……ピ…ピ…ピ…ピ…ピ



無機質な音が部屋の中に響く。白衣を着た者と看護婦の格好をした者達が数名、診察台の周りを囲む様に立っている。

……ピ…ピ……ピ……ピ………ピー



変わらないリズムで鳴っていた機械の音が、最後に長く鳴り響く。
白衣を着た者が、診察台に寝かされていた人物の顔に白い布を被せた。
診察台から少し離れた所では、蒼銀の髪をした少女──レイがその様子を呆然とした様子で眺めていた。

「碇君……」

診察台の上に寝かされ、顔の上に白い布を被せられたのはシンジである。
白衣を着ていた者達が診察台から離れると、レイはシンジの所へと駆け寄って何度も声をかけた。
だが、反応があるはずもなく、シンジの身体は黒服を着た者によって、あらゆる手順をすっ飛ばして棺桶の中へと……

「縁起でもないことするな! わざわざイスラフェルの力まで使ってどういうつもりだよ!」

棺桶の中へと入れられる直前にシンジは目を開き、ゼイゼイと肩で息をしながらレイを睨みつける。
周りをよく見てみると、白衣を着ている者も、棺桶に入れようとした黒服の者も、全員蒼銀の髪をした少女──レイであった。

「問題ないわ……。全ては史実通りだもの……」

怒っているシンジを気にすることなく、何もかけていないのに、サングラスを押し上げるような仕草をしてレイは答えた。
いつの間にかに診察台を囲んでいた白衣を着たレイも、黒服を着ていたレイもいなくなっている。
訳の分からないことを言うレイに、シンジは怒気を含んだ声で騒ぐ。

「問題大ありだよ、綾波! いきなり棺桶だなんて、その前に死に化粧をするとか色々あるだろ!」

「わからないわ……。多分、私は四人目だから……」

微妙にずれたところで怒っているシンジに、レイは意味不明なことを言って誤魔化した。
普段ならここら辺でシンジの怒りもおさまるのだが、今回はおさまる気配がない。
何となく理由がわかっていたが、レイは一応シンジに尋ねてみた。

「なぜそこまで怒っているの……?」

「怒りたくもなるさ! 綾波に言われた通りに格納庫に行ったら、脱走しようとしているキノコに出くわしたんだ。
 そしたら、あのキノコ……いきなり部下に僕を殺すように命令したんだよ!? 綾波はキノコが脱走すること知ってたんだろ!?」

シンジはキノコの部下に殺されかけたことを根に持っているらしかった。
キノコの脱走を知っているのかと尋ねられたレイは、無言で頷いてから話し始めた。

「あれは仕方のないことだったのよ。誰かを助けるためには、それなりの犠牲というものが必要だったから……」

「……犠牲?」

「そう……。もしあそこにあなたがいなかったら、他の誰かがあなたの代わりに撃たれていたわ。
 それに、足を撃たれるだけで済んだのはあなただからよ。チョビ髭と大男以外だったら恐らく…………」

チョビ髭と大男が誰なのか、説明されなくてもシンジにはわかった。そして、レイが何を言おうとしているのかも理解できた。
何の訓練も受けていない普通の人が、いきなり銃で狙われたとしたら足が竦んで動けなくなる可能性の方が高い。
それに、運よく初弾を避けることができたとしても、その後に残されているのは確実に死である。
シンジもエアガンと大量のBB弾が無かったら、最悪の場合殺されていたかもしれない状況だったのだ。

「じゃあ、綾波はナデシコのみんなを守るために……」

レイが考えていたことを知ったシンジは驚き、そして感動した。
それなら予めその事を伝えてくれても良かったんじゃないか? という疑問が頭に浮かばないほどにシンジは感動していた。
シンジは三年間レイと一緒に修行をしてきたが、この時になって初めてレイのことが神様に見えた気がしていた。

「それじゃあ、まともにエステを動かせず何の役にも立てなかった碇君……修行を始めましょうか?」

レイの言葉と同時に、シンジ達がいた狭い室内から、岩しかないだだっ広い荒野へと場所が変わった。
シンジから少し離れたレイは、空に両手を掲げると目を瞑り、意識を集中させた。
いつもなら数秒と経たずに何かが造り出されるのだが、今回はいつもより時間がかかっている。
どうやら、かなり大きな物を造り出そうとしているらしい。それが完全な形で造りだされたのは、三分程経ってからであった。

「これは……」

シンジの目の前にあるのは巨大なロボット。それも、懐かしのエヴァンゲリオンである。
レイは額に浮かび上がった汗を手の甲で拭うと、今回の修行についての説明を始めた。

「今回はバルディエルの力を使っての修行よ……。もちろん、飛ぶことに慣れるためのね。
 このエヴァの背中にはスラスターが付けてあるから、基本的な飛び方はエステと変わらないわ」

「でも、今回の修行だけで完璧に飛べるようになるとは思えないんだけど……」

「そんなの私にも分かってるわ。だから、ここで飛べるようになるまで現実の世界ではタブリスの力で飛ぶこと……良いわね?」

それを聞いたシンジの表情が変わった。理由は簡単、バルディエルとタブリスの力を同時に使うとかなり疲れるからだ。
前回倒れた原因は色々あるが、最大の原因は、二つの力を同時に使ったことで生じた精神的負荷によるものである。
スラスターを使って飛ぶイメージが出来るようになるまでは、エステに乗る度に倒れることになる。

(それは勘弁して欲しいんだけど……。飛べるようになるまで、パイロットの仕事を放棄するってのはダメかな?)

