私もそれに加わるの!?
AK :もちろん加えるよ。
    ディア後はよろしく。
ディア:わかったわ、後はまかせて。
ブロス:・・・もしかして2人って共犯?
AK :そういう事。
ディア:と、いうわけで諦めてね。
    もちろん私もアキト兄争奪戦に加わるけどね。
ブロス:うわ〜ん(泣)

  (ブロス、ディアに引きずられて退場)

AK:さてとこれで終わりかな?
ユメ:争奪戦って本気でやるつもり(怒)
AK:はっ、ユメのこと忘れてた(汗)
   (覚悟を決めて)・・・やるつもりだ!!
ユメ:それで参戦予定者は?(怒)
AK:名前が出てきた中では出てきた順に
   ディア、ブロス、シズク、ユメ、マイの参戦が予定されてるよ。
ユメ:ラピス母さん、ルリさん、ヒスイさんは参加しないんですね?
AK:まあ、参加予定は無いな。
   ラピスはヒスイに懐いてるし、
   ルリはマイ派だからな。
   ただし、まだ増える予定はあるぞ、
   後最低でも4人・・・
ユメ:死ね〜〜!!
AK:あまい!!(受け流して間合いをとる)
ユメ:なっ、今のを避けるなんて・・・
AK:ジャンプ
ユメ:なっ、逃げるなんて卑怯ですよ!!
   正々堂々勝負しなさい!!

AK:ふう、逃げ切れたか。
   まともに勝負したって勝てるはずがないからな。
   さてと、最後にここまでわざわざ読んでくれた皆様どうもありがとうございま す。

 

 

 

代理人の個人的感想

設定がお馬鹿なのはいいんですが、お馬鹿で通すなら下手に格好良さなど求めず、

ハチャメチャにした方がナンボかマシのような。

と、言うか設定がお馬鹿を通り越しかけているので、これを面白くするにはかなり努力が必要かなと。