時の流れに after story

 

『ダブル』とは関係ありません。

 

ルリちゃん『航海日誌』…………ナデシコが跳びました、どこへ?

 

入港から僅か1週間。

私たち新生独立ナデシコ部隊はネルガル基地を出港しました。

数多くの新兵器を乗せて。

カスタマイズされたエステバリス

『ジャッジ』『ルナ』『マルス』『ガンガー』『煌』『鯖』『白百合』

さらに

各務 千紗専用機『雷』御剣 万葉専用機『風』百華専用機『竜』神楽 三姫専用機『炎』

天津 京子専用機『氷』空 飛厘専用機『闇』紫苑 零夜専用機『光』高杉サブロウタ専用機『焔』

そして枝織専用機『ダリアU』

皆さん、かなり悩んでいましたが、結局過去にそれぞれが扱っていた機動兵器の最初の一文字を名付けられたようです。

私が物思いに耽っているとアキトさんがブリッジに入ってきました。

「どうしたんですか?アキトさん」

「どうしたんですかってルリちゃんがチャーハンの出前を頼むから持ってきたんじゃないか」

そうでした。アキトさん特性のチャーハンを頼んだのが30分前。

夜勤に入っている私とアキトさんの他にはブリッジには誰もいません。

「ルリちゃん、これ以上遅くなると、火星のイネスさん達に危険が及ぶおそれがあるとは思えないかい?」

アキトさんが急に真面目なことを聞いてきました。

「ですが、ここで加速をすると木連軍を刺激することになって、余計に危険かもしれませんよ?」

「たった1つだけどいい方法があるんだ」

「あるんですか?アキトさん」

私にも思いつきません。いったいどんな方法があるというのでしょうか。

「直接、火星に行ってしまえばいいのさ。そのために必要と思える装備は全部搭載してあるよ。

 光学障壁もジャンプフィールド発生装置も」

「でも、アキトさん、何処に出るんですか?」

「ナビゲーターが俺だからね。ユートピアコロニー、セントラルブロック跡のチューリップから出ればいいんじゃないかな?」

「アキトさんを含めた私たちの思い出の場所、ですね」

最早あの場所はアキトさんとユリカさんとイネスさんだけの思い出の場所ではありません。

テンカワ流、北斗流関係なく、火星に家と呼べるものがあったのはあそこだけです。

 

そして、翌朝ブリッジには主要クルーが勢揃いしていました。

中心に立つアキトさんが口を開きました。

「今回、月の工場に立ち寄ったことにより、前回より約4日遅れている。このままでは、火星にいるイネスさん達に危険が及ぶおそれがあるんだ。

 そして、何よりイネスさん達は舞歌さんの今の状況を知らない。イネスさんに限ってそんなことはないと思うがイネスさんが連れ去られるという事態は

 なんとしても避けなくてはならない。そこで、俺は最後の手段を実行に移したいと思う。しかし、これを実行するために1つ必要なことがある。

 そこで、ユリカ?」

「なに?アキト」

アキトさんの急な呼びかけにユリカさんは驚くことなく答えました。

「ユリカ、艦長の権限を今だけでいい、俺に譲ってくれないか?」

「アキト、何か良い考えがあるんだよね?」

「ああ、木連軍より絶対に早く火星にたどり着ける方法がある」

「提督、どう思います?」

ユリカさんはフクベ提督にお伺いを立てました。一応、提督にも指揮権がありますからね。

「艦長の考えが正しいと思うよ」

簡潔ですね、この人は。

「分かりました。では私はナデシコ艦長ミスマル=ユリカの名の下に、テンカワ=アキトを臨時の艦長に任命します」

この宣誓が行われたことでアキトさんは名実共にナデシコの艦長になりました。

 

「メインオペレーターにルリちゃん、サブオペレーターにラピス、操舵士サブロウタ、通信士ハーリー君。全員よろしく頼むぞ」

アキトさんに呼ばれた順に席に着きました。

「テ、テンカワくん!この人選はいったいなにをするつもりなんだい?」

「アカツキ、分かってるだろ。このメンバーがどういう人間なのか」

「分かってるけどさ」

アカツキさんの言葉とは関係なく発進の準備が整っていきます。

「よし!先ずは進路を2時の方向のチューリップへ向けるんだ」

「了解です、テンカワ艦長代理」

ナデシコがチューリップに向けて進みます。

「ラピス、チューリップにハッキング。入り口を開かせろ」

「了解、アキト」

チューリップが開いていきます。

「各員、最終チェック、よろしく」

「光学障壁展開、通信回線閉鎖、生活ブロック準備完了」

「エネルギー系統,OK!」

「艦内警戒態勢、パターンBへ」

「フィールド出力も異常なし。そのほかまとめてオールOK!」

「フェルミオン=ボソン変換順調」

「艦内異常なし」

「レベル上昇中、6,7,8」

「ジャンプするぞ」

アキトさんの号令の元、ボソンジャンプに入ります。

そんな中、私はふとナデシコBに乗っていた頃のことを思い出してしまいました。

そしてそれは私だけでなく…………。

 

…………………………………………………………………………………………………

月からボソンジャンプを決行したナデシコ

目的地は火星……のハズ。

 

 

 

管理人の感想

 

 

紅い巨星さんからの新連載です!!

なるほど、こうきましたか〜

しかし、「時の流れに」も再構成が出てくる辺り・・・

少しは有名になったのかな?(笑)

舞歌達の意外な苦境や、四陣の活躍(笑)

それに、ルリの最強化(爆)

・・・ついでに、『昂氣』も大バーゲンだい(爆笑)

 

では、紅い巨星さん!! 投稿有難うございました!!

 

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