「ダメよ。それに、ちゃんと力を抑えれば倒れる心配はないわ。あなたは馬鹿みたいに全力でシンクロするから疲れるのよ。
 スラスターを使って飛べるようになるまでは、50%から60%ぐらいの力でシンクロしなさい」

シンジとエステの今までのシンクロ率は、全て100%であった。
シンクロ率が高いので、シンジの考えた通りに全くのタイムラグなしで動かせていた。
その代わり、シンクロ率が高い分シンジが受ける肉体的負荷も比例して高くなっていたのである。
そんな状態で、レイに授けられた力であるタブリスの力を使えば倒れてしまうのは当然だ。
多少動きは鈍るがシンクロ率を下げれば疲労も少なくなる。そうなれば、タブリスの力を同時に使っても倒れることはなくなるだろう。

「それじゃあ今日はもう消えるわ。私がいなくなってもこのエヴァは残るから、しっかりと練習しなさい……」

シンジにそう言うとレイの姿が消えた。後に残されたのはシンジとエヴァだけである。
少しの間、さっきまでレイが居た場所を見つめていたシンジだったが、すぐにエヴァに向かって歩き出した。
シンジはサボろうかとも思ったが、自分に関わることなのでそう言うわけにもいかない。

「はぁ……。練習はいいんだけど……何で量産機なんだよ綾波!

シンジの眼前にあるエヴァは、弐号機でも零号機でもなく、ましてや初号機でもない。
S2機関搭載型の白いエヴァンゲリオン──弐号機を破壊し、サードインパクトを起こす道具でもあったエヴァである。
嫌な事しか思い出せないので、シンジが二度と見たくないと思っていたエヴァだ。
だが、レイが造ったエヴァはこれしかない。ブツブツと文句を言いながらも、シンジは飛ぶ練習を始めたのであった……。















赤い世界から送られし者


第五話『補充パイロット×整備班=歓喜の叫び』

「今回は何も悪いことしてないのに……酷いよ綾波!
ああ……頭が痛い……












ナデシコ食堂──そこがシンジとアキトにとっての本来の職場だ。
この食堂は、200人以上いるナデシコクルーの食事をまかなう場所である。
休憩所などにはジャンクフードの自販機もあるが、その味はあまり美味しくはない。
そのため、忙しくて来ることが出来ない場合を除いては、ほとんどの者がここで食事をしている。
現在、ホウメイガールズは休憩、アキトはブリッジに出前、シンジは未だに医務室で眠ったままでいる。
そのため、今厨房に入っているのはホウメイだけとなっているが、今は特に問題はない。
今はピークを過ぎ、食堂で食事をしているのは今までエステの整備をしていた整備班達だけであるからだ。

「アキトったら、いつもアニメとシンジ君ばっかりで、全然私の相手をしてくれないんですよ……」

「へぇ〜」

アキトが出前に行っている時はブリッジにいるユリカが、珍しく食堂に来ていた。
とはいうものの、食事をしているのではなく、ウリバタケに愚痴をこぼしているだけである。
そのウリバタケはというと、手に持った資料を食い入るように見ており、ユリカには生返事を返すだけだ。

「もしかして、アキトは男の子の方が好きだとか……。そうだとしたら、恋人である私がアキトを更生させなきゃいけないと思うんです……」

「すんばらしい!」

いつ恋人になったのかは分からないが、真剣な口調で言うユリカにウリバタケが同意するように声を上げた。
ユリカが顔を上げてみると、そこには興奮したウリバタケが血走った目で仕様書を見ていた。

「こりゃ、仕様書だけでも興奮するぜぇ……!」

メカニックの血でも騒いだのか、ウリバタケが手の甲で顎を拭うような仕草をする。
今ナデシコは、『0G戦フレーム』と補充パイロットの受け渡しのために『サツキミドリ二号』へと向かっている。
ウリバタケが読んでいる仕様書は、受け渡し予定である0G戦フレームのものである。

「そう言えば、そのフレームと一緒に三人のパイロットも来るんだって?」

「そんなのは良いんだよ。それよりも今度来る0G戦フレーム! こいつは凄いよ」

コーヒーを持ったホウメイが厨房から出てきた。ホウメイは二人のいるテーブルに来ると、ユリカの隣に腰をおろした。
ウリバタケはホウメイに仕様書を見せてみるが、コックであるホウメイがそんな物を見ても何もわかるはずがない。
ホウメイは、そのままパイロットのことについて話しを続けた。

「嫌な男どもだと良いね、新しいのはさ……」

「ん、そうか……?」

ウリバタケを含めた整備班達にとっては、女性の方が良いと思っていた。
何せ男ばかりの職場で全く華がないのである。整備班と関わりのあるパイロットは女性の方が良い。

「死ぬかもしれない職場だからね。嫌な奴に越した事はないさ」

「そう言われればそうだな……」

「あの〜、私の話し聞いてますか……?」

「……おや?」

ユリカが小さく右手を上げて抗議するが、ホウメイとウリバタケは全く聞いていない。
ホウメイはユリカには答えず、食堂の入り口の方へと視線を向けて不思議そうに声を上げた。

「どうかしたか?」

「いや、誰かいたと思ったんだけどね……」

なおもユリカに構わず話しを続ける二人に、ユリカは頬を膨らませて不機嫌そうな顔になる。
だが、それでも二人はユリカのことを気にする様子がない。そのため、とうとうユリカがキレた。

「そこの二人! 艦長命令です! 私の話しを聞きなさ〜い!!」

《艦長、もうすぐサツキミドリ2号に到着します。至急ブリッジに戻ってきてください》

ユリカが叫んだのとメグミから通信が送られてきたのは、ほとんど同時であった。
すぐに向かうことをメグミに伝えると、ユリカは不機嫌そうに頬を膨らませたまま、ブリッジへと向かった。










「後1分でコロニー見えます」

「ディストーション・フィールド解除。停泊準備!」

ルリの報告を聞きいたユリカが指示をだす。

「こちらは機動戦艦ナデシコ。サツキミドリ2号、聞こえますか?」

《こちらサツキミドリ2号……了解。いやぁ、可愛い声だねぇ》

メグミがサツキミドリ2号に通信を送ると、緊張感の欠けた声が返ってきた。
メグミは元声優なので声が可愛いのは当然かもしれない。

「これより停泊します。準備の方は?」

《オーケーオーケー。任してく……》

突然コロニーからの通信が途切れた。正面のモニターでは、コロニーが小さな爆発を何度も繰り返していた。
最後に大きな爆発が起こり、モニターにノイズが走ると、爆発の衝撃がナデシコを襲った。
回復したモニターには、崩壊していくサツキミドリ2号の様子が映っている。

「本艦はそのまま前進……。被害状況は?」

「フィールド・ジェネレーター第2区画付近に中程度の破損」

「さっきまで……交信していたのに……さっきまでお喋りしてたのに……」

ルリとユリカが冷静に自分の役割をこなしているのに対し、メグミは戸惑っていた。
今まで話していた人間が突然死んだのである。死に慣れていない者ならば当然の反応であった。

「メグミちゃん! 生存者いないか気をつけて!」

「あ、はい」

そんな状態のメグミにユリカが指示を出す。メグミは戸惑いながらも答え作業を開始する。
だが、メグミの顔色は冴えず、身体も小刻みに震えていた。


問題のフィールド・ジェネレーター第2区画に、作業服を着たジュンと整備班数名が調査に来ていた。
破損した部分にはポッドの様な物があったが、その中には人が入っていなかった。

「なんだこりゃ?」

「ご丁寧にまぁ……」

破損部分を調べていた整備員が不思議そうな声をあげた。それは、そこにいた誰もが思っていたことである。
なぜなら、破損していた部分が応急処置的なものとはいえ、修理されていたのである。

「いい仕事してますね」

溶接されたポッドと壁を見てジュンが呟く。

(古いこと知ってんなぁ副長……)

そこにいた整備班全員が声に出して言いたかったが、なんとか堪えた。

「各員に艦内の警戒態勢を……!」

《乗組員に緊急連絡! 何者かが本艦に侵入した模様……各員認識コードの送信を確認、応急班は作業続行、他の者は持ち場を維持せよ》

数分後、ジュンの話しを聞いたゴートがアナウンスと警報を流し、ナデシコに警戒態勢が敷かれた。










サツキミドリ2号が謎の爆発を起こしたという情報は、すぐにほとんどのクルーが知ることになった。
意識を取り戻したシンジにもその情報はすぐ耳に入った。コロニーのことに加え、ナデシコに誰かが侵入したという情報もである。
そのために警戒態勢が敷かれ、クルー達は拳銃を持つことが指示された。武器に縁の無さそうなメグミやミナト達も拳銃をぶらさげている。
警戒態勢が敷かれている中、シンジはアキトの部屋の前へと来ていた。当然、アキトが心配だったからである。
ノックをしようとドアの前に立つと、鍵がかかっていなかったのかドアが開いた。

「夢が明日を呼んでいる〜魂の叫びさレッツ・ゴー・パッション!」

部屋の中からガイがよく歌っている歌が流れている。
シンジが部屋の中に入ると、真っ暗な部屋の中では、アキトが膝を抱えながら座りゲキガンガーを見ていた。
出前が終わった後すぐに帰ってきたためか、アキトの隣には岡持ちが置かれている。
シンジは岡持ちが置いてあるのとは反対側へと座ると、ゲキガンガーが映っているモニターへと目を向けた。

「アキトさん……どうかしたんですか?」

シンジがモニターに目を向けたままアキトに尋ねる。
シンジはアキトが何か不安を抱えていることを、漠然とではあるが感じ取っていた。

「……食堂で、ホウメイさんとウリバタケさんが話してるのを聞いたんだ……」

最初は黙っていたアキトが、食堂で二人が話していたことを少しずつ話し始めた。
シンジはその話しをモニターに目を向けたまま、静かに聞いている。

「俺、その話を聞いたとき恐くなったんだ。もしかしたら、俺は死ぬかもしれないって……。それに、コロニーのことも聞いて……」

今までナデシコは3回の戦闘を行った。そして、その全ての戦闘でクルーに死傷者を出すことなく勝利してきた。
それはとても良いことではあるが、そのためか死ぬという実感が薄れてしまっていたのだ。
しかし、ホウメイ達の話とコロニーの出来事を聞き、改めて戦争というものをアキトは認識したのである。

「だったら、パイロットを辞めればいいじゃないですか。プロスさんにそのことを言えば、辞めさせてくれるかもしれないですよ?
 僕達は予備パイロットですし、もともとコックなんですから。それに……」

一旦話しをシンジは区切った。身体の向きを変えてアキトの方へと向けると、アキトの目を見据えた。
シンジのその目は真剣で、いつもの少し頼りないような目ではなかった。

「戦うんだったらそれなりの覚悟が必要です。このまま流されるままに戦ったら、いつか必ず後悔すると思います」

流されるままに戦う──それは、昔のシンジに当てはまるものであった。
昔のシンジは、周りの顔色ばかりを窺い、ゲンドウや周りの大人たちに言われるがままに使徒と戦った。
それがシンジの処世術であったのだから仕方がなかった。しかし、その結果がサードインパクトであった。
シンジがこれほどまでにアキトに言うのは、アキトに自分のようにはなって欲しくないからである。

「シンジ君はどうするんだ……?」

アキトがシンジに尋ねた。 アキトは自分と同じ立場であるシンジがどうするのか聞いておきたかった。

「僕はパイロットを続けますよ。まだ、少ししか経ってませんけど、僕はこのナデシコが好きです。
 僕には戦う力があるから、ナデシコを守るために戦いたいんです。もう、後悔はしたくないですから……

シンジがパイロットをするのはレイの条件にあったからでもあるが、今言ったのも本当のことだった。
ATフィールドの扱いに長けているシンジは、ナデシコのクルーから何か暖かいものを感じていた。
前の世界ではあまり感じることのなかったものである。それを感じたシンジは、心の底からナデシコを守りたいと思ったのだ。

「シンジ君はすごいな……」

「そんなことないですよ……」

《どうしたジョー! しっかりしろ!!》



二人が話している間に、流れていたゲキガンガーも終わりに近づいていた。
流れているのは前にガイの部屋でも見ていた話で、今はゲキガンガーのパイロット──『海燕ジョー』が死んでしまう場面である。

《すまねぇ、ナナコさん……。やっぱり、海には行けそうにない……ぜ……》

「うぇぇぇ〜ん」

「……っ!?」

そのジョーの台詞と共に、部屋の天井から誰かが泣きながら落ちてきた……シンジの上へと。
落ちてきた人物の膝が見事シンジの鳩尾に決まり、シンジは呼吸困難に陥る。
だが、シンジのことなど関係なしに、落ちてきた人物はシンジの上で未だに泣き続けている。
目の焦点が合わなくなり、シンジの身体がピクピクと痙攣し始めた頃になって、ようやく落ちてきた人物がシンジの身体から降りた。

「だ、大丈夫ですか!?」

落ちてきたメガネをかけた女性が心配そうにシンジを抱き起こすが、アニメのナレーションが始まるとパッとシンジを離した。
そのせいでシンジは頭を強く打ちつけたが、メガネの女性は全く気にせずナレーションを聞いて涙を流している。
アニメの本編が終わり、次回予告が流れ始めるとようやくメガネの女性がアキト達の方へと身体の向きを変えた。

「ゲキガンガーっていいですよね! もう展開がもえもえって感じで! 特にジョーが最高ですよ!」

「は、はぁ……」

「ぜぇ……ぜぇ……ぜぇ……」

突然話しを振られて戸惑うアキトと、ゼイゼイと肩で息をしていてそれどころではないシンジ。
ゲキガンガーの意見に関しては賛成であるアキトだが、突然──それも落ちてきた女性に尋ねられてはどうすればいいのか困った。

「えっと……アンタ誰?」

とりあえず、今一番疑問に思っていたことをアキトは尋ねた。










生存が絶望しされていた補充パイロットであったが、奇跡的にも三人全員が生き残っていた。
今、格納庫では補充パイロット三人の自己紹介が行なわれていた。

「パイロットのアマノ・ヒカルで〜す! 蛇使い座のB型、18歳! 好きな物はピザの端っこの固くなったところと、湿気ったお煎餅で〜す!」

「「「「「うぉぉぉぉぉっっっ!!!」」」」」

「売れる! これは売れるぞー!!」

アキトの部屋の天井から落ちてきた女性──『アマノ・ヒカル』が最初に自己紹介をした。
男ばかりで、華のなかった職場に女性が来たことが嬉しかったのか、整備班は歓喜の叫び声をあげた。
ウリバタケもどこからか取り出したカメラでヒカルを写真に収めながら、他の整備班と同じように叫んでいる。
実はウリバタケ、撮った写真を男性クルーに売りさばいたり、写真をもとにフィギュアを造ったりしているのである。

(ウリバタケさんって、何かケンスケみたいだ……)

叫びながら写真を撮り続けるウリバタケを見て、シンジは友達であった『相田ケンスケ』を思い出した。
ケンスケはカメラ小僧で、女子生徒を盗み撮りしては隠れて男子生徒に販売していた。やっていることがウリバタケと同じなのである。
シンジがそんなことを考えている間にも、補充パイロット達の自己紹介を進んでいく。

「オレはスバル・リョーコ。ヒカルと同じ18歳でパイロット……よろしく」

エメラルドグリーンの髪をした女性──『スバル・リョーコ』もヒカルに倣って自己紹介をする。
ヒカルに比べると随分そっけない自己紹介であるが、それでも十分らしい。整備班のボルテージはさらに高まる。

「「「「「Guoooooooooooooo!!!」」」」」

もう何と言って叫んでいるのかわからない。まるで、初号機の暴走のようだったと後にシンジは語る。
ヒカルの時と同じようにウリバタケはリョーコの写真を撮っている。滝のような涙を流しながら……。

「パイロットのマキ・イズミ……年歳は18」

ベベンとウクレレの音を響かせながら自己紹介を始めたのは『マキ・イズミ』である。
彼女は、何故かリョーコが0G戦フレームと一緒に運んできた『ツールボックス』の中にいたのだ。
ウクレレの事といい色々と不思議な女性ではあるが、リョーコ達と同じく顔立ちは整っている。
三人目の自己紹介に、整備班達のテンションが最高潮に高まろうとしていた。

「………」

が、イズミが何か言った途端に格納庫の時間が止まった。
彼女が何を言ったのか、その内容をはっきりと覚えているものは誰もいない。
ただ、イズミの話を聞いていたために意識を奪われたということは間違いなかった。










「エステバリスの点検・補給後に、コロニー内の生存者確認とコロニーに残っている機材の確保をお願いね」

「へぇ〜へぇ〜。人使いの荒い艦だぜ……」

エレベーターで移動しながらユリカが今後のことについて指示を出すと、リョーコが面倒臭そうに答えた。
エレベーターの中にはリョーコ達三人に、ユリカ、ジュン、ゴート、シンジ、警備班が2人で計9人乗っている。
狭いエレベーターに9人も乗っているのに加え、ゴートの身体が大きいためかなり狭い。

「そういえば、ここにいる3人のパイロットってどこにいるんだ?」

「これから一緒に戦うんだから、早めに会っときたいよね」

「謎をはやく解きたい……あっと解きたい……会っときたい……イマイチね……」

イズミがダジャレを言うが、今回はイマイチだったためか意識を奪われることはなかったが、それでもかなり寒いダジャレである。
リョーコとヒカルはいつものことなのか特に気にしていないが、他の者は皆、アハハと乾いた声で笑っている。
ユリカは一度ゴホンと咳払いをしてから、リョーコの質問に答える。

「パイロットの1人はヤマダ・ジロウさん。ヤマダさんは負傷してしまったので、今は医務室にいると思います。
 もう1人のパイロットはテンカワ・アキト! アキトは私の王子様なんです!!

「「王子様……!?」」

「誰かが親しげにおじ様に声をかけた……おう、おじ様……王子様……これもダメね」

「ユリカ……テンカワのいったいどこが良いっていうんだ? 彼の何が君をそこまで魅了したんだ!? 僕は今まで君のために……」

ユリカの王子様宣言に首をかしげるリョーコとヒカル。二人の隣では、ジュンが顔を俯かせてブツブツと何か呟いている。
イズミはまた寒いダジャレを言ったものの、納得いかないために真剣な顔をして何か考えている。
ユリカはシンジの紹介をすることなく、何故か火星にいた幼い頃の話しをしている。
いつまでたってもシンジのことを話そうとしないため、仕方なくユリカの代わりにゴートがシンジの紹介をした。

「最後のパイロットが、ここにいる碇シンジだ……。碇とテンカワは両方ともコックも兼任している……」

「碇シンジです。よろしくお願いします」

軽く一礼して挨拶するシンジ。そんなシンジをリョーコは疑わしげな眼で見ている。

「こんなガキがパイロット……本当かよ?」

「本当だ」

(ガキって……僕はあなたと同じ18歳ですよ……)

心の中で反論するシンジ。言ってもどんな反応が返ってくるのか予想できるため声には出さない。
ムネタケの時にもガキと言われたが、シンジの外見はどう見ても14歳前後にしか見えないのである。

「ずいぶんかわいいパイロットだね〜」

シンジの頭を撫でながら言うヒカル。完全に子供扱いである。
頭を撫でられているシンジは、恥ずかしいためか顔が少し赤くなっている。

(かわいいなんて言われても……ん?)

シンジが視線を横にずらしてみるとイズミと目が合った。
だが、何か言ってくることはなく、特に何かしてくることもない。

「クク……ククク……クハハハハ……」

「えっと……な、何ですか?」

お互い目を逸らさず数秒の間見つめ合っていると、イズミは口元に手を当てて突然笑い出した。
何故イズミが笑い出したのかシンジには分からない。シンジの頭には疑問符がいくつも浮かび上がっていた。

「ああ、気にするな……。いつものことだから」

「そうそう」

リョーコが肩を竦めながら言うと、ヒカルも首を縦に振りながら同意した。
その間もイズミは笑い続けている。シンジはただ「そうなんですか」と答えることしか出来なかった。
ただ、今回のことでシンジは確信したことが1つだけあった。

(ナデシコって変わった人が多いよな……絶対に……)

シンジは今さらになってそのことに気づいたのであった……









シンジ達がエレベーターで移動している頃、アキトは展望室にいた……メグミと一緒に。
展望室は外の様子を見ることも出来るが、宇宙で外を見る者は少ない──というよりもほとんどいない。
展望室は色々な風景を投影することが出来るため、大抵の者は自分の好きな風景を見て楽しんでいる。
今の展望室は、一面の草原と遠くの方には山がある。太陽は山に沈みかかっていて草原は赤く染まっている。
そんな中、メグミは膝を抱えて座り、アキトはメグミの隣で大の字で寝転がってその風景を眺めていた。

「みんな何で平気なんですか? あんなに人が死んだのに……」

沈痛な面持ちでメグミが口を開いた。メグミはサツキミドリ2号のことでのショックが未だに抜けていなかった。
それに対して他のクルーは、コロニーのことなど何でもなかった様に、いつもと同じ様に仕事を行なっていた。
人がたくさん死んだというのに、何の変化も見られないクルー達がメグミには信じられなかった。

「平気なんかじゃない……と思う。人が死んだら誰だって悲しいよ……」

「でも、みんな冷静にお仕事してたんですよ!? 艦長もミナトさんも、それにルリちゃんまで……」

「みんな隠してるだけだよ……多分。きっと、みんな覚悟してたんじゃないかな……」

「覚悟……ですか?」

「うん、俺もさっきシンジ君に言われたんだ……。戦うのには覚悟が必要だって……」

アキトはシンジに言われたことをメグミにも話した。

「シンジ君……すごいですね。まだ子供なのに……」

「そうだね。言ってることは何となく分かるんだけど、そう簡単に割り切れるもんじゃないよな……」

メグミに背を向けるアキト。その表情は酷く悲しそうなものになっている。
シンジの話しを聞いて少しはマシになったが、やはり簡単に割り切れるものではない。
そんなアキトの頭をメグミは優しく撫でた。頭を撫でられたアキトは慌てて身体を起こした。
顔が僅かに赤くなっているアキトを見て、メグミは優しい笑みを浮かべた。

「話を聞いてくれてありがとうございます。私もがんばりますから、アキトさんも……がんばってください」

「うん、メグミちゃんもがんばって。俺もパイロットとしてがんばるから」

アキトは立ち上がってメグミに言うと、展望室を出て格納庫へと向かった。

「よし、私もがんばろう!」

アキトが出て行くのを見送ると、メグミも立ち上がってブリッジへと向かった。
ブリッジへと向かうメグミの顔は、さっきまでの沈痛なものではなく、どこか嬉しそうなものであった。










《ちょっくら行ってくるわ!》

《それじゃあ、発進〜!》

《皮膚に吹きでものが……それは発疹……クク……クハハハハ》

赤・黄・水色のエステが次々にナデシコから発進していく。
その様子をブリッジからユリカが見ている。その様子はどこか憂いを帯びた感じがする。

(ああ、アキト……本当なら私の慰めであなたも出撃しているはずなのに……)

ユリカはアキトがコロニーのことで不安を抱えていることを聞いていた。
それを聞いたユリカはすぐにアキトの所に向かおうとしたが、仕事が残っていたためジュンに止められたのである。

(恨むのなら私ではなく、私の邪魔をしたジュン君を……!)

「あ、さらに2機出撃するみたい」

ルリの報告を聞き、ユリカがモニターに目を向けると、青色のエステとピンク色のエステが出撃していく様子が映っていた。










アキトが格納庫に辿り着いたのは、リョーコ達が出撃しようとしているときであった。
パイロットスーツに着替えたアキトは、ピンク色のエステに乗り込んだ。

《おいテンカワ! お前宇宙用に乗れるのか!?》

ウリバタケがコックピットに通信を送ってくるがアキトは答えない。
ブツブツと1人で何か呟いているため聞こえていないのである。

「俺は火星のみんなとナデシコも守るために戦う……。俺はそのために変わらなくちゃいけないんだ! 今の俺はテンカワ・アキトVだ!

「よ〜し! 全員退避だ! バカが無茶するぞ〜!!」

コントローラーパネルに右手を添えてアキトはエステを起動させた。
エステを動かし始めたのを見たウリバタケは、エステから離れるように声を張りあげた。
アキトは周りから整備班が離れていくのを確認すると、重力波カタパルトへとエステを移動させる。

「テンカワ・アキト! 出ます!!」

気合の入った声を上げて出撃するアキト。それに続いて青いエステもナデシコから出撃していった。

「はぁ……はぁ……あ、あれ……?」

「ん? どうした……ってシンジか。ちょっと遅かったな、もう乗れるエステがないぞ」

2機のエステが発進した後にやってきたのはシンジである。
走ってきたのか肩を大きく動かしてシンジは息を整えている。

「え? でも、そこにもう1機エステがあるじゃないですか」

シンジが指さした方にはエステのコックピット──『アサルトピット』があった。
フレームを装備していないが、それぐらいの作業ならばすぐに終わりそうである。
だが、ウリバタケは持っていたスパナで頭を掻くと、首を横に振って答えた。

「それはまだ整備が終わってない。そもそも0G戦フレームがもうないんだよ。
 うちにはあの娘が持ってきた4つと、もともと用意していた旧式のが1つだけしかないからな」

「でも、スバルさん達にアキトさんが出撃したんですよね? だったら1つ残るはずじゃないですか」

「ああ……それならヤマダのやつが乗っていった。怪我してるから一応止めたんだが……俺達には無理だった」

「そ、そうですか……」

ガイの怪我の状態はまだ悪く、戦闘に耐えられるものではないはずであった。
そのことは本人が一番分かっているはずであるが、どうやら本当に根性でどうにかしたようである。
シンジは改めてガイのすごさを認識した。それと同時に、シンジの顔が青くなり大量の汗を分泌し始めた。

「おい、大丈夫か? かなり顔色が悪いぞ。それに汗も……」

「だ、大丈夫ですよ……アハ、アハハ、アハハハハ……」

心配そうに声をかけたウリバタケに、シンジは乾いた声で笑いながら答える。
そのまま、油の抜けたロボットのような動きで格納庫を後にしたシンジ。
ウリバタケには大丈夫と答えたシンジであったが、内心ではかなり焦っていた。

(綾波……これは決してサボったわけじゃないんだ。ヤマダさんが出撃するとは思わなかったんだよ……!)

シンジの言う通り、サボったというわけではないので、シンジが悪いということはない。
しかし、それでもシンジは心の中でレイに対して言い訳を続けていた。
余談ではあるが、この後シンジは医務室に運ばれた。原因は頭に硬式の野球ボールが当たったためであった。










「あ〜暇だ。なぜこの俺様が待機なんだ」

「仕方ないだろ。宇宙での実戦経験がないんだから〜!?

ガイの愚痴に答えたアキトがおかしな声をあげると、アキトの乗るエステが滅茶苦茶な動きをする。
リョーコ達の後にすぐ出撃した2人は、念のためにナデシコの護衛として残るようリョーコ達に言われたのである。
それに対してガイが文句を言ったが、足の怪我と宇宙での戦闘経験がないことを理由に結局は残ることになった。
アキトも宇宙用のエステに乗るのは初めてであるため、ガイと一緒にナデシコの近くで待機ということになった。
待機といっても敵がくる気配はほとんどない。そのため、2人とも宇宙でエステを動かす練習をしていた。

「おい大丈夫かよアキト?」

「う、う〜ん。何とか……」

呆れたような声で言うガイに、アキトは頭を押さえながら答える。
最初は安定しない動きだったガイであるが、流石プロスにスカウトされたことはある。
すぐにコツを掴み、瞬く間に上達していった。それに対し、アキトはまだ上手く動かせていない。

「すごいなガイは……」

「まぁ、シミュレーターで何度も練習してたからな。アキトも戻ったら練習しといた方がいい。
 博士が改造したからかなり本格的なものになってたぞ。今度、ゲキガンガーが使えるように頼んどこうかな……」

博士とはウリバタケのことだ。ウリバタケは偶にナデシコの備品をかってに改造しているのである。
ナデシコが出航する前からやっており、自販機が突然ロボットに変形したりするようなこともあった。
そのことでプロスに何度も注意を受けたのだが、どうやら懲りていないようである。

《悪い、そっちに敵が行っちまった。倒してくれ!》

アキトがガイに動かし方のコツを聞いていると、リョーコから突然通信が入った。
敵が来たことを聞き、ガイのテンションが一気に高まる。

「おっしゃー! アキト、俺が行くからお前はそこで待ってろ!」

アキトにそう伝えると、すぐにガイはコロニーの方向へとエステを向かわせた。
敵もこっちに向かっていたこともあり、すぐにガイは敵を見つけることが出来た。

「ん、あれか? エステにバッタがとりついてやがる。コンピューターが乗っ取られたのか? まあ、倒すんだから関係ないな。
 勝負だ! デビルエステバリス!! このダイゴウジ・ガイがお前の相手を〜〜!?」

勝手に敵の名前を『デビルエステバリス』と決めると、エステで指さしながら何か言い始める。
だが、言い終えるのを待っている敵ではない。手にくっついていたバッタを伸ばしてガイのエステを殴り飛ばした。
邪魔者が消えると、デビルエステバリスはナデシコに向かって飛んでいった。ナデシコに残っているのはアキトしかいない。

《まずいわね……》

《このままじゃナデシコが危ないよ!》

《テンカワ! こうなったらお前が倒せ!!》

《アキトー!! お前の熱血を見せてやれ! ゲキガン・フレアだ!!!》

アキトは下に向けていた顔をあげ、カメラに映った敵を睨みつける。
コントローラーパネルに添えた右手に力を込めると、エステのフィールドを全開にして敵に向かった。

「俺はナデシコを守るって決めたんだ。こんな所でやられてたまるか! いくぜ! ゲキガン・フレアァァァ!!

デビルエステバリスとアキトのエステバリスが激突し、大きな爆発が起こった。










「かっこよかったぞ〜!」

「おお! よくやったな!」

ナデシコに戻ってエステから降りると、アキトは整備班達から賞賛の言葉が送られた。
アキトは整備班達に答えながら格納庫の出口へ向かうと、途中でメグミに声をかけられた。

「アキトさん……!」

「メグミちゃん」

笑顔で駆け寄ってくるとそのままの勢いでメグミはアキトに抱きついた。
その後少しだけ話しをすると、メグミは静かに目を閉じ、アキトはメグミにゆっくりと顔を近づけていった。
2人の唇が重なること数秒、キスを終えた2人はそのまま格納庫を後にした。

「「……」」

それを一言も喋らずに見続けていた2人──信じられないといった表情をするユリカと、頭に包帯を巻いたシンジである。
2人とも自分の唇に手を置いて、格納庫の出口を見続けている。

「アハハ……今のは夢……そう、悪い夢なのよ! すごく現実感があったけど夢なのよこれは! そう……夢……夢……」

自分に言い聞かせるように夢だと連呼するユリカ。
それに対し、シンジは自分がキスしたときのことを思い出していた。
が、あまりいい思い出ではなかったのか頭を抱えてブツブツと呟き始めた。

「全然いいものじゃなかったよな僕の場合……。ファーストキスは窒息しそうだったし、セカンドキスは血の味がしたし……。あんなのはノーカウントだ! そうさ……これからだよ、これから……!」

格納庫ではユリカとシンジの呟き続ける声が、いつまでも聞こえていたという。
ナデシコのクルーは変わっている──そう言ったシンジであるが、シンジもその中に入っているのは間違いなかった。








つづく
































あとがき

こんにちわ、アンタレスです。
『赤い世界から送られし者』第五話……シンジが少し真面目になってしまいましたが、どうでしょうか?
一応最後はギャグっぽい感じにしたのですが……楽しんでいただけたら幸いです。
今回、パイロット3人娘が出てきたのですがイズミのダジャレ(になってるかどうか微妙です)が難しかったです。
次の更新は……やはり遅くなると思いますが、なるべく早く更新できるようにがんばります。代理人様、感想よろしくお願いします。





 

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代理人の感想

イズミのダジャレ・・・まぁ、皆さん苦労されてますから(笑)。

初々しい・・・というか結局子供のままであるシンジも割と笑えるなぁ。w

 

>破損部分を調べていた整備員が不思議そうな声をあげた。それは、そこにいた誰もが思っていたことである。

この文章、後半はちょっと変ですね。さっきここに入ったばかりなのに「思っていた」では

過去から連続してそう思っていたということになり、状況に合いません。

ここは最低でも「思った事である」とすべきですし、私だったら

「〜不思議そうな声を上げた。他の誰もが声にこそ出さないものの、同じ事を考えていることはその表情から見て取れる」

とでもしますか。