時の流れに after story
『ダブル』とは関係ありません。
第1話.「男らしく」でいこう!・・・またかよ
顔に風が当たる
無意識ながら足を動かし自転車をこいでいた。
(またここからなのか)
俺は呆れながらも希望も持っていた。
(今度は全員守ってみせる)
そんな決意を持って俺は自転車を佐世保ドックに向けた。
「と、その前に」
自転車を降り、全身の意識を集中させる。
ハァァァァァ!
蒼銀の輝きが俺の体から発生する。
「ふむ、これはできるのか」
体はまた元に戻ってしまっていたが気の練り方は頭が覚えていた。
俺が昂氣の練習をしていると、
キィィィィィィ
俺の背後に黒塗りのハイヤーが止まった。
「アーキート、早く乗ってよ」
「テンカワ、行くんなら早く乗れよ」
ユリカとジュンだった。
二人が乗るハイヤーに乗り込んだ俺はそのままドックに連れて行かれた。
「艦長のミスマル=ユリカさんと副長のアオイ=ジュンさん。それとパイロットのテンカワ=アキトさん。乗艦」
プロスさんが言っていた。
そして今度はブリッジに行く途中で、
ビィービィービィービィー
無人兵器の襲撃を受けた。
「ユリカ、俺はでるぞ」
出撃しようとする俺に、
「うん、アキト。気をつけてね?」
「テンカワさん、準備期間がほとんどなかったので今回は黒塗りのエステしかありません。十分注意して下さい」
ユリカとプロスさんが声をかけてくれた。
「エステがあるだけで充分ですよ」
俺は、そう言い残して走り出した。
「ルリちゃん、敵機の種類と規模をパイロットに伝えてあげて……あれ?なんでルリちゃんそのままなの?」
ブリッジに入ってきたユリカさんが指示を出した後、私の姿を見て驚きました。
アキトさんと私たちが1度目の時間逆行をしてから5年。
私は、再び16歳になりました。これで堂々と戦いに参戦できると思った矢先の2度目の時間逆行。
アキトさんはまた18歳に戻ってしまいましたが、何故か私は16歳のまま。
これで本当に堂々と参戦できます。
「ルリ、私も11歳のままだよ」
「ルリさん、僕もです」
ラピスとハーリー君はまだ実験所にいますからほっておくとして、
「アキトさん、ヤマダさん、アリサさん、イツキさん、アカツキさん、木連無人兵器約1200機。有人機はいません」
「俺の名前はダイゴ(プチッ)」
ヤマダさんの主張を無視してパイロットに指示を出します。
今回はヤマダさんは怪我をされてませんし、アリサさんをはじめとした西欧方面の方々も最初から乗艦されてます。
もっとも、オオサキ=シュン提督は格納庫で、機動兵器運用監察官ですが。
ブリッジにはフクベ提督もいらっしゃいますし、キノコもいます。
他にも、副操舵市のエリナさん、副通信士のサラさん、格納庫にレイナさん。
パイロット3人娘の方々はやっぱりサツキミドリ2号にいますが。
ああ、無人兵器との戦闘の方が始まりますね。
「フッ、前回より数が多いな……どうするか」
「テンカワくん、僕とイツキくんがレールガンでサポートするから、君はヤマダくんとアリサくんを率いて敵を落としてくれないか?」
俺の呟きに、アカツキが答えた。
「俺の名前はダイゴウジ=ガイだっつうの!」
「あれ?ディアくんに負けて魂の名前は取り上げられたんじゃなかったの?氏名変更願も却下されたし」
「それは未来のこと。時間が戻った今はダイゴウジ=ガイだ」
アカツキとガイが言い合っている。しかし、無人兵器の接近で二人は言い争いをやめた。
「アカツキ!おまえの作戦で行くぞ!ガイは左翼、アリサちゃんは右翼を固めてくれ……行くぞ!」
無人兵器がいくらいようと相手になるはずが無く、テンカワさんをはじめ全員が無傷で帰還しました。
昨日、会長であるアカツキさんとエリナさんと会計監察官である私、それにオオサキ提督とで決めたこと、
歴史を大きく変えないために、歴史と同じ行動をする。オオサキ提督らが乗っていることで、既に歴史とは異なっていますが
些細な違いと考えましょう。
「さて、ブリッジの皆さんもパイロットを迎えるために格納庫に向かわれましたし、私も行きましょうかね」
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あとがき?
別に『ダブル』の執筆に詰まったとかいうわけではありません。
今回の時間逆行ではナデシコの主要クルーが全員帰っています。
どうなるのでしょうか、期待してね。