『俺が帰るべき場所は・・・ナデシコだ!!
皆が揃っているナデシコだ!!
何処に跳ばされようと、俺は絶対に帰って来る!!
例え、遥かな距離だろうと、時を超えても―――』
その叫びを残して、俺の視界は暗転した。
ブロスとディアの正しいアキト君の育て方
prologue1 帰還
「うっ」
俺が目を覚ましたとき、俺はどこかに倒れていた。
頭が重い、思考が・・・まとまらない。
「ここは・・・俺はここで何を・・・」
俺は自分の記憶のサルベージに、実に三十秒という時間を要した。
「そうだ、俺は・・・」
(確か俺は火星で・・・)
気を失うまで俺は、火星で機動兵器に乗っていたはずだ。
俺が周りを見回すと、どうやらここは地球らしい。
さらに俺の機体「ブローディア」もなくなっていて、
自分の着ている服もまったく違うものとなっている。
普通なら、ここで驚くのだろうが・・・
「何せ二度目だからな」
そこで俺は気がついた。
俺の首にかかっている二つのペンダント。
見た目は両親の形見―――CCのペンダント―――なのだが、
ひとつは赤くもうひとつは緑である。
そんなことはどうでもいい。
問題はそれに見覚えがないことだ。
俺はもう一度自分の体を見た後、周囲を
見回した。
あまりに昔のこと過ぎてよく覚えていないが、
周囲の光景や体つきや服装などから判断して、
おそらく火星から飛んでナデシコに乗る前だろう。
しかしだとするとこのペンダントはいったい・・・
となんとなくそのCC(?) を手にとった瞬間、
『『アキト兄。あ、やっと・・・』』
「うわっ!」
突然声をかけられて、俺は驚いてペンダントを落とした。
いや、単に声をかけられたのでは驚くことはない。
俺はこう見えても武術の達人である。
その俺に気配をさとられず声を・・・
ちょっと待て「アキト兄」だと・・・俺をそう呼ぶのは・・・
「ブロスとディアか、おまえら何処にいる」
・・・・・・
反応がない確かにあの声はブロスとディアだったはずだが・・・
ちょっと待て、確かペンダントを持ったとたん声が聞こえて落としたら唐突に・・・
「これか」
俺は赤と緑のCCを目の高さまで持ち上げて聞くと、頭の中に声が響いてきた。
『『うん、ってアキト兄、その目どうしたの』』
「目?」
『うん、金色でまるでルリ姉みたい』
「え?」
『うん金色なの』
俺はとっさに鏡がないか探したが、
俺は持ってないしそう都合よく落ちているわけもない。
しかし、どういうことだ?
金色の目、マシンチャイルドの証、やはりジャンプの影響か?
『ねぇそれよりここは何処』
「あ、ああ。ここは2195年の地球だと思う」
『2195年って』
『過去に跳ばされっちゃったの』
「ああ、確かめたわけではないから保証はできんが・・・」
『アキト兄よっぽど2195年に好かれているんだね』
『じゃなっくって、アキト兄がよっぽど2195年に未練があるんじゃない?』
『まぁあの状態は、アキト兄にはきついかもね』
『あはは、確かに。アキト兄にはハーレムは無理よね』
『そのくせして無意識にくどきまくっているし』
『だけど乙女心のおの字もわかってない』
『僕から見てもわかるようなことも、わかってないしね』
『あはは、少年型AI以下ってわけ』
『そのくせめちゃくちゃ押しに弱い』
『そしていつも逃げてばかり』
「あは、あはは、あはははははは」
なんでそこまで言われないといかんのだ。
『やり方によっては男の夢ハーレムだってできるのに』
『ブロスもそんなこと考えているの。それにアキト兄にそれは無理だって。』
『まぁそうなんだけどさ、それにしてもアキト兄の本命ってだれなんだろ』
『それだ』
『何が?』
『アキト兄に本命決めさせて、無理やりにでもくっつけちゃうの』
『あの人たちがそう簡単にあきらめるかなぁ』
『まぁやれるだけやってみようよ。仮に失敗しても面白そうだし』
「おい、悪巧みは本人のいないところでやれ」
『なに言っているの、アキト兄のためにやっているの』
「わかったわかった、それよりいまからどうするかだ」
『だからそれを今』
「いや俺の言っているのは、ナデシコに乗る前のことだ」
『『え』』
「ブロス、ディア、今がいつか、具体的にわかるか」
『うーん何か端末にアクセスできれば・・・』
そうか、とりあえず何かATMでも探すか。
Prologue2へ続く
あとがき・・・と推測されるもの
はじめまして アリア=ミリディールと申します。
初めての投稿で連載もので時の流れの三次創作です。
神をも恐れぬ所業ですね。
私の文才、語学力、読解能力の低さゆえ
「・・・はこんなキャラじゃねぇぇぇぇ」
とか
「〜〜〜はこんなことしません」
などの不平不満も多々でるでしょう。
そういう時は遠慮せずに言ってください。
物語の都合上どうしようもない場合を除き、考慮させていただきます。
ではこの話について題名の通りブロスとディアが主役です。
この二人(?) 好きなんですけど、
この二人がメインの話は聞かないので書いてしまいました。
この後の流れは、この二人の活躍でアキト君とだれか
(すいません、まだヒロインをだれにするか決めておりません)
がラブラブになり、数々の妨害を乗り越えて幸せになる、
という恋愛シミュレーション風の物となる予定です。
(最後はディア達をまた過去に戻して、全クリを目指させるのもいいかも)
ちなみにこの話の旧バージョンは
「ブロスとディアのアキト君で遊ぼう!」
というもので、この二人にアキト君が振り回され
どうしようもなく不幸になっていくというものなのですが、
私は基本的にかなりダークな人間なので、
書いていくうちにとんでもないことになってしまい、
自分で書いていてむかついてきたので、すべて処分しちゃいました。
だれか適度にダークな人書いてくださいませんか?
あとヒロインはぜひこの方に言う意見がございましたら
ディア達がなぜその方を薦めたのかの理由もつけてメールをください。
あ、でも北斗さんは登場が遅いため書きにくそうなのでご遠慮ください。
代理人の感想
「育て方」ってね(苦笑)。
まぁ、それよりなによりそんな控え目になる必要はカケラもありません。
SS作家たる者、書きたいように書けばいいんです。
文は人なリ、と言います。
自分の文章は言わば自分自身も同じ事。
読者が望むからと言って安易に変える必要はありません。
「あ、こっちの方が面白いかな」と思った時だけ変えればいいんです。
自信がないのはわからなくもありません。
私もそうでしたから。
ですが、取り敢えず慣れていない内はやりたいようにやってみるのが
一番ではないかと思います。
それでは